便秘症は放置してはいけない~慢性便秘症と闘う子ども~

2021年10月29日

子供の病気

便秘症は少しずつ現れる ~便秘症の発症、闘いの始まり~

皆さんは便秘症をご存じでしょうか?
便秘症は週3回未満の排便回数の減少や、排便困難な症状の事をいいます。
毎日出ていても量が少なかったり、残便感があるといった症状は排便困難とみなされ便秘症と診断されます。
大人に多い便秘症ですが、意外と小さな乳幼児にも多く、またそのうち治るだろうと思っていると実は大変な事になる可能性があるというのはご存じでしょうか?

今回は乳幼児の便秘症について私の経験をもとに、どういった症状や解決方法をとったのかをお伝えしたいと思います。

産まれて間もない頃は便秘と無縁の赤ちゃんも、離乳食が始まり成長と共に今まで快便だった子が急に便秘になってしまう事も珍しくありません。
多くの乳幼児は、お腹を「の」という字を書くようにマッサージをしたり、綿棒でお尻を刺激すると治る事が多く、ネットや育児情報誌でもおすすめされている方法です。
しかしそのような方法を実践してみても、なかなか改善されず排便がうまく出来なかったり、痛みやお腹の膨張感で苦しむ子もいます。

私の子どもが便秘症を発症したのは1歳頃でした。
元々離乳食が始まったころから、少しずつ毎日の排便リズムが崩れていましたが、その当時は前述したような方法でなんとか便秘は解消できていました。
また、出ない日も食欲が落ちる事はなく、本人も痛がったりする様子もなかったので、定期検診の時にさらっと話題に挙げる程度でした。
というのも、上の子も同じくらいの時に一時的な便秘になった事があり、食生活の改善やマッサージでいつの間にか治っていたので、きっとこの子もそのうち治るだろうと深く考えていなかったのです。

しかし、離乳食も進み固形のものへと移行した1歳頃からは数回力んでもオムツに少しつく程度でちゃんと出なかったり、しばらく力んでようやく出してもコロコロの小さなものが増えてきました。
もちろんしっかり出る時も不定期ながらありましたが、あまりにもコロコロした小さいものが増えてきたのでネットで子供向けの便秘解消法を探しました。

(水分は普段からしっかり摂っているのに…でも汗っかきだし足りなかったのかもしれない。もっと水分量増やせば大丈夫かな?)

そう考え、普段よりも多めの水分を摂らせたり、食後少ししてからお腹のマッサージや、股関節を動かして腸の動きをよくする体操をしてみたりと、子どもの様子を見ながら様々な方法を試していきました。
それでも少しずつ3日に1度、4日に1度と排便までの日数が開き、とうとう力んでもなかなか出ないようになってしまいました。
ぽこんとしたお腹はいつもより張ってきていて見るからに苦しそうになり、おならの頻度も増えていました。しかしそんな親の心配をよそにモリモリ食べる我が子。
そんなにお腹が張っているのに大丈夫か?と思い量を減らすもまだ食べたいといつもの量を食べたがるので、様子を見ながら食べさせていました。
そしてある日、ご飯を食べた後のマッサージ後、まだトイレで出来ない子どもは床の上でしゃがんで力む事数回。
顔が真っ赤になる程力んでも便は出ず、だんだん痛がって泣き始めたので念のためオムツを外して確認してみました。
すると肛門が限界まで広がり便は見えているのに詰まってしまっていて出ずにいたのです。
どうみてもカチカチで自発的には出すことが出来ないと判断し、慌ててかかりつけの病院に行き相談しました。
近所の小児科の先生は上の子の時からお世話になっている先生で、普段の検診の時から便秘気味な事は相談していた為、すぐに状況を理解してくれました。
お尻の不快感にむずがる子どもを診察した先生は、不安な私の様子を見て元気づけるように明るい声で

「食欲があるなら大丈夫!今よりも水分をしっかり摂って様子を見てあげて下さい。排便にはお子さんそれぞれリズムがあるから、4日に1回でもしっかりと量が出て、食欲もあって元気なら問題ありません。今日は念のため浣腸をしてスッキリして帰りましょうね」

と言い、看護師さんと共に私達は処置室へと移動しました。
知らない場所でオムツを脱がされた事に泣いて怖がり、嫌がる我が子を押さえつけながら看護師さんにグリセリン浣腸をしてもらいました。
すぐに液を出してしまわないように抱っこをしてオムツ越しに肛門を指で押さえていましたが、お腹の痛みと不快感にのけぞって泣く姿にこちらまで泣きそうになりました。

(ごめんね…もう少ししたらスッキリするからね…)

時間にして大体5分くらいしてから、看護師さんのGOサインが出たので子供を降ろすとその場でしゃがみこみ力み始めました。
もう出なくなるまで何度もオムツを変え、ようやく全て出し切ると子どもの機嫌は治り笑顔で病院を後にしました。

