生後8カ月で新型コロナウイルスに感染。わかりづらい症状と自宅での過ごし方。

2021年12月8日

病児保育

2021年5月、新型コロナウイルスの感染予防対策は万全だったはずなのに生後8カ月だった息子がコロナウイルスに感染してしまいました。
大阪市内で働く夫、私、娘はPCR検査の結果は陰性だったので感染経路はわかりません。

強い警戒心と予防

新型コロナウイルスが流行を始めた時期に私は息子を妊娠していました。まだ新型コロナウイルスの情報があまり無く、ワクチンも治療薬もない、赤ちゃんの症例もほぼ無い、入院することもできないなど、ただ感染すると怖いという情報だけが出回っている状態でした。
私が妊婦だったので異常なほど新型コロナウイルスを警戒し、感染予防対策は万全だと思い込んでいました。
息子を出産して緊急事態宣言がでていないときでも外出は食材や日用品の買い物と妊婦健診のみ、娘の幼稚園は休ませる、買ったものはすべて消毒、家に帰ったらすぐにお風呂に入る、家の換気と空気清浄機のフル稼働、家族以外誰とも会わないという生活をしていました。
大阪市内で働く夫には、外食をしないためにお弁当を持参してもらい、こまめな消毒、帰宅後はスーツやスマホを除菌しすぐにお風呂に入ってもらっていました。
マスクやアルコール消毒液が品薄だった時期は、近所のドラッグストアではすべて完売、毎朝お店の前にはマスクやアルコール消毒液を求めて長蛇の列ができていました。
もちろんネット通販でもすべて完売していて、フリマアプリでは信じられないほど高額で転売されていましたがそれも完売している状態でした。
私の母がドラッグストアで働いていたので納品後すぐに確保してもらうことはできましたが、ドラッグストアにも毎日少ししか納品されないのでマスクは洗って何度も再利用していました。
3歳の娘はなかなかマスクをすることに慣れませんでしたが、娘の好きなキャラクターのマスクを購入したらつけてくれるようになりました。
しかしまだ0歳の息子はマスクをつけることができません。
買い物へ行くときもベビーカーならレインカバーをつけて、抱っこ紐のときは抱っこ紐のフードをして顔がでないようにしていました。おしゃぶりもしていたので絶対に大丈夫だと思っていました。

自粛中の家での過ごし方

体力の有り余る3歳児と毎日家にこもってどこにも行けない、誰とも会わない生活は本当に辛かったですがコロナ感染者は増える一方でした。
そして私自身も妊娠中はつわりがずっと続いていて体調が優れなかったり、出産後も新生児の育児で全然娘とも遊んであげることができず、穏やかな性格の娘もストレスで癇癪を起すようになってしまいました。
私は夫にしか助けを求めることができませんでしたがコロナの影響で夫の給料が激減してしまい、夫婦仲も悪くなってしまって家庭内は最悪の状態でした。
娘を公園や散歩にも連れて行かなかったので少しでもストレス発散させてあげようと、室内で遊べるトランポリンやジャングルジムをネットで購入しました。
家でもたくさん体を動かしてもらい、少しずつ娘のストレスも落ち着いていきました。
コロナが流行して、まだウイルスや感染の怖さがよくわからない子供にとっての外出自粛は本当に親子共に辛かったです。

新型コロナウイルスの発症?

4月下旬、息子と娘が微熱をだしていました。
いつもなら微熱程度で病院へ行くことはありませんがコロナの心配や、ゴールデンウィークで小児科が連休に入ってしまうということもあり、念のため小児科を受診しました。
微熱以外に症状はありませんでしたが、コロナに感染してしまったのではないかとすごく不安だったので先生にコロナではないか聞きました。
ですが正直今の時点ではわかりません。とはっきり言われ、このときはまだPCR検査をすぐに受けることができない時期でした。 
一応息子と娘はただの風邪だと診断され、頓服として解熱剤をもらって帰ってきました。
しかしそれから私と夫も熱を出してしまいました。
子どもたち同様他に症状はありませんでしたが、家事が全くできずごはんも作れない状態だったので実家の両親が家に来て手伝ってくれました。
夫にも早く仕事から帰ってきてもらうようお願いしました。
夜には息子と娘は38度くらいに熱は上がっていましたが、咳や鼻水も出ていなかったのでぐっすり眠っていました。
私は微熱のままだったのでしんどくはなかったですが、子供たちが気になって全然眠れませんでした。
子供が少しでも体調を崩すといつも私が寝不足になります。
その隣で夫はいびきをかいて爆睡していましたけどね。

