訪問先のお子様に喜ばれた絵本・『10冊』

2021年10月20日

絵本読み聞かせ

絵本の読み聞かせは、子どもの創造力や感情を豊かにし、新しい視点を知ることで視野が広がるといわれています。

真新しいスポンジのような子どもたちは、絵本の世界からさまざまなことをぐんぐん吸収し、心を育んでいくのです。

絵本は、ベビーシッターとしてお伺いする訪問先のお子様にも大人気です。

お子様の好きな絵本を教えてくれたり、お膝の上でゆっくりと読んだり…と、私自身も絵本が好きなので、とても良いコミュニケーションにつながっています。

今回は、訪問先のお子様に喜ばれた絵本・楽しんで聞いてくれた絵本をご紹介したいと思います。

◎絵本の読み聞かせのポイント

「読み聞かせ」のルールやポイント等、ある程度決まりのようなものがあるかと思います。

今回は、あくまでも私自身が、お子様との関わりの中で感じた「絵本の読み聞かせに大事なこと」をご紹介したいと思います。

・感情を込めすぎないこと 

あくまでも「すぎない」ことです。

絵本は、読み手・聞き手それぞれに感じる「世界観」があると思います。読み手の大人が感情を込めすぎてしまうと、それは読み手側の感じる世界観を押しつけてしまうことにもなりかねません。

もちろん、感情をこめることがいけないことではありません。

感情たっぷりに読むことで、「楽しい」の気持ちがどんどんあふれて、楽しくて・面白い空間になることもあります。

「程よく、感情をこめる」というと何だか曖昧な感じかもしれませんが、「それぞれが絵本の世界を楽しめるように」という思いを持っていれば、おのずと「お互いに心地良く楽しめる読み方」につながっていくのではないでしょうか。

・楽しむこと 

読み手の大人自身が「楽しむこと」。
読み聞かせをする際、実はこれが一番大事なことだと思います。

例えば、お子様へ読み聞かせする際に、「はぁ…、長い絵本だなぁ…」なんて思いながら読み始めると、無意識の内に、声にマイナスの感情がのってしまうのです。

子どもは大人の感情を敏感に感じ取ります。
 
読み手の大人が「楽しい」・「嬉しい」の気持ちをもっていると、自然と、声にあたたかさや優しさ、プラスの感情がのることでしょう。そしてそれは、子どもの心を和ませまるのです。

一緒に「楽しい」世界を楽しむことができたら、それはお互いにとって最高に素敵な時間になるのではないでしょうか。

ベビーシッター派遣のハニークローバーは、お子様への絵本の読み聞かせを積極的にさせていただいております。是非お申し付け下さい。

◎絵本の紹介 

訪問先のお子様との関わりの中で、喜ばれた絵本・楽しんで聞いてくれた絵本を10冊選びました。

・『ぐりとぐら』 (なかがわりえこ:作/おおむらゆりこ:絵)

青と赤のつなぎと帽子がトレードマークの野ねずみのぐりとぐらのお話。長年多くの子どもたちに愛されている絵本です。

仲良しのぐりとぐらがこの世で一番好きなのは、お料理することと食べること。
大きなかごを持ってどんぐりひろいをしていると、大きな卵を発見!何を作るか悩んだ末に「かすてら」をつくることにします。

できあがったのは「きいろい大きなかすてら」。

良い香りにつられて、森の中から動物たちが集まってくるのです。そして、みんなで一緒にかすてらを楽しみます。

私自身も子どもの頃に親しんだ絵本を、今度は読み聞かせする立場になり、改めてぐりとぐらの世界観を楽しみながら読んでいます。

お子様にとって、ぐりとぐらのシンプルな絵と色合いは、とても新鮮に感じるようです。

途中、ぐりとぐらが歌うシーンがありますが、私は教えてもらったメロディがあり、毎回そのメロディで歌います。

すると、初めてのお子様は、「え?歌うの?」とちょっとビックリしながらも楽しそうに聞いてくれます。

あっという間にメロディを覚え、一緒に歌ってくれるお子様もいて、とても楽しい時間です。

焼きあがった美味しそうなかすてらを「パクパク」と食べる真似をしながら、ぐりとぐらの世界に浸っているお子様の笑顔は毎回癒されます。

ラストシーンは、個々それぞれのこたえがあり、とても楽しい瞬間です。

・『はらぺこあおむし』 (エリック・カール:作/もりひさし:訳)

世界中で愛されているエリック・カールの代表作です。

小さなあおむしが、フルーツや美味しい食べ物を食べながら、卵・幼虫・さなぎとぐんぐん成長し、最後は美しいちょうちょになるまでを描いたお話。

「色の魔術師」ともいわれるエリック・カールの鮮やかで豊かな美しい色彩に、子どもは魅了され、心がひきつけられます。そして、小さな穴のしかけは、指を入れて遊ぶこともでき、それもまたこの絵本の楽しみの一つです。

実は、『はらぺこあおむし』の内容そのままを歌詞にした可愛らしいメロディのCDがあります。

このCDを流しながらページをめくると、少し雰囲気が変わり、とても喜んでくれます。
最後のちょうちょの登場と共に、テンションは最高潮!

