ワーキングママは1人じゃない 無理せず周りを頼ろう

2021年12月10日

ワーキングママ

1章 保育園に通い始めた頃は2週間に1回の呼び出し ~たくさんの病気にかかった娘~

1節 通い始めた月に保育園へ行ったのはたった6日

 私が娘を保育園に預け始めたのは、娘が1歳8か月の頃でした。家事が苦手で、子どもができる前は仕事が楽しくて仕方なかった私。早く働きたいと思っていたのが本音で、本来ならもう1年早く働くつもりでした。そんな私ですら、保育園入園が決まってから数か月はとても寂しく感じていました。私自身、母はとても忙しく夜勤もある仕事をしていましたが、祖母に育ててもらったと言ってもいい程おばあちゃんこだったので、保育園に通い始めたのは4歳児。「1歳から保育園に預けて働くの?」と周りに何度も言われたのが事実です。
 実際に私は、4月からフルタイムで働き始めたため、慣らし保育という期間から母(娘から見て祖母)に頼るしかありませんでした。それだけでも不安だと思っていたのですが、それだけでは終わりませんでした。3月30日に娘が熱を出し、保育園初日から1週間通うことすらできなかったのです。次の週、周りの子たちが午睡含む慣らし保育に入っている中、我が子は午前の2時間から預けることになりました。1週間で慣れ、泣く子も減っていると聞いていましたが想像通り我が子は大泣き、おやつすら一口も食べられず泣き疲れそのころにはもうしていなかった午前寝をしていたようです。迎えに行ってもらうといつも寝ているという状況でした。大好きなおやつも食べず、牛乳も飲まず泣き疲れて寝ていると聞くだけで、働くという選択肢が正しかったのか不安になり、何度も1人涙したことを今でも覚えています。
 そこからの慣らし保育も1週間では終わらず結局5月にまで跨ぎました。なぜなら4月は6日ほどしか保育園に通えなかったからです。その理由は、ありとあらゆる病気を代わる代わるもらってきては、熱を出し保育園をお休みしたからです。母に見てもらう日が多かったのですが、実家には出産直後の妹が里帰り中で、母だけではなく妹や家族にまで風邪がうつりみんながダウンしてしまう日もありました。まだ働き始めて1か月も経っていないのに、仕事をやめたほうがいいのではないかと何度も思いました。
 そして、追い打ちをかけるように娘の風邪が悪化し、4月下旬には入院することになってしまったのです。実は入院することが決まった次の日から3日間仕事で家庭訪問が予定されており、仕事をお休みすることが難しい状況でした。しかし、1歳の娘ですから入院はもちろん24時間付き添いが必要で、主人は急に休むことのできない職場でしたので、母だけでなく義母や義父にも遠方から助けに来てもらい、何とか午後の家庭訪問にだけ行く形で仕事をしました。そのころ担任していたのは、かわいいかわいい小学1年生です。今でも保護者の皆さんや子どもたちに不安な思いをさせたと思っています。
 保育園に行き始めた頃は、よく熱を出すとは聞きますがここまでとは想像以上で心が折れそうでした。

2節 ここからはじまる保育園からの急な呼び出し

 それからというもの、保育園からの呼び出しはしょっちゅうでした。熱性けいれん持ちの娘はほかの園児さんよりもお迎えの基準が厳しかったことも理由の1つだと思います。みんなが38度でお迎えのところを37.5度基準でのお迎え要請でした。1歳半から2歳半になる1年の間に8回は熱性けいれんを起こしていました。熱が出るごとに熱性痙攣を起こすのでダイアップという薬が処方され、痙攣が起きないように予防するように言われました。それで防げたらよかったのですが、急に意識を失い後で熱が出てくるパターンの熱性痙攣を起こしたこともありました。さすがに抱っこしていて急に重くなったと思ったら意識がなかったり、外で遊んでいて急に膝から崩れるように倒れたりしたときには焦りました。救急車を呼び待っている間や、救急車の中で高熱になったのです。初めて熱性痙攣を起こした夜中には、思わず看護師の母や妹に連絡をしてしまいました。それから何度も繰り返すうちに、どこがどのように痙攣しているか、何分くらい痙攣しているか、目は開いていたかなど観察しながら救急車を待ったり、動画を撮ったりと冷静に対応できるようになってきた自分が怖いと感じたこともあります。しかし、娘のことを思うときちんと医師に説明できるようにしたいと思った母の底力だと思います。主人に頼ってもおろおろするだけだということがわかっていたので、母としてしっかりしなければいけないと強く感じた瞬間です。
 私自身が小さい頃てんかん持ちで、けいれんからてんかんに移行することもあるようで、4歳になった今でも熱が出るとダイアップを飲ませています。
 急な呼び出しは1歳児の間、ほぼ2週間に1回はありました。月曜日から金曜日まで5日間保育園に通っていますが、1歳児で1週間を通して行けたことはほぼなかったように思います。だいたい木曜くらいになると、よく電話がかかってきてお迎えに行きました。ありとあらゆる種類の感染症をもらって100%もらってくる娘にその時はかわいそうと思いつつも、今思うと「本当にあの頃はパーフェクトに風邪菌をもらってたね」と笑ってしまうこともあります。

