保育園に預けることを決めたときにお母さんに知ってほしいこと

2022年2月18日

幼稚園・保育園

保育園に預ける心がまえ

本記事では、保育園に入園予定のお子さんを持つお母さんに向けて、保育園に預ける心構えを紹介しています。

保育園入園前に実際のお自身やお子さんを想像してみたり、事前準備として考えるきっかけになれたらと思います。

園生活をする中、この2点を知っているか知らないかで親子共に過ごしやすくなるか、常に苦しく辛い毎日になるのかが大きく変わるのでぜひ、参考にしてください。

保育園に預ける心がまえ、それは以下2点を知っていて欲しいです。

1. 必ず大泣きの壁があるということ。
2. 子どもは保育園、お母さんは仕事をがんばれるようになる

このマインドセット方法の2点です。

この2点を知っているか知らないかで、この先の生活は親子共に過ごしやすくなるか、
常に苦しく辛い毎日になるのかが大きく変わります。

ぜひ読んでいただき今後の人生を考えるきっかけにしてくださいね。

【必ず大泣きの壁があるということ】

そのなかでの一番の壁は「大泣きの壁」です。

これは、乳児さんでも幼児さんでもかならずあります。

集団行動の経験が少なければその壁には当たりますし、もともと場所見知り、人見知りが強いお子さんならなおさら・・。

しかし、決して間違えないでください。泣くのは決して悪いことではありませんからね。

お子さんは、悲しい気持ちを「泣く」という行為で発散しているのです。

そしてお子さんが泣いたとしても、もちろんお母さんが悪いことをしているわけではありません。

環境の違う慣れないところに行って驚いたり悲しみを感じるのは、感情がしっかりと発達している証拠です。

その時にお家のかたができることは、ただひとつ。

ぎゅ〜っと抱きしめてお子さんが満足いくまで抱きしめてあげたり、
よくがんばったねとたくさん褒めてあげてください。

だいすきなお家の方から愛情をさらに注いでもらうことで、お子さんにはどんなことだって頑張ろうとみなぎるパワ-がわいてくるのです。

もちろん0歳クラスではまだ赤ちゃんでよくわかっておらず、泣くこと自体をしない子もいるかもしれません。

むしろ、初日からにこにこで保育園にあるおもちゃににこにこ・・なんて子も・・。

そんなお子さんでも、いえいえ、きちんとこころは育っていますよ。

笑顔と思いきや、毎日の積み重ねで新しい環境が少しずつわかってきたり
こころの変化は身体にもでてきます。

実際に生活リズムも変わります。
日数を重ねると4月・5月・6月は特に体調を崩してしまう赤ちゃんはたくさんいます。
そのため、4月から仕事復帰!

・・・とはいえど4月・5月・6月は特に体調を崩し、お休みもしくはお迎えの電話が職場にくる・・といった気まずい雰囲気になってしまうことも多いのです。

そのため、4・5・6月はほとんど働けない・・働けたらラッキ-!くらいの
気持ちで心積りをしていたほうがお母さんとしても苦しまずにすむかと思います。

又、幼児さんだと気持ちが育っているがゆえに「お母さんを困らせたくない」「がまんしなきゃ」と泣かないようにしている子もいます。

泣かないからといって、仕事に家事のみに集中してしまうと、保育園で泣くことはなくとも
お家でたまりたまったものが張り裂けて大泣き・・・というご家庭を何度も見てきました。

泣くのを何度もなんども我慢してがんばってきたのですね・・。

そんな時はこれ以上ため込みすぎず、感情を爆発することが出来てよかったですねと
お家の方とお話し、保育園としても一安心!

それはなによりしっかりとお母さんとの絆や関係が結べている証拠ですから。

子どもは誰よりも一番安心できる人に、そういう姿をさらけだします。

そういったお子さんの気持ちが爆発したときはSOSのサインです。

ぜひ出来る限りスキンシップやお子さんとの時間を大切にしてあげてください。

もちろん、お母さんだって毎日疲れています。

それに、毎日仕事に保育園の送り迎えに保育園準備に夕飯づくり、ごはんを食べさせ、自分のごはんも食べお風呂に入ってはやく子どもを寝かせてまた朝がくる・・なんて

少し考えただけでもこんなにも多くのことが出てきます。

それをずっと繰り返していたら、今度はお母さんが身体も心も疲弊してしまうのが目に見えますよね。

共働きをしている以上、もちろんお母さんひとりで全てをこなしていくことは厳しいです。

お父さんも必ず一緒に身体を動かしてくださいね。

もちろん、「お風呂にいれる」ひとつの行動はお風呂に子どもをいれるのみだけでなく・・・

お風呂の準備、お子さんのウンチの処理、身体を洗ってあげる、タオルで拭いてあげる、
乾燥していればクリ-ムを塗ってあげる等、服を着せてあげる、お風呂を洗う・・

ここまでが最低でも「お風呂にいれる」の行動ひとつですからね。

ごくたまに「お風呂にいれる」だけのお父さんのお話も聞くのでそんな美味しいところ取りのないように・・。

そんなの当たり前・・という声が聞こえてきそうですが時々こういった実態で疲れきっているお母さんもいるので念のため書かせていただきました。

さて、ここまで読んでいるとこういった疑問が沸く方がいるかもしれません・・。

「では、いつ頃泣きやんで保育園に慣れるの?」

「いつになったら楽しく泣かずに保育園で過ごせるのだろう・・」

それにこたえはありません。

その子その子の性格によるのではっきりしたことは言えません。

もっと言えば、楽しく活動したり過ごしたりすることは慣れてくればいつかはなれます。

しかし、言い換えれば子どもにとっては私たち大人の仕事と同じ。

保育園の一日の流れや運動あそび、製作、給食、お昼寝・・はこどもにとっては大人の仕事内容と一緒。そういった活動や作業はまいにち繰り返せば人間は必ず慣れてきます。

慣れてくるまでは難しく感じ、みんなとペースを合わせるのにどこかで無理をしていることあなたも職場でありませんか?