帰宅後は浣腸のおかげでお腹の張りも治まり、スッキリした事でさらに食欲旺盛、元気に遊び水分もたっぷり摂っていたので、次はちゃんと出そうだなとすっかり安心していました。
ですが、それから数日間またも出したがる様子はなく、マッサージ等をしても排便したくなる気配はありませんでした。

(食べる物が悪いのかな?お腹にいいヨーグルトとか納豆とか食べさせればでるかもしれない)

私自身も小さい頃から便秘症の為、普段は漢方薬の他に様々な便秘に良いとされる食材を食べていました。
なので、同じような食品を多く食べさせて様子を見る事にしました。
また、私はなぜかピーマンときゅうりを多く食べるとスムーズに排便できるという体質なので、すりおろしたきゅうりに味付けをして食べさせたり、細かく切ったピーマンをハンバーグやチャーハンに混ぜ込んでみたりもしました。
しかし子どもの便秘は改善されず、病院で浣腸されてから5日後にまた量の少ないコロコロ便が出るようになりました。

先生の様子見で良いといいう言葉を信じ、マッサージ回数を増やし、食事や水分量にも気を付け、天気のいい日にはお散歩や公園に行き運動もさせました。
しかし、コロコロ便は変わらずお腹はパンパン、そしてとうとうまた出口で詰まってしまい出なくなってしまったのです。

(これはまた病院に行かないとダメだ…!)

そう思い慌てて支度をしましたが、その日は水曜日で病院がお休みの日でした。近所の他の小児科も水曜日が休診日でどこも開いていませんでした。
しかしこんな状態の我が子を放置するわけにもいかなかったので、近所の薬局に駆け込み1歳からでも使える市販の浣腸を購入したのです。

ベビーシッター派遣のハニークローバーは、お子様お一人お一人に合わせた保育をさせていただきます。親御様からはシッターに細かくご要望をお伝えいただき、シッターからはリアルタイムで保育状況を報告させていただきます。詳しくはこちらをご覧ください。

簡単に治ると思っていた便秘症 ~薬と食事改善編~

慌てて駆け込んだ薬局で選んだ浣腸は、赤ちゃんから使えるものを購入しました。
お尻が痛いと泣く子どもを宥めながら、急いで帰宅し早速浣腸をしようとしましたが、リビングの床の上でしゃがみこんで顔を真っ赤にさせながら、いきみ始めてしまいました。
必死にいきみ、お腹もお尻も痛いのに硬い便は出口で詰まってしまい、とうとうコロコロ便すらも出なくなってしまっていました。
背中を丸めるようにしていきんでいたので、背中をさすろうとしましたが触られるのを嫌がり、私が近寄ろうとするとイヤイヤと首を左右に振って離れてほしいと意思表示をされました。
荒い息を吐きながら唸り声をあげていきむ姿にこちらまで胸が締め付けられ、早く出してスッキリさせてあげたいのにこの波がいったん収まるまで処置できない事がとても辛かったです。

時間にして10分経つかどうかといったくらいでしょうか。
出たかどうか聞くと、痛みに泣きながらも出ないと首を振り、疲れたようにその場で横になってしまいました。
浣腸をするなら今、この便意の波が引いた瞬間がチャンスだと思い、子どもをクッションに捕まらせるように四つん這いの状態にさせました。

「今からお薬使ってスッキリしようね。気持ち悪いけどちょっとだけ我慢してね」

出来るだけ子どもが警戒しないように、背中や頭を撫でながらオムツを脱がして浣腸をしました。
幸いと言っていいのか、便意が治まっている間はいったん便が引っ込んでおり、浣腸を差し込める状態でした。
しかし、詰まった便に圧迫され続けたせいで肛門は真っ赤になっており、そんな場所に浣腸を入れるので当然のように嫌がり、痛みと不快感でもがくように暴れました。
病院でやってもらうのとは違い、自分で子どもを押さえながらになるので、四つん這いになった子どもに覆いかぶさるようにしながら浣腸を入れました。
この時ほど、今主人がこの場に居たら…!と思った事はありません。

ですが、モタモタしていると液が出てきてしまうので慌ててオムツを履かせて抱っこをし、オムツの上から肛門を押さえないといけません。
腕の中で泣きながら暴れる我が子にひたすら声をかけ続け、5分ほど押さえ続けました。
そろそろ大丈夫かと下に降ろすと、すぐに悲鳴のような唸り声をあげながらいきみ始めましたが、最初の数回は浣腸液が出るばかりで肝心の便はなかなか出ませんでした。

(これは市販の浣腸だと出ないのかもしれない…これで出なかったら、家から離れている救急医療センターに連れて行くしかない…)

