未就園児の遊び場にぴったりの児童館

2022年6月20日

子育て

1.母子ともにストレス解消の場に

知らない土地での初めての育児

長男を出産したのは今から4年ほど前のことです。妊娠後期に入り仕事を退職し、出産までは在宅で仕事をしていました。夫は帰宅が遅く誰とも話すこともなく1日が終わることも少なくありませんでした。子どもが生まれてからも慣れない育児と人と話さない生活が続きました。産後1か月ほどはとにかく時間があったら寝たいという思いでしたが少しずつ赤ちゃんのいる生活に慣れてくると「誰かと話がしたい」という気持ちが強くなってきました。夫はもともとあまり話をしない無口なタイプでしたが、子どもが生まれてからは「俺が見ているからゆっくり寝てていいよ」と夫婦で話す時間を作ってくれるような人ではありません。育児に協力的なのはとてもありがたいのですが、少し寂しくもありました。
夫の地元での生活だったため友人も気軽に会える距離ではなく近所に親しい人なんてもちろんいないのでどんどん「孤独」を感じるようになっていきました。
長男は冬生まれだったこともあり、外出や散歩をするにも寒くて風邪をひかないか心配で家に引きこもりがちで毎日を過ごしていたのですが、ふとしたことがきっかけでそんな毎日に変化が訪れます。私の住んでいる兵庫県加東市では市の広報に「おめでた」というコーナーがあり、出生届を出した際に記載をお願いしていたのですが、広報を見た近所の方がお祝いを持って自宅に来てくれました。その方は市の図書館や児童館で絵本の読み聞かせのボランティアをしているそうで、ちょうど新年度の時期だったこともあり、児童館での親子のサークル活動があること、赤ちゃん向けのイベントが毎月開催されていることなどを丁寧に教えてくれたのです。行事予定表やイベントのおたよりなどもたくさん持ってきてくれました。
暖かくなったらお散歩ついでに遊びに行けるよと言われ、調べてみると家から歩いて10分ほどの距離に児童館があるようでした。夫は児童館があることを当然知っているはずですが、そんな話を聞いたことがなかったのでその日帰宅した夫におたよりを見せながら「こんなイベントがあるんだって」と話をしました。夫が子供のころからそういう活動があったとしても覚えているわけもないので仕方ありませんでしたが、児童館の存在くらいは教えてくれてもいいのにと思いました。

緊張しながらも新しい場所へ

春になり、初めての予防接種が済んだちょうど生後2か月頃に初めてベビーカーでお散歩ついでに児童館へ行ってみました。おもちゃや絵本で自由に遊べる「遊戯室」、ひろばやサークル活動で使用する「多目的室」、絵本や児童書や育児書など貸し出しも行っている「図書室」があり、公園が併設されているので外で遊ぶことも出来ます。長男はまだ首も据わっていないので遊ぶのには早かったかなと遊戯室をちらっと覗いて職員に声をかけてみました。親子のサークル活動に入りたいという話をするとすでに4月の活動は終わっていたようですが途中からでも大丈夫と言われて参加することにしました。人数が多く2つのグループに分かれていたようだったので比較的低月齢の子が多い日のグループに入ることにしました。図書室にも案内してもらい、早速貸し出しカードを作って絵本を何冊か借りて帰お
ました。図書室には手作りのおもちゃがたくさんあったので子どもが遊んでいる間に育児書やレシピ本を読んで帰るのも良さそうでした。
約1か月経ち初めての活動日。12~13組の親子がいました。1回目の活動日に自己紹介と年間の活動予定を決めていたようですでに他の方達は打ち解けているような雰囲気でとてもどきどきしましたが、首が据わっていない赤ちゃんを連れていたのは私だけだったこともあり「懐かしい」「こんな時もあった」とすでにベテラン感漂うお母さんたちにほっとしました。同学年ですが4月生まれのお友達はもう歩いていてもおかしくないので丸1年差があるとこうも違うのかと衝撃を受けましたが、家で2人でのんびり過ごしているより他の子の成長を見ていい刺激になるかもと期待の方が大きかったです。自己紹介をして、活動は3班に分かれて当番制で進行するようだったので同じ班の方と連絡先を交換しました。同じ班の中に家が近所の方がいて近くのこども園でも親子活動があるから一緒にいこうと声をかけてくれました。息子と同級生の子を持つ人と知り合えただけでも大きな進歩でしたが近所の方とも知り合えてそれだけで大きな一歩でした。もちろん親の仲が良くても子ども同士あまり気が合わなかったり、子ども同士仲が良くても親同士の気が合わなかったりすることもあるかと思いますが、近所に知り合いがいなかった私にとっては声をかけてもらえただけでもとても嬉しいことでした。