家族全員でPCR検査へ

翌日も息子と娘の症状は変わらず発熱のみ。私と夫は熱も下がって落ち着いていました。
しかし夫は子供たちがコロナに感染しているのではないかと過剰に心配し、保健所に何度も電話して家族全員分のPCR検査の予約をとってくれていました。
後から聞いた話だと、保健所への電話で私達の症状をかなり大袈裟に話していたようです。
そうでもしないとPCR検査が受けられなかったし、知らないうちにコロナの菌をばら撒いてしまっていたかもしれないので夫にはとても感謝しています。
翌日少し離れた小児科でPCR検査を行いました。
唾液摂取ではなく鼻に細い綿棒を入れて粘膜での検査だったのですが、大人の私達でもかなり痛みを感じ、子供たちはギャン泣きで娘は鼻から血がでてしまっていて驚きました。
翌日のお昼頃に検査結果がでるのでまた連絡します。と言われて家に帰りました。
まさか我が子がコロナに感染するなんて思ってもいませんでした。

PCR検査の結果

翌日小児科から電話がかかってきたのですが、結果はまさかの息子だけが陽性。
夫・私・娘は陰性でした。
私は頭が真っ白になり、先生の話が頭に入ってこなかったので夫に電話を変わってもらいました。
その間も私は、0歳のコロナ感染についてネットで調べまくりました。
子供の重症化は少ないと書いていましたが、その根拠っていったい何?まず0歳での感染した症例が少ないのにそんな言葉は信じられませんでした。

陽性だったときの心境

・赤ちゃんの症例があまり無いので不安

いくらネットで調べても、0歳の赤ちゃんが新型コロナウイルスに感染した症例がほぼ出てこなくて、ただただ不安しかありませんでした。
病院の先生に聞いても症例がないので何も答えてくれないし、始めは軽症でも急に症状が悪化する可能性もあるので、息子に何が起こってもすぐに気付けるようにほぼ寝られない毎日でした。

・濃厚接触者に迷惑がかかる

PCR検査を受ける前に私達を心配した実家の両親が家にごはんを作りに来てくれたので、濃厚接触者になってしまいました。
幸い両親は陰性でしたが、濃厚接触者なので仕事を休まなければいけなくなってしまい、両親にも会社にも申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
もちろん夫も濃厚接触者なので、仕事を休まなければいけません。ただでさえコロナの影響で夫の給料が激減しているのに、これ以上給料が下がったら生活できない状況でした。

・なぜ息子だけ陽性なのか

例えば私や夫が陽性で息子に家庭内感染してしまったのならまだ納得できますが、なぜ息子だけが陽性だったのか今でも不思議に思っています。
夫・私・娘の誰かが偽陰性なのではないか?もしくは息子が偽陽性なのではないか?と思いました。
保健所に問い合わせると、2度目のPCR検査を受けることはできるが万が一「陽性」から「陰性」の結果に変わったとしても、一度「陽性」になった結果を取り消すことはできないと言われました。
夫は仕事を長期で休むことが厳しいので、息子が偽陽性なら良いな。と思いましたが息子は再度検査しても意味がないことがわかりました。
そして後日、夫・私・娘が発熱と咳の症状があったので保健所で2度目のPCR検査を受けることにしました。

2度目のPCR検査

また保健所に電話すると、症状も出ていて息子の濃厚接触者にあたるのですぐに予約をとることができ、息子以外2度目のPCR検査をすることにしました。
ドライブスルー型式だったので車から降りることはありませんでしたが、保健所の異様な雰囲気に娘は泣きだしてしまいました。
しかし、唾液を入れる容器を渡され、唾液を入れて提出するだけだったのであっさり終わりました。

2度目のPCR検査の結果

翌日のお昼頃、保健所から電話がかかってきました。
結果は変わらず3人とも陰性で、やはり陽性なのは息子だけでした。
家族全員同じ症状だったので、絶対に4人ともが陽性だと思い込んでいたので驚きました。

