2021年12月1日
食育
生後5〜6ヶ月ごろになると、いよいよ離乳食がスタートします。赤ちゃんが、ミルクや母乳以外のものを初めて口にする大事な時期ですよね。親としては、しっかり食べてくれるだろうかと少しドキドキするものです。
これから、私の子どもの話をします。我が子は、離乳食をほとんど食べないまま1歳を迎えました。一体いつになったら食べてくれるのかと先の見えない日々が続き、とにかく離乳食の時間が辛かったです。どれだけ頑張ってもうまくいかなくて、心が折れそうになる毎日でした。
3歳になった今は、好き嫌いはあるものの、ご飯を食べる時間が大好きになりました。全く離乳食を食べなかった我が子が、どうやってご飯を食べるようになっていったかをお伝えしていきたいと思います。
まず私自身の気持ちの変化をお伝えし、それから実際に工夫してみたことなどを順番にご紹介していきます。
子どもが離乳食を食べなくて悩んでいる人がいましたら、参考にしてくださいね。
生後6ヶ月ごろに、そろそろ離乳食を開始しようと準備を始めました。あらかじめ離乳食の本をしっかり読み、簡単におかゆを作れるキットも購入。離乳食作りに便利と聞いて、ブレンダーも買いました。
また、私は前職が保育士で、離乳食のあげかたなども知っていました。だから、「大丈夫だろう。きっと食べてくれる。」と根拠もなく思っていたのです。
離乳食初日は、10倍がゆをスプーン一杯。子どもは「ん?」という不思議そうな顔をしたものの、そこまで嫌がっていない様子でした。私も、ほっと一安心。これから色々なものを食べてくれるんだろうな、とワクワクしていたほどです。
この時は、少しずつ焦らずやっていこう、と気持ちに余裕がありました。まだ初日だから、まだ一週間だから…。「きっとすぐに食べてくれるだろう。」と、当然のように思っていました。
しかし、離乳食を開始して二週間ほど経っても状況はあまり変わらず、ここでだんだん焦りが出てきます。
食べてくれない日が二週間ほど続くと、「あれ?おかしいな。」と思い始めます。こんなはずじゃない、と。
どうやったら食べてくれるだろうと、色々試してみました。
おかゆを食べないなら、人参やかぼちゃなど甘みのあるものはどうだろう。
手作りを食べないなら、ベビーフードを試してみよう。
など、気が付いたことはなんでもやってみました。夫や母にも相談し、あれこれ試行錯誤する毎日…。
しかし、結果は同じでした。全く食べてくれないのです。スプーンを口に入れようとすると、口を真一文字にして開けようともしません。それどころか、離乳食の時間に泣いて嫌がるようになってしまったのです。
買っておいたブレンダーも使用しないまま。やる気満々だった私の心は、一気に折れてしまいました。
子どもが離乳食を食べてくれない…。私の中では、とても大きな問題でした。
何も食べないでしっかり大きくなるのだろうか、栄養は足りているのだろうか、と日に日に大きくなる不安に、私は押しつぶされそうでした。
周りには、同じ悩みを持っているような人がおらず、なかなか相談できる人もいません。
地域の栄養士に相談もしました。悩みを聞いてもらうことで、その時は少し安心するのですが、現実は何も変わらず食べてくれないまま。とにかく孤独で、いつも心がヒリヒリしていました。
私は夜な夜な、「離乳食 食べてくれない」「離乳食 食べるようになるには」とweb検索ばかりするようになりました。
しかし、思ったような答えは得られません。いつか食べてくれるようになるから大丈夫、という答えを見ては、いつかって一体いつ?と苦しくなるばかりでした。
1歳になりましたが、状況はあまり変わりません。離乳食の本を見るのも、辛くなってしまった時期でした。なぜなら、1歳の子のメニュー例などを見ると、「普通ならこんなに食べるのか」と他の子と比べてしまうからです。
そういうわけで、同い年のお友だちとも、なかなか食事に行けませんでした。食べられるメニューが何もないからです。
母乳を飲んでいるから食事を食べないのではないか、と言われたこともあります。それも原因の一つだったかもしれません。でも、母乳をやめてしまったら本当に何も口にしなくなってしまうのではないか、という恐れがありました。
だから、母乳をあげるのをやめることはできませんでした。