親子サークル以外の活動にも積極的に参加

息子はわりと生活リズムが整っているほうだったので、午前中に少し家で寝て起きたら出かけるというリズムで過ごしていたのでせっかく児童館でいろんなイベントがあるのだからと親子活動以外の日にも足を運ぶようになりました。事前に申し込みが必要な「ベビーヨガ」や「ベビーマッサージ」以外にも申し込み不要のひろば活動などもあったので毎月手型をとったり簡単な製作ができたりするのでお母さん同士で話しながら子ども達も赤ちゃん
ませんでしたが、毎日のようにお昼ご飯持参で来てお昼過ぎてもお喋りを楽しんでいるお母さんグループもいたので子どもとずっと家にいるよりこういう場があることでご飯がゆっくり食べられて、日頃の愚痴も言い合えるからお母さんや子どものストレス発散になるんだということに気が付きました。私は「児童館」という存在を知らなかったら家で子どもと毎日朝から晩までどんな風に過ごしていたのか考えただけでもぞっとしました。活動自体は1時間ほどのものですが、その1時間の活動で親子とも良い刺激になりました。帰宅後息子が昼寝をしっかりしてくれて私も自分の時間が持てたり、今日やったふれあい遊びをやってみようと遊び方のバリエーションも増えたりで大助かりでした。
加東市の児童館は月曜日が休館日なので月曜日は近隣の市の児童館に行くこともありましたが、職員の方が親身になってくれたり、毎日のようになにかしらイベントがあったりするところはなかったです。他の地域の児童館と比べても圧倒的に活動が盛んなようでこの地域で子育てをすることになって良かったと思いました。毎日のように行っているといつも会う人が増えてくるので自然と顔見知りが増えて他愛のない話が出来たので子どもだけでなく私自身も「誰かと話せる場」に行くことがとても楽しみになっていました。

イヤイヤ期の救世主

長男が2歳になってすぐに長女が生まれ、当時イヤイヤ期全盛期の息子と生まれたばかりの長女と日中3人で過ごすのは肉体的にも精神的にもかなり大変でした。産後1か月はなんとか家で過ごしましたが、2か月目に入ると息子も私もストレスがたまりイライラしてばかりだったので、平日の午前中はほぼ毎日児童館で過ごしました。赤ちゃん向けのベビーヨガやマッサージの日は他にも上の子を連れて参加している人がいたのでおもちゃを出してくれてそこで遊ばせてもらえたので長女との時間をじっくりとれました。逆に歩ける子向けの活動日には長女はおんぶや抱っこで長男との時間を大切にできました。
とても大変だったのが家に帰ることでした。「もっと遊びたい」「帰りたくない」と言う長男とお昼前で眠くてぐずぐずしている長女を車に乗せて帰宅するのにいつも四苦八苦でした。ですが、そこは職員の方のフォローもあり、いつも上手に息子をなだめてくれて本当に助かりました。人の目があることで私もイライラする気持ちを抑えられるので幼い子どもを2人連れて出かけることは大変でしたが、他のお母さんや職員の方に気軽に悩みを相談できる場所だったのでとてもありがたかったです。子ども達も家で一人一人と遊ぶのはなかなか難しいのですが、月齢や年齢の近い子と一緒に過ごす時間になったので各々楽しく遊べてとても良かったです。