3節 病気をしなくなったねと言われた4歳

 熱性痙攣持ちということで、1年に1回は大きな病院で検査をしなければいけませんでした。麻酔を使ってのMRI、脳波などの検査はいつもドキドキでした。毎回、結果を聞いては「異常なし」という診断がおりることはなく、「ここのスパイクが気になる」「てんかんに移行しないようにこのまま様子をみましょう」「熱が出たらダイアップもそのまま使ってね」といういわゆる経過観察で終わることが多かったのですが、今年初めて「もう次から脳波の検査もいらないかも。そろそろダイアップをやめてもいい時期かも」と言われ、嬉しさと同時に驚きました。大きな病院はいつも何を言われるだろうかと不安な気持ちで行くことが多かったので、初めて安心して話を聞くことができたように思います。これまで泣きながら検査を頑張った娘にも「よく頑張ったね」と少し涙ぐみながら…笑って伝えることができました。
 月に数回は通っていた近くの小児科にも病気以外で行くことのほうが多くなり、「本当に強くなったね」と言ってもらい、嬉しそうに娘も返事をしていました。私自身も「病気をしなくなったね。大きくなってきたから強くなったね」と言われ、とても嬉しかったです。まだまだ心配なことはたくさんありますが、1歳児の頃を考えると本当に病気もしなくなりましたし、風邪で保育園を休んだり、お迎えの電話がかかってきたりすることもほとんどなくなりました。
 「1年間はよく休む」「3歳になったら強くなる」「みんな通る道」など周りの人にはよく言われましたが、あの頃は先の見えない不安が大きく本当にそうだろうかと半信半疑でした。今、実際にそういう思いをしている方もみえると思います。でも大丈夫です。私自身、実際に4歳まで子育てをしてきて子どもが強くなったことを、身をもって感じられています。「長い長いトンネルの中」「本当に仕事を続けられるの?」そう感じてみえる方の不安が少しでも軽減されればいいなと思います。子育ては悩みの連続です。1人で悩まず、相談したり、たまには愚痴も言ったりしながらその時々を楽しんで子育てできるといいですね。私もそんな母親になりたいです。

2章 困った時・悩んだ時 頼れる人や場所を見つけよう

1節 私の場合は家族が助けに

 1章でも挙げたように、私は、ワーキングママになるにあたり実家の母を頼ることが必要でした。なぜなら、朝7時過ぎには家を出て、帰りは早くても18時過ぎ。定時の17時にはなかなか仕事を終えることができなかったため、保育園の迎えをほぼ毎日お願いすることが多かったからです。朝は7時から開いている園でしたので、朝早くて娘には申しわけなかったですが、毎日早朝保育から預けていました。お迎え要請の電話があった時にも、迎えを母にお願いすることもありました。
 ありがたいことに祖父母(娘から見て祖祖父母)もまだ車の運転ができるので、どうしても都合がつかない日には祖父母に助けてもらうこともできました。娘を実家に迎えに行くとご飯を食べさせてもらっていたり、私や主人の分まで晩御飯を準備してくれていたりしたことも少なくありません。また、私の実妹も近くに住んでおり、お互いに子どもがいることもあり、何かあれば助け合える関係というのは、本当に恵まれていると思います。 また、主人は土日休みと決まっている仕事ではないため、平日休みがあります。ですので週に1回ほどは主人も送り迎えをしてくれました。
 普段は、周りからみるといわゆるワンオペと言われることが多い私です。主人も忙しく共通の友だちには「シングルマザーくらい1人で何でもしてるよね」と言われたことも多々あります。いつも笑っていますが、しんどく感じることがないわけではありませんでした。でも、辛いときには誰か家族が助けてくれると思うと心強かったです。主人はもちろん実家や義実家、姉妹など私には頼れる場所があることで安心して働いたり生活したりすることができていると実感しています。
 しかし、「家族は遠方で頼れない」「毎日1人で家事に子育て、仕事もこなしている」という方もいるはずです。そんな方が安心してワーキングママになるための働き方や頼れる場所は他にもあるはずです。

