田舎育児or都会育児、どっちが良い?メリット・デメリットを考えてみた

2022年4月11日

子育て

第一章 田舎育児のメリット・デメリット

コロナ禍でリモートワークが進み、自分の住みたい場所に住む、という選択ができる人が増えました。独身とは違い、子育て中となると、子どもの将来のことも考えて住まいのことを考えなければなりませんよね。田舎で子どもを育てることと、都会で子どもを育てること、結局どちらが良いのか。
・コンビニやスーパーは徒歩圏外
・市バスは1日2本だけ
・電車の駅は遥か彼方
という、ど田舎で育ち、人口230万人の都会で子育て真っ最中の私が、それぞれメリット・デメリットを解説いたします。

まずは、田舎で育児をする場合のメリットから見ていきましょう。

① 自然が遊び場
田舎といえば、何と言っても自然が豊か。春になると田んぼに水がはられるので、どろんこになってカエルの卵を探したり、夏になると川でずぶ濡れになって魚を捕まえたり。秋には柿や栗の収穫体験、冬には雪だるま作りやソリ遊びも、広大な自然の中で経験できます。春夏秋冬、無限の遊び方があるのがとっても魅力ですよね。子どもは本当に遊び方を見つけるのが上手です。何でも自由にのびのびと自然に触れ合うことで、どうやって遊ぼうかと自分で考える力も身に付き、想像力も豊かになったり、子どもにとって良いこと間違いなしですよね。

② 子どもに地域の目が行き届きやすい
田舎はどんどん子どもが少なくなってきているので、子どもがいると近所の方にすぐ覚えてもらえます。田舎には、おじいさん、おばあさんも多く住んでいて、わたしも小学生のころ、学校帰りに、
「あんた、どこんとこの子やった?」
「あんた、〇〇さんちの子やねえ」
「大きくなったなあ」
などと、井戸端会議中のおばあさんたちに話しかけられました。ついつい、子どもたちに話しかけたくなるようで、よく一緒におしゃべりをしていました。地域の人との距離が近いので、田舎特有の「地域に育ててもらう」という文化が苦手でなければ、こんなありがたいことはありませんよね。子どもにとっても幅広い年代の方々とコミュニケーションが取れ、プラスとなりますよね。

③ 食育がさかん
畑を所有している家庭がとても多いです。鍬で土を耕して畝を作ったり、種をまいたり、肥料をやったり。定期的に草刈りも。自分の家の畑で育てた、無農薬の採れたての野菜を夕食で食べる、ということが日常的に行われます。都会に住んでいる人たちからしたら、とても贅沢なことですよね。畑があると、野菜の葉っぱがごはんの青虫やテントウ虫、花の蜜を吸いに来た蝶々もたくさん見れるので、子どもたちのテンションも上がります。
小学校や保育園・幼稚園にも畑があることが多いので、家に畑がない子たちでも、自分で作った野菜を給食などで食べることができたりしますよ。私の卒業した小学校では、今でも、地域の人に田んぼを借りて、田植えや稲刈りをするという授業があるそうです。もちろん、美味しい新米もいただけます。

④ 生鮮食品・家賃が安い
やはり都会と比べるとスーパーに売っている生鮮食品の値段が安いです。田舎には産直市場もあったりするので、スーパー並みに安く買うことができます。また、田舎では、近所の方からおすそ分けをもらうという習慣がいまだにあります。自分の畑で採れた野菜や果物などをもらったり、あげたり。食費も浮くので子育て世帯にはありがたいことですよね。
家賃に関しても、首都圏と比べるとかなり安くなっています。同じ値段でも、倍以上広いマンションやアパートに住めたりします。空き家となっている一軒家を無料で借りることのできる地域もあるので、検討されている方は一度調べてみても良いかもしれません。広々とした大きな家に住めるのは、子どもにとっても大人にとってもうれしいポイントですよね。

⑤ 待機児童が少ない
都市部では問題となっている待機児童ですが、田舎では、都会と比べて待機児童は少ないです。保育園の数も多くはありませんが、子どもの数も減ってきているからです。共働きをする家庭には、待機児童がいない、少ないという田舎は、魅力的ですよね。

