産後クライシスの乗り越え方

2021年11月10日

子育て

産後クライシスとは

産後クライシスとは、出産後数年の間に急激に夫婦仲が悪化する現象の事です。
産後夫婦仲が急激に悪化したけれど一時的な現象であり、時間が経ち夫婦の努力によって夫婦関係が改善する場合もあります。しかし、最終的に夫婦関係が破錠してしまい、離婚に至ってしまうケースもあります。産後は産前とは違い夫婦の生活の中に子育てが加わり、今までの生活と比べると180度変化します。夫婦ともに子育てをする中で今までの生活との違いに戸惑うことがあります。夫が仕事で外に出ている場合は子育てを担うのは妻の役目であり、夫が子育ての大変さを理解してくれない、子育てを優先せず仕事やプライベートを優先するなどといった不満が積み重なり、夫に対するいら立ちを募らせていくのです。
しかし夫側は、子育てをしたくても何をすればいいかわからない、妻が子どもにかかりっきりで相手にしてくれなくなった、仕事をしているから子育てができないのは仕方がないなどと考え、妻に対する関係で悩んでいるのです。こうした双方の考え方のすれ違いで、産後クライシスというものが起こるのです。この時期をどう乗り越えるかによって今後の夫婦生活が大きく左右されるのです。
 産後クライシスの症状として挙げられるのは(1)些細なことで夫にイライラする(2)夫に対して愛情を感じなくなった(3)感情のコントロールができず攻撃的になる(4)夫と触れ合うことが苦痛に感じる(5)夫からの愛情を感じることが出来ず冷たくされていると感じるなどがあります。また、産後クライシスは妻だけではなく夫にも起こることがあり、夫の場合は妻が子どもにしか目を向けず自分は放置されていると感じ不満に思ってしまうことや、家にいても妻がイライラしていて攻撃的になり家に居てもくつろげないなどの不満が生じます。
 なぜ産後クライシスが起こってしまうのかというと原因は様々です。主な原因としては(1)生活リズムの変化(2)ホルモンバランスの乱れ(3)夫が非協力的(4)コミュニケーション不足(5)育児についての考え方の違いが挙げられます。

(1)生活リズムの変化

産前とは異なり産後は子ども中心の生活になります。出産を終えて、心身の疲れもとれていないのに容赦なく育児という大仕事が始まります。産前は好きな時に買い物に行ったり、美容院に行ったり、友達と時間を気にせず飲みに行ったりと、自分主体で好きな時間に好きなことを出来ていました。しかし出産後は自分の時間はなくなり、自由に行動することも出来なくなり眠たくても眠ることも出来ず、全てが子ども中心の生活になります。妻は出産直後から授乳で3時間おきにミルクを飲ませ、オムツを替え、寝かしつけて、赤ちゃんの体調や変化に気を使い、24時間体制で子どもの世話をしなくてはいけません。女性は嫌でも、自身の体調が悪くてもこの急激な生活の変化についていかなくてはいけないのです。一方で妻からしたら夫は仕事に行ったり、休日は友達とでかけたり、夜中に子どもが泣いても起きずに寝続けていたり、会社の付き合いという名目で飲み会に行ったりと、これまでの生活と変わりないように見えて自分ばかり子育ての負担がかかっていると感じている場合があります。

(2)ホルモンバランスの乱れ

女性は妊娠中に女性ホルモンが急激に増加しますが、産後は急激に低下してしまいます。また、後陣痛や赤ちゃんの抱っこ等による筋肉痛によって体に大きな負担がかかります。このような体への急激な負担や、ホルモンバランスの変化、睡眠不足などによってストレスで感情のコントロールが難しくなり、攻撃的な態度になってしまうことがあります。また、女性は自身の姿を久しぶりに鏡で見た際に産前と産後の自身の見た目の変化に大きく戸惑い、失望してしまうのです。ホルモンバランスの急激な変化で産後の抜け毛が始まり、肌もボロボロになり、産前は化粧をして身だしなみに気を使っていた頃とはうってかわり、いつでも授乳ができる服装で1日中過ごすこともあり、そんな自分を見てストレスを感じ産後クライシスを引き起こしてしまうのです。