食事の味付けを変えてみたりと、工夫できることは続けていましたが、食べてくれることはありませんでした。「もう色々頑張らないようにしよう。食べてくれるのを待つしかないんだ…。」と、私も次第に諦めモードになってきました。
半年近くずっと悩み続けてましたが、ここでようやく嬉しい出来事が起こります。
一生懸命作った食事を捨てるのは、とても虚しくなります。どうして食べてくれないのだろう、とイライラしてしまうこともありました。食事の時間は楽しいということを伝えなくてはいけないのに、これでは悪循環です。
そこで、一旦手作りはお休みし、市販のものをたくさん使うようになりました。
「もう離乳食を頑張るのは、やめよう。」と、気持ちを切り替えるとだいぶ楽になりました。
そんな中、とうとう食事を口にする日がやってきます。突然の出来事でした。
ある日、お昼にロールパンを食べていた私のことを、子どもがじっと見つめていました。「食べないだろう。」と思ったものの、試しに一口分ちぎってあげてみたら、食べたのです!!
え!食べた!?と非常に驚きました。それと同時に、涙が出そうになりました。
それから数週間、パンだけの生活が続きましたが、食べてくれるということがとても嬉しくてたまりませんでした。
ロールパンの次に食べたのが、バナナです。外食時には、ロールパンとバナナをタッパーに入れて持参。大人が食べているものをじっと見ることが増え、そこから少しずつ、白飯、納豆…と食べられるものが増えていきました。
悩んでいるときは、どうしたらいいか分からなくて、ただただ辛いことと思います。
でも、焦らないことが大事、これに尽きます。親の緊張感は、必ず子どもに伝わります。離乳食を食べてくれないことに焦った私は、常に「今日は食べてくれるだろうか」という気持ちで過ごしていました。
私が笑顔で「美味しいよ。」と言っても、きっと子どもには伝わっていなかったのでしょう。私の焦りや悩み、頑張っている感じが、溢れ出していたんだと思います。
正直、私は子どもの気持ちをあまり考えられていませんでした。
離乳食を食べなくて困っているのは、誰なのでしょう?子どもではなく、私だったのです。いつのまにか、子どもを私のペースに合わせようと必死になっていたのです。
離乳食を含め、育児をしていると思うようにいかないことがとても多いです。親が頑張っても、どうにもならないことが本当にたくさんあります。育児にはマニュアルがありません。困ったら、まず目の前にいる子どもの様子やペースをしっかり見ることが大事です。
そして、ひとりで抱え込まず、周りの人に相談しましょう。悩みを聞いてもらうだけでも、だいぶ気持ちが楽になるはずです。
ここまで、私の気持ちを中心にお伝えしました。次は、実際に工夫してみたことなどをご紹介していきます。
私は、離乳食をあげる日を楽しみにしていました。しかし、離乳食を開始して数ヶ月経っても思ったように離乳食が進みません。毎日、食事のことばかり考え、ただただ悩んでいました。
悩むだけでは何も改善しないので、あれこれ試行錯誤してみることに。どうやったら離乳食を食べてくれるのか、色々考えた末、私が実際に工夫してみたことをご紹介します。
最初に使っていたスプーンは、プラスチック製の赤ちゃん用のものでした。よく、赤ちゃん用品のコーナーに売っているものです。スプーンを口に持っていくと、嫌がり泣く息子。もしかしたら、プラスチックの素材が嫌なのかもしれないと思い、木製、銀製、平たいスプーンを用意しました。
結果、子どもが離乳食を食べるようになったわけではありませんが、試してみる価値はあると思います。実際に、口に入れる部分が平たいスプーン(銀製のもの)だと、口元に持って行った時にそれほど嫌がりはしませんでした。食べはしませんでしたが…。
離乳食を食べるときに使用していたのは、コンビのローラックチェアです。リクライニングできてゆりかごのようにも使え、離乳食のテーブルチェアとしても使用できるのでとても便利でした。椅子に座るのを嫌がっていたわけではありませんでしたが、環境を変えてみたらどうだろうと色々試してみました。
まず、抱っこひもで抱っこしながら、離乳食をあげてみました。しかし、嫌がって食べません。大人も食べさせにくいので、あまりオススメではないです。