今度は、逆に田舎で育児をするにあたってのデメリットを見ていきます。

① 教育機関が少ない
学校の数が少ないので、どうしても選択肢が狭くなります。私立の学校は田舎にはほぼありませんので、公立の学校一択という場合も少なくありません。また、進学塾や習い事についても、駅の近くや発展している都市部に多いので、田舎からは通いにくいと言えるでしょう。習いたくても、習える場所が遠く、断念せざるを得ないケースもあるかもしれません。
美術館や博物館、科学館などの学べる展示施設についても、田舎では圧倒的に数が少ないです。幼いころからこういった施設に通って、実際に見たり聞いたりする経験は是非ともしておきたいところですが、物理的に距離があると気軽には行けないため、機会がどうしても少なくなりがちです。

② 交通の便が悪い
そもそも駅が遠かったり、電車を使うとしても、本数が少ないので、あまり便利とは言えません。また、バスの路線も限られているうえ、本数も少ないので、交通の便は悪いと言えます。小学校はまだしも、中学校や高校、習い事へ行く際には、徒歩圏内にはない場合が多く、自転車で行くか、自家用車での送迎が必要になる場合が多いです。自家用車については、大人一人につき1台保有している家庭も多く、完全に車社会です。大学へ進学する場合、下宿して通う必要が出てくるため、自宅から通う場合とは異なり、家賃や光熱費など出費がかさむということも覚えておかなければなりません。

③ 街灯が少ない
明るい昼間は自然いっぱいできれいな景色が広がる田舎ですが、田んぼや畑、川などには街灯がありませんので、暗いです。山間部へ行くほど、道を外れると真っ暗闇のところも。夜外を歩くとき、慣れないうちは少々怖いな、と感じる方もみえるかもしれませんね。子どもたちにも日が暮れる前に家に帰るということを習慣づけておく必要がありますね。

④ 医療機関が遠い
田舎は病院の数も少なく、病院までの距離も遠いので、体調を崩しやすい子どもを育てる親にとっては不便さを感じるかと思います。場所によっては、子どもが急病の際でも、救急車が到着するまでの時間が長い場合も…。持病のある子どもを育てていくにあたっては、下調べがマスト、注意が必要ですね。

⑤ 近所に同級生が少ない
1学年1クラスが当たり前の田舎では、自分の住む家の近くに同級生がいるとは限りません。都会であれば、同じマンションに同級生が何人もいる場合もあるかもしれまんが。同世代の子どもがいたら、平日も一緒に遊ぶことができて良いですが、難しいのが田舎です。

田舎で子育てをする場合、メリット・デメリット両方ありますが、いかがでしたでしょうか。私は自分が田舎で育ちましたが、特に不便に思ったことはありません。ただ、私の親からしたら、高校時代の車で片道15分の駅までの送り迎えや下宿した大学時代の仕送りなど、少なからず苦労もあったと思います。子ども時代を田舎でのびのびと過ごせたことは、今となってはとても良かったと感じていますし、我が子にもできるだけ自然に触れさせたいと思っています。オンラインでの習い事なども増え、今までは都会でしかできなかったことが、田舎でもできるようになりました。環境さえ整えてあげれば、田舎での子育てで懸念される教育面の多くはカバーできるかもしれませんね。

第二章 都会育児のメリット・デメリット

第一章では、田舎育児のメリット・デメリットを考えてみましたが、第二章では、都会で子育てをする場合のメリット・デメリットを見ていきましょう。まずは、メリットからです。

都会育児のメリット
① 教育面で選択肢が広がる
都会では、子どもが幼いころから教育に力を入れる親が多く、私立学校や進学塾、習い事の教室もたくさんあります。定番の英会話やピアノ、スイミング、バレエ、体操、変わったところではフィギュアスケート、バイオリン、日本舞踊など。子どもの興味ややりたいことに合わせて、好きな教室を選ぶことができます。マンションや戸建てが立ち並ぶ子育て世帯が多い地域だと、人気の教室はキャンセル待ちがある場合も。私も子どもが生まれてから、駅の近くで開催されていた幼児教室の体験会に参加したりしました。田舎では、安心できる大手企業の幼児教室が開催されていないことが多く、我が子を通わせたくても通わせることができないということも田舎ではありえます。
また、大都市では、幼稚園受験や小学校受験をする家庭も多いので、友だちがお受験をするとなれば、子どもにとっても刺激になるでしょう。子どもの可能性を広げてあげたい親にとって、学習環境が整っている都会での育児は理想の場所と言えるのではないでしょうか。

