育児参加しない父親の気持ち

2022年2月17日

育児参加

なぜ育児参加をしない父親が多いのだろう?

父親の自覚がない

父親の育児参加が求められている現在においても、父親が子どもと関わることが少ない、育児参加をしてくれないという問題は根強く残っています。

実際に女性は妊娠、出産と身をもって子どもとの繋がりを感じることが出来ますから、母親として当事者意識を持ちやすいものです。

しかし男性にしてみれば、身体的にも変化することなく子どもが誕生するわけですから、頭ではなんとなく自分の子どもだと分かっても、それを実感するには「顔が似てきた」「パパと呼ばれた」ということもない限りなかなか難しいのかも知れません。

特に日頃赤ちゃんのお世話をしていない男性たちは触れ合いが少ない分更に自覚が遅れます。

よく女性に「子どもを生んで変わった」という男性がいますが、それは子どもが生まれた以上、当たり前のこと。むしろそれまでと考え方や生活スタイルが変わらなければ、一人の人間の命を守り育てることは出来ません。「変わらないまま」でいる父親の方がおかしいのです。

「父親としての自覚がない=当事者としての意識がない」ということですから、当然育児に対しても積極的に自分で関わろういう気持ちは沸きあがらず「面倒くさい」「疲れた」という自分の気持ちや都合の方が勝ってしまうのでしょう。

自分の父親がそうだった

自分が子どもの頃にお父さんにお世話してもらったり遊んでもらったりした記憶に乏しければ、「父親とはそういうもの。育児をしないもの。参加する必要がない。」という認識を持ったまま大人になるのも仕方ないのかも知れません。

逆に、そういった経験から自分に子どもが生まれた時は奥さんと一緒にたくさん子育てに参加しよう!と思っている男性もいます。

その違いは「子どもの頃に寂しかった」という気持ちに向き合っているか否かではないかと私は思います。

私の夫も子どもが乳児の間、まったく育児参加をしませんでした。夫の父親(というか両親)もやはりあまり育児をしない人でコミュニケーションも少なかったようで、夫は自分の子ども時代の良い記憶はあまりなく、大人になった今も自分や人の”感情”について無関心、というより考えないようにしている、といった方が正しいかも知れません。自分の寂しいと感じた気持ちに向き合うことが怖いので、避けてきたのでしょう。

一方で自分が寂しい思いをした分、自分が父親になったら子どもたくさん関わろう、幸せな家族を築こうとしている男性は、自分の感情をしっかりと受け入れているからこそ、そのような発想が出来るのだと思います。

育児に対して受け身、消極的

「ママの方が泣き止むから」「ママがやった方がうまくいくから」といった理由で育児参加に消極的になる男性の声もよく聞かれます。

うちの夫の場合、プライドが高いのか”やり方を教わること”や”自分がやって失敗すること”が大嫌い。だから「最初からやらない」という最悪な理由を持っています。

これも最初にあげた当事者意識の無さも関係していると思います。もはや『無責任』の一言に尽きますね。

また、奥さんも働いている共働きの状態であっても、子どもに関することは丸投げ、という男性もいます。実際に仕事をしながら育児をしている女性はたくさんいますが、本当に尊敬しますし、それでも自分は育児や家事をしない父親に対してはどんな理由であれ心からガッカリします。

当たり前ですがお母さんだって最初からすべて出来た訳ではないんです。失敗しながら分からなくても子どもの為に覚えて実践しているのですから。

旦那さんが食べている夕食だって、結婚して頑張って覚えたかも知れない。子どもとのお風呂だって自分がゆっくり入れないまま子ども優先に洗ってあげる。

奥さんはやっていてなぜ自分は出来ないのかって?奥さんに任せて自分は「やらないから」です。

共感力、想像力が乏しい

男性は女性と比べて脳の構造上共感力に乏しいと言われています。

育児参加をしない男性は特にこの傾向が高く、女性が感じている育児の大変さ、辛さを理解できず、またしようともしない人も多いように感じます。

「俺だって仕事で疲れている。職場で頑張っているのだから育児は母親がやってくれ」という意見も多く聞かれます。

私は「誰のお金で生活できていると思っているんだ!」という典型的なモラハラ発言をされたこともあります。

しかしどうでしょう。仕事中はトイレに行きたい時に行けますよね?一人で考え事ができる時間、一人や仲間と食事をする時間、体調が悪い時に休む、休日は遅くまで寝ている、電車の中で読書やスマホゲーム、そんな時間が少しはありませんか?

子どもが赤ちゃんのうちは、1日の中のこんな時間すら持てないお母さんがほとんど。更に慢性的に睡眠不足の状態。

大切な自分の子どもを育ててくれている奥さんのそんな姿を想像して、何か手伝えることはないか?という思いやりの気持ちを持って欲しいものですが、育児参加しない男性にはこのような想像力も足りていないことが多くあります。

このような家庭の環境でお母さんが産後うつや育児ノイローゼになるまで追い詰められてしまうのは容易に想像がつきます。

「育児しない夫、父親」と妻や子どもたちから愛想をつかされる前に

”夫婦で”役割を決めて

夫婦の離婚の4割が産後2年以内に起こっているという調査があります。原因は夫の育児不参加や思いやりの無さが大半でしょう。また、離婚はしなくても育児参加をしなかった父親は子どもとの信頼関係が築けていない場合が多く、子どもが成長した後にも頼られたり尊敬されたりすることは少ないでしょう。

そんなことにならない為にどうしたら良いかのか。育児参加をしなかった夫を持つ私としては、二人の子どもなのだから”勝手に”育児参加しないことを決めないで欲しいということです。

「どちらが大変か」を決めようとする夫です。外での会社も家での家事、育児もどちらも大変ですが内容や質、状況は違うので決めることなど本来出来ません。

頑なな男性には、お互いの生活で何が大変なのか、何をしてほしいのか、何ができるのかを夫婦でしっかりと話し合い、役割を分担し決めることが大切です。

また、『育児=面倒、大変』という図式しかない場合、参加させるのは非常に困難です。育児は楽しいもの、幸せなことだというイメージを持ってもらえるよう、子どもの写真をスマホで送ったり、今日はどんなことをしたのか出来たのかといったポジティブなメッセージをパパに発信することもおすすめです。

参加できなくても声だけはかけて

それでも様々な理由により育児参加が難しい場合。せめて奥さんや子どもに言葉をかけることくらいはやってください。それくらいはやりましょうよ?というのが私の本音です。

「いつもありがとう」と感謝を伝えたり、「今日は出来なくてごめんね」といった思いやりの一言は良い影響しか生みません。

そういう一言を言える男性は日本にはまだまだ少ないのですが、そんな一言でママの気持ちが少しは救われることをこの記事で今一度考える機会にして頂けたら嬉しいです。

前の記事へ

子育てにおすすめの絵本について

次の記事へ

子供が夢中になった絵本10選

関連記事

詳しく見る