次に試したのが、大人の膝の上に座らせる方法です。触れ合いながら食べたら、リラックスしてくれるかなと考えたからです。これも、ダメでした。姿勢が保たれずにグニャ〜ッと崩れ落ち、椅子に座っている方がまだ良かったかもしれません。
家の中で子どもと一対一で向き合うと、私も頑張って食べさせようとしてしまい疲れてしまいます。自分も子どもも気分転換になればと思い、晴れた日は公園にバナナやパンを持っていったりしました。ピクニック気分で、私も楽しかったです。
子どもが外で食べることはありませんでしたが、家にいるときほど子どもも不機嫌にならなかったのは良い点です。子どもが食べなかったとしても、「お外で食べると、美味しいなぁ。」という声がけは、意識してするようにしていました。
離乳食の本を見ると、離乳食は基本的に薄味、もしくは素材のみの味付けだと思います。
ちょっと風味付け程度に味付けをしてみてはどうだろうかと、お醤油をほんの少しだけ垂らすなどしてみました。私の子どもの場合、味付けというよりもそもそも口を開けてくれることがほとんどなかったので、あまり有効ではありませんでした。
少しでも口を開けてくれるお子さんであれば、試してみると良いかもしれません。好きな味付けが見つかれば、料理もしやすくなりますよね。
離乳食の本を見ると、月齢ごとに食事の内容や形態が書かれていますよね。最初はどろどろのものから、だんだん固形のものに…というように。
私も、月齢に合ったものを食べさせようとしていました。しかし、離乳食を初めて数ヶ月経っても全く食べなかったので、どろどろではなくほんの少し形のあるものも食卓に出すようにしていきました。見た目が変わると、食事の印象も変わるので反応が楽しみでしたが、こちらもあまり効果はありませんでした。
あまりにも固いものは食べられないので、お子さんの様子を見ながらやってみるのがオススメです。
離乳食を始めた頃は、できるだけ手作りのものが良いだろうと思い、頑張って作って冷凍したりしていました。しかし、どれだけ頑張って色々作っても食べてもらえず、結局捨てることに…。作ったものを捨てるのって、結構つらいものです。毎日続くと、やる気もどんどんなくなっていきます。
そこで、一生懸命作るのを一度やめました。ベビーフードをどんどん使うようにしたのです。
ベビーフードだと、心の痛みも少し減ったような気がします。時々、「私は離乳食も作らず、怠けているんじゃないか。」と悩むこともありましたが、作らなくて良いと思うと楽かも!と気持ちを切り替えるようにしました。
私の子どもは、手作りだろうとベビーフードだろうと食べませんでしたが、中には手作りではなくベビーフードなら食べるというお子さんもいるようですよ。
子どものご飯は小皿に取り分けて出していたのですが、大皿に盛り付け、そこから大人と一緒に同じものを食べるということをしてみました。大人と一緒だと嬉しくて食べる、という話を聞いたことがあったからです。
食べはしませんでしたが、大人が食べている様子をじっと見ている感じはありました。今思えば、なかなか良い作戦だったと思います。ただ嫌がって離乳食の時間が終わってしまうのではなく、大人が食べているものに興味を示すということ。私と子どもにとって、大きな一歩でした。
私の子どもは保育園に通っていなかったので、同じ年頃のお友だちと一緒に食べるという機会があまりありませんでした。他の子の食べる様子を見ると、いい刺激になるのではないかと考え、同い年のお友だちとランチをすることに。
子どもも、お友だちと同じカレーセットを注文。お友だちはよく食べる子でモリモリ食べていたました。私の子どもは、友だちの食べる様子をじっと見ていました。「〇〇ちゃん、美味しそうに食べてるね。カレー同じだね。一緒に食べてみる?」と声をかけました。この時に気をつけたのが、「〇〇ちゃんは食べてるのに、なんであなたは食べないの?食べなさい。」と無理強いはしなかったことです。
食べてくれることよりも、まずは食事の時間を少しでも好きになってくれることのほうが大事ですよね。「みんなで食べると美味しいね。」ということも、日々伝えていました。食べなくても、そこは大事にしていました。