2.室内外問わず遊べるので季節や天気も気にならない

子どもが小さいうちは主に室内遊び

加東市にある児童館は3館それぞれ屋内におもちゃがあり屋外にも公園があったり、遊具があったりと外でも遊べるようになっています。長男が1歳になるまでの間はまだ歩くことも出来ないのでほとんど遊戯室や図書室の利用でした。誤飲の恐れがあるようなおもちゃはないので安心して遊ばせることができました。月齢や年齢に合ったおもちゃがたくさんあったので誕生日やクリスマスプレゼント選びの参考にもなりました。ハイハイをするようになった生後8か月頃は家にいるとすぐにテーブルにつかまって立ってしまいひっくり返って頭を打つなんてことも多く目も離せませんでしたが、ハイハイするのに十分すぎるくらいのスペースがあるので気になるものを見つけては自分で近づいていき楽しそうに遊んでいました。他にも親子が何組か来ている日もありましたが多くて4~5組ほどなので子ども同士のやり取りを楽しんでいました。少し年齢の大きそうな子がいる時はぶつかったりおもちゃの取り合いになったりトラブルになるのが嫌だったので図書館へ移動していました。
図書室には絵本コーナーが設けられており、カーペットが敷いてあるので子どもを寝転ばせて絵本をゆっくり選んだり、その場で読み聞かせたりすることができます。気に入った本はそのまま借りて帰ることもできるのでとても助かります。実は加東市には図書館もたくさんあるのですがあまりにも児童館の図書室が快適すぎてまだ一度も利用したことがありません。図書館だと子どもが走り回ったり大声を出したりしないか心配になりますが、児童館は「子どものため」の施設なのである程度のことはお互い様ということもあり気にせず利用できました。赤ちゃんの頃は主に本を選ぶのは親の役割ですが、2歳くらいになると自分で借りる本を選ぶようになり、子どもを2人連れて通っていた時期は息子が借りたい本と私が借りたい本を借りるために貸し出しカードも2枚目を作って週に20冊も絵本を借りていました。今思えばよくそんなに毎週たくさんの本を借りて毎日何回も読み聞かせて大変だったなと思うのですが、長男が4歳、長女が2歳、そして3人目が生まれた現在では子ども達は絵本が大好きになり家にもたくさん絵本が増えましたがそれでも毎週欠かさず10冊絵本を借りて毎晩読み聞かせています。絵本が大好きな子になってくれたおかげなのか、雨が降っていたり、家族の体調が悪かったりして外で遊べないような時でも「外で遊びたい」とぐずられたことは一度もありません。一定の年齢になるまではスマホやテレビは極力使わずに育児をしたいと思っていたので絵本が身についたことはとても良かったです。現在は育児休暇中で時間があるので夜もゆっくり読み聞かせの時間を設けられますが、復職後は忙しく子どもと過ごす時間も今より減ってしまうので忙しいからこそ絵本の読み聞かせの時間は親子のコミュニケーションの一つとして欠かさないようにしたいです。

外遊びも手ぶらで楽しめる

小さいうちは室内でゴロゴロしたり、ハイハイしたりするだけでも十分な運動でしたが、ある程度大きくなってくると体力もつき、毎日部屋の中で過ごすというわけにもいきません。毎日朝と夕方は家の近所の散歩をしていましたがそれだけで1日過ごすことも出来ないので自然と公園へ出かける機会が増えました。子どもを連れて出かけるだけでも荷物が多く大変ですが、公園に行くとなると砂場セットや三輪車など普段のお出かけの荷物にプラスで遊び道具も必要になってきます。車移動なら持っていくこと自体はそれほど大変ではありませんが駐車場などで子どもの手をしっかり掴んでおけるようになるべく大きなものは持っていきたくありません。児童館に隣接されている公園の砂場には砂場セットがあるので道具を持って行かずに済みました。公園の遊具以外にも三輪車や車など乗り物のおもちゃも何台かおいてあるので飽きずに遊ぶことができます。子どもを連れているとこういうちょっとしたことが本当にありがたいなと感じられました。家では出来ない遊びということもあり「1時間だけ」「暑くなってきたからそろそろ…」なんて言ってもなかなか切り上げられず困った時もありましたが、図書室に移動したり、お菓子やジュースで気分を紛らわせたりとあの手この手で公園をあとにしていました。外遊びで大人が疲れてしまって子どもが遊び足りないという時でも空調の効いた室内で遊ぶという選択肢もあるので大人にはとても助かります。結局「そろそろ帰ろうか」のやりとりで揉めることは確定なのですが、館内には職員の方もいるので上手く声掛けをしてくれていつも助けられていました。他の人の目がある分私も口調が柔らかくなるので普段のイヤイヤスイッチが入ることも少なく済みスムーズに帰れることも多かったです。三輪車などの遊び道具を持っていたら子どもを抱きかかえることもできないので子連れで出かけるときは身軽に越したことはないと感じました。この頃は上の子2人はしっかり歩けるようになり、自分の荷物も自分で持ちたがるようになってきたので私の荷物もずいぶん軽くなりました。そのうち子ども達だけで遊びに行くようになるのかと思うといつまで私が付き添うことになるのか少し寂しくなることもあります。唯一徒歩で行くことが出来る公園なので、これからは歩いていく機会を増やし、交通ルールなどを教えながら遊びに行こうと思っています。