「キャー♪」と喜びの声をあげながら楽しんでくれるお子様もいます。

・『しろくまちゃんのほっとけーき』 (わかやまけん:作)

しろくまちゃんがほっとけーきをつくります。
材料を準備し、卵を割って、牛乳を入れて、よく混ぜます。そして、フライパンに生地をのせて、ほっとけーきが焼きあがるまで、じっくり時間をかけます。

ほかほかのほっとけーきをおともだちと一緒に仲良く食べる、というシンプルでとてもかわいいお話です。

ほっとけーきが完成していく様子を見開き1ページで表現していて、ドキドキワクワク…見ているお子様の気持ちが高まります。

さまざまな「音」の表現は、お子様に大人気のシーン。一緒に真似をして楽しんでくれています。

鮮やかなオレンジ色の背景がパッと目に入り、それぞれの場面がより一層、子どもたちの心に印象深く残るのではないでしょうか。

この絵本を読んだあとのおやつが、「ほっとけーき」だった時のお子様の笑顔は忘れられません。

・『あおくんときいろちゃん』 (レオ・レオーニ:作/藤田圭雄:文・訳)

あおくんときいろちゃんのお話は、世界中で愛されています。

お話は「あおくん」の紹介からはじまります。あおくんのお友だちはきいろちゃんです。

ある日、お留守番を頼まれたあおくんは、きいろちゃんに会いたくて遊びにいってしまいます。そして出会った2人は嬉しくて「みどり」になってしまいます。

みどりになったまま家に帰っても、もちろん気づいてもらえず、たくさんの涙を流すと…あおくんときいろちゃんに戻るのです。

このお話は、目や口・鼻等、何もない、青と黄色の「まる」が生き生きと動き回ります。

表情は何もないはずなのに、それぞれの場面で、あおくんときいろちゃんの悲しみや喜びがみえる不思議さ。
「想像力」の素晴らしさを改めて感じる絵本です。

「とうとうみどりになりました」のシーンでは、「あ…」と少し驚くような表情をするお子様や、「あれ???」と不思議そうにしているお子様。

個々それぞれの感情と表現がみられます。

絵本のあとに、絵具あそびを準備。あおくんときいろちゃんを再現しながら色の混ざり具合を楽しんでいます。

・『もこもこもこ』 (たにかわしゅんたろう:作/もとながさだまさ:絵)

出てくる言葉は、「もこ」「にょき」「もぐもぐ」等、擬音だけです。

内容は?と聞かれてもなかなか表現が難しい、でも不思議でとても面白い絵本です。
いろいろな読み方ができ、そのたびに印象が変わるような感覚があります。

いつの間にか、お子様もすっかり覚えて、読み手になってくれることもあり、さまざまな視点で楽しむことができます。

「ぱく」からの「もぐもぐ」のシーンはお気に入りのお子様が多く、同じように口を大きくあけてかわいいまねっこ。とても可愛らしい姿です。

実はこの絵本、絵本の表紙・裏表紙、どちらからも読むことができます。

本当は絵本としてそのような設定はないのかもしれませんが、「もこもこもこ」の新しいストーリーがあり、より楽しむことができます。

・『きょだいなきょだいな』 (長谷川摂子:作/降矢なな:絵)

「あったとさ あったとさ ひろい のっぱら どまんなか」。

呪文のように繰り返されるリズミカルな文章が続き、テンポの良い元気で楽しい絵本です。

全ての場面にあるダイナミックな絵は、「きょだいなきょだいな」の世界観にピッタリで、とにかく楽しさが絵本全体にあふれています。

「きょだいな〇〇」「きょだいな〇〇」と次々にリズムに乗って巨大なものが登場するたびに、楽しくて面白くて、いつの間にかすっかり絵本の世界に入り込んでいる感覚です。

ラストシーンは幸せがあふれていて、自然と笑顔になるような素敵な場面ですのでお楽しみに。

「あったとさ あったとさ ひろい のっぱら どまんなか」のリズムに魅了され、ついつい口ずさんでしまうのは子どもだけではなく大人も同じです。

「あったとさ あったとさ」をひたすら一緒に唱えてみたり、きょだいな・・・のあとをお子様と考えてみたりと「楽しい」が続く絵本です。

・『三びきのやぎのがらがらどん』 

(ノルウェーの昔話:作/マーシャ・ブラウン:絵/せたていじ:絵)

