娘の習い事 山あり谷ありの6年間

2021年10月27日

知育

我が家には小学3年生になる娘がいます。娘が習い事をはじめてから6年間が経ち、その間に娘も親もいろいろな経験をしました。
順調にいく時、つまずく時、思いもよらぬ壁にぶつかる時、いろいろなことがあった私たち親子の成長のお話です。

娘の習い事を始める

3~4歳になると習い事を始めるお友達が増えてきます。

娘3歳 習い事デビュー

娘のいーちゃんが習い事を始めたのは3歳半の時です。
娘が通っていた保育園では年少になると園内で夕方にやっているピアノや体操の教室へ通うことができるようになるので、年少クラスになるとぐっと習い事をする子が増えてきます。

娘のいーちゃんも「〇〇ちゃんがピアノ始めたよ。いーちゃんもやってみたい」「△くんは体操教室入ったよ。いーちゃんもやってみたい」といろいろな物に興味を示すようになってきました。
3~4歳の子供の言っていることは昨日と今日とで「やってみたい!」が変わってしまいます。娘もいろいろな情報を見聞きして、アレもコレもいろんなものを「やってみたい!」と言ってくるようになりまが、中でもピアノと体操、水泳の3つは本当に興味を示しているようで何度も「やってみたい!」と言ってきていたのです。

そこでまずはネットで通えそうな教室を調べていくつかの教室を見学しに行き、実際に自分の目で見て教室の雰囲気がわかったところで今度は娘を連れて教室を見て回りました。

どの教室でも目をキラキラさせて楽しそうにしていた娘ですが、全部見終わってから「ひとつしか選べないけどどうする?」と聞くと娘は即答で「水泳がいい!!」と答えたのです。
当時、娘の中でプールのブームが来ていたこと、水泳教室が一番遊んでいるように見えたこと、などから娘の中では「水泳の教室が楽しそうだからそこにする!」ときっぱりと言い切りました。

そんなわけでその日のうちにすぐに申し込みの用紙をもらい、娘の初めての習い事は水泳教室ということに決まりました。

まずはお試しの半年間

習い事は楽しいばかりでは続きませんが、楽しくないと続けることは出来ません。また、初期投資が高額な物は子供が辞めたいと言っても親としてはそう簡単に辞めさせるわけにはいかないと思う気持ちが出てしまいます。

 その点、娘が通うことになった教室は市民プールの水泳教室だったために月謝も安く決まった水着もなく、絶対に購入しなければならないのは指定のキャップのみ。親としては非常にありがたいものでした。
それでも始めたからにはそう簡単に辞めてもらっては困るので、「6か月がんばったら4歳になるからね。そうしたらお姉さんのクラスに上がれるからがんばろうね!」と、娘と約束をしました。

 娘が入った水泳教室は3歳クラスと4歳以上クラスに分かれており、3歳を過ぎれば4歳以上クラスにも入会はできますが、娘はあえて3歳クラスに入会をさせました。
なぜなら、3歳クラスは水に慣れることを目標としている部分が大きく、練習というよりも遊んでいるイメージが強いこと、そして半年間というひとつの目標を持たせることで、まずは娘が習い事は楽しく通い続けられることを考えてあえて小さい子のクラスを選んだのです。
そんな約束をしたところでダメな時はダメ、とわかってはいても、継続することの大切さを娘に学んでもらいたいと思い、まずは半年という目標を定めてのスタートとなりました。

 教室の初日こそ少しモジモジして親から離れなかった娘ですが、すぐに教室の雰囲気にも慣れ、2回目からは「じゃあ、いーちゃん行ってくるから見ててね!」と元気に手を振って教室へと走っていくようになります。
近所の教室でしたが娘が通っている曜日にはお友達が偶然1人もいませんでしたが、娘はそんなことは全く気にしている様子もなく、むしろ新しい環境をさっと受け入れてどんとんと新しいお友達を作って帰ってきます。
ただただ「プール楽しい」と元気に通い続け、半年の間一度たりとも休みたいという言葉を口にしませんでした。

市民プールの教室での授業は小さい子供には本当に楽しそうしたが、週に1回6か月間水泳教室に通っても全く泳げるようになってはいませんでした。それでも自分の意志でしっかりと「まだ続けたい」という気持ちになれるほどお教室が好きになれたことは本当にありがたかったです。