しかし慣れてくればその作業は簡単になり、その先の流れがわかってきて気持ちにゆとりも生まれます。

するとそのことが楽しくなり、周りに目をやり視野も広がる。友だちと遊ぶこと、なにかを
やること、やりとげることが楽しく感じられるのです。

仕事でも仲間とプロジェクトを達成したときはそういった喜び、感じられますよね。

ただ、毎日仕事の連続であればだれでも疲れます。

子どもであれば、毎日楽しい保育園だってだれでも疲れるのです。

家の外の世界に出ればどんなやんちゃな子どもだってやんちゃなりに外の世界の自分をつくります。大人もよそいきの顏をすればするほど疲れていきます。

これとおなじ。疲れたときはお家でゆっくり大好きなお家の人と一緒にいたいのです。

こういった毎日の繰り返しが現状なのです。

【子どもは保育園、お母さんは仕事をがんばれるようになる】

このお母さんのマインドセットの考え方によりお母さんは前向きな気持ちに改善され、お子さんも前向きになれます。

つまり、保育園に預けてしまってかわいそう・・ではなく、「子どもも頑張っているのだから私もがんばろう!」というわりきった考え方です。

預けてしまってかわいそう・・と思えば子どももお母さんと同じように自分はかわいそうだ・・と思います。子どもは察する能力が高いですから・・。

毎朝、保育園へ子どもを連れていくと分離時はかならず「ママ行かないで〜!」と子どもは大泣き。これが1回、2回ならいいのですが、10回、11回・・と続くとさすがに心が痛むお母さんも多いはず。

「ママ〜!」と子どもが自分を欲している声を聞き、お母さんも後ろ髪ひかれる思いで辛い・・・。
そんなとき、お母さんはこう思います。

「子どもを置いて私は仕事なんかに行っていて良いのだろうか・・」
「子どもにわたしは嫌な思いをさせてしまっている・・」
「ごめんね・・〇〇ちゃん」

仕事を続ける決意をしたもののその気持ちが揺らいでしまう、自分を否定的にとってしまう、
子どもに嫌な思いをさせてしまっている・・・

こういった経験をされているお母さんをよく見ました。

そういうときほどこのマインドセットを思い出してください。

そして
「お母さんは仕事頑張るから、〇〇ちゃんは保育園頑張ってね」とぜひお子さんに言い聞かせてあげてください。

もちろん、数回ではわからないかもしれません。

しかし、大好きなひとの言葉はよく覚えています。

まずは、お母さんがわりきった考え方をすることによりお子さんもいつかかならずついてきてくれます。わりきることでお母さん本人も子どもを送り終えたら仕事に集中できます。

また、お迎えに行ったとき「〇〇ちゃんが頑張ってくれているから私は仕事が出来るんだ!」という子どもへの感謝のこころもうまれます。

今以上に子どもへの愛しさを感じることでしょう。

そうすることによって子どもの気持ちも満たされ、「保育園、頑張ってよかった」となり
少しずつ前向きに保育園にむかえるようになっていきます。

このように少しずつ少しずつですが良い循環がうまれてくるのです。

子どもを保育園に預けるということを否定的に考えては絶対にだめです。

今の自分がいることは
お子さんがいることは
家族があることは

軸としてお母さんのがんばりがあったからこそ。

とはいえもちろん、頭ではわかっているけれどなかなか気持ちがついていけない、
わりきれない・・というお母さんだっているはずです。

これはもちろん、こういった考え方が難しいお母さんが悪いわけではありません。いろんな考え方があってあたりまえなのですから。

ただ逆に言えばもし割り切ることが出来ない・・とストレスに感じてしまうのならば保育園には預けない方が良いかもしれません。

こころのどこかで辛さや痛みを感じてしまうのならば、お母さんが一番つらい思いをします。

お母さんこそが一生懸命、仕事を頑張り出産・子育てと頑張ってきたのに・・

ここで辛い思いをするべきではないのです。

そのため、小学校に行ったら働こう、今はいっぱい子どもとの時間を楽しむのだ〜!
というのもお母さんのわりきったマインドセット!

節約、やりくり、もしくは在宅のお仕事に転職・・などそれぞれご家庭に合った働き方をかえるといった方法を考えてみてみてはいかがでしょうか^^

子どもが病気の時

もし保育園にお子さんを預けるのならば、このル-ルは守らないといけません。

それは・・
お子さんが病気の時は、登園させないで体調を崩したらすぐお迎えに行きましょうという約束です。

そんなの当たり前・・と思うかもしれません。しかし、いざ仕事が始まるとそうこういかず。子どもの体調が悪くても保育園に預けちゃおう・・と考えるお母さんも現実少なくありません。

もちろん預けず家で看病しなければいけないことは痛いほど知っているのです。
むしろ、お母さん自身はお子さんにそうしてあげたい一心でしょう。

ですが、そうするしか他に方法がないのです

いざ、仕事が始まり久しぶりの職場。

異動もあったからか職場のメンバ-も少し変わり、顏の知らない方もちらほら。
仕事内容も多少変わってきているためはやくみんなに追いつかないと・・。ましてや産休とはいえ長期休業。わたしがいない間、チームメンバ-で埋め合わせてくれたりフォロ-してくれたりした部分も多いのでみんなの足だけは引っ張っていられない!