2節 頼れる場所はたくさんある

 まず、働くにあたりどんな職に就くかというところから考える方もみえるでしょう。私の場合は、前回の職種に戻ったため使うことはありませんでしたが、企業型保育園というものが設置されている職場も最近増えてきたように思います。実際、私の妹は看護師として働き、病院にある企業型保育園に娘を預けていました。病院ということもあり、熱が出てもその病院で診断さえしてもらえれば、預かってもらうことができたようです。そんなことができるなんてうらやましいとさえ思いました。他にも私の住む地域では、工場や大型デパートなどにも企業型保育園が設置されているところがあります。そういう場所を選んで就職を考えることも選択肢の1つではないでしょうか。
新しくできた大型デパートでは、たくさんのママさんが働き始めたと聞きました。働く母、ワーキングママとして子どもの預け先に悩まず、安心して働く場が提供されることはとても素敵なことだと思います。
 また、子どもが熱を出しお迎え要請が来たが自分も休むことができず、頼る人がいないというときには、病児保育やファミリーサポートというところがあるのをご存じでしょうか。利用するにあたり登録をしておかなければいけないところもありますが、私の住んでいる市では、ファミリーサポートの方が保育園や学校まで迎えに行き、その後帰宅まで預かってくれるというシステムもあります。どうしても家族に頼れないときには、そういった市や県、NPO団体が支援しているサポートを利用するのもいいと思います。実際に私の働く職場でも、病児保育に預けて出勤しているワーキングママさんがいました。
 後、小学校に入れば学童保育に入れるという選択肢もできます。学童保育で働いたこともありますが、子どもたちが毎日学年関係なく関わることで、普段の学校生活ではなかなかできない縦の関係がつながるという1つのメリットがあるように感じます。下の子は上の子を、上の子は下の子を見て成長することができます。学童保育に預けている方は仕事をされている方がほとんどなので、夜7時ころまで開いているところもたくさんあります。校外の学童保育ですと学校までの迎えや習い事などその学童独自の利点もたくさん存在しますので、1度地域の学童について調べていただくことをおすすめします。
 私の住む団地では、子どもは少ないのですが先輩ママさんはたくさんみえます。そんな方々は、「いつでもみるからね。」と声をかけてくださいますし、近くに住むママさんと子どもたちを見合うことだってできなくはないです。子どもを育てるのはもちろん親ですが、サポートしてくださる方が地域にもいることを頭の片隅に置いておくといざというとき、助かるかと思います。実は、保健師さんや民生委員の方々もサポーターの1人です。普段あまり意識される方はみえないかもしれませんが、困ったことは相談することから始めるといいかもしれませんね。
 上に挙げたファミリーサポートや他にも一時預かり事業というのは、子どもが熱を出したなどの緊急時だけではなく、「育児に疲れた」「趣味や息抜きの時間が欲しい」などの理由で利用することができる場合もあります。そんなサポートがあるとちょっと安心しますよね。