そう思いながら我が子を見守っていると、またいきみ疲れたように横になってしまいました。
とりあえず10~15分は様子を見ようと思いながら、子どもをソファーに移動させ背中をさすり飲み物を飲ませたりしていました。
飲み物を1口飲むとまた床に移動していきむ事を繰り返していましたが、浣腸からおよそ20分位経った頃、ようやくカチカチになってしまっていた便が出たのです!
1度出るようになると何度も緩くなった便が出るので、その都度オムツを替え続け、ようやく出なくなった時には子どもは疲れ果て、そのまま倒れ込むように寝てしまいました。

寝てしまった我が子のオムツを再度替える時に、真っ赤になり爛れたように荒れてしまった肛門付近には痛くないように出来るだけ指が触れないようにオムツかぶれ用の薬を塗りました。

こうしてなんとか窮地を脱しましたが、あくまでもその場しのぎでしかない為、本格的に病院に相談しようと決めました。
朝からいきんでも出ないのを繰り返し続け、疲れ切った我が子はそのままいつもより長めのお昼寝となりましたが、起きてからは機嫌もよくご飯や水分もしっかり摂ってくれました。
その日の夜はできるだけ消化によさそうなものにしようと思い、すり下ろした野菜を入れた柔らかめの雑炊を作り食べさせました。

翌日、朝からかかりつけの病院に行き相談すると、液体の便秘薬を処方されました。
ラキソベロン内用液という薬で、私が妊娠中に便秘になった時に処方された物と同じでした。
飲み物に混ぜて服用させるのが一番使いやすいので、それを2~3日に1度、1日1回のペースで最初は5滴くらいから始めるようにとの事でした。
5滴でも出ない場合は6滴、それでも出ない場合は7滴…と徐々に使う量を増やして、子どもに適した量を見つけるようにと言われました。
真っ赤になってしまったお尻にはプロペトが処方されました。
また、食事については今の方法で構わないが食物繊維と水分をしっかり摂るようにと指導されその日は帰宅しました。

帰宅後からはさつまいもやリンゴ、生野菜は食べてくれないので小さく切ったキャベツや人参、玉ねぎなどをスープにして食べさせ、早速便秘薬を飲ませました。
私がラキソベロンを処方された時は8滴ほど飲んで効果が出るまで約12~16時間くらいかかりましたので、とりあえず指示された5滴を飲ませた後は様子見をしながら過ごす事にしました。

そして翌日。前日飲ませたのが午前11時半過ぎだったのでお昼~夕方には出るだろうと思っていた便は出ることなく、また夜になっても出ないままその日は終わってしまったのです。
さらに翌日、6滴に増やしましたがコロコロ便が少し出るだけで終わってしまい、最終的には8滴飲ませたところで出るようになりました。

8滴飲ませた状態で効果が出るまでに18時間程かかり、試しに2日後に9滴飲ませてみましたが下痢になってしまいお腹が痛いと泣いてしまったため、8滴がベストと判断しました。

しかし、2~3日に1回ラキソベロンを飲ませていても、突然また便が出なくなってしまい、いきむ事もありました。
出なくなってしまった時は以前購入した浣腸を使って出すようにし、食事とこまめな水分摂取を心掛け、天気のいい日には体を動かすようにしたりと、とにかく便に苦しむことが減るように努めました。

そんなある日、主人が会社の人におすすめされた幼児用整腸剤を購入してきました。
おすすめしてくれた方のお子さんも便秘が酷く、排便時には痛いのを怖がるようになり、更に便秘が悪化してしまったとの事。
しかし整腸剤を飲んでからは調子が良くなったそうで、その話を聞いてすぐに買ってきてくれたとの事でした。

病院に連絡し使用の許可をもらって使い始め、しばらく様子をみましたが残念な事に我が子には整腸剤の効果はあまり得られなかったようで、特にこれといった変化はなく1瓶使用した後リピートはありませんでした。

そして徐々に便秘の症状との付き合い方にも慣れてきた頃、下の子が急遽入院と手術になってしまいました。
病院に行く間は子どもを義実家に預けたりと生活環境が変わってしまった事により、また便秘症が悪化してしまったのです。

ベビーシッター派遣のハニークローバーは、北海道、北関東、関東、中部、関西、中国、九州、沖縄にお伺いをさせていただいております。ご旅行先でもご利用いただけますのでお気軽にお申し付け下さい。

出ないと泣き叫び気絶したように寝る日々 ~食べムラとお腹の張り編~

少しずつ便秘症との付き合い方にも慣れてきた頃、下の子の入院、手術の関係で私が病院に行く頻度が増えてしまい毎日のように近距離に住んでいる義実家に子どもを見てもらっていました。