・・・と思いきや「〇〇さん、お電話です」と内線が・・。

「え?」と私。

そう、保育園からの電話です。
「〇〇ちゃん、お熱が出てしまい・・お母さんお迎えにこれますか?」

熱なら仕方がありません。

職場の人に「すみません、熱が出てしまい申し訳ないのですが早退させてもらうことは出来ますか」とお話すると「心配だね」「大丈夫だよ、これは分担してやっておくから」等と温かい声。

優しさを感じ、お言葉に甘えお迎えへ・・。

「〇〇ちゃんママ、急いでお迎え来てくださりありがとうございます」と保育士さん。
お話を聞くと朝わたしと離れ、「ママ〜!」と大泣きした後、ずっと泣いていて抱っこしてもイヤイヤ。
ずっとママとバイバイしたドアの方を見つめては大泣きを繰り返していたとのこと。

その結果、泣いて疲れて発熱。

その話を聞くと心がきゅっとしめつけられる感覚が・・。

子どもを抱っこすると身体は熱く頬もまっか。目の腫れぼったさから聞いた通りのたくさん泣いた様子が見受けられる。

そんな私の顏を見て、察したのか「みんな初めは慣れるまでたくさん泣いたり体調を崩してしまうものですよ」「お母さんも仕事復帰したばかりなのに、早くのお迎え大変でしたよね。ありがとうございます。」と保育士さん。

いえいえ、母親だからそんなことはあたりまえ・・と思いながらもその気遣いに感謝を伝え帰宅し子どもの看病を。

2日も経てば子どもの体調も回復!

また明日から仕事と保育園に日々のはじまりです。
朝早くから準備をして保育園へ向かいます。

ただ、2日間家にいたこともあり、子どもはというと・・
前回よりも朝の大泣きはさらに強くなっている様子。小さな身体でこれでもかというような大きな声を出して泣き叫びます。

しかし、しかたありません。

その姿を後にし、職場へ。職場では「お子さん大丈夫だった?」とまわりのみんな。回復したことや感謝の気持ちを伝え、仕事に没頭します。

・・・とそこへ
「〇〇さん、お電話です」と内線が。

完全に嫌な予感。
そう、お迎えの電話です。

今度はお熱の連絡ではありません。

「水分がとれないと脱水を起こしてしまうため、お迎えにこれませんか?」と電話口では保育士さんの声。

「ん?どういうこと?」とわたしの心の声。

「外にでて気分転換を・・」とこころみたのですがまだ今の環境に慣れることが難しく日中は大泣き。

そして、給食の時間になり、離乳食をあげても口をつぐんで食べてはくれず。

たくさん泣いてしまったので水分補給にお茶の水分だけでも・・と思ったのですが。。

やはり気持ちが落ち着かない〇〇ちゃん。

飲み込む動作もまばならず水分補給は全く出来ず・・。

そうです。こちらは入りたての0歳クラスによくあるお迎え電話。
体調不良の他にもお迎えのお願いの電話は来ます。

他にもお迎えを園からお願いする際はこのような内容が。

「哺乳瓶の乳首の飲み方がまだ口の動きがおぼつかずほとんど飲むことが出来なくて・・」
まったく水分を口にすることが出来ないがゆえにお迎えを・・。

幼児さんならば、
「ママ、ママ・・と座り込んで泣き続けていっさい動けず。クラスみんなでの散歩も全面拒否。全クラス戸外へ行くため園で保育が出来る保育士人数が確保できなくて・・」などお迎えをお願いしなければいけないケースもあります。

こういったお迎えでの早退で仕事を復帰したばかりなのに、有給は一気に全部なくなる方も多いです。

中には有給は終わり、欠勤扱いのお母さんも。

せっかく頑張って仕事にいっても欠勤でお休みをしてしまったら手取りの給料もどんどんと引かれていきます。

乳児で預けていたら保育料がかかるため何のために働いているのかでさえ分からなる始末・・。

職場の方たちも最初は「いいよいいよ、お迎え行ってあげてね」と言ってくれていたとしても
4回5回・・と短期間で繰り返してしまったら笑顔だった顏も少しずつ曇ってしまいます。たとえ、とてもやさしくて毎回温かく送りだしてくれていたとしても、逆に優しく対応してくれた時の方が辛いです。

その優しさに対して何も返せず役にたてない自分がいる・・と感じてしまうのですから。

そんなお母さんの背景から「どうしても仕事を休めない」という状況がつくられるのです。

どうしても仕事が休めないから、子どもの体調が悪くても見ないふり。
解熱剤を入れとりあえず午前中だけ仕事が出来るように。もちろん受け入れを断られてしまわぬように保育園側には内緒・・というご家庭も。

もちろん全員ではないですがこういった方はどこの保育園で働いていてもいらっしゃいました。

あとはこういったお願いをお母さんからされることも。

自分は外仕事ではありますが、自分の携帯に直接のお迎え連絡だと職場へ気まずくなるため、あえて職場へ一番に連絡をください・・と。

これは、職場ですこしでも早退が気まずくならないようにする方法のひとつですね。

あとは、お母さんが自分自身に言い聞かせている場合も。

大丈夫!保育園には看護師さんがいるから・・と。

そんな方もいらっしゃいますがどうか勘違いしないでくださいね。

0歳クラスのある認可保育園には看護師を必ず1人配置しなければいけない・・という決まりがあります。しかし、これは看病をするための配置義務ではありません。

突如のケガ、ひきつけ、けいれんなどの救急車を呼ぶまでの緊急対応等の万が一のため。
風邪や熱の看病のためではないのです。

もちろん、お母さん自身の仕事の立場もあるしなによりお母さんが辛いうえでの行動というのはよくわかります。

なぜそうしてしまうのかというと、お母さん自身がそこまで追い詰められてしまっているから。

追い詰められてしまっているとどんな人でも冷静な判断が出来なくなるものです。

では、体調が悪いのに登園させたり薬を飲ませてまで登園させてしまうとどうなるのか・・。

すると・・
もっと恐い結末があなたを待っていますよ。

解熱剤や薬を飲ませれば、ほとんどの場合午前中には顔色がいかにも悪いのに熱がなく、午睡後に一気に発熱。保育園側からはそもそも薬で高熱を抑えているのはバレバレという始末。