3節 息抜きやストレスの発散方法は

 たまには、周りを頼って息抜きをすることも大切です。働きながら家のこともしていると、なかなか1人の時間をつくるのは難しいです。「半年行けていない美容院にいきたい」「少しの時間カフェなどでのんびりしたい」「友だちに会って話したい」などワーキングママにだってしたいことはたくさんあると思います。
 ぜひ、サポートサービスを使ってみるのはいかがですか。そんな提案をしている私ですが、実は勇気が出ずに利用したことがありません。そんな理由で利用してもいいのかと後ろめたさのようなものがあったのも事実です。しかし、意外と周りのママ友は利用したことがある人がいて驚きました。みなさんも勇気を出してください。
 そんな私も1度だけ利用したことがあるものがあります。それは、託児付きの美容院です。仕事は土日休みなので、私が休みの日は必然的に娘も休みということがほとんどで、1人で美容院に行くことができませんでした。託児所付きというだけあって見ていただけるのは保育士資格を持つ方という安心感もありました。そういう場所を探すのもいいですね。
 例えば、私の場合の息抜きやストレス発散方法は子どもを預けるということに限りません。なぜなら、預けるとなるとどうしても子どものことが気になったり、心配になったりするのが母親だと思うからです。そんなときは、SNSやアプリを使って子どもが寝た数十分の間、同じ悩みをもつママさんたちに相談したり、愚痴を聞いてもらったりといった方法があります。今はそのようなSNSやアプリが多数存在します。同じ悩みというだけで勇気づけられることもありますし、愚痴を共感してもらうだけで気持ちが落ち着くこともあります。
 ワーキングママとして頑張ってみえる方やこれからワーキングママになろうとしている方が安心して働き、生活することのできるそんな手助けをしていただける方との出会いがこれからもっともっと増えていったら嬉しいですよね。

3章 私にだってできたから大丈夫

1節 職場の理解を得ることが大切

 ワーキングママとして働くにあたり、どうしても必要なのが職場の理解だと思います。復帰を考えている場合や新たな職場で働く場合などいろんなパターンで働き始めることが想定できますが、どの場合にせよ、こちらの家庭状況や要望をある程度伝えておくと安心だと思います。自分のためにも、家族のためにも、そして職場のためにも必要な話し合いだと私は思います。
 悲しいことですが、話したことが周りに100パーセント理解されるかと聞かれるとわかりません。しかし、こちらの要望をしっかり伝えておくことで、周りの理解は得やすくなります。人事的なことや、働き方は配慮いただける場合が多いと思います。
 例えば私の場合、1歳で初めて保育園に預けること、娘は熱を出すと熱性けいれんを起こしやすく他の子よりもお迎えの条件が厳しいこと、熱性けいれんの予防薬はなるべく保護者が入れるように保育園からお願いされていること、熱を出した場合のお迎えは基本私であることなど事前に伝えたいことを管理職と話す機会を設けていただきました。そのうえで、保育園からのお迎え要請の電話も職場ではなく、私の携帯電話に直接かかってくるようになっていたため、携帯電話を所持することなども話しました。
 そうしておくことで、表面上「そうだったね。早くお迎え行ってあげて。」と言ってもらえやすくなります。私は気づいていないだけかもしれませんが、職場に恵まれていたこともありそのような経験はありませんが、よく思わなかったり裏で何か言われていたりすることがあるかもしれません。しかし、仕事に穴をあけているわけですから、ある程度仕方のないことかなとも思います。忙しくない仕事や他人に何でも任せられる仕事のほうが少ないです。どんなところにも、グチグチと言いたい人はいます。そういう人は、何か見つけてはどんなことでも言ってくる人なので、あまり気にしないというのが1番です。
 周りには、たくさんの先輩ママさんがいるはずです。我が子の小さい頃を思い出し、共感してくださったり、アドバイスしてくださったり、当たり前に助けてくださったりと、嫌な人ばかりでないことも覚えておいてくださいね。私も働き始めたばかりの頃は、「保育園1年目ってよく休むのが普通だからね。」「しばらくしたら落ち着くけど、また小学校あがるとあるんさなぁ。」と自分の経験を話していただいた上で、「仕事は何とかなるから大丈夫。ママは1人やろ。」と声をかけてくださる方がいて、うれしくて涙したこともあります。
 働き方改革という言葉を聞いたことがありませんか。もちろんワーキングママにだけが当てはまる言葉ではありません。しかし、「働きやすい職場づくり」という観点では当てはまってくるでしょう。労働条件の見直し、残業時間の短縮、働きやすい環境の為の福利厚生など働きやすい環境があってこそ、私たちは働くことができます。
そもそも条件が当てはまらないところでは働けないですよね。働く母として、条件や交渉も必要です。