元々毎週のように遊びに行っていた義実家でしたが、元々シャイなところがある我が子は自分1人だけが置いて行かれる事には慣れておらず、楽しんで遊ぶ反面不安な様子になったり赤ちゃん返りのような反応が出るようになりました。
そして、タイミングが悪く便秘薬がなくなってしまい順調だった排便ペースが崩れてしまいました。

便秘薬を切らしてしまい不安になった私は義母に子どもの便の様子を聞きましたが

「出てたから大丈夫よ!ご飯もしっかり食べてたわ」

と教えてもらっていたのですっかり安心していました。
しかし普段の便の量を知らない義母にとっては出ていると感じた量も、子どもにとっては少なく、しっかり出し切っていなかったようなのです。

これは私の落ち度で、後々とても後悔しました。
下の子の入院中、私が病院に行っている間主人も休みを取れる日は子どもと一緒に義実家に行っていました。
ですが主人も毎回どれくらいの量の便が出ているかまでは把握しておらず、ましてや義実家に行くときは午前中に排便できるように調整していたので、義母も実際にいつもどれくらいの量が出ているのか見る機会もなかったのです。

後々聞いた話では、主人が幼児の頃はコロコロ便または緩かった事が多かったようで、今回もコロコロではあるが出ていたので問題ないと感じたそうです。

下の子が退院し、すぐに薬を処方してもらいに行きましたが、その時点ではお腹が少し張っている程度で義実家では便も出ていたと聞いていたので浣腸はしてもらいませんでした。
そして帰宅した翌日、薬を飲ませた矢先にまた便秘で苦しみだしてしまったのです。

便秘薬の効果が出るまでどんなに早くても半日以上はかかってしまうので、手っ取り早く解消してあげるには浣腸が一番手軽です。
しかし病院の先生にも頻繁な浣腸はクセになる事もあるので出来るだけ避けるように言われていましたので、汚い話ではありますが出口で詰まってしまった便を出すために、プロペトを塗った綿棒で掻き出したりもしました。

ですがお尻が痛いのと不快感で毎回させてくれるわけでもなく、嫌がっているのに無理矢理やると肛門を傷つけてしまったり、便がひっこんでしまい詰まっていた便が出せなくなったりと悪循環になる事もありました。
どうにか気を紛らわせるように遊んだり、散歩に出たりしてみましたが合間にいきんでは出ないという事を繰り返しました。
そして翌日、なんとか便を出すことができましたが、そこからまた便秘薬を使用しても便秘で苦しむ頻度が増えてしまったのです。

そして、今までは好き嫌いせず食べる事が大好きだったのが嘘のように、食べムラが出てしまいました。
最初はお腹が痛くて食べないのかと思いましたが、今まで好きだったものを嫌がったり、おやつは食べてもご飯は要らないとなったり…
便秘対策にと作っていた食事もほとんど食べなくなってしまいました。
食べてくれるものといえばパン、チーズ等の乳製品、魚肉ソーセージといったものばかりで、肉や野菜、お米などもほとんど食べなくなり本当に困りました。

また、便秘に良いとされるヨーグルトですが、食べムラが出ている中でも唯一大好きで毎日朝昼晩と食べていましたが、我が子には合わなかったようで全く便が出る様子はありませんでした。
困ってしまい飲み物にイージーファイバーを混ぜてみたり、野菜を裏ごししてホットケーキに混ぜたりもしましたが、結果は惨敗で食べたいもの以外は全く口をつけてくれなくなりました。
その結果、必要な食物繊維も摂れずどんどん便秘症状は悪化していき、便秘薬を飲んで出させていてもお腹はパンパンに張り、痛くなってしまうばかりでどんどん排便を嫌がるようになってしまいました。

かかりつけの病院で聞いてみたところ、お腹が空けば食べるからその時に食べさせなさい。代わりに水分をしっかり摂らせなさいと指導されました。
しかし頑固な我が子はどんなにお腹が空いても先ほど述べた食材しか頑なに食べてくれなかったのです。
丸一日何も食べないよりは…と泣く泣く食べてくれる物を食べさせる日々。
そして繰り返される便秘症状と便が出ないと泣き叫ぶ日々に正直私も疲れが出てきていました。

胃腸がおかしいんじゃないかと相談したりもしましたが、体質によるものだと言われてしまい途方に暮れ、毎日便秘について調べたり考えたりする事に嫌気が差すことも少なくありませんでした。

でもそれ以上に苦しむ我が子の姿を見ている事はとても辛かったです。

便秘薬を使い、どうしても出ない時は浣腸を使用していましたが、それでもまだ便が出そうだとしゃがみこんでいきむのです。
やがていきむのは日中に限らず夜間にいきむ事が増えてきました。
日中は遊び、夜寝る前に便意に襲われるようになってしまい、うとうとしていたのに急に飛び起きて床にしゃがみ込みいきむ…というのを繰り返すようになりました。