夏場は水遊びもできる

暑い夏は水遊びもできるようになっています。自宅だと準備が大変な水遊びですが、児童館に行けば毎日水遊びが楽しめます。正直毎日家で水遊びをするとなると水道代も馬鹿になりませんからとても嬉しいものです。家から濡れてもいい服で出かけて気のすむまで遊んだらタオルで軽く拭いてからトイレや授乳室で着替えさせたらいいだけなので水遊びのハードルがぐっと下がります。髪の毛が濡れてしまったときはそのまま室内で遊ばせるとエアコンが効いているので風邪をひかないように気を付ける必要がありますが、濡れても外で遊んでいるうちに乾くことがほとんどだったので風邪をひくこともありませんでした。水遊びと言ってもプールに直接入るようなものではないので、オムツを気にする必要もなく、夏の時期特有の感染症のリスクもおさえられているように感じました。家で日陰を作るためにタープを立てて、プールを膨らませて水を溜め、おもちゃを用意して子どもを着替えさせて…とする手間を考えれば子どもの着替えだけで済むのは本当に助かりました。近くに噴水のように地面から水が噴き出て遊べるような公園もあるのですが、水が出るのは土日祝限定で開始時間も少し遅いので気温がだいぶ高くなってからになってしまうこと、人がかなり多くもみくちゃになる為小さい子どもをつれて遊ぶには向いていないことが気に
なり一度行ったきりまた行こうとは思えませんでした。
プールではありませんが水遊びなので滑って転んだり水を飲み込んでしまったりしないかどうかの見守りは必要ですが見ているだけの大人は暑さ対策も必要ですが、首に濡れたタオルを巻いたり、足元に時々水をかけてもらったりするだけでも涼しく感じられました。
水を使った遊びには発見や学びも多く、この時期にしかできない遊びを手軽に取り入れられるのも児童館の魅力の一つだと思います。近年はさまざまな事情で水遊びが出来る場所も少なくなっているので今後もこういう場所がなくならなければいいのにと改めて感じました。

3.集団生活への移行もスムーズ

自然と人との関わりがもてる

長男が1歳を過ぎるまでは児童館で毎月の親子サークル活動とベビー向けの講座に参加していました。平日の午前中の活動が主なので参加しているのも未就園児ばかり。早生まれだったこともあり、夏を過ぎるころには周りは1学年下の子ばかりでしたが、保育園だと同学年でも月齢が上の子とばかり接することになると思うので、異年齢の子との関わりが持てるのはラッキーだと思いました。あまり早生まれであることを意識はしていませんでしたが、月齢差の大きい時期なので、学年は一つ下でも息子より小さい赤ちゃんと過ごす時間は少しお兄ちゃん扱いしてもらえる貴重な時間になりました。
長男が1歳を過ぎたころに仕事を始めることにしました。私自身は保育園ではなく幼稚園に通っていたので子どもも当然3歳までは家で見て仕事をするかどうかはその時に考えようと思っていましたが、実際に子育てをしていると兄弟が出来た時のことや経済的なことを考えるようになり少しずつ働きたいという気持ちが強くなりました。小さい頃から児童館や近所のこども園に遊びに行っていたおかげなのか人懐っこい性格だったので色んな人との関わりを持たせてあげたくなったのです。もちろん今まで毎日朝から晩までずっと一緒に過ごし色んな初めてを1番最初に見ていたのに離れ離れになるのは寂しい気持ちもありましたが、その分一緒にいられる時間を大切にしようと思いました。
保育園の入所の一斉申し込みの時期を過ぎていたこともあり、市内の保育園はどこも空きがなく、第一希望の園には入ることが出来ませんでしたが、なんとか仕事も保育園も決まり働きながらの子育てが始まりました。私も息子も新しい環境だったので不安もありましたが、息子は特に泣くこともなく、給食もしっかり食べ、お昼寝もしっかりして帰ってきてくれていたのでとても助かりました。私はとにかく仕事を覚えること、家事・育児との両立に必死で目が回りそうな日々でした。仕事が休みの日は息子と一緒に過ごし児童館にも変わらず足を運びました。
ふと靴を脱がせようとしたら自然と自分で脱いで靴を片付けたり、上着を脱いだり知らない間に自分のことは自分で出来るようになっていてとても驚かされました。児童館の職員の方もよく気が付いてくださっていつも褒めてくれていたので息子も嬉しそうでした。
1歳を過ぎると育休中だった人はほとんど仕事復帰するようで周りは1歳未満の赤ちゃんばかりでした。当時は一人っ子だったので「自分より小さい子にどう関わるか」ということを教えてあげられる場になりました。特に意地悪や危ないことをすることもなく、自然とおもちゃのやりとりも出来ていて感心させられるばかりでした。

