絵本の読み聞かせは親から子供への宝箱

2021年9月13日

子育て

育児を経験されているかたであれば誰しも絵本の読み聞かせをした経験はあるかと思います。
実はこの絵本の読み聞かせにはたくさんの贈り物がつまっているということをご存知でしょうか。
私自身は2児の子供を育てている親業15年目の母です。子供を通じて絵本の読み聞かせを始めたことがきっかけとなったわけですが、私が気づいたこと、学んだこと、そしてなによりこの読み聞かせという行為には沢山の贈り物がつまっていることをについてこれからお話したいと思います。

 読み聞かせは赤ちゃん時代から始めることができる育児のツールの1つです。
赤ちゃんはまだ文字がわかりませんから親が発する言葉や絵本の絵をみて感じているといえるでしょう。親がゆっくりとのんびりと絵本を読んであげるという行為、また一冊の絵本をともに楽しむという時間からも触れ合いや優しさがはぐくまれます。
私は一人目の子供を出産した時には育児のやり方が本当に分からず悩んでいました。育児に正解はないのですが、その正解を探し求めていた時に絵本がいいよと知人から聞いたのです。”絵本?なにがいいんだろう?” ”自分にもなんだかできそうかも”そう感じた私は図書館で絵本を借りるようになりました。
育児に悩んでいたのでとにかく楽しく育児ができたらいいなという期待を持ちながらまずは毎晩寝かしつけの前に絵本を2冊ほど読んでみようと決めて繰り返し続けていました。
そうすることが自分の子供への愛情の確認となり自分が安心できたのだと思います。また自分の育児に少しずつ自信がもてるようになっていきました。
そうして日々を過ごすうちに毎日たった2冊だった絵本ですが、私自身がもっと読んであげたいと思うようになり、また自分も色々読んでみたいという気持ちが出てきたこと、成長にあわせて子供も自分で読んでもらいたい本を選べるようになったことで、気づけば読む量が自然と増えていきました。
我が家は書店で購入するということはあまりしていなくてもっぱら図書館で貸し出ししてきたものを読み聞かせたり、気に入ったものだけを購入したりと、特別お金をかけることなく自然にやっていました。
 そうして上の子は14歳、下の子は7歳という年齢になり育児もようやくひと段落という最近気づいたのです。
子供の生まれ持った性格、性質もある程度はあるでしょうが、上の子は好きなことは色々あるようですが本を読むことも好きなことの1つで、いわゆる家読をして母娘で物語のどのようなところがよかったかなどの感想を言い合ったりします。またいわゆる5教科のなかでも国語はいつも高得点で読解力があるようです。
下の子は小学校に入学したばかりでお勉強はまだまだですが、音読がとても上手なこととお話を作ることが非常に長けているように感じています。
そしてなによりも一番の大きな変化が私自身です。
学生時代から国語が大の苦手だった私ですが、今では趣味が読書と公言できるほど本好きになり物語から始まり、エッセイ、ノンフィクションとジャンルを問わず様々な本を読み漁るまでになりました。今更ながら読書のとりこになっています。

 そして育児の1つのツールである絵本には沢山の要素がつまっているともいえます。
このすべてとは、芸術、詩的、教育、戒め、ナンセンス、笑い、歴史、平和、戦争、悲しみ、感動、喜び、希望とあげればきりがないくらいに幅広いものたくさんの絵本から得られます。

 赤ちゃん時代から読み聞かせを続けていること、親が本を読む姿をみせていると、子供は自然と本を手に取るという習慣がつくと思うのです。ただしゲームなどの刺激の強い即効性のある遊びにはどうしても勝てませんのでやはり本を読むという習慣を続けることが大切だと感じます。
現在はコロナ禍も長引きレジャーや旅行など移動や密になることを避けることが望ましい時代です。
こんなときこそステイホームで絵本や読書が手軽で相応しいと思うのです。旅の本を読めば一瞬で地球の反対側に行くこともでき北極や南極だって可能です。はたまた宇宙や過去や未来にも可能性は無限大です。
 また本を手に取れば登場人物の追体験が一瞬にしてできるのです。こんな素晴らしいツールは他にはないと思いませんか。
そして気に入った本に出合えればそれは一生の友達になれるといっても過言ではありません。
読むたびに心に刺さる箇所が違ったり新しい発見があり、また読む年齢によってもそれは変わってくるでしょう。1冊の本が人生を支える友ともなりうるのです。

 さらに絵本の良さの1つは人生において3つの世代で親しむことができるということです。
1つめは子供時代です。親からの読み聞かせです。ここで本の楽しさを初めて知ります。
2つめは親時代です。自分が親となってわが子へ絵本の読み聞かせをする時です。
“自分もそういえば読んでもらっていたな”とか、“この本懐かしいなあ”とか自身の子供時代を思い出しながら育児をするわけです。また生活に忙しくなかなかゆとりを持つことが難しいこともあるでしょう。そんなときに子供と絵本を読んで忘れかけていた童心にかえることで幼少期の懐かしい記憶が蘇り生きる力を得られると思うのです。
そして3つめは祖父母時代です。孫が生まれたらそこで再び読み聞かせをすることができますし、
人生の終盤を迎えた時によむ絵本には様々に感じる部分があると思うのです。
このように3つの時代で読み聞かせという行為はバトンをわたすように繋がっていくのです。
ですからいわゆるロングセラーというような60年近くたっても色あせない絵本が沢山あるというのは
そのためだと思うのです。
良いものは時代が変わっても語り継がれていくのです。
最近はやりの動画、ティックトックやユーチューブはどうでしょうか?人気は絶大です。しかし、60年先にはたしてこれらの動画はのこっているでしょうか。

 このように読み聞かせや絵本について述べてきましたが、
読み聞かせは親が時間をつくればできる育児のツールの1つです。絵本でなければならないということはありませんが、私は絵本にこそ大切なことが沢山つまっていると思えてならないのです。お金をかけて塾やピアノ、英会話、スポーツといった習い事をさせるのもひとつのツールでしょう。
しかし本を読む、このことにお金はそれほどかかりません。毎晩眠る前に一冊の本を一緒に読む、または読み聞かせをする、この行為で親も子も安心できるとは思いませんか。叱りすぎてしまったことを後悔していたら、絵本を読んであげよう、そういう気持ちで十分です。
読み聞かせは愛情がいっぱいつまった最高の贈り物です。
是非、多くのひとの暮らしに取り入れていただけたらと思います。

おがわ ことり様より

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