酷い時には眠りについてからも30分おきくらいに飛び起きて、唸り声をあげながら数秒ほどいきんで倒れ込むように寝て、朝方頃には便意がおさまりやっと熟睡するといった事も少なくありませんでした。
この症状は3歳になった今でもたまにあります。

いきんでも出ない事が増えるという事は、必然的にお尻にもダメージが出て、真っ赤にかぶれる他、切れて血が出てしまう事もよくありました。
水分をしっかり摂って、便秘薬を飲んで多少便が柔らかくなっていても肝心の出口付近の便は硬いまま。
そのため排便の際に頻繁に切れてしまうようでした。
なので、病院からは便秘薬の他に常にプロペトを処方してもらい毎日のように塗っていました。

(便秘薬で出しているのに、どうしてこんなにいきむんだろう…。便秘薬では全て出し切れていないのか、それとも常に便意があるように感じてしまっているのか…?)

病院で繰り返し相談すると、あまりにも便秘が酷い子は肛門の近くにポケットのような空間ができてしまい、そこに便が蓄積されてしまう事で常に便意を感じたり、筋肉が緩んでしまってうまく力が入らず排便できないと説明されました。
便秘薬を飲んで便がその部分に溜まらないようにしなさいと言われましたが、頻繁に便秘薬を飲ませて出すようにしているにも関わらず、一向に症状は改善しません。
出しても一時的にスッキリするだけで、数日でお腹はパンパンに張り、また苦しむのです。
我が子が排便のたびに苦しむ姿はもう見たくありませんでした。

(もうこの病院ではだめだ…。違う病院を探すしかない)

この間およそ半年ほどでした。
上の子の時からお世話になっていた病院ではありましたが、これ以上改善されないと思い他の病院で診察を受けるようになりました。
しかし、レントゲンを撮ったりエコーで見てもらったりもしましたが、何か病気が見つかる事もなく、ただ「慢性便秘症」との診断結果でした。
そのため、どこの病院でも同じ説明、同じ便秘薬の処方で途方に暮れていました。

そんな時、家から徒歩1分の場所に小児科ができるとの情報が入ったのです。
もう私達親子にとって頼みの綱はそこの病院しかなく、完成を心待ちにしていたのです。

そして、新しくご近所にできた病院の先生との出会いにより、つらい慢性便秘症に一筋の光が見えるようになったのです。

ベビーシッター派遣のハニークローバーは、入会金、年会費、当日手配料の全てを無料でご利用いただけます。一度のみのご利用のお客様もお気軽にお申し付けください。

新しい治療法により希望が見えた ~つかの間の安堵編~

どこの病院へ行っても同じ事ばかり言われ、改善の兆しが見えない事にだんだんと憤りを感じていました。
近所にできる予定の病院も完成までおよそ半年。それまでの期間がとても長く感じて辛かったです。
新しい病院への期待もある中で、もし改善されなかったらどうしようという不安、そして変わらずいつものラキソベロンと浣腸での様子見の指示に不満が募っていました。

(言われたとおりに食事の内容を見直したり、薬を服用させても一向によくならないじゃないか。ふざけんな。どうすればいいんだよ)

これが、当時の私の正直な感想でした。もはや八つ当たりだったな…と今では分かっていますが、それくらい毎日子どもの痛がる姿、苦しむ姿を見ている事がとても辛かったのです。

「子どもの便秘は勝手に治らないんだからね。1番子どもと接するお母さんが、常に気を付けてあげないとだよ」

言われたとおりの食事内容を用意しても思ったように食べてくれない。病院の先生に言われたようにやっているつもりなのに…でも、きっと私はまだまだ全然できていないんだろう。
病院へ行くたびに、自分の至らなさを責められているように感じました。

ネットで調べたように、食べムラがある子への声かけや食事を楽しくできるように意識して盛り付けや会話をしても一向に改善されない。
他のお母さんは出来ている事がちゃんとできない、私の至らなさのせいなのだろう…と、自己嫌悪になる事も少なくありませんでした。

私は元々ズボラで、あまり神経質な性格ではありません。
ですが、子どもが便秘症になってから段々と思い詰める事が増え、理想通りにできない事に悩み、仕事、育児、家事のストレスでなかなか寝付けなくなったり、急にイライラしたり、泣き出したくなったり、精神的に参っていました。

こまめに私の母や義母への相談もしていましたが、卑屈になってきていた私は段々と周囲への相談も減ってきていました。

そんな中、心待ちにしていた近所の小児科がついにオープンし、私は早速初日に我が子を連れて行きました。

出来たばかりの病院は、当たり前ですが近所の小児科のどこよりも綺麗で設備も整っていました。
オープンしてすぐに行きましたが、すでに長蛇の列。
何時間かかるのだろうと不安に思いながらも順番を待っていましたが、30分程待ったところで椅子に座っていた我が子が突然床に降りてしゃがみ、小さく唸りながらいきみ始めてしまったのです。