その結果、
「約束の守れないお母さん」のレッテルを貼られてしまうのです。

このレッテルを貼られてしまうともう大変。

週1のミーティングにて職員間で即情報共有・・。

保育園では週1回ミーティングがあります。
そこでは各クラスの体調不良児や鼻水・咳などの体調面、クラスのこどもの様子や活動内容、保護者情報が共有されます。

そのためこういった内容も共有されるのがあたりまえ。

職員間みんなに知られてしまうのです。

たった一度のことでさえ、信頼を崩してしまったら立て直すのに時間も労力も使います。

わざと子どもに嫌な思いをさせたくてしたのではないのに。

こんな結果になったら本末転倒。

これは絶対に避けたいところです。

そうならないためにはどうしたら良いか。

まず優先したいこと、それはお母さん自身が身体をゆっくり休息すること。

冷静な判断が出来るよう身体を回復しましょう。

時間が作れないのならば子どもが体調不良・・とウソをついてでも1日仕事を休んだってかまいません。

そんな無責任なこと・・と思われてしまうかもしれませんが・・。

しかし、何度もこの悪循環の中にいるよりはいまいちど改まって考えることはとても大切。

その後の行動次第で、未来のご自身や子どもの、家族の幸せだって左右するのですから。

身体の疲れがとれると、大切なことが見えてきます。気持ちにゆとりが出てくると、自分のことのみではなくいろいろなことに視野が広がり、またもとどおりの自分に戻ることができるのです。

そして、自分にとって第一に大切にすべきものは何かを考える。
こどもを第一とした生活をするにはどういった生活をしたら良いのか。
どうやったらその生活や家庭は穏やかに過ごせるのか。

もし、仕事で追い詰められてしまうのならば、ご両親やもしあなたにご兄弟がいらっしゃるならご兄弟、義父母、お友達など子育てにいろいろな人を巻き込むことはとても重要。

手伝ってくれる人、自分を支えてくれる人、同じ立場の共感できるママ友等。

そういった人と支え合いお子さんの成長を共に喜び、共感できたらお母さんもまわりのかたもお子さんもみんなが幸せに過ごすことができるはずです。

自分で頑張ることも大切なことですが、自分で抱え込むことは禁物。

まわりの信頼できる人を探すこと。

そしておたがい支え合いながら生活できるようシフトチェンジした生活方法を考えてみてください。

ぜひあなたの子育ての参考になりますように^^

しつけは家庭が基本

もし保育園にお子さんを預けるのならば、この心がまえは持たないといけません。

それは・・
「しつけは家庭が基本」という心構えです。

お家の方がこの考え方を持っているか持っていないかにより今後の保育園生活、もっというと今後のあなたやお子さんの人生は大きく変わります。

つまり、あなたと保育園との関係性、あなたとお子さんとの関係性がぎくしゃくしてしまうという関係になってしまいかねないのです。

あなたの「しつけは家庭が基本」という考えが少しでもぶれてしまうと最悪の結果こうなります・・というエピソ-ドも加えてのお話となっています。

ぜひ参考にしてみてください。

これは私が保育士として働いている中で、実際に保護者の方からお話いただいたエピソ-ドがもとになっています。

「ただいま〜!!」

息子と一緒にただいま帰宅。
今月から3歳のお子さんを保育園に預けることになりました。

仕事後、保育園のお迎えに行きただいま帰宅。
仕事も月末で忙しいのでなんだかヘトヘトなわたし。息子はというとまだまだ元気で部屋のなかを走りまわっています。
今日は主人はというと当直の仕事のため帰ってきません。

いわゆるワンオペだ!頑張るぞ!

「ママ〜!お腹すいた〜!」と息子。

さあさあ、夕飯の準備です。

「よし!あとひと踏ん張り!ごはんを食べさせてお風呂に入れてはやく寝るぞ〜!」
お風呂に入ったら、今日は洗濯も家事もとりあえず今日はお休みしよう。

仕事の疲れも残っているし子どもと一緒にそのまま寝ちゃおう!

いつもは寝かしつけてから残りの家事や明日の夕飯を作り置きしたり、持って帰ってきた仕事の残りを片づけたりと大忙しなのですが今日は自分にご褒美。

疲れたときは切り替えも大切。
今日はなにもしないでぐっすり眠れる日にしようっと!!

今日の夕飯は・・と冷蔵庫に目をやると、このあいだの週末に作り置きしていたハンバ-グを発見。これを温めてごはんを炊いて野菜を切ってサラダにすればできあがり!