ここまでは、離乳食のあげかたなどを中心にお話ししてきました。最後に、声かけや意識して伝えていたことをご紹介します。
ただ口を開けただけでも、とにかく褒めていました。たとえ食べてくれなくても「すごい!大きな口だね!」など、褒めるところを探しました。拍手したり、頭を撫でたり、声のトーンを高くしたり。
褒められたら嬉しくなって、いつか食べてくれるはず!と思いましたが、食べず…。でも、褒められているということは伝わっていると思います。「なんで食べないの?」と怒るよりも、「食べてくれると嬉しいな。」など、伝え方も工夫するようにしました。
「美味しいね。」「どんな味かな?」「あったかいね。」など、食事のときは楽しくお話しするように心がけました。子どもが食事を食べてくれないと、落ち込むしとても辛いです。その気持ちは子どもに伝わっていたかもしれないけど、あからさまに態度に出さないようには気をつけていました。
私は、食べることが大好きです。夫もです。だからきっと、子どもも食事が好きになるはず、という希望はずっと持っていました。
子どもが食べてくれるかどうかに意識が集中しがちですが、親が楽しく食事の時間を過ごしているかということがとても大切なことです。
以上が、私が工夫してみたことです。その後は、一人であれこれやってみてもうまくいかなかったので、自治体やNPOの離乳食講習会に参加したり、保健師に相談したりしました。
次は、色々な人に相談してみてどうだったかをお話ししたいと思います。
いくら工夫しても、子どもが離乳食を食べてくれない…。一人で悩んでいると、どうしていいのか分からなくなってきます。
一体いつになったら食べてくれるの?
一生食べなかったらどうしよう。このまま栄養不足になってしまうのでは?
私の心は、先が見えない不安でいっぱいでした。このまま一人悩んでいては自分がダメになってしまうと思い、色々な人に相談してみることに。困った時は、誰でも良いので、まず相談してみることをおすすめします。
夫は会社員なので、平日は私が育児をしています。子どもとなかなか関われないこともあり、夫はいつも子どもや私の様子を気にかけてくれていました。
離乳食を食べてくれないことは、夫にも話していました。夫も自分なりにインターネットなどで色々調べてくれたようで、「こうしてみたら?」など一緒に考えてくれました。休みの日は、私ではなく夫が食べさせてくれたりもしました。
私にとっての救いは、子どもが食べなくても、夫がそのことについてあれこれ言わなかったこと。そして、食事のときはいつも明るい雰囲気を作ってくれたことです。
夫も私と同じように、心配はしていたと思います。でも、あまり悲観的なことは言いませんでした。「そのうち食べるようになるでしょう。まぁ色々試してみたら良いよ。」というスタンスがずっと変わらなかったので、本当にありがたかったです。
次に相談したのは、自分の母親でした。時々、子どもが食べる様子を見にきてくれて、私も少し気がまぎれました。
母に「無理して食べさせなくてもいいよ。」と言ってもらえると、本当にホッとするんです。子どもと一対一で向き合っていると、食べさせなくてはいけないという気持ちになってきてしまうからです。これでは悪循環。子どもは意地でも食べないし、私もだんだんイライラしてくるし…。こんな状態では、ご飯の時間そのものが苦痛の時間になってしまいます。
実をいうと、私自身も子どもの頃そんなに食べるほうじゃなかったとか。でも、今の私は食べることが大好きです。
子どもにとって、今は食べたくない時期なだけであって、一生食べないわけではない。そう思えると、だいぶ気持ちが楽になりました。
定期的に行われている、自治体の離乳食講習会に参加しました。内容は、離乳食の作り方や食事のレシピが主で、食べない子向きの内容ではありません。しかし、時短メニューや市販のベビーフードをうまく組み合わせたレシピなど、とても参考になりました。
離乳食講習会に参加したときに、ブレンダーがあるととても便利!という話を聞き、すぐに購入しました。(結局ブレンダーはほとんど使わないまま、今も眠っております。)
凝ったものを作っても食べてもらえない。だったら、できるだけ簡単に作れるメニューのほうが良いですよね。レシピもマンネリ化しがちなので、講習会に参加して良かったと感じています。