2節 1人で無理をしすぎないこと

 声を大にして言いたいことは、ワーキングママとして、働く上で1番大切なのはやはり1人で無理をしないということです。働いている上で家事や育児もするわけですから、しんどくて当たり前なんです。毎日が、ばたばたでいろんなことに気が回らなくて普通だと思うんです。
 自分が要領悪いから、子どもに叱ってばっかりでダメな母親だ、家事なんて毎日適当すぎるなど思うことはたくさんあるでしょう。私も劣等感に苛まれたことは何度もあります。でも、それでいいんじゃないですか。完璧に100パーセントできたら、それはかっこいいですよ。
 でも、どこかで絶対に無理がきます。それは、精神的にか体力的にかわかりません。よく考えてみてください。無理が来た時にはもう遅いのです。辛いと感じたときには、早めに周りに頼ってください。「今、しんどいです。」「どうしたらいいかわかりません。」とSOSを出すことが大切です。そして、無理がどうしたら解消するのか考えてみてください。家族の助けが必要なのか、ちょっとしたリフレッシュが必要なのか。
 私の場合は、精神的に来てしまうことが多かったです。ちょっとしたことでイライラし、主人へのあたりが強くなってしまったり、何もしていないのに涙が出てきたり。みなさんも経験ありませんか。良いか悪いかはさておき、私は娘にもSOSを出したことがあります。それは、「お洗濯ものたたんでくれる?」というヘルプです。毎日ではありませんが、娘は2歳から洗濯物を外し、それぞれ分けてくれることまでしてくれました。させてる罪悪感ももちろんありますが、ポイントは、「娘がさせられている感」を感じないことだと思います。家族ですから助け合って何とかやっています。何でもしたい時期に合わせてなるべく時間がかかっても一緒にするようにしています。
 これから働く皆さんには1人でしんどいと感じたときは、「私にもできたから大丈夫」という楽観的な考え方をしている私を思い出してほしいです。

3節  適当くらいがちょうどいい

「私にだってできたから大丈夫」というテーマで書かせていただいておりますが、できたというのもあくまで私の主観です。周りからみたら全然できていないダメダメワーキングママかもしれません。私自身家事は苦手なこともあり、特に掃除は働いている平日にはほとんどできませんでした。ご飯も実家で食べさせてもらうこともありましたし、自分で作ったとしても適当です。洗い物や洗濯物など、数日たまると生活できないと思われる最低限のことしかしていませんでした。それに、ママだけがする必要はありますか。仕事をして何なら育児の大半も自分がしているとするならば、夫に頼っていいのです。
 うちの主人は、平日休みのことがあり、自分の趣味に出かけることも多々ありますが、その代わりと言うか、償いというか、休みの日や休みの前日は掃除をしてくれることもあります。洗い物は、基本主人の仕事でした。そうやって、家庭状況に応じて分担したり、補ったりして生活していくことが大切なのではないでしょうか。
 私の仕事は教職だったのですが、「先生って時間外労働も多いし、大変そう。」とよく言われました。確かに、残業という概念はありませんし、遅くまで残ってみえる先生方もたくさんいます。でも、ワーキングママというのは、遅くまで仕事をすることすらできないですよね。そんな中、一緒に働いていた男性の先生方で既婚者、小さいお子さんがみえるという方も少なくなく、たまたまかもしれませんが、いわゆる育メンと言われるような方が大半でした。普段の日から何時には帰ると決めている方、飲み会があるという日には子どもさんをお風呂に入れてから来る方、休みの日にはご飯担当だとおっしゃる方、本当にうちの主人に爪の垢を煎じて飲ませたいと何度思ったかわかりません。その家庭家庭で状況は違って当たり前です。「じゃないと家での居場所なくなるやん。」と笑いながらも、一緒に家庭を築いてみえるのが、垣間見えました。
 もちろん、そんなきれいごとを言ってもシングルマザーであったり、ワンオペであったり様々な状況が考えられます。だからこそ、「適当くらいがちょうどいい。」のではないかと思うのです。ちょっと気持ちゆるく考えるくらいで、ちょうどいい。私はそう思います。でないと体や心を壊してしまっては、元も子もありません。楽観的と笑われるくらいでいきましょう。

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