(3)夫が育児や家事に非協力的

夫が出産や育児、家事に理解が無く協力的ではない場合、妻は夫に幻滅してしまい愛情が薄れてしまうことで強いストレスを感じ、最悪の場合は離婚を考えてしまいます。
妻だけしかできないことは母乳をあげることだけであり、それ以外は夫も協力して行えることなのに全く夫が協力してくれず、妻は夫を頼ることをやめ、実家を頼る様になります。そして実家を頼ることで実家に戻り、夫はないがしろにされていると感じることが多いです。このような夫婦のすれ違いが、より夫婦関係を悪化させるのです。産前は家事のことで何も言われていなかったのに産後急に妻から家事のことを言われることで、夫はストレスを感じます。仕事から疲れて帰ってきて家が汚く、自身のご飯が用意されていないことで腹をたてたり、1日中家にいる妻に対して「どうして何もやっていなかったんだ」という言葉をかけ、妻は育児の大変さを理解してくれていないのだと感じるのです。また、そんな夫に対して怒りや、不満をためていくのです。

(4)コミュニケーション不足

妻は産後の生活の変化やホルモンバランスの変化、睡眠不足などでストレスがたまり疲労困憊になり、夫も仕事や生活の変化や妻への対応等で妻と同じくストレスがたまり疲労がたまっていきます。その為、お互いに夫婦の会話が減ってしまったり、スキンシップがなくなってしまうことでお互いへの愛情を感じられなくなることがあります。スキンシップがなくなってしまうことで夫がセックスを望んでいても妻が拒否してしまいセックスレスになってしまうパターンも非常に多いのです。性欲は人それぞれですが、産後のホルモンバランスの変化や身体の回復不足などが原因で夫がセックスを望んでも妻が拒否してしまうのはよくある話です。その場合は夫婦でしっかりと話し合いをすることが大切ですが、夫がセックスレスで愛されていないと感じ、浮気に走ってしまうということもあります。

(5)育児についての考え方の違い

育児についての考え方が夫婦で一致しない場合、相手の育児の方法に不満を持つことがあります。または、自分は一生懸命育児に取り組んでいるのに、相手は何も考えてくれないと感じてしまうと配偶者に対して子育ての不安や悩み、考えを相談することが減り、その結果コミュニケーション不足に繋がることで産後クライシスになってしまうことがあります。
産後クライシスを発症させない、発症したとしても軽度にする場合は夫婦間や時には周囲の人と協力していくことが大切なのです。

産後クライシスを知る

産後クライシスは、産後夫婦の愛情が急激に冷え込むことをいいます。産後クライシスは産後うつと同じだと思っている方も多いのですが、全くの別物です。
産後うつは出産後一定期間経過後から2週間以上続くことが多く、ホルモンバランスの急激な変化や育児への不安から精神が不安定となる精神的な病気です。しかし、産後クライシスは病気というくくりではなく、一時的な夫婦関係の悪化というものです。病気となると医療機関への受診を余儀なくされますが、産後クライシスは夫婦の努力次第で改善することができるのです。また、改善方法は男女別で対応方法が異なります。
産後クライシスの第一の改善方法は「産後クライシスを知る」ということが大事です。
さまざまな解決方法があるのですが、一番大切なのは産後クライシスとは何なのか、原因や特徴、どんな人がなりやすいのかを夫婦間で理解しておくことで、実際に産後クライシスになったときに早期に対処できるからです。産後クライシスという言葉はこの数年に聞くようになったので、まだ馴染みがない方も多いと思います。また、出産を控える妻だけは知っていて夫は知らないという方も多いので、夫婦で学んでいくことをおすすめします。
 産後クライシスになりやすい人の特徴として最もあげられるのは(1)里帰りや別居を選択する(2)まじめで完璧主義な人(3)夫の育児への関わり方などが挙げられます。