いよいよ水泳らしい練習が始まる

 4歳の誕生日を過ぎ、4歳以上クラスにも無事移ることができた娘のいーちゃんは、いよいよ本物の水泳らしい練習をスタートすることになります。
新しい水着も購入し、これからやっと水泳らしいことを習うという段階で既に娘は、「いーちゃんは6年生なっても水泳続けるよ~」というようになり、お教室を楽しんでいることがはっきりとわかるようになっていました。

4歳以上クラスの授業でまず最初にやることは、水に顔を付けられるか、水に潜ることができるか、の確認でした。
ここまで半年間の練習で少しは潜ることもできるだろうと思っていたのですが、なんと娘は水に潜ることが全くできなかったのです。

今まで楽しかったお教室がここで一気に嫌いになるか??と思いきや、娘は「ゴーグル買ってよ~」と自ら解決策を提案してきます。

しかし、夫が「水の中で目が開けられるようになるまではダメ!」と頑なにゴーグル購入を拒否し、交渉は決裂。それでもめげずに娘は「じゃあ潜るの合格したら買って~」とすぐに次の提案を出してきます。

なんだかんだと水に潜るテストを半年間合格できずにいた娘でしたが、その間にもビート板でバタ足の練習をしたり少しずつ水泳らしいことを覚え始めていったのです。

「本当にこのまま合格しないんじゃないの?」と思っていた水に潜るテストともなんとか合格し、無事にゴーグルをゲットした娘は、そこからどんどん水泳にのめりこんでいきます。

1-4 新しい習い事にチャレンジしたい4歳の娘
 
水泳にどっぷりのめりこんだ娘はお教室の日以外にもプールに行きたがり、ついでに他のお教室をのぞいて見ることが増えてきました。

「体操もいいな~。ダンスも楽しそうだな~。」

同じ施設内でやっている体操教室やダンス教室にも興味を示し、「いーちゃんももうひとつ習おうかな~」と大きな声で独り言を呟きます。

親としては習い事を増やすならもうひとつは英語か習字あたりを考えていたのですが、娘の希望は体操かダンス。
運動系2つというのは想定外だったので、他のものも提案してはみたものの「絶対どっちかがいい!」と娘は頑なに拒否します。

話を聞く限り、この2つにこだわる理由は「仲のいい友達がいるから」だということはわかっていました。娘が「やってみたい!」という気持ちは尊重してあげたい気持ちはありますが、やはり運動系2つというはちょっと抵抗があるというか他の分野の習い事に挑戦して世界を広げてほしいと思う親としての気持ちもあります。

どうしたらいいものか悩みながらしばらく娘の「もうひとつ習いたい~」の攻撃とお付き合いをする日々を過ごすこととなりました。

ベビーシッター派遣のハニークローバーは、お子様の習い事への短時間の送迎をお引き受けしております。是非お気軽にご利用下さい。

2つめの習い事を始める

新しい習い事に興味を示す娘のいーちゃん。4歳半という年齢で何を習わせたらいいのか、親として2つめの習い事をどうするか娘とともに悩むお話の続きです。

あれもこれもは無理!の問題

相変わらず水泳教室の行きかえりに「いーちゃんはダンスと体操も習いたいんだよね~」を言い続ける娘。

娘の意見としては「水泳も体操もダンスも全部習えたらいいよね~。〇〇ちゃんとも◇◇くんともお教室で会えるし~」という、とにかく楽しいを優先したい気持ちで話をしてきます。

もちろんもうひとつでもふたつでも出来るんだったら習い事に通わせてあげたい気持ちはあります。しかし、共働きの私たち夫婦にとって娘の習い事の送迎は時間を作るのがなかなか難しい問題です。

夫は午後から深夜にかけての勤務が多く、基本的には娘の習い事の送迎は出来ない状況だったので、私1人で送迎を担当しなければならないわけです。
当時、夫も私も接客業で働いていたので土日の連休はなし、仕事の時間も割とバラバラな状況でした。

当時の娘の通っていた水泳教室の開始時間は16:30。その時間に毎回帰ってくるのはなかなか大変だったので、習い事を増やす・増やさないという問題の前に送迎が出来るかどうかの問題も出てきます。

お教室の月謝は市民教室だったのでとても安くてふたつ習うくらいは問題がありませんでした。
ありがたいことにお金のことでは悩むことはありませんでしたが、まずは送迎をどうするかという問題を解決しない事にはどうすることもできませんでした。

2つめの習い事は必要か?