講習会の後に、栄養士に相談できる時間もあったのが嬉しかったです。実際の離乳食の進み具合など、プロに聞いてもらえると安心するものです。ちょっとしたアドバイスもしてくれるので、参考になりますよ。
講習会に参加して感じたのは、育児本通りに進まなくても大丈夫だということ。食事のことだけを考えて過ごすのではなく、子どもと楽しく過ごすことを大事にしなくてはと思うきっかけになりました。
NPO法人の離乳食講習会では、子どもと一緒に食事を食べました。この講習会は、1歳を過ぎたくらいの子どもが対象のもの。料理を教えてくれたのは、実際に保育園で働いている調理さんです。おにぎりや魚料理など、大人とほぼ同じメニューでした。味付けは薄めですが、とても良い味をしていて、もしかしたら食べてくれるかもしれないとちょっと期待しました。しかし、嫌がって食べませんでした。
ちょうど子どもが1歳ごろ、人見知りや場所見知りがあったので、いつもと違う環境で緊張もしていたのだと思います。唯一大好きだった麦茶も、あまり飲みませんでした。食事が嫌、というのもあったのでしょうが、周りが気になって落ち着かない様子もありました。
私たちの他には数人参加者がいて、ほとんどの子が食べていたので、少し悲しくなったのを今でも覚えています。他の子と比べてもどうしようもないのですが…。
この離乳食講習会でも、いくつか取り分けメニューのレシピを教えてもらいました。
かかりつけの小児科の先生に相談したこともあります。体重がしっかり増えているか気になっていたのですが、身長と体重は順調に増えていました。
そこで先生に言われたのは、「成長曲線から外れていなければ、そこまで心配する必要ないでしょう。」ということ。「元気そうだから大丈夫だよ。」とも言ってもらえ、とてもホッとしました。
子どもの成長で悩んでいたら、小児科に行くのもおすすめです。子どもの健康状態を見てもらえると、大きな安心に繋がります。
定期的に、身長や体重などを測る習慣をつけておくと良いかもしれませんね。
Webサイトやアプリなど、今は誰でも簡単に悩みを相談できる時代です。私がよく利用していたのは、「ママリ」という子育てママ向けのアプリです。同じ子育てをする人に、気軽に相談できるのがとても嬉しくて、私はほぼ毎日悩み相談をしていました。返事が返ってくると、「他のママさんも同じように悩んでいるんだな。」と孤独感が薄れます。
「スプーンを変えたら食べてくれた!」
「授乳をやめたら食べてくれるようになるから大丈夫だよ。」
など、具体的なアドバイスをもらうことができるので、このようなアプリの活用もおすすめです。
相談に乗ってくれた人の顔は見えないけれど、近くのママ友に聞いてもらっているような感じでした。
同じように食べなくて悩んでいるママさんの話や、どうやったら食べるようになったのか体験談を聞くことで、私は元気になれました。
離乳食作りを工夫したり、誰かに相談したりしても、結局私の子どもは食べませんでした。でも、無駄なことをしたとは全く思いません。きっと、子どもが大きくなっても、私はこの時のことを覚えていると思います。子どもが離乳食を食べない時間は、子どもとしっかり向き合う時間だったのだと、今は思えます。
育児のことで悩んだら、色々な場所に出かけ、多くの人の話を聞くことがとても大事です。育児は、絶対に一人ではできません。地域の保健センターや児童館、保育園などでも、育児相談を行なっています。相談できる場所は、必ずあります。色々な人に話を聞いて、良いなと思ったことだけやってみれば良いのです。
子育ての悩みを誰にも聞いてもらえないと、どんどん憂鬱になっていきます。直接的に解決しなくても、人に気持ちを聞いてもらうことでとても楽になります。
子育ては深刻になると、ますますうまくいきません。子どもは、親の笑顔が大好きなんですよね。困らせたり、悲しませたりすることを望んでいないんです。親の悩みは、子どもにもしっかり伝わっているんですよね。
あまり深刻になりすぎず、育児は気楽にやったほうがうまくいくということを学びました。
次に、初めて食事を口にした日のことと、3歳になった今の状況などをお伝えしていきます!