(1) 里帰りや別居を選択する

出産を機に里帰りを選択する人はたくさんいます。里帰りのおもな目的は、産後のママがゆっくり休み、身体を休ませることを目的としています。出産直後のママの身体は満身創痍といっても過言ではないほどダメージを受けています。産褥期と呼ばれる出産直後から2、3か月くらいまでは特に休養が必要とされています。しかし、赤ちゃんのお世話をしなくてはいけないため心身ともに休まる時間はありません。さらに夫が仕事で不在となると育児だけでなく家事もこなさなくてはならなくなり、ママにとってはかなりの負担となります。そのため、気兼ねなくゆっくり休み、赤ちゃんのお世話に専念できるようにと、里帰り出産を選ぶ人は少なくありません。むしろ祖父母世代は里帰り出産に馴染みがあるので、出産=里帰りと考え強制的に里帰りさせられる家庭も存在します。里帰りの期間は人それぞれですが、一般的には産前・産後合わせて2~3か月が一般的です。出産前は遅くても妊娠34週頃には実家に帰省します。また、双子など多胎妊娠の場合は30週には帰省します。里帰り出産のメリットとしては第一にママがゆっくり休めるというのがあります。特にママの場合は慣れ親しんだ環境で過ごすことが出来るのでリラックス出来ます。また、産後は睡眠不足でフラフラになり、髪の毛はボサボサ、常に部屋着となりがちですが、実家なら外見など気にせず休むことが出来ます。また、家事は実母がしてくれるので赤ちゃんのお世話に専念することが出来、栄養バランスの整った食事も食べることが出来ます。そして、初めての出産であれば不安なことも多いですが、実母が健在であれば経験者なので出産・育児の相談も出来ます。しかし里帰り出産はメリットだけではありません。デメリットとしては夫がパパとなった実感を得にくいことがあります。お腹の赤ちゃんと約10か月間過ごし、ママとしての気持ちを育める女性とは違い男性はなかなかパパとしての実感が得にくいです。ただでさえ実感がわかないのに、里帰りで新生児期を見ておらず、育児に関わっていないとより実感がわかないでしょう。実感がいまいちわかないと育児への当事者意識も薄くなり、その気持ちのずれが産後クライシスへと繋がるのです。その為、里帰りから戻ったら夫を育児の主役にするくらいの気持ちで積極的に関わってもらうことが重要となります。

(2) まじめで完璧主義な人

産後クライシスはどんな女性にも起こる可能性があります。しかし、特になりやすい人の特徴としては真面目でインドア派な人や完璧主義な人が多いです。性格が真面目であると、出産後に赤ちゃんのお世話だけでなく、普段通りに家事もこなさなくてはならないと考え、実際にはできるはずもない量、慣れていない量のタスクをこなそうという切迫感で自身を責めてしまうのです。頑張り屋の人は育児が思い通りにいかないと落ち込みやすいです。子どもは成長のスピードはそれぞれ異なるので育児を完璧にこなそうとしないようにするのが大切です。また、完璧主義な場合も同じです。産前は仕事もこなし家事もこなしていた方でも、育児が始まれば話は別です。仕事や家事は自分主体で動くことが出来ても育児はそうはいきません。赤ちゃんが主体となり授乳や寝かしつけ等で当然今までの生活リズムは崩れていきます。しかし完璧主義な方は今までも自分でこなしていたのだからと育児も同時に完璧にこなそうとし、そこで無理をしてしまうことで産後クライシスに陥ってしまうのです。赤ちゃんのお世話で思うように家の掃除も出来なくなり、家が汚れていくのは当たり前であり、育児をしているだけで十分であるのに、「掃除も出来ない自分」と自分の出来なさささに落ち込んでしまうのです。まじめで完璧主義な人ほど理想と現実の違いに落ち込んでしまう方が多いのでその場合は夫が手助けしなくてはいけません。夫が「育児頑張ってくれてありがとう」「お疲れ様」などと声をかけることで妻も自身も頑張っていることを認められたという気持ちになります。また、初めて育児をするママには育児本は頼りになる存在ですが、子どもはそれぞれ個性があり成長のスピードも違います。現代はインターネット社会で簡単に様々な情報が入手でき、時には間違った情報も流れています。育児本やネットの情報とは同じようにいかないことはたくさんあり、育児本はあくまでも一般的なことしか書かれていないので、本当に不安な事があれば病院へ相談するべきです。育児本やネットのようにいかないことを自身の子育ての仕方が間違っているとは思わず、周囲の人に相談することが大切です。