大勢の人がいる待合室で始まってしまったので、何あの子?という目で見られていましたが、この状態に入ってしまうと一通り疲れるか、運よく出るまでは終わりません。
いつ呼ばれるか分からないので、午後または1度出し切ってから出直そうかと思ったところで受付の方から声がかかりました。
便秘症で…としゃがみこんで唸っている経緯を伝えると、個室に案内され順番までこちらでお待ちくださいと言われました。
近くの小児科にはあまり個室はなく、そういったお気遣いをしてもらえた事がなかったので、とても嬉しく情緒不安定気味な私はそれだけで泣きそうになりました。

そのまま更に待つ事30分、先生が個室に来てくれその場で問診と診察を始めてくれました。
今までの経緯を話し終えたところで、先生は私に新しい治療法を提案しました。

「今までお母さんも、お子さんも辛かったでしょう?今回からはモビコールというお薬を使ってみましょう。時間はかかるかもしれませんが、私も一緒に便秘症が治るように努めますから、一人で抱え込まなくても大丈夫ですよ」

新しい治療法の提案も、寄り添ってくれるような言葉も今までありませんでした。
新しい薬でどこまで改善されるかまだ分かりませんでしたが、この言葉に自分の罪悪感や、鬱々とした気持ちが少し晴れるのを感じました。
まずは2週間の服用後、一度経過を報告しに来るという事になり、その日は浣腸をしてもらってから帰宅しました。

処方して頂いたモビコールという薬は粉末状の薬で、まずは毎日1包を飲ませてくださいと説明されました。
この薬は今までにないタイプの薬でしょっぱい物で、スープやみそ汁、甘い飲み物ではリンゴジュースかヤクルト等の乳酸菌飲料と混ぜると、味が気にならないとのことでした。
1日1包でも効果が出なければ、最大1日2包を朝と晩に分けて服用し、それでも出ない時には2、3日に1回くらいの頻度で今までのラキソベロンを服用していくことになりました。

このモビコールという薬は慢性便秘症の治療として注目されている比較的新しい薬との事で、便を軟らかくしてくれるものだそうです。
よく聞く酸化マグネシウムよりも効果が高いと言われ、希望の光が見えた事にとても嬉しくなり、早速その日の夜から服用を始めました。

翌日、まだ出ない様子の我が子を見ながら、またダメだったらどうしようと不安に思いました。
ですが、元々慢性便秘症の我が子は便秘薬でも即効性はないので焦りは禁物とソワソワしながら過ごし、再び夜にモビコールを飲ませました。

そして更に翌日、朝起きてすぐの事でした。
いつものようにしゃがんだと思ったら、唸ったり泣く事もなく、ものの数分でつるんとたくさんの便が出たのです!その時の感動と言ったらありません!
痛がらずスムーズに出た事に、子どもも少しぽかんとした表情でしたが、嬉しそうに「出た!」と報告してくれ、本当に嬉しかったです。

その後も何度か出ましたがどれも理想的な、いわゆるバナナうんちでした。
そして改めて出た便の量の多さに、便秘薬や浣腸を使っていてもこんなにお腹の中に便がたまっていたのかと恐怖を覚えました。
大げさと思われるかもしれませんが、大人の手のひら大のものが4、5本分出たのです。

それから毎日薬を飲ませていましたが、ほぼ2日に1回痛がらずに出るようになり予定されていた2週間後の検診でも笑顔で報告する事ができました。
しかし、出るようになったからといってすぐに止めてしまうとあっという間に逆戻りしてしまうとのことで、半年から1年は継続させてみましょうと言われました。
幸いな事に、食べムラのある我が子でもヤクルトに混ぜると嫌がる事なく飲んでくれたので食事内容を便秘仕様にする事も継続でしたが、今までと比べて全く苦ではありませんでした。

それから約4カ月程でしょうか。
とても快便な日々が続き子どもも私もご機嫌な日々を過ごしていたのですが、2、3カ月おきに行っている歯科検診で虫歯を指摘されました。

甘いものを日常的に摂っているかとの質問に、薬の服用の関係で…と話すと先生は顔をしかめて

「乳酸菌飲料は虫歯になりやすいので極力やめてください。今は軽度の虫歯ですが、このままだときちんと歯磨きをしていても虫歯が増える可能性はあります」

と言いました。

やっと便秘が改善されてきたのに、今度は虫歯問題か…!と思わず目の前が真っ暗になりました。
変わらず食べムラがあったのでどんなに少なめのスープに入れても全部は飲み切ってくれない。
3口分くらいの量の餡かけ料理や、雑炊に溶かし込んでも毎回は食べてくれない。
リンゴジュースにいれても、しょっぱさが気になるようで飲んでくれない。
八方塞がりの中、唯一飲んでくれていたヤクルトでNGを出されてしまった事に、とてつもなく絶望感を感じてしまったのです。

(せっかくここまで来たのに…。また痛がって出ない日々に戻したくない…!)