私の中ではもうひとつ習いごとを増やしてあげるのはOKというスタンス。
しかし夫は「習い事を増やすのはもっと先でもいいんじゃない?」という感じでした。

当時4歳半になっていた娘。

あと数か月で年中さんになるというところでしたが、年中さんになると保育園での鼓笛の練習が本格的にスタートすることとなり、その練習でとても疲れてしまうのでは?という心配を夫はしていたのだそうです。

また、やはり夫の中でも送迎の問題についてはとても気になっている様子でした。
通っている水泳教室では5歳になると送迎バスを利用することができます。
もし同じ施設で通うお教室を増やすのであれば、送迎バスが使える年齢になってからの方が親としては楽だし、慌てて仕事を切り上げて・・・という事も少なくなってきます。

慌ててもうひとつ習い事増やしてしまったら親も子も疲れてしまう。
だとしたら外に習い事に行くのもいいけれど、家で出来る幼児向けの通信教育のような物をやってみるのも選択肢の1つと考えて、もう少し時間をかけて話をして5歳になるまで待つのもありではないのか?と。

親の都合。
子どもの想い。
子どもの身体。

夫の話を聞いて、母としてどれを一番に考えるのが一番なのか、なんだかわからなくなってしまい、娘の気持ちとは裏腹にますます悩む時間が伸びてしまったのです。

新しい教室見学へ通う日々

 「慌てて習い事を増やすことはない」と、一旦は立ち止まり、娘には「体操もダンスもいいけれど他のところにもお教室はあるからさ。またいろいろ見に行ってみようよ。」と提案をして、水泳を始めた時と同様にまた改めてお教室見学を始めることにしました。

それと並行して、お教室を増やすまでの間に少しだけお試しという感覚で幼児向けの通信教育を始めてみることに。

こちらはお勉強というよりも絵本を読む感覚で初めは楽しんでやっていましたが、3か月も経つと飽きてしまったらしく、すぐに自分から手を伸ばすことを辞めてしまったので、結局半年程度で終了しました。

今でこそ、デジタル型の通信教育を熱心にやっている娘ですが、当時の娘には幼児向けの教材はどうやら簡単すぎて飽きてしまったようだったのです。

 一方、お教室見学の方はというと、別のお友達が通っている市外の体操教室へ見学に行ってみたり、新しく出来た駅前のスポーツクラブに行ってみたり。
公民館でやっている新体操やチアリーディングの教室をのぞいてみたり。

週末に時間を作っていろいろな教室を見に行ってみました。
その時は「こっちも良さそうだな~」とはなるのですが、水泳教室に行くと結局は「やっぱりいーちゃんはここの教室が良いよ~」となってしまうのです。

娘が希望する体操やダンスの教室は通っていた水泳教室と同じ施設内で行われているので、教えてくれる先生も良く知っている人。
そして、やっぱりお教室の内容云々も大切だけれど、娘にとっては仲の良いお友達とお教室の時間を楽しみたい、というのが最優先の様子です。

そうこうしているうちにあっという間に保育園で年中になり、5歳の誕生日を迎えた娘。
そして、いよいよもうひとつの習い事を決めることになるのです。

ついに2つ目の習い事を始める

 通っていた保育園では5歳になると、揃いの体操服を購入し、月に1~2回体操の先生がマットや跳び箱などの授業をしてくれるようになります。

生れてはじめての体操服がとても嬉しかった様子の娘。
先生にみてもらいながら飛んだり跳ねたりできることの楽しさを知った娘。
こちらがごちゃごちゃと引き延ばしをしていることにしびれを切らし、ついに娘は「いーちゃんはやっぱり体操教室に通うことにするよ」と自ら宣言をしてきました。

しかし、施設の体操教室は平日が15:30から土曜は14:00という時間しか開催されておらず、平日に通わせるのは絶対に無理!という状況でした。

「土曜日の枠に空きが出たら申し込みしてみようね~」とここでまたのらりくらりかわそうとしていたのですが、その日から娘は水泳に行くたびに申し込みカレンダーを穴が開くほど眺めるようになりました。