(3) 夫の育児への関わり方

妻は子を自らの身体の中で育てて、大変な思いをして生むことで、自然と母親としての自覚を持つようになります。しかし夫は父親としての自覚が生まれるのは赤ちゃんが生まれてからです。この段階で既に認識にズレが生じているのです。妻が自分と同じレベルの親としての自覚を夫に求めても夫はそれについていけません。また、「イクメン」という言葉の流行で最近は夫も家事育児に参加して当たり前だという意識があります。しかし家事育児のスキルが高い男性は現実にはまだまだ少なく、妻が自分と同じレベルを求めてもそれをこなせる夫は少ないのです。そのことに対して妻はイライラを募らせてしまうのです。最初から育児に参加しないと決め込み全く育児に参加しないケースや、中途半端な育児参加で自分はイクメンだと思い込んでいるケースなども妻のイライラを増やすことになるのです。
産後クライシスを乗り越えるには夫婦でしっかりとコミュニケーションをとることが大切です。不安や不満を打ち明け、協力して育児や家事をこなすことでお互いが頼れる存在となり、お互いに成長していくことが出来ます。産後クライシスという夫婦の危機を乗り越えることで、この先何が起きてもお互いを頼って協力し合いながら生きていく力が身につき、絆も深まっていくでしょう。