② 病院が豊富にある
都会は病院の数が圧倒的に多いです。小児科一つとっても、家の近所にある小児科の中から、先生の専門や評判、設備、雰囲気を見て、子どもに合ったところを選んで行くことができます。また、夜遅くまで受け付けている病院も多いので、子どもが急病の際にもすぐ行けるのは、とても安心できますよね。田舎の病院ではまだまだ取り入れられていないような、電子カルテや最新の医療機器を取り入れている病院も都会では多いので、重篤な場合でも対応してもらえるという利点もあります。

③ 公共交通機関が発達している
日本の大都市では、鉄道網がかなり発達しています。バスの路線も多く、毎日多くの人が利用していますよね。小さい男の子は特に動くのりものに興味を持つ子も多く、駅でたくさん行き来する普通列車や特急列車を見るだけでも楽しい時間が過ごせます。我が子は男の子で、電車オタクなのですが、これもいろいろな電車を直で見てきたからだと思います。走りまわれる大きな公園があまりない都会でも、一駅二駅電車を見ながら歩くのも、子どもの足腰が鍛わり良いですよね。路線や駅が多いと、実際に電車に乗ってどこにでも行けますし、自分で乗換駅を考えて、移動するのも良い経験となるでしょう。鉄道やバスが発達していると、大きくなってから学校や習い事にも通い易く、選択肢も広がります。維持費のかかる車を持たなくても、難なく生活することも可能ですね。

④ 児童館や子育て支援センターが多い
都会では、子育て世代の強い味方である、児童館や子育てセンターが充実しています。子どもの数も多いので、子育て支援施設も多くなります。毎月のイベントだったり、季節を感じるイベントだったりと、各種催されており、飽きずに通える工夫も多くされています。小さい子どもたちだけでなく、ママ同士の交流の場としても、こういった場所は使えるので、人付き合いが得意ではなく都会での子育てで孤立を感じているママもイベントがあると行きやすいですよね。仲良くなったママたちからだけでなく、駐在する保育士資格を持った先生たちから情報をいただけたりするのも、児童館や子育て支援センターの良いところです。

⑤ 生活が便利
田舎に比べて、スーパーや薬局、飲食店などが多いので、欲しいものがすぐ簡単に手に入ります。駅前に商店街があったり、遅くまで営業しているお店があったりすると活気もあるうえ、何かと便利に感じるでしょう。小さい子どもがいると一緒にお散歩をする機会も増えるかと思いますが、近所に魅力的なお店がたくさんあると、日々の散歩も楽しくなりますよね。私の田舎でお散歩というと、田んぼ道でひたすら昆虫や蝶々を捕まえることになります…。

続いて、都会育児のデメリットを見ていきましょう。

① 子どもがストレスを感じやすい場合も
周りのお友だちのほとんどが習い事をはじめたり、受験に向けてお勉強をはじめたりすると、我が子にも同じように頑張ってほしいと思い始める親も少なからずいますよね。そうすると、知らないうちに目に見えない圧力をかけてしまい、プレッシャーとなり、子どもがストレスを感じてしまう場合があります。週末は好きなことをさせてあげるなど、子どもがストレスを発散できる時間や機会を意識的につくってあげると良いかもしれませんね。

② 家賃が高い
都会には、マンションやアパートなど住むところはたくさんありますが、家賃が高い傾向にあります。都会で働く場合の方が年収が高いとはいえ、子育てにはお金がかかりますので、家賃の負担が重すぎて、子どもにお金をかけられないとなれば、親も子も生活を楽しめませんよね。土地代も場所によってはかなり高いので、庭付きの一軒家を建てるとなると、かなりの経済的負担がのしかかります。大きくて広い家だと、子どもものびのび生活できますが、なかなか都会の場合は、難しいと言えるでしょう。

③ 交際費が高くなりがち
子どもを通して知り合ったママ友とのランチ会や子どものお友だち家族とお出掛けしたりすることもあるかと思います。都会では魅力的なお店が多く、お店選びには事欠きませんが、高級なお店も多いので、どうしても出費がかさみがちに。また、田舎では家庭菜園で無料でできるような芋ほりなどの体験が、有料であったりします。生活にメリハリをつけることが大切になってきます。