三びきのやぎの名前は全員「がらがらどん」。

山の草を食べに行こうと、がらがらどんが橋を渡ろうとすると、恐ろしい化けもの「トロル」がいます。
渡ろうとするたびに、襲いかかろうとするトロルと対決するお話です。

ラストシーンは少し予想外の展開ですが、すっきりとテンポの良い気持ちの良いストーリーです。

絵本全体の雰囲気や、トロルの目つき・恐ろしさに怖がってしまうお子様もいますが、じっくり、ゆっくりと読み進めると、いつの間にか、がらがらどんの世界に引き込まれてしまいます。

「おおきいやぎのがらがらどんだ!」の見開き1ページのシーンは、迫力満点。

お子様は、この迫力に圧倒されながらも、勇敢ながらがらどんの姿に声援をおくるようにじーっと見つめています。

ラストはなんだかとても可愛らしく、「チョキン、パチン、ストン」。
お子様の緊張した心をほぐしてくれるような表現です。

実際に、お子様の表情も、「あれ?」と良い意味で拍子抜けするような、ふわっと表情が柔らくなり、笑顔になる瞬間です。

・『ねずみくんのチョッキ』 (なかえよしを:作/上野紀子:絵)

「いいチョッキだね ちょっときせてよ」「うん」「すこしきついがにあうかな?」

シンプルな言葉の繰り返しで、子どもたちに大人気のロングセラー絵本です。

お母さんが編んでくれた赤いチョッキを着たねずみくん。得意げにチョッキを皆にご披露。

そして、次々に動物たちがやってきて、ねずみくんのチョッキを着ます。
ねずみくんの大切な赤いチョッキ、どんどん伸びてだいじょうぶかな?…お子様はドキドキしながら見守っています。

最後に登場したのはなんとぞうさん。ぞうさんがチョッキを着たのを見たねずみくんとお子様は、なんだか同じような表情をしていてとても可愛らしいです。

最後のページをめくると、お子様は、こちらが何も言わなくても、「あ!!」と気付いて教えてくれます。

ほっこり幸せな気持ちがいつまでも続く絵本です。

・『おっとおとしもの』 (五味太郎:作)

だいじなおもちゃの車を半分おとしてしまった男の子。

それを探すために来た道を戻ります。なかなか自分の宝物が見つからないけれど、周りには、たくさんの「おとしもの」があります。

男の子が探し物をしているなかで、実は並行してまた別のストーリーが進んでいるのです。

進んだり、戻ったり、一番初めに戻ったりと、ページをめくることがとても楽しい絵本です。

さまざまな視点でみることで、いろいろなものがみえてくる。そして全てがつながる、不思議で楽しい世界があります。

お子様と一緒に読んでいると、「あれ?さっき…」といろいろな発見があるようで、何度も何度も読み返し、楽しみます。

絵本の中にたくさんある「おとしもの」をひとつひとつ見つけて、細かくみていくのもまた楽しい時間です。

・『ノンタンぶらんこのせて』 (キヨノサチコ:作・絵)

ノンタンがブランコを独り占めしています。おともだちに「かわって」と言われても、「だめだめ」と言ってなかなか変わろうとしません。

もっともっと長くブランコを楽しみたいノンタンは、おともだちに「ずるい」と言われてしまいます。「10かぞえたら、順番かわるよ」と言ったものの、実はノンタン、1・2・3までしか数えられません。

そのことをちょっぴり恥ずかしそうに、でもきちんとおともだちに伝えることができたノンタン。
見ているお子様は「よかったねぇ」とにっこり笑顔です。

ノンタンは「子どもそのもの」ではないでしょうか。だからこそ余計ににくめない、愛くるしい可愛さを感じます。

お子様は、ノンタンのちょっぴりわがままな姿をみて、「いけないよねぇ」と言いつつも、「あれれ?もしかして身に覚えがあるのかしら?…」と、感じるような微笑ましい表情を見せてくれます。

「おまけの おまけの きしゃぽっぽ、ぽーっとなったら かわりましょ!」

ごきょうだいが一緒に唱えながら、おもちゃの順番待ちをしている姿がとても可愛らしかったです。

ベビーシッター派遣のハニークローバーは、通常保育のみならず病児保育、短時間送迎、宿泊保育、産前産後サポートもさせていただいております。短時間送迎は学童から習い事などにもご利用いただけますので是非お気軽にご利用下さい。

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