こういうときの作り置きは神的存在。
こないだの週末のわたしを称えてあげたい・・。

そうこうしていると、ごはんが炊けました。

「ごはん出来たよ~!」と息子に声かけると「やった〜!」とこちらへやってきます。
息子の好きなハンバ-グということもありふと顏を見るとにっこにこ。
この笑顔に癒されるのです。

「いただきま〜す!」

むしゃむしゃむしゃ・・。

食べ始めるとさっきの癒しの時間は一気に一転。

息子を見るとごはんはお皿の外にぽろぽろ落ちていてテーブルのみならばセーフ!・・というこちらの気持ちはよそに床に目をやると床はもうベタベタ。

口の周りにはハンバ-グといっしょに煮込んでいたデミグラスソ-スがこれでもかといっているかのようについており、わたしがあんぐりした顏で見ていると息子は袖で口のまわりを拭き拭き・・。

いやいや、袖についたシミは消えないのよ・・と目の前の状態に疲弊するわたし。

お箸もまだ使い方に慣れていなく上手につかめず早々に諦めた息子はお箸を一本にし、まさにたこやきの楊枝のようにさして食べています。

いや、子どもと食べる食事はいつもこういうもの。
むしろ、対策しきれていない自分にがっくりしてしまいます。

そんななかこんな言葉をついいつも言ってしまう自分。

「保育園ではこうやって食べていたら叱られないの?」
「保育園でお箸の使い方こう使うんだよって教えてもらっているの?」
「保育園で教えてもらうように家でも食べなきゃだめだよ」

ついいつも言っているこの言葉、実はとても良くないんですよね。

これは息子がもう少し大きくなってきてから食事とは違う場面の時に感じました。

こどもがブロックで遊んでいて片づけを促したときのことです。

息子が遊んでいたのは爪の大きさくらいの小さなブロック。ひとつひとつが小さくて片づけるのも一苦労。

赤・青・黄・緑・黒といったパーツがあり一つのブロックケ-スに200個くらいのパーツはあります。声かけてからなかなか片付かず、まだかな・・と思い息子を見ると小さなパーツを一個一個にばらしてはそれを各色別に分けていました。

この調子で片づけていては何時間あってもまだまだ終わりません。

色別じゃなくてぜんぶバラバラにして片づけてね・・と声かけると息子からこんな一言が。

「保育園ではこうしてるもん」

保育園では人数もいるし色別に片づけてもすぐに終わるのね・・と察したわたし。

「ここは保育園じゃなくてお家だから保育園みたいにしなくて良いんだよ」と話すと息子からはこう言われてしまいます。

「え?なんで?お母さんいつも保育園と同じににしてって言ってるでしょ?」

この言葉にはっとしました。

確かに全く意識していませんでしたが、遊んでるときもご飯のときもトイレ等の生活面でも、「保育園で教えてもらっているようにして」と促している自分がいました。

つまり、息子の生活のしつけの基準は保育園だったのです。

そして、そうするように促すような声かけをしていたのはわたしでした。

息子の従うべき相手はママのわたしではなく保育園の先生になっていたのですね。

それがとてもショックでした。

そのときを保育園で生活する上では良いんじゃない?と思う方もいるかもしれません。

しかし、お子さんが生きていく何十年の期間のうち保育園にいる期間はたった数年。

また、保育園期間が終わり小学校にあがれば保育園の先生はそこにいないのでまた新たにしつけの基準を出してくれる人をさがさなければならないのです。

もちろん自分で自分の見本となる人を探し真似することは生きていく中で大切です。

しかし、保育園から小学校の乳児期・幼児期のまだなにもわかっていないまっさらな時期は子どもが一番大好きなお母さん・お父さんにみていて欲しいところ。

なぜならお父さん・お母さんは子どもにとっては一番の存在なのですから。

しつけは家庭が基本とすることで子どもからの親に向ける目もガラリと変わります。

しつけは生活の指針ですからね。
なにも完璧でないとダメということでなくしつけをしっかりとしていきながら子どもとの関係性をさらに深め成長を共に喜べる関係でずっといたいものです。

こういったお話をすると、「保育料を払っているのにしつけの基準は家庭なの?」
お金に対してのリタ-ンではないの?といった考え方ももしかしたらあるかもしれません。

実際にわたしが保育園で働いているときにこのようなことがありました。

年長クラスの担任で3月に卒園、4月から小学生になったお子さんのお話です。

小学校になるとクラスの人数も増えて担任の先生も保育園のような生活面を重要視するのではなくまずは学習指導に力が入ります。

授業が始まるのは小学生からですからね。

授業は1時間目から4時間目といったように午前中はほとんど椅子に座ってのお勉強の時間。
そのお子さんはというと最初は集中力があるのですが2時間もすれば飽きてしまい授業もぼ―っとしてしまう始末。

その結果、担任の先生から保護者の方へ面談が。

もう少しご家庭で本を読むなど集中力を鍛えるようなことをしてみてはとの提案だったとのこと。

それを聞いたお母さんから保育園に連絡が入りました。

「保育園時代からなにかに長い時間集中したりする遊びや指導はしなかったんですか?
小学校の先生からは集中力が続かない・・といった注意を受けたのですが」

という電話。

これってなんだかおかしいですよね。

もちろん保育園側はみんなに対して関わりも公平に接していますし活動もクラスでやるためみんな同じです。

ただ、このお母さんの考え方としてはこうです。

保育料を払ったんだから保育料に見合った学習力やしつけをしてもらわないと困る。

子どもは人間です。それぞれ性格も違えば能力も違います。同じ指導をしてもその活動に成果を出す子もいれば出せない子もいます。

もちろんこれが人間相手でなければわかります。

なにか商品を買えば価格に見合った商品でなければいわゆる不良品。
また、商品を作ったところもしくは売ったところにはクレ-ムがくるでしょう。

しかし、これは人間相手。

「しつけの料金を払ったのだからそれに見合った息子にしてください」としつけ自体を保育園に丸投げしているのです。

このお母さんには「しつけは家庭が基本」という考え方がないのだなと感じました。

保育園で長年働いてきて思うことがあります。

保育園は家庭でのしつけの肩代わりをする場所ではありません。

もちろん「〇〇はやってはいけません」「〇〇はこうやってやるんだよ」等といった社会のルールを教えたりはしますがしつけ自体の基盤は保育園ではないのです。

逆に保育園で経験できることは以下です。

・集団行動が出来る
・お家の方が仕事をしている間も楽しく安全に過ごせる。

これらの目的をもって保育園に入るのならばこの目的は達成することができます。

このことが分かっているかわかっていないかによっては家庭でのしつけの軸がときにブレてしまうこともあります。

もっといえばお子さんのもっと極めたいところがあれば保育園ではなくいわゆる習い事に求める方が目的にあっているかもしれません。

いかがでしたか?