そして、何度か水泳に通っているうちに「お母さん!体操教室に空きが出たよ!」と自分で受け付けの人に頼んで申し込み用紙をもらってきたのです。

土曜日のお教室は通わせたい人が多く、毎回空き枠が出るたびに申し込みが殺到して抽選に当たらないと通えない、という話を他のママから聞いていました。

はっきり言えば、どうせすぐには当たらないだろうな・・・くらいの気持ちでいたのです。
しかし、結果は意外にもあっさりと空き枠に入ることができ、翌月からいよいよ水泳と体操の掛け持ちをすることとなるのです。

習いごとを始めてから1年数か月。
いよいよ2つ目の習い事がスタートすることとなりました。

ベビーシッター派遣のハニークローバーは、学校から習い事への短時間送迎や、習い事での見守りからご自宅へのお送りなど、臨機応変に対応しております。

娘がぶつかった「出来ない事」の壁

保育園の年中さんになり、2つ目の習い事を始めた娘のいーちゃん。
保育園と水泳と体操。壁にぶち当たりながらもいろいろなことにチャレンジをしていく娘のお話の続きです。

新しい習い事もすんなりと慣れる娘

 通っていた水泳教室と同じ施設内で開催される体操教室に入会した娘。
火曜日の夕方17:30から水泳に通い、土曜日の午後に体操に通うというスケジュールで2つの習い事を掛け持ちすることになりました。

水泳教室は入会した当時はだれも知っている子がおらず、それでも全く気にせずに楽しんでいた娘でしたが、体操教室の方はというとこちらには保育園の仲の良いお友達が2人通っていました。

水泳教室での担当の先生がいたこと、そしてお友達が2人もいたこともあり、娘はとにかく楽しそうに新しいお教室にも通います。
駐車場に車を止めることさえも勿体ないと、ロータリーでさっと降りて走っていく娘。
先に歩いているお友達を見つけた時などは、「早く車とめて!〇ちゃんが行っちゃうよ!」と大騒ぎで車を折りたがる始末。

新しい教室に通い始めたことで一気にお姉さんになったように見えました。

仲良く楽しく通う娘だったけれど・・・

 続けている水泳も新しく始めた体操教室もとても楽しそうに通っていた娘。
水泳教室の時も最初はとにかく楽しいばっかりで途中からがっちりと壁にぶつかって数か月抜け出せなかったので今度はどうなんだろう??と少し心配をしていました。

娘が通っていた体操のクラスには4~6歳の子のクラスと7歳から上のクラスの2つがあり、娘は年齢的に小さい子の方のクラスに所属していました。
小学校入学前の子供たちばかりなので周りの子もビックリするほど出来るという子はいません。それなりに楽しくやっていればOKという印象で、水泳と同じでスポーツクラブでやっている体操教室と比べると随分と比較的緩い感じのお教室です。

初めのうちはしっかり練習を見学していたのですが、小さい子向けの体操教室なので基礎的な事をやっているな、という印象でした。

例えばマットだったら前転や後転、跳び箱だったら小さい2段くらいのを飛ぶ練習、といったものだったので、水泳の時と違い娘にとってはひとつも出来ないものがありませんでした。
そのため、本人の中で「体操教室は楽しい。出来ることがもっとじょうずになる!」と思っていたようです。

 しかし、そんなことは初めのうちだけの話でした。
水泳と同じ様に通っているうちにどんどんと難しいことをやるようになり、「体操は得意!」と言っていた娘にも厳しい現実が突き付けられる出来事が待っていました。

鉄棒という大きな壁にぶつかった6歳の娘

 娘が通っていた保育園には鉄棒がありません。
ブランコや滑り台などの遊具はあるのですが、鉄棒がないため小さい頃から鉄棒の練習をする機会が少なく、娘は鉄棒という物にあまり慣れていませんでした。

ブランコの柵を鉄棒代わりにして前回りをしたり、たまに公園に遊びに行った時に鉄棒にぶら下がるくらいのことはやっていたのですが、みっちり鉄棒を使って遊ぶということをあまりすることなく5歳を過ぎていました。