歯医者を出た足でそのまま小児科へ駆け込んだ私は半泣きで先生に相談しました。

ベビーシッター派遣のハニークローバーは、派遣とマッチングの両方をご利用いただけます。派遣は固定単価、マッチングはシッターにより異なります。ご指名の有無で使い分けていただけます。

便秘症の子どもの幼稚園での過ごし方 ~そして現在、完治に向けて~

歯医者でヤクルトを控えるように言われてしまった私は、慌てて小児科へと駆け込み、早速先生に相談をしました。
先生は少し考えるような仕草をしましたが、今子どもが好んで食べているものを私に聞いてきました。

「もしヨーグルトが好きなら、1回に食べきれる量のヨーグルトに1包の半分を混ぜ、残りをまた食べてくれそうな時間帯に、同じように薬を混ぜて食べさせても大丈夫ですよ」

と言ってくれました。
1包を1日の間に服用できるのであれば回数を分けてもいいと言われ、とても驚きました。
ヨーグルトだけでなく、アイスやプリン等子どもの好きな食べ物に混ぜて大丈夫との事で、とてもホッとしました。

それなら続けられそうだと思った私は先生に感謝を述べ、帰宅してから早速ヨーグルトに混ぜて半量ずつ食べさせるようにしました。
ヤクルトが好きだった子どもは飲みたがりましたが、なんとか宥めて気を紛らわせるうちに忘れてくれ、それからは難なくヨーグルトに混ぜて服用させる事ができました。
そして無事に虫歯の治療を終え、あの大変だった日々に戻ることなく穏やかに過ごせていました。

それからまた2か月程経った頃、2歳児保育を受け付けている幼稚園へと入園する事になりました。
5月生まれの我が子は4月の間は週3回の登園で、5月からは満三歳児保育で毎日の登園になる事となりました。

その頃、夕飯後にはヨーグルト1個分を食べたがるようになっていたので、半量ずつ服用させていた薬も、夕飯後の1回にできるようになっていました。
夜に服用させると翌日の昼過ぎには2回位出るというリズムになっていたので、4月は幼稚園のある日は普段よりも遅い寝る前に食べさせてから歯磨き、就寝という流れになっていました。
そうすると大体幼稚園から帰ってきた後の15時過ぎくらいに便が出るのです。

しかしここで困ってしまったのが、登園を始めて1週間が過ぎた頃から便がリズム通りに出なくなってしまったのです。
最初の慣らし保育で幼稚園に置いて行かれる事にストレスを感じてしまったようで、15時頃に出ていた便が突然出なくなってしまいました。

それでもなんとか夜には出たのですが、徐々に時間にバラつきが出るようになり、時には登園中や、幼稚園に居る時に便意が来る事もありました。
ですが翌週からはまた少しずつリズムも整いつつあり、安心する反面いつまたバラつきが出るのかと落ち着かない状態でもありました。

しかし、またここで問題が起きてしまったのです。
さすがにヨーグルトは飽きてしまったようで食べなくなってきてしまい、またプリンやゼリーは触感があまり好きではないようで、また薬を服用させるのが大変になってしまったのです。
もう苦肉の策で2、3回だけヤクルトを飲ませたり、溶かしたチョコに入れてアンパンマングミの容器に入れて固めたものを食べさせたりしました。

この時点で初めてモビコールを処方してもらった日から半年以上経っていたので、ちょっと幼稚園での生活が落ち着いたら一旦服用を止めて様子を見てみようという話が出ていました。

幼稚園にも慣れ始めてきて、満三歳児保育になった5月半ば頃に一旦服用を止めてみましたが、いきなりまた便秘になる事もなく出る時間にバラつきはありましたが2日に1回は自発的に出るようになりました。
幼稚園に通う事で圧倒的に運動量が増えた事も良かったのだろうと先生に言われました。

そこからしばらくは調子が良かったのですが…結論を言ってしまうと今も慢性便秘症は治っていません。

自発的に出るようになっていたのに、またなぜ便秘症になってしまったのかというと、3つ程、考えられる要因があります。
1つは、幼稚園でのトイトレ開始。おしっこは出来ても、トイレで便を出すのを嫌がったのです。
今まで出ない時には床でしゃがむ癖がついてしまっていたので、トイレでいきむと上手く力が入れられないようでした。
自宅で足の踏み台を置いても、おまるにしても、落ち着かないようで嫌がるのです。
しかし我が子は潔癖症なところがあるため、パンツに便がつく事が許せず我慢してしまうようになったのです。
その為しばらくオムツを履かせて登園させましたが、周りの子ども達がパンツに切り替わっていた事もあり、トイレで出来るから幼稚園でオムツは履かないと頑なに拒否しました。