もし保育園にお子さんを預けるならば「しつけが家庭の基本」という考え方を知っているか知らないかではこんなにも今後のお子さんの人生やお家の方との関わりが変わってくるのです。

ぜひあなたの参考になれたら嬉しいです。

子どもはなんでも喋っちゃう

もし保育園にお子さんを預けるのならば、この現実を知っておかないといけません。

それは・・
「子どもはなんでも喋っちゃう」ということです。

家庭での何事もないような夫婦の会話、「お父さんがこう言ったらね、お母さんはこう言ったんだよ・・」など保育園で子どもたちの話のなかでよく出てきます。

保育園の子どもたちの日常会話でこんなにお父さんとお母さんの話題が出ているということをおそらくお母さんたちは知らないでしょう。

これってなんだか嫌な予感もしますよね。知らないところで家庭の様子をお話されているということって。知らないところで家庭の様子を子どもたちのみならず先生たちに知れ渡っていることって・・。知らないことほどこわいものはありません。

子どもはなんでも喋っちゃうということをしっかりと頭にいれておかないと予想外のところでお母さん自身が恥をかいてしまうこともあります。
なんせ子どもは見ているとまったく悪気はありません。
そして口止めなんてしたらさらに話してしまいますからね。

加えて一般的にいわれるのは男の子より女の子の方がおしゃべり大好きな傾向が高いです。
あなたのお子さんが娘さんなら特に注意が必要ですね。

保育園で働いていると子どもたちのおしゃべりで家庭のなかが垣間見られることがたびたびあります。

家庭での夫婦けんかの内容はお子さんの保育園の会話から知っていますよ・・。
なぜなら子どもはなんでも喋ってしまうのですから。

そんな日のお迎え時、笑顔でお迎えにいらしたときも先生たちの頭にちらつきます・・。
これは実際にあったこと。
具体例を入れながらお話していきますね。

今日は早番で早起きして保育園へ向かうわたし。
7時には保育園を開けるため少なくとも6時30分には出勤して急いで受け入れの準備をしないと。
着替えて、前日の園での夕飯提供で利用したエプロンを洗濯機でまわします。まわしている最中にお部屋の換気と空気清浄機や全クラスのお部屋の電気を順につけていきます。

冬に入りはだ寒くなってきたので登園したときにみんなが寒くないよう暖房をつけて保育室を温めておかないと。

すべての準備が終わるとピンポーンと保育園のインタ-フォンの音が。

「おはようございます」と元気に登園してきた〇〇ちゃん。
〇〇ちゃんはいつも元気よく先生に挨拶してくれて、ママとの玄関のいってらっしゃいも嫌がらずに出来てしっかり者。

周りのことにもよく気が付きお友達にもとっても優しい女の子。

少しすると、ピンポンピンポーン・・と続くインタ-フォン。

どんどん子どもたちが登園してきて気づくとあっというまに9時近い時間に。

朝一で登園してきた〇〇ちゃんは仲良しの同じクラスの女の子同士でテーブルでお絵描きをして遊んでいます。

ん?お絵描きをしながら女の子たちはおしゃべりで盛り上がっているみたい。
何の話をしているのかな・・と耳をすますと〇〇ちゃんのこんな声が。

「今日の朝、パパとママお話しないでずっと知らんふりしてたんだよ~!」

「テレビはつけていたんだけどね、ママとパパ今日はおしゃべりしないの」と〇〇ちゃん。
すかさず周りのお友達は「なんで〜?」と聞き返します。

「なんかね・・ケンカしているんだ!テレビの声しか聞こえないんだもん、今日保育園から帰るときには仲直りしてるかな〜?」と〇〇ちゃん。

そして周りのお友達は「〇〇ちゃんのママとパパ、仲直りちゃんとできるといいね」と。

「うんっ!ありがとうみんなっ!仲直りできたら教えてあげるね」

 

・・といった具合。恐いですよね(笑)

2.3歳ころから〇〇ちゃんのような幼児クラスの子どもたちはごっこ遊びが必ずといって良いほど大好き。

「わたしがママ役ね」「〇〇ちゃんは何(役)になる?」「パパになりたい人〜?」といったおままごとごっこやテレビで流行っているヒーロ-ものやキャラクタ-になりきってみたり・・。

筆者の私自身も当時はセーラ-ム-ンが女の子のなかで流行っていてともだちとよく遊んだのを覚えています。いつの時代でもごっこ遊びはみんな通る道なのですね。

役になりきり自分以外の人になりきることで相手の気持ちを考える心を育てているのかもしれません。

そんなごっこ遊び好きの子どもたちには上記のようなお父さん・お母さんのケンカエピソ-ドは大好物。
いつもと違った様子を自慢げに話し、まわりの女の子たちは真剣に聞いて受け答えしているのですから。