そのため、体操教室の練習の中では鉄棒が大の苦手で「鉄棒がなかったらもっと楽しいのに~」と言い出したのです。

 それでも初めのうちはただ鉄棒にぶら下がったり前回りの練習をするだけだったので、苦手意識を持ちながらもなんとなくこなしてきました。
しかし、ある日を境に鉄棒が大の苦手な物に変わってしまうのです。

その月は鉄棒の課題が「逆上がり」でした。
娘はそれまで逆上がりが出来たことがなく、もちろん体操教室の練習でも先生が100%補助をしてくれないと逆上がりをすることがない状態でした。

練習風景を見ていても、どうにも蹴上がるという事ができないらしく、そして手に力を入れて身体を回すことも出来ないようで、1人でやってみるとちょっと足があがる程度で鉄棒に足が届くこともありません。

 その日を境に娘の中に鉄棒に対する大きな苦手意識が出来てしまいました。
体操教室の練習でも前回りだったらできるのに、逆上がりになると力が抜けてしまうというか、思い切ってけることが出来ず、全く上達する気配もうまくなりたいという気持ちも感じられなくなってしまいました。

水泳教室や鉄棒以外の体操の練習の日には相変わらず元気いっぱいに通っている娘。
そうこうしている間に娘も年長さんになり、体操教室に通い初めて1年が経っていました。
逆上がりという壁にぶつかり、娘は「あ~今日は鉄棒の日か~。いーちゃん嫌だな~」と初めてお教室に対しての泣き言を言うようになってしまったのです。

行きたくない、まではならないまでも、鉄棒の練習がある日は気分が塞いでしまうこともあるようで車を降りた後の足取りが少し重たく見えるようになっていきました。

なかなか壁が越えられないけれど諦めない

 体操教室の練習内容はひと月ごとにマット→跳び箱→鉄棒と繰り返していくので、娘にとっては3か月に一度は苦痛な時間がやってきます。
鉄棒以外の物に関しては毎月の進級テストに受かったり受からなかったりくらいでボチボチと上手になっているようでしたが、鉄棒に関してだけはあの日を境に全く合格がとれなくなってしまいました。

お教室に通うことは楽しいのに、逆上がりだけはなかなか上達することが出来きません。壁にぶち当たっている娘の姿を見ていてとても歯がゆい気持ちになってしまいました。

「そういえば、私は保育園に通っていた時に毎日毎日逆上がりの練習をしてたな~」と自分の遠い記憶がぼんやりと頭の中をよぎります。
夫も「なんで逆上がりだけはうまくならないのかね??」ととても不思議に思っている様子でした。

4度目の逆上がりのテストに落ちた帰り道、娘に「もう逆上がりも出来るようにならないし、嫌そうだからやめようか?」と思い切って提案をしてみます。
すると娘は「逆上がりは出来ないけど体操教室は辞めたくない!」「学校の坂あり(補助付き)の鉄棒だったら逆上がりできるんだよ!」「いーちゃんだって逆上がり出来ないのが悔しいよ!」と言って泣き始めたのです。

気づけば娘も小学1年生になっていました。
学校の体育でも鉄棒をやる機会はあり、体操教室に通っているのに逆上がりが出来ないことに対して、自分の中でも強い葛藤を感じていることをこの日はっきりと感じ取りました。

娘は娘なりに自分の「出来ない事」と向き合って戦っていたのです。
出来ないことに対して自分でもこのままではいけないと思っていたのです。

「うん。悔しくて泣くのは良い事だよ!時間はかかっても出来るようになるから。一緒にがんばろう!」
娘の言葉を受け、体操教室の帰り道の車の中で私も泣いてしまいました。

ここからまだしばらく逆上がりの壁を超えることが出来ないのですが、ここからまだまだ諦めずに学校や公園の鉄棒で練習を続けます。
良くも悪くも負けず嫌いの娘の芯の強さがますます発揮されることになっていくのでした。