これまで、離乳食を食べなかった我が子についての話と、それに伴う私自身の気持ちを中心にお伝えしてきました。今回は、子どもがどうやって食べてくれるようになったのかお話をしていきたいと思います。
1歳を過ぎて、初めて食べたものとは!?そして、3歳になった今の食事の状況もご紹介します。離乳食を食べてくれなくて悩んでいる人の、参考になれば嬉しいです。
1歳を過ぎても食べる気配がなし…。その頃は、まだ授乳をしていました。母乳相談で通っていた助産院の先生にも、断乳と食事について相談をしていました。先生は、「断乳をすればきっと食べてくれるようになるよ」と言ってくれ、さらに断乳もそんなに急がなくてもいいのでは?とのことでした。私自身も、断乳と食事について両方考えるのが少し辛くて、食事についてはゆっくり進めていこうと考えました。断乳も、食事についての悩みがもう少し減ったら考えようという感じでした。
何度もお伝えしていますが、この頃の私は以前より離乳食作りを頑張っていませんでした。ベビーフードを使うことがほとんどで、「まぁ今日も食べないだろう。」という気持ちが半分以上だったと思います。
食事を食べないことについては変わらず悩んでいましたが、深く考え過ぎないようにしていました。いつか食べてくれるようになるだろう、と自分に言い聞かせていたのです。
子どもが、1歳2ヶ月になる頃のことです。いつものように食事を食べない子ども。その隣で、私はロールパンを食べていました。このロールパン、実は子ども用に買っていたものでした。なんとなく食べやすいのではないか、と感じたからです。私がモグモグ食べている様子を、子どもがじっと見つめているのに気がつき、「食べる?」と声をかけてみました。特に反応はなかったのですが、パンに興味を示しているようだったので、ちぎったものを手渡してみたのです。
すると、「パクッ」かじりついたではありませんか!
まさか食べると思っていなかったので、とても驚きました。そして心から嬉しくて、飛び上がりたいほどでした。すぐに、夫に報告しました。夫も大喜び。
その後も、ちぎったロールパンをムシャムシャとたくさん食べてくれて、感激したのを覚えています。
「すごいね!食べられたね!」と大喜びする私のことを、キョトンとした顔で見ている子ども。あの時の子どもの可愛い顔は、今でも忘れられません。
同じ時期に食べたのが、バナナでした。それからは、バナナとロールパンは食べてくれるように。ロールパンに続き、食パンもOKに。それだけでも、私たち親子にとっては大きな一歩でした。外食時には、タッパーにバナナとパンを詰めて持って行きました。食べてくれるだけで嬉しく、この頃はあまり栄養についてなど不安は感じていませんでした。
パンとバナナをしばらく食べたあとは、白米を小さいボール状に握ったおにぎりを食べるように。スプーンで白米を食べるのではなく、握ったものだと食べやすいようでよく食べてくれました。おにぎりは白米でないと食べず、何かを混ぜたりすると嫌がって食べてくれませんでした。
私の子どもは、シンプルなもの、あまり味付けをしていない食事が好きなようでした。
少しずつ食べてくれるようになってきましたが、好き嫌いが多い子ども。食事を食べてくれないという悩みから、食があまり広がらないという悩みにシフトしつつありました。パンにバナナ。それからご飯、納豆、豆腐、豆腐ハンバーグ、味噌汁の汁のみ…それ以外は、あまり食べようとしてくれません。
どうしたら良いものか。また頭を悩ませる日々でした。でもせっかく食べてくれるようになってきたのに、無理やり食べさせようとするのにも葛藤がありました。
そこで、一緒に食事ができるということをまず喜ばなくては!と、食事の時間を楽しむよう心がけました。「一緒に食べると美味しいね」「大きなお口で食べてくれて、嬉しいな」とたくさん話しかけました。子どもも、食事の時間を嫌がっている様子はなく「おいしい」と言って食べられるものを食べていました。
夫も無理強いをさせるタイプではなかったので、私にとっては救いでした。「食べたいものをまず食べたらいいよ」と子どもにも言ってくれていたので、良かったなと感じています。
子どもの好みがわかるようになると、調理や味付けなどがしやすくなります!