④ 子連れでの移動に気を遣う
独身で身軽なときは、満員電車で移動しても何とか耐えることができますが、赤ちゃんがいると、ベビーカーや抱っこ紐での、人の多い駅構内や満員電車での移動が本当に苦痛になることがあります。公共交通機関利用中に赤ちゃんが急に泣き出して、ほかの乗客の方に迷惑を掛けてしまったらどうしよう、などと心配になったりしますよね。田舎の電車の場合、通勤時間帯を除き満員になることはほぼありませんし、赤ちゃんが泣いても寛容に受け止めてくれる人が多いような気がします。

⑤ 道路が複雑で車の運転がしにくい
公共交通機関が発達しているとはいえ、子どもがいるとやはり、荷物が多くなったり、遠出をする機会も増えたりするので、車を持っていた方が便利だと感じることも多いです。ただ、都会の道路は、平日も交通量が多く、片道何車線もあったり、道が複雑に重なり合っていたりするので、運転が難しいといえます。私のように田舎で育って、対向車がなかなか来ないような道に慣れている者からしたら、できるだけ車の運転はしたくないと思ってしまいます。都会は高級車に乗る人もたくさんいるので、今もそうですが、ぶつけてしまわないかとびくびくしながら運転しています。

以上が、私が感じる都会育児のメリット・デメリットです。小さいうちからいろいろな人と触れ合い、様々な体験をさせてあげることで、子どもの視野が広がると思っているので、親のひとつの役割として、そういった機会を持たせてあげたいと思っています。それが叶いやすいという点では、都会での子育てが一歩リードしているのかなと感じます。学校や習い事の選択肢が多く、美術館や博物館などの屋内の学べる施設も整っているため、お勉強系の幼児教育を重要視する親にとっては、都会が好都合なのは間違いないと言えるでしょう。

最終章 田舎育児or都会育児、どっちが良い?

最終章では、田舎育児と都会育児のデメリットに対し、それぞれどう対処すればよいかを考えていきたいと思います。田舎での育児、都会での育児、両方にメリット・デメリットがあるのは確かです。デメリットにどう対応するかを考えたうえで、それが許容範囲かつ、それでもなおメリットの方が上回れば都会から田舎へ、あるいはその逆パターンへ移り住んでも良いのかなと思います。

都会から田舎へ移る時に気を付けたいこと
田舎育児のデメリットとして、以下を挙げましたが、対処方法についても考えてみました。

① 教育機関が少ない→送迎が問題であれば親が多少無理をする、オンライン受講を検討する
② 交通の便が悪い→自転車を利用させる、送迎に関しては親が多少無理をする
③ 街灯が少ない→子どもの防犯意識を高めておく
④ 医療機関が遠い→日ごろから健康を意識しておく
⑤ 近所に同級生が少ない→年代が違う子どもとも仲良くなっておく

都会から田舎へ引越した場合によく聞く声は、「ストレスから解放された!」ではないでしょうか。大人にとって、長い通勤時間、人混み、プレッシャー、競争社会など、ストレスの原因となる要因は、都会には非常に多いですよね。子育て世帯では、子どものために自然豊かな環境を求めて引っ越す方が多いかと思いますが、都会から田舎へ移ったときに、今まであったものが田舎にはない、ということが起こるので、不便に感じるかもしれません。しかも、それが医療機関だったりするので、すぐ体調を崩す幼い子供など、人によっては、結構致命的だと言えるかもしれません。健康を意識した生活を送っていたとしても、自分に非がない事故などで病院を利用することを避けることはできませんし。また、今は小さい子どもも、いつまでも野山を駆け回る子どもでいるわけではないので、高校や大学進学を見据えて勉強する時期がきます。そのときに親自身の願望だけで田舎暮らしを望んでいたため失敗した、子どもにとって良いかどうか考えていなかった、と思うことがないようにしたいものです。

田舎から都会へ移る時に気を付けたいこと
都会育児のデメリットの対処方法については、以下を考えてみました。

① 子どもがストレスを感じやすい場合がある→無理強いさせない、親がフォローする
② 家賃が高い→収入を上げる
③ 交際費が高くなりがち→節約できるところはしてメリハリをつける、断る勇気をもつ
④ 子連れでの移動に気を遣う→タクシーやレンタカーを利用するのもあり
⑤ 道路が複雑で車の運転がしにくい→どうしても必要なときだけ運転する