ベビーシッター派遣のハニークローバーは、お子様を公園にお連れして一緒に楽しく遊ぶこともさせていただいております。

自分の力では越えられない新たな壁と新しい出会い

逆上がりが出来ず、それでもがんばって挑戦し続ける娘。娘の習い事は今後、思いもよらぬ展開へと進んでいきます。

コロナという壁にぶつかり教室に通えなくなる娘

 娘は逆上がりが出来ないながらもそれ以外の体操教室のプログラムは順調にクリアしていきました。跳び箱での台上前転、逆立ちも出来るようになり、体操教室でどんどんと出来ることが増えてきました。
同様に水泳教室でも少しずつではありますが課題をクリアしていき、不格好ながら平泳ぎをクリア。小学校1年生の秋にはバタフライの練習を始めました。

着々と娘の中で自信もついていき、「今日、お昼休みに坂なしで鉄棒に足がついたよ!」「坂ありの鉄棒で〇回連続回れたよ!」と鉄棒に対する熱意も上がってきていたのです。

しかし、ここで思いもよらぬ出来事が起こります。
世の中でコロナが流行し始め、学校は早めの春休みに突入します。
それと共に体操教室も水泳教室も閉鎖。
公共施設の位置づけであるところだったので、そんなところでクラスターを発生させるわけにはいきません。
私設のスポーツクラブはやっているとこもあったようですが、娘の通っていた教室は市が携わっている施設だったので必然的に施設全体が休館となってしまったのです。

娘の前にコロナというとてつもなく大きな壁が新たに出現しました。
担任の先生が移動になることがわかっていたのでお別れ会の準備をクラス皆で考えていた中、最後のお別れも出来ず、お教室もお休みになり、出口の見えない春休みがここから続いていきます。

再開を夢見る娘の半年間

 長い春休みが続きます。
4月で小学校2年生に上がる娘。娘は数時間だったら1人でお留守番が出来るようになっていましたが、さすがに週5日のお留守番は親としてさすがに決断が出来ません。
コロナで集団生活をさせるのは不安でしたが、共働きの状態で親もすぐそばにいるわけではなかったので学童へ行かせる以外の選択肢がありませんでした。

学校が休校に入ってから再開するまでの間、平日はほぼ毎日学童へと通いました。
学童でもマスクをするように指導はしてくれますが、小学校低学年の子供たちが一日中しっかりとマスクをし続けるはずはありません。

それでもなんとかかんとか何事もなく、学童が閉鎖になることもなく、無事に学校再開の日を迎えることが出来ましたが、もちろんそれまでの間、お教室が再開することはありませんでした。
「学校も始まったし、そろそろお教室も行けるようになるかな?」
お教室のそばを車で通るたび、娘は恋焦がれるように施設の方をじっと見ています。
「早くまたお教室にいきたいな~」とお教室再開を待つ娘。

そんな娘の想いもむなしく、お教室がお休みに入ってから半年後、「退会をご検討の方へ」というお知らせが届きます。
この手紙をきっかけに娘は「もうお教室は行けないんだね。」と自分の中で結論を出しました。
娘7歳、自分のその先を考える時がやってきたのです。

退会を決めた数日後、書類を提出するために数か月ぶりにお教室のある施設に足を踏み入れます。以前だったら車を泊める場所がないくらいにぎわっていた土曜の午後の駐車場も閑散としています。
「あぁ、久しぶりに中に入りたかったのにな~」
施設の入り口に1歩2歩足を踏み入れて入り口付近にあったポストに書類を投函しただけで3年ちょっと通ったお教室とお別れすることになりました。

ついに新しい教室へと旅立つ7歳の娘

 「プール通いたいな。体操もまだまだ頑張りたかったな・・・」
退会届を出して施設からの帰り道、寂しそうにつぶやく娘の顔を見るのはなんともつらかったです。

そんなある日、外出中に近くのスポーツクラブのバスとすれ違います。
「ねぇお母さん?あのバスってどこに行くの?近くにお教室があるの?」「近くだったら見学に行ってみたい!」と既に気持ちは新しいスポーツクラブに向かっていたようです。
その日のうちにお教室のホームページを確認し、誰かお友達が通っていないかママ友たちに声もかけました。
あいにく知り合いは通っていないようでしたが、それでも「友達いなくてもいいの。見に行ってみたい!」とやる気満々の娘。

 その数日後、偶然にもポストにスポーツクラブの体験教室のお知らせが入っていました。
有料での体験教室ではありましたが、娘は穴が開くほどチラシをのぞき込み、「いつ行ける?」「いつだったら