病児保育はどのようなときに利用できるか

2021年9月13日

病児保育

病児保育とは、病気を患うお子さまを、シッターが施設やご自宅などご指定の場所に訪問し、一時的に預かってくれるサービスです。保育園や幼稚園にお子さまを預けて共働きをしているご両親をサポートしてくれる、心強い味方と言えるでしょう。
突然の発熱や、指定出席停止病気の回復期など概ねの病時に利用できるため、保護者の方がお仕事を休めないときや、保育園等を利用できないときなどにとても助かります。

病児保育とはどのようなサービスか

利用するにも、その病児保育サービスの内容は気になりますね。短時間から可能なのか、予定が変更になった場合など延長はできるのか、どんなケアをしてくれるのかなど、シッティングの条件や内容をしっかり確認・把握することで、大切なお子さまを安心して預けられます。対象年齢の幅は広く、0歳(生後間もなく)~10歳、15歳未満というサービスもあります。

病児保育には、病気の初期症状や急性期に対応する「病児対応型」と、回復期の状態のお子さまが対象となる「病後児対応型」ありますが、シッターの対応についての違いは特にありません。ただし注意点として、施設によって病後児保育のみ受け付けるというところもあるため、事前に確認が必要です。

利用者の自宅でのシッティングが可能なので、お出かけの準備や移動、お迎えの手間もなく、お子さまが普段通りの環境で安全にお過ごしいただけます。外に出ることなく、いつもいる自宅でサービスを受けられるのが、訪問型病児保育の最大のメリットだといえるでしょう。回復期で寝ているのが退屈なお子さまでも、あまり体を動かさない遊びや工作などをして楽しく過ごすことができますし、親御さんも帰宅するまでの間不安な想いを抱えることもありません。豊富な経験を持つ保育士や看護師が専門の研修を受けたシッターを丁寧に指導・フォロー致しますので、安心してお任せいただいて大丈夫です。シッター自身が看護師等の資格を有していることも多いため、臨機応変に対応してくれます。食事・トイレのお世話、事前に引き継いだお昼寝などの生活リズムに合わせた対応が可能で、もし急に病状が変わったということがあったとしても、親御さんと連携を取り同意を得たうえで、担当シッターがかかりつけ医へ連れて行くなど、必要なケアをしてもらうことができます。投薬のご依頼も可能です。詳細を指示しておけば、体温の条件で座薬を投与するなど、熱性けいれんの対応も含め投薬もしてくれます。指示は専用アプリでできるので、引継ぎ時の時短になります。

病児保育中のシッターからは保育開始から終了まで決められたポイントごとに報告が入り、専用アプリを通じてリアルタイムで確認していただけます。37.5度までの熱であれば2時間おき、37.5~38.5度までの熱であれば1時間おき、38.5度以上の熱であれば30分おきに検温を実施・記録しますので、都度報告が入ります。また、おむつ交換(確認のみも含めて)、水分補給、着替えなどの保育の動作毎に報告が入ります。睡眠時は3歳以下は5分ごと、4歳以上は15分ごとに呼吸の確認を行いますが、その報告も入ります。睡眠時はお子さまがうつ伏せにならいようにフォローをいたします。また、親御さんから追加の指示や欲しい情報のリクエストを送信することもできます。

早朝や夜間の保育もお願いすることができます。宿泊保育と組み合わせることで、深夜の時間帯でもお世話をしてもらえるので、勤務が不規則な親御さんでも安心です。また、看病疲れでご両親が体調を崩さないためにご利用いただくのもおすすめです。簡単な家事代行を一緒にお願いすることができる会社もありますので、状況に応じて相談してみましょう。