この〇〇ちゃんのパパママの夫婦ケンカの流れはもちろんこれでおしまいではありません。

ここからは予想ですがおそらくこの話を聞いていたお友達はこんなことを言うでしょう。

お友達が保育園から帰宅後、自分の家に帰ったときにふとしたときに思い出します・・さっきのお話を。

「〇〇ちゃんのパパとママ、今ケンカ中なんだって!」「お話しないんだって」「テレビの音しか聞こえなくて誰もお話しないって言ってたよ」「はやく仲直りできると良いよね」と自分のお父さんやお母さんに話している姿が想像できてしまいます。

保育園だけの話でとどまらずどんどん話が広がっていってしまうのです。

そのため、夫婦ケンカは子どもの前ではやらない方が良いです。

もちろん理由の1つに一般的にいわれる子どもの育ちのため。
両親が仲の悪い姿を見て育つと心が不安定になってしまいますしお母さんやお父さんの顔色をうかがう子どもになってしまいます。

そして理由のもう1つには園の話題にならないため。
これは園での話題の種にならぬよう自分自身を守るためでもあるのです。

この間、こんなことを話していた男の子がいました。
「ママがね、〇〇君のママのことはちょっと苦手なんだって。だって自慢ばっかりするのって嫌だもんね、仕方ないよね・・」と。

〇〇君のお母さんは保育園でも確かに癖のある保護者の方。
どこか他の子たちを見下ろしている言い方をしているお母さん。

口を開けば「こないだ家族で叙々苑に行ってたべたお肉が美味しかった」と叙々苑は高いという感覚のお母さんたちに話して「すごいですね」の言葉待ちをしていたり。

公立の小学校へ行く子たちが多い中「うちの子はちゃんとした小学校に入れたくて・・」とトゲのある言葉で話したり・・。

もちろん、高い焼肉に行ったり、私立の学校に行くことは悪いことではなく人それぞれの価値観なので良い悪いはないです。
気に障るのは言い方に問題があったりわざわざこういった自分とは違う価値観の人に言う姿にマナ-がないな・・といった印象があります。

そういう方なのでまわりのお母さんからは「嫌な人」というレッテルが貼られるのはよくわかります。

しかし、そういったことを旦那さんに相談するにも子どものいないところが良いですね。
全部聞かれて全部言われてしまいますから。

もちろんそういったいかにも「嫌な人」だとしても子どもに聞かれて悪気なくみんなに言われてしまうと一番困るのはお母さん自身。

結果、周りからは「悪口をいうお母さん」にうつってしまうのです。
これって自分がとても損をしてしまいますよね。

そのため子どもの前ではもし事実だとしてもぐっと我慢してママ友、親戚、旦那のことは悪く言ってはいけません。これは子どものためにも自分のためにも・・ですね。

もちろん、夫婦でケンカをしないように我慢してくださいといったことではありません。
夫婦では育ってきた環境が違うため意見が合わないほうがおかしくありません。
そういったときお互いに余裕がないと時には感情的になってしまうこともあります。

人間ですから仕方ないですよね。

そういったときは決して感情的にならず「話し合う」という選択をするのがよさそうですね。

淡々と話し合うことによってそもそも子どもにも印象に残りにくいもの。

子どもに限らず、感情の入ったエピソ-ドは特に心に残りやすいですよね。

 

いかがでしたか?

もし保育園にお子さんを預けるのならばこの現実は知っておかないといけません。それは「子どもはなんでも喋っちゃう」ということです。

これを知っているか知らないかではお母さん自身も余計な悩みを作ることはなくなりますし、お子さんの今後の成長にも影響が出てきそうです。

ぜひ、このお話があなたの参考になれたら嬉しいです^^

栄養満点の給食・・だけども

もし保育園にお子さんを預けるのならば、この現実を知っておかないといけません。

それは・・
「保育園の給食は栄養満点だけどももっと大切なこともあるよ・・」ということです。

保育園で出される給食は栄養士によって栄養バランスがしっかりと考えられておりお子さんの健康面にはバッチリ!

ただ・・給食に対するお家の方からの考え方と子どもの考え方には大きな違いがあったのです。
この違いを知っているか知らないかはとても大きいです。

なぜなら、お母さんが良いと思っていることをしていてもそれは子どもにとって苦痛になっているということですから。それってとてももったいないことですよね。

愛情を注いでいるのに受け取る側が愛情と思っていないなんてそんな辛いことはありません。

そのためお子さんが園生活でどんなことを思っているのか・感じているのかを知ることが大切。

知ることでよりお子さんとの関係をより深い絆にすることができますよ。

こちらでは、給食を食べる子どもたちがどんなことを思っているのか・そもそも保育園の調理ってどんなことに気を付けて調理されているのかの内容をお話させていただこうと思います。

 

まずは給食室のお話から。
「給食」と聞くときっと調理器具や食器の消毒、食材もきちんとした産地のところから仕入れたり、調理もしっかりと過熱し味付けも健康を考えて薄口に、食材も色とりどりにして栄養面もバッチリといったイメ-ジがわくのではないでしょうか。

結論から言うとその通り!
具体的にどんなことに気を付けながら出来上がるのか細かく説明いたします。

食材はもちろん産地のしっかりしているところからの取り寄せ。これは園によりますが国産の食材でないと仕入れないという園もありました。

使う調理器具は必ず毎日熱湯消毒はあたりまえ。

衛生面はどの保育園でも何より気を付けていますよ。保育園のような集団での調理場でもし食中毒が出たら大変なことに。そのようにならぬように消毒はもちろんのこと食材の管理温度・場所なども徹底しています。