2つ目は、食べムラの悪化です。
幼稚園では皆と同じ給食なので頑張っていろいろ食べるようになってきていましたが、その分家では甘えてしまうのか、好き嫌いが激しくなりました。
幼稚園の先生とも相談し、食べてもらえるように工夫をしてみましたが食べない事も多く、また味の好みも変わったようで、乳製品もあまり摂らなくなり炭水化物と揚げ物系ばかりを食べたがるようになりました。
揚げ物系以外の料理は食べても大匙1程度ずつを食べた程度で満足してしまうのです。
必要な食物繊維を摂れず、イージーファイバー等を飲ませたりもしましたが、あまり効果は感じられませんでした。

そして最後の3つ目は、環境の変化、ストレスを感じるとすぐに出なくなってしまう事です。
夏休みに入り、私の仕事とお迎え時間の関係上、普段は14時までだった保育時間が17時までとなりました。
本人は楽しんでいるように見えましたが、以前から環境の変化に弱い我が子にとってはストレスを感じていたのかもしれません。
また、下の子はまだ同じ幼稚園に入れる年齢ではなかったために、なぜ自分と同じ幼稚園に登園しないのかと不満げな反応をする事も増えました。

それら3つの要因から、徐々に便秘に戻り始めてしまいました。
もちろん2日間出なければラキソベロンを使用しました。
先生の指導で2週間様子を見て、自発的な排便は難しいと判断された時点でモビコールの再服用を開始しましたが、何かを察したのかしょっぱさの強く感じるもの、汁物やあんかけ系、ヨーグルトやプリン、ゼリー、チョコを拒み始めた為に服用も難しくなってしまいました。

今、我が子は全力のイヤイヤ期です。
私が食べてほしい、やって欲しいという事はすべて嫌がります。それとなく誘導しても、味を確認するとプイッと見向きもせず残してしまいます。
なので、先生と相談して現在ではモビコールは少しお休みし、ラキソベロンを中心とした治療へと戻っています。
イヤイヤ期が少しおさまってきたら、また再開する予定です。
ラキソベロンだけでの経過観察ですが、以前のように苦しいだけの日々ではなくなっています。

以前と違って、週に1度、または2週間に1度は自発的な排便ができるようになってきています。
モビコールを服用して、体内に便が溜まらないように過ごした事で、以前お話しした肛門付近にできてしまうポケットのような部分がなくなり、カチカチになりすぎない便へと変わってきているようです。
また、以前のように痛がったり唸る事もかなり減りました。お尻が切れ、荒れる事も減ってきています。
もう夜中に便意で飛び起きて、何度も起き上がり気絶するように寝る事もありません。
子どもが苦しんでいる姿が減った事が何よりもありがたく、少しずつ良くなってきていると感じます。

それでも、ラキソベロンを使ったのに出ない日はあります。
その時は、前日に飲ませた量の1.5倍量を服用させ、翌日の幼稚園はお休みさせます。
お腹が痛くなってしまうので、登園させてもお友達と遊べないからです。
また、場合によってはいきみ疲れて熱が出てしまう事もあるので、月に1、2度ほど幼稚園をお休みさせてしっかり便を出し切る日を作っています。

完治まではきっとまだまだ時間がかかる事でしょう。
それでもほんの少しずつ、慢性便秘症から脱するために前進できていると信じて治療を進めています。

もし、我が子が便秘になる頻度が多い、痛がる事が増えたという方はすぐに病院へ連れて行ってあげてください。
治療法はその子の食生活や生活スタイルによって変わります。
ネットや本の通りに出る子もいれば、お医者さんに診てもらってもなかなか治らない事もあります。
また、何か病気が隠れている場合もあります。

子どもの便秘で悩み、頑張っているお母さん。そして苦しくても頑張っているお子さん。
あなた達の力に、そして少しでも参考になれれば嬉しいです。

最後までお読みいただきありがとうございました。
慢性便秘症に悩み、闘う子どもたちが1日でも早く完治しますように。

ベビーシッター派遣のハニークローバーは、全てのシッターが同じ手順で安全に保育をさせていただきます。安全の取り組みについてはこちらをご覧ください。

前の記事へ

食が細い我が子の栄養が不安で悩んだ日々、今の私が昔の自分に伝えたいこと

次の記事へ

トイレトレーニングを子どもと楽しく進めていくコツ

関連記事

詳しく見る