喧嘩をする相手がいる

兄弟がいないと家でいつもおもちゃは自分だけのもの。しかし、児童館に行くとそうはいきません。自分ひとりで遊んでいるつもりでも向こうからお友達がやってきて取られてしまうこともあります。もちろんお友達の遊んでいるおもちゃが欲しくなってしまうこともあります。「貸して」の一言がスムーズに出る年齢ではないので、取った、取られたで泣くだけならまだいいのですが手が出て喧嘩になることもあります。息子は欲しくても横から取ることが苦手だったので人のおもちゃを横取りすることはなかったのですが、取られて泣くか、取られないようにとおもちゃを守って叩かれて泣くということが多くいつもやられっぱなしで見ている方はつらかったのですが、これも大切な経験だと思いました。あまりにも同じ子にやられっぱなしのことが続くとさすがに息子が可哀想なのでその子の姿を見かけると「今日はお外で遊ぼうか」と少し距離をとることもありました。
喧嘩になること自体は子ども同士のことなので危なくない範囲なら仕方がないようにも思いますが、相手の親が全く見ておらず一方的に泣かされているような状況になることも多かったので、息子がお友達の使っているおもちゃをじっと見ているときはいつもよりも目を光らせて「取る側、泣かせる側」にならないようになるべく気を付けていました。「あの子とは遊ばせたくない」と思われたくなくて気を遣いすぎていたかなとも思いますが、意地悪をする子の親はだいたい自分の子どもの様子を見ておらず、気をひきたくてやっているのかなという様子だったので息子が意地悪をした時にもすぐに対応できるのであれくらい気にかけていて良かったと思います。
全てを先回りして防ぐ必要はないと思いますが、お友達と遊ぶということは仲良く平和にというだけではなく喧嘩をすることも当然あって、これからそういうことがどんどん増えてくると思うので「どうすればいいのか」「どうしたら喧嘩になるのか」という経験をさせるのには最適の場所になったと思います。「これはダメ」「こうしなさい」と行動を制限するのではなく、自分で考えて行動できるように意識して声かけをし、自分より小さい子には優しくする、体の大きい子には声をかけてみるということが少しずつ身についていきました。妹が出来てそれが活かされたかというと必ずしもそうとは言えませんが、余裕のある時はおもちゃを貸してあげたり、貸せないときは代わりのものを用意して交渉したりと喧嘩にならないようにという姿勢は見られるようになりました。私の声かけ以外にも他の子がどうしていたかということをしっかり見て真似ているのだと感心させられました。自分がされて嫌なことはしない、してもらって嬉しかったことは真似るということが自然と出来るようになっていたので、他の子と接する機会を作ることはとても大切だと思いました。

急に決まったこども園への入園

3歳になる少し前にこども園への入所が決定。私の復職も決まり新しい環境での生活に不安もありました。慣らし保育もせずにいきなりフルタイムでの保育をお願いしてしまったので今思うと少し可哀そうなことをしたかもと思いますが、先生やお友達も顔見知りですぐに慣れてくれました。息子の元々の人懐っこい性格もあったとは思いますが、就園前に児童館やこども園の親子活動にこまめに足を運んでいたのは無駄ではなかったようです。
長女はちょうど母子分離不安の見られる時期だったこともあり、園での発熱が多く私も早退ばかりで職場の方にも娘にも申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、いつのまにか発熱もなくなり子どもの適応能力の高さには驚かされるばかりでした。入園当初は一人で立ってあまり歩くことさえも出来なかったのに、いつの間にか歩いて登園するようになり、お友達の名前もたくさん教えてくれるようになりました。長女が生まれた時期にちょうどコロナ禍になり、周りの人はみんなマスクをしているのが当たり前の中での生活しか知らないので、人の顔を覚えたり、表情を読み取ったりということが上手くできないのではないかという不安もありました。しかし、どこでそんな表情覚えてきたの?というくらい表情豊かな子になってくれたので赤ちゃんのうちから「マスクをした大人」と関わる時間を作っていたおかげで「見慣れないマスク姿」を怖がることがなかったのかもしれません。コロナ禍になって2年以上が経ちましたが未だにマスクはいつ外せるようになるのか分からない状態なので少なからず不安もありますがマスクをしなくてもよい家の中でたくさんスキンシップの時間を作ろうと思います。
末っ子も同様にコロナ禍に生まれマスク生活の中で過ごしているので、マスクを外した(口が見える)状態が怖いようで家族以外の人がマスクをせずに声をかけてくると怖がって泣いてしまいます。人見知りとはまた違った様子なのでコロナ禍ならではだと思います。少しずつマスクを含めた生活の制限が緩和されてきているので子ども達が混乱しないように気を付けてあげたいと思っています。

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