使う野菜の洗浄回数は2〜3回。家庭調理ですとほとんどのお家が一度洗いが多いと思いますが保育園では一回はありえません。

数回行うことにより取り切れなかった野菜についた土や砂などよりきれいに洗い流し清潔な状態を保ちます。焼き物は必ず中心温度を測り確認。しっかり熱の通った安全なものを提供。

保育園には必ず栄養士の配置が義務付けられています。

栄養士によって献立のメニュ-が考えられているのです。みんなが食べる前には必ず園長や施設長の検食を。検食して安全を確かめてからの子どもたちへの配膳となりますよ。

保育園にはアレルギ-のお子さんも。アレルギ-の程度は個人によって違いますが少しでも口に入れたらそのままアナフィラキシ-を起こして命にかかわることだって考えられます。そのため、細心の注意が必要。

ほとんどの保育園は2週間ごとの献立です。つまり、1カ月だと献立メニュ-が2週分。同じ献立が2回出てくる・・ということです。

なぜ2週間ごとの献立にしているかというと、色々な食材を繰り返し食べれるようにするため。

苦手な食べ物も経験が重なるにつれ食べられるようになります。

様々な味を繰り返し食べ、いろんな味を受け入れて楽しむことを経験をするための配慮のひとつということです。

加えて園によりますが食育の時間もほとんどの保育園では設けています。

「食育の時間」では今日の給食に入っている野菜を見たり触ったり。いざ食べる時間になるとお野菜は全て一口サイズに食べやすいようカットしてあります。

その切ってある野菜と切る前の野菜が頭の中で結びついていない子も意外に多いのです。
土から切った状態で人参の芽が出てくるわけではないですからね。

年齢が上がればクッキングの時間も。

実際に小松菜やレタスをちぎってみたり、包丁を握って野菜を切ってみたり。
園によりメニュ-は異なりますが「カレ-」「豚汁」など実際にみんなで作る経験も出来ますよ。また作るだけでなくお昼にみんなで食べます。
自分たちで作ったごはんはより美味しく感じますよね。良い経験となるでしょう。
ちなみに変わり種で、「ケチャップ」「マヨネ-ズ」をみんなで作る園もありましたよ。こういった調味料はなかなか家で作ることもないので作れることを知ったみんなはびっくり!

それもそのはず。ス-パ-に行けばそのもので売ってますからね。ケチャップがトマト味なことは知っているけど・・ケチャップとトマトはまた別物・・といった理解に近いのでしょうか。
マヨネ-ズが卵で出来ていることも目からウロコ状態ですよね。

・・・といったように給食での配慮はすこし思いついただけでもこんなにいっぱい。

子どもたちが健康な身体作りが出来るようにこんなに工夫されているのです。

このような給食ならお母さんも安心ですよね。
しかし、「給食なら安心!なんなら夕食も保育園にお願いした方が子どもの健康を思うなら良いのでは・・」というお母さんもいるかもしれません。

 

それは危険な考え方です。

 

以前、こんなことがありました。

 

その子はお家の方の仕事が終わるのが遅いため保育園で夕食を食べている子。

最近では夕食提供をしている園もだいぶ増えてきました。お家の方のお迎え時間が19時を過ぎる場合は子どもの健康のため夕食をプラス料金で食べることを決められています。

夕食の時間までいる子はとても少ないです。だいたいの子は18時までのお迎えが多く結局残るのは夕食のお子さん。

夕食のお子さんは100人規模の保育園で多くても5人くらい。

また、年齢も違うので食べ方もバラバラですしほとんどが毎日ではなく月末の忙しい時期の数日だけ・・と頼まれている方が多い印象。

そういったなかよく夕食に入っている子もいます。

夕食提供の勤務に入ったときにその子から言われたことがあります。
「ねーねー、今日も夕食ぼくひとりだけ?」

 

最初はぼくひとりだけだ!特別だ〜!やった〜!・・といった感情も数回続けば「自分だけみんなと違う」ということが分かってくるんですよね。

そんな寂しそうな言葉に私はこう話してみます。
「違うよ、ふたりだよ~!先生と〇〇くん!」
「ね?ひとりじゃないでしょ?」

「今日は美味しそうなお肉の夕食だって〜!先生も食べたくなっちゃう〜!」と少しでも気持ちが上がりそうな私からの言葉がけに少し元気づくもののなんだか少し浮かない表情。

いざ食べ始める時間に。
「手はお胸の前でパッチン!いただきま〜す!」

少しでも楽しい気持ちになるようその子の話をたくさん聞いてあげて満足感を得ようと努めるわたし。

「今日、クラスでなにやったの〜?」
「今度の発表会で〇〇くんは何役やるの?」
「セリフ聞きたいな〜♪」などなど。

楽しそうに思い出しながら教えてくれる○○君。

そんなときもあれば、最初から気持ちが優れず「ママに会いたいな〜・・」と言いながら食べる日も。他の先生が夕食介助の日の様子を聞いても私の時と一緒。

やっぱり、栄養いっぱいの給食でも一緒に食べる人や場所によって気持ちの満足感って違いますよね。

もちろん栄養の知識がないのもありますが子どもにとっては何より「誰とどこで食べるのか」が食事において求めていることを感じました。

「健康」とは身体に良いものを取ること。

身体に良いものとは栄養のある食事とそれに加えて誰と食べるかで心を満たし「健康」が成り立つのですね。

誰と食べるかはやっぱり大好きな人が良いに決まってます。
子どもたちにとっての一番はママやパパなのですから。

夕食を園でとるかどうか等はお家の方の仕事によりですが、とってもとらなくてもどちらにしてもこの考え方を持っているか持っていないかで今後の子育てって良くも悪くも変わっていく気がします。

こちらのお話、心に留めておいていただけたら嬉しいです^^

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