たとえば…
・薄味が好き
・しょうゆ味が好き
・柔らかいものが好き
・歯ごたえのあるものが好き
・果物が好き
このように、好みを書き出してみるとヒントが見つかります。私の子どもは、柔らかい食感のものはあまり好まず、どちらかというとシャキッと歯ごたえのあるものの方が好きでした。野菜も形があるものの方が、食いつきが良かったのでクタクタに煮ないようにするなど工夫しました。
子どもが、私の食べているものを、実はよく見ているということが分かりました。私は納豆が好きで、毎日食べています。納豆を初めて食べたのも、私が食べていることがきっかけでした。私自身が美味しそうに食べることが、何より大事なのだと実感しました。
3歳を迎えた子どもですが、正直今でも食べムラがあります。好き嫌いも多いほうだと思います。しかし、全然食べなかった野菜などもだいぶ食べてくれるようになりました。特にじゃがいもやオクラ、大根サラダなどは大好きで、たくさん食べてくれます。
お菓子も食べるようになりましたが、甘いものは苦手でジュースなどは飲みません。飲み物は、ほぼ麦茶のみです。麦茶はどういうわけか、離乳食を始めた時から大好きでした。
ちなみに最近のお気に入りは、コロッケにラーメンです。今でも、「これは食べたくない!」というものは、泣いて嫌がることもありますが、一口は食べてもらうようにしています。
食べてみると案外美味しかった、ということもあるようです。食わず嫌いな面もあるので、味見程度でも食べてくれれば、食が広がってくるんじゃないかなと期待しています。
今の課題は、基本的に好きなものしか食べない、ということです。
カレーやスパゲッティ、ハンバーグなど、いわゆる子どもが好きそうなメニューも、好んで自分から食べません。もう少し色々食べられるようになれば!と思っています。
牛乳やチーズ、ヨーグルトなどの乳製品も、食べてほしいところ。
だんだん食べてくれるようになり嬉しいところですが、まだまだメニューなど工夫が必要です。
一体いつ食べるようになってくれるんだろう。子どもが離乳食を食べてくれないと、親は本当に悩みます。
私の子どもの場合、離乳食を始めて9ヶ月経った頃にようやく食べ始めるようになりました。9ヶ月…正直とても長かったです。悩んで、工夫して、の繰り返しでした。食べてくれなくてイライラもしたし、悲しかったし、本当に不安でした。
子どもは、親の思う通りにはならない。私にとって、学びの9ヶ月でした。
子どもには、子どものペースがあるんですよね。ゆっくりでも大丈夫。そういう大きな気持ちで、これからも色々な課題を乗り越えていかなくてはいけません。
今、子どもが離乳食を食べてくれなくて困っている人もいるかと思います。でも、子どもが食べるのを待ってみましょう。
必ず食べてくれる日がきます。気長に、ゆっくり、子どものペースで。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。