子どもの教育面を考えて田舎から都会へ引っ越した場合、子どもは田舎とは次元が異なる競争社会を生き抜いていかなければなりません。習い事や学校のお受験やお勉強で、少なからず周りからプレッシャーをかけられるので、ストレスに感じてしまわないように親のフォローが不可欠と言えます。都会に人が集まる理由は様々ですが、信頼できる良い人なのか、あるいは悪い人なのか、見極めることが大切です。しかし、子どものうちはそういった判断もできないので、親子で信頼し合い、できれば思春期や反抗期でも、何事も相談できる関係性でいたいものです。出身や人種が異なる様々な人々と接する機会が多い都会に出ると、狭い視野が一気に広がったり、自分の価値観や考え方がいかに偏っていたか知ることにもつながったりもします。小さいうちからそういった環境に身を置くことで広い視野でものごとを見ることができるようになるでしょう。都会には、田舎にない煌びやかな最新の施設やお店も多いので、毎日が見たことの無いものにあふれ、刺激となることは間違いありませんが、危険な誘惑も多いので、気を付ける必要があります。ただ、私は、良い面ばかりを子どもに見せるだけでなく、悪い面もみせておくことが大事だと思っています。いざというときに危険を回避できる力をつけておくためです。子ども自身が上手く生きていくためには必要なことだと言えるのではないでしょうか。

私の個人的な理想
田舎の良さと都会の良さを両方知っている私からしたら、都会にほど近い郊外で、良いとこどりしたい!と思ってしまいます。公共交通機関も都会ほど発達していなくても、自力で通える範囲に学校や習い事の教室がたくさんあり、自分の好きなところを選択できるけど、家の周りには自然がたくさんあるような環境が理想的です。私としても、都会の無機質なビル群に囲まれて暮らすより、田んぼや野原など自然が比較的残されている場所でゆったりと四季を感じながら暮らしたい。やはり根底には、子どもには自然の中でのびのびと、どろんこになって遊んでほしい、という思いがあるからだと思います。かつての自分がそうだったように、我が子にも時間を忘れて夢中になるくらい、川の魚を捕まえたり、シロツメクサで花冠を作る楽しさを知ってほしいのです。子どものころのこの経験は、何事にも代えられません。都会に住んでみて思うのは、川が汚く濁っていて、ごみも浮いているし、とてもじゃないけど川で遊ぶ、という気になれませんよね。都会の子どもは可哀そう、とさえ感じています。

田舎でも都会でも、家庭環境は変化している
幼児を取り巻く環境は、私たち親世代のときと比べて、変化してきていることは確かです。
昔は、母親はいつも家にいて、育児や家事をこなしていました。今は共働きの家庭も多く、平日に子どものことをしっかり見てやれる時間は限られていると言えます。私も長男を出産後、育休を経て職場復帰しました。平日は習い事のある日などは特に、本当に時間的余裕がなく、長男に申し訳ないくらい、「早くして!」というワードを1日に何回も言ってしまっていた気がします。時間の余裕は心の余裕と言いますが、まさにその通りで、今思えば心の余裕が全くありませんでした。ただ、都会でせかせかした日常を送っていたとしても、なんだかんだ、我が子はのびのびとしていますし、良いのか悪いのか、自由奔放な性格に育っている気がします。子どもは与えられた環境の中で、精一杯毎日を楽しもうとしている、と感じます。田舎でもワーママはいますし、環境はどうあれ、子どもはどうにでも育つ、ということなのかもしれません。家庭環境も変化していますが、どんなときも親は子どもに愛情を持って接する、ということの大切さは、いつの時代も変わらないですよね。たとえどんなに仕事が忙しくても、家に帰ってきたら子どもとコミュニケーションをしっかりとるようにする。もちろん、時には厳しく必要なしつけもする。子どもが学びたいことを学べるように、できる限り環境を整え、安心して大人になれるように子育てをしていきたいですよね。

どちらが良いということではない
子どもにどんな風に育ってほしいか、を考える
結局のところ、親自身が子どもにどんな風に育ってほしいか、なのだと思います。田舎でも都会でも、メリット・デメリットがあるのは確かです。田舎に暮らしている子だからこそ、自由に心にゆとりをもって暮らしていけたり、都会に暮らしている子だからこそ、将来のことを見据えて幼いころから整った環境に身を置け、広い視野をもって生きていける、ということもあります。どちらが良いとか、人それぞれ考え方が異なりますし、簡単には決めることはできません。夫婦でしっかりと、双方が納得いくまで、時間をかけて話し合うことが大切だと思います。

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