陽性結果がでたときの市の対応

息子の陽性結果の電話がかかってきた直後に保健所からも電話がかかってきました。
ニュースでは、市の対応が大幅に遅れていると言われていたので心配していましたが、とても丁寧で迅速な対応をしてくださりました。
まだ生後8カ月の子がコロナに感染してしまった不安で押し潰されそうでしたが、保健所の方は優しく親身に話を聞いてくださり、とても安心することができました。
息子は症状が軽いので自宅療養になり、自宅療養期間は毎日3食分おいしいお弁当を届けてくれました。
お弁当は陽性者の分だけなので、濃厚接触者で外出自粛の家族分も届けてくれたらもっとありがたいなと思いました。
また、毎日息子の健康状態を確認する電話がかかってきました。

約3週間の自宅療養と外出自粛

陽性者は発症から10日間の自宅療養。
濃厚接触者は、最終濃厚接触日から14日間の外出自粛。
陽性である息子と同居している私達は、息子の発症から10日+14日間が外出自粛期間なので合計24日間の外出自粛です。
夫は仕事を休み、長女も幼稚園をお休みしました。
私達の症状はなかなか良くなりませんでしたが、幸い陽性者である息子が一番元気で症状も落ち着いていたので穏やかに過ごすことができました。
こんなに長期間家族一緒に家で過ごせることなんて今までもこれからも無いと思うので、良い機会だと思うことにしました。
娘は3歳で体力が有り余ってしまうので、毎日家の庭で遊ばせたり、車からは出ない約束でドライブに連れて行ったりしていました。
近くに住む私の両親も、娘にたくさんおもちゃを買ってきてくれたり食材を買ってきてくれたりしました。
もちろん顔を合わすことはできないので、玄関先に置いてもらっていました。
自粛中に一番困ったのは、病院へかかりたいときでした。
夫が急に目の違和感を訴えていて、翌日には目が開かないほど充血して腫れていました。
私が一人でドラッグストアへ目薬を買いに行ったりしましたが、全く効かず。
外出自粛期間中の濃厚接触者を受け入れてくれる眼科が見つからないので、保健所へ電話してみました。
やはりどこも受け入れてくれないようで、何件もの眼科に保健所の方が問い合わせてくださってようやく受け入れ可能な眼科が見つかりました。
家からは車で30分程かかりましたが、夫は目が開かないので私が運転して連れて行きました。
もちろん子供たちも家に置いておくわけにはいかないのでついてきてもらいました。
ずっと家にこもっていたので良いリフレッシュにはなったかな、と思います。
夫は眼科で処方された目薬ですぐによくなり、受け入れてくださった眼科と保健所の方には本当に感謝しています。

完治と自粛期間終了

自粛期間が始まって1週間ほどしたら息子の熱も完全に下がって他に症状がでていなかったので、とても軽症で済んだようです。
私達の体調も良くなり、無事にいつもの生活に戻ることができました。
夫は久しぶりの会社へ出勤し、娘も久しぶりに幼稚園でお友達に会えて喜んでいました。
その後、私は息子の保険請求をしました。
コロナに感染して自宅療養の場合でも、その日数分を入院費として保険請求することができたのでありがたかったです。

まとめ

私はしっかりと感染予防対策をしていたつもりだったのに、我が子が新型コロナウイルスに感染してしまいました。
赤ちゃんのコロナ感染、重症化はしませんでしたがもう絶対にあんな思いはしたくないです。
症状は風邪ととても似ているので、ただの風邪だと油断せずに病院へ行って検査を行うべきだと思いました。
感染してしまったら重症化の恐れもありますし、軽症の場合でも家から出ることができず周りにも迷惑がかかってしまいます。
しかし保健所の方のサポートは本当に素晴らしかったです。コロナの流行でとても忙しくされているにも関わらず、優しい対応をしてくださって感謝しています。
私と夫はワクチン接種しましたが、まだ3歳の娘と0歳の息子はワクチン接種できません。
新しいコロナウイルスも流行ってきているので、早く安全が確認されて小さな子供にもワクチン接種できるようになれば良いなと思います。

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