来て欲しい病児シッターをマッチング指名することができるのか

共働き世帯が増加する近年、病児保育の需要は高まっています。それに呼応し、シッターサービスは充実してきました。厚労省が2015年に「子どもの預かりサービスのマッチングサイトに係るガイドライン」を作成し、これを遵守してお客様に寄り添ったベビーシッターサービスを提供する運営会社が、働くお父さん・お母さんのサポーターとして育児を応援しています。
病児保育についても、来て欲しい病児シッターさんを指名することができるマッチングというサービスで、シッターの経歴やこれまで利用した方の口コミなどを参考に、希望に合うシッターさん選びが可能です。シッター側の希望料金も提示されていて、料金や交通費の上限については交渉することもできます。特に指名をしないで画一料金でシッターを依頼することをシッター派遣サービスと呼びますが、初めて利用する際はシッター派遣サービスを選択していただき、いいシッターさんがいた場合は次回以降を指名マッチングで予約することが賢い使い方といえます。シッターのプロフィールやキャリアだけではなく、親御さん自身やお子さまとの相性もありますので、何度か違う人にお願いして、ぴったりのシッターさん探しをしてみるのもいいでしょう。体調不良のときだからこそ、通常の保育時以上に信頼でき、お子さまと相性のいいシッターを見つけたいものです。

前日夜、当日朝の予約はできるのか

突然サポートが必要になることもあるでしょう。シッターサービスは前日夜・当日朝の予約もOKです。電話応対は平日9:00~18:00、日曜は14:00~18:00ですが、その時間帯以外でも24時間専用アプリで受付可能です。夜中の発熱にも、翌朝慌てて予約することなく仕事に向かえるのは嬉しいサービスです。当日でも、シッターの状況を確認し、空いていれば予約可能で、マッチしたシッターに直接連絡してやりとりすることもできます。

入会に関する費用(入会金や登録料など)が無料というサービスもありますので、会員になったりアプリのユーザー登録をしておけば、いざというとき余計な時間がかかることなくスムーズに依頼できます。

どのような病気に対応してもらえるのか

病気といっても様々ですが、保育園・幼稚園、小学生のお子さんが患う病気・感染症のほとんどに対応してもらえます。お子さんの急な欠席・看病が必要になっても病児保育で対応してもらえ、利用可能です。
対応可能な疾病の例をあげると、風邪、インフルエンザ、プール熱、急性胃腸炎、RSウイルス、ノロウイルス、ロタウイルス、おたふく風邪、気管支炎、水疱瘡、手足口病、とびひ、結膜炎、マイコプラズマ肺炎、溶連菌、リンゴ病など、一般的な疾病において基本的に全て対応できます。

事前の通院をしていなくても利用できるのか

病児保育を受けるために事前に病院を受診する必要はありません。事前の通院なしでの急な予約でも利用することができます。予約時に症状の詳細や留意すべき点などをお伝えいただくことが必要ですが、必要に応じて病児シッターが親御さんに代わって病院に連れて行ってくれるので、安心して仕事に行けます。病児のシッターが通院同行をした場合、医師の診断や薬剤師から受けた内容を報告書にまとめて紙面で親御さんに提出し、同時に専用アプリにてお子さまの様子も含めてリアルタイムで報告をします。
ただしコロナ禍においては、事前の通院がないとシッターの手配に難航することがあり、注意が必要です。

まとめ

ご両親共働きで小さいお子さまがいる、近くに頼れる身内もいないご家庭において、病児保育というサービスを利用できるのは大変に心強く助かるものです。「相談して本当によかった」という感謝の声も多く、ベビーシッターと連携することで、安心して子育てをしていけます。
自治体では、ご家庭の状況に合わせ利用料を助成してくれるなど、サポート体制を整えています。例えば東京都では、文京区、豊島区、港区、北区、目黒区、千代田区、台東区、渋谷区、足立区、狛江市(2021年時点)が、各エリア在住の方がベビーシッターを利用するときに助成金を出す取り組みを行っています。対象年齢等の条件や金額は、各自治体にお問い合わせください。また、その際に必要な領収書は、決済が完了した後にサービス専用アプリからダウンロードできます。
気になる方、ご利用を検討されている方は、是非お住いの地域のホームページを確認してみてさい。

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