話す・共有する

一緒に人生を歩んでいくと決めたのに、子育てを機に互いに考え方のすれ違いが生じ関係に亀裂が入ってしまうことがあります。その原因は対話の不足にあります。実際に子育てが始まる辺りから夫婦間の考え方や行動にすれ違いが生じるようになったという意見は少なくありません。たとえ一つ一つの事が小さなことでも馬鹿にできません。そこから産後クライシスなどの「産後離婚に繋がる危機」や産後うつ、虐待などの「母子の命に係わる危機」に発展することもあり、まずは自分や相手の心の声に向き合う勇気を持たなくてはいけないのです。夫は、子どもが生まれてからしばらくは妻の不安や不満、もっとこうしたいという要望に向き合おうとしない人が多いです。仕事柄、朝は早朝に出て帰宅は深夜という方も少なくなく、話し合うための時間がまともにとれないのです。そんな生活リズムであっても夫婦で会話することは本当に重要なことです。明日話そうと思って長引かしてしまうことで話し合いをする機会を逃してしまい、話し合いたいことが増えれば増えるほど喧嘩に発展してしまうのです。また、言えば喧嘩になる、余計こじらせてしまうと思い話し合うことから逃げてしまうことで離婚の危機に陥ってしまうこともあるのです。話し合う時間が長ければ良いという事ではなく、子どもがいる場合は子どもを寝かしつけた後の30分や、休日の数分でもいいのです。ただし話し合うことが重要と理解していても何を話し合えばいいかわからないという夫婦もいるので、事前に話し合うことを決めておくのです。
例えば、「育児」について話し合う場合(1)夫・妻にとって「育児」とは何か(2)夫・妻にとって育児で得意なこと(3)夫・妻にとって育児で苦手なこと、「仕事」の場合(1)夫・妻にとって「仕事」とは何なのか(2)仕事を新たに始めるor変えるとしたら、どんな内容、働き方がいいか(3)「男は仕事、女は家庭」という考え方か(4)誰がどんな風にどの程度働くのが良いのか、「家事」の場合、(1)夫・妻にとって「家事」とは何なのか(2)夫・妻の好きな家事、得意な家事(3)夫・妻にとって嫌いな家事、苦手な家事は何なのか、というような問いをもとに、お互いの価値観を照らし合わせながら協力体制を見直していくことが重要です。「家事」は家族の生活を豊かにすることですが、家事というと料理、掃除、洗濯などが思い浮かびますが、それだけではありません。子育てが始まると家事の量は一気に増大します。それらをきっちり分担するのではなく、お互いの「得意」「不得意」を共有したうえで自分たち夫婦が納得できる家事の協力体制を整えることがストレスの軽減や産後クライシスを防ぐことに繋がるのです。「育児」に関しても同じであり、夫と妻で得意、不得意はあります。子育てなので不得意だからしない、ということは出来にくいですが、分担して行うことはできます。授乳は女性にしかできませんが、粉ミルクを作って飲ますことは旦那にもできます。なので、授乳の際は妻が行い、その後のミルクを夫があげる、その時は妻は就寝するというようにすると「自分は起きているのに、相手は寝ていてずるい」などという気持ちが生まれません。どちらかがお風呂に入れたら、どちらかが着替えをする。どちらかが料理を作っていたらどちらかが寝かしつけをすると、負担が片方にだけよることなくなります。「仕事」に関しては、「今後こんな仕事でこんなポジションについて、このくらいの収入を得たい」というようなことばかりではなく、「もしも」を考えてみるのがおすすめです。「もし育休をとるなら」「もし自分が明日から働けなくなったら」などいろんなケースを想定しながら話し合うことで、新たな協力体制を築いていくことができます。また、「子どもや家族との時間を大切にしたい」という新たな価値観が芽生えるなど、子育てを機に働き方を変えたいと言う人もいます。いずれにしても、子育て期の働き方は個人の人生観だけではなく、家族のライフスタイル全てに関わる重要なテーマです。共働きかどうかに関係なく、「我が家にとって最適な働き方」を夫婦で模索していくことが大切です。
現状を把握し、理想を共有し、理想の実現に向けてどうするかを考えて行動する、この3つはとてもシンプルですが、それぞれの段階において、お互いの価値観をどれだけ理解、尊重し合えるかが一つの鍵になってきます。そのためにも言葉の意味を捉える事が大切です。また、お互いに同じ言葉を発していても「意味」していることが違う場合もあります。その点を意識しておくことだけでも、ミスコミュニケーションが減り、前向きな会話を進めていくことができるようになります。そして、何事にもいきなり話し合うのではなく、お互いのビジョンを共有することから始めることをおすすめします。ビジョンとはお互いのありたい姿や目指したい未来のことです。「1年後、5年後、10年後、どんな自分でいたいか、どんな家庭を築きたいか、どんな子育てをしたいか、どんな老後を送りたいか、なぜそう思うのか」おおげさと思う方もいると思いますが、この話し合いが産後クライシスにはとても重要なことなのです。そして少し先の未来を思い描き話し合っておくことで、結果が驚くほどに変化するのです。ビジョンを言語化出来ている人は少なく、自分の思いを自分自身で把握することはもちろん、夫婦間で定期的に共有しておくことで、すれ違いの多くは防げるのです。また、「子育て」について夫婦で話し合うことで、お互いが仕事等で違う日常を過ごしていても、二人で子育てをしている実感に繋がるのです。お互いの子育てに対する気持ちや考え方を共有することで、一人ひとりの人間として尊重した子育てになり、個々に敬意をもって過ごすことができるのです。
産後クライシスを乗り越えるために重要なのはとにかく話して共有することです。産後クライシスというものを産前に学び、いざ出産を経て子育てが始まると、産後クライシスを理解していてもなかなかその現実に戸惑ってしまう方がほとんどです。
産後クライシスを乗り越えるには、育児の協力体制と感謝の気持ち、イライラを解消するすべが必要です。産後クライシスの解決方法で一番大切なのは「協力して育児や家事を行う事」です。夫婦関係の変化に対して悪化する要因としても夫の育児参加の少なさが大きな要因となっています。ただ、自分の要求だけを夫に押し付けても相手にはなかなか響かないものです。男性と女性とではそもそも脳の構造が異なり、男性の受け取りやすい形で働きかけることで協力を得やすくなり、結果として自分自身も楽になります。例えば「夜泣きでほとんど寝ていなくて、身体がしんどい」「慣れない授乳で胸が痛くて大変」など夫に知ってほしい心身の状態はきちんと言葉で伝えるようにしましょう。見ただけで具合が悪いのは分かるはずと妻は思ってしまいがちですが、夫には何でも言葉で説明することを心がけましょう。妻側からすれば「見ればわかるでしょ」という状態も、言葉にしなければ理解しづらいのです。お互いに、察してほしいという考えは捨てて、小さなことでも話し合い、共有する時間を少しでも設ける、言いにくい事でも勇気を出して伝える関係づくりを行うことで産後クライシスを回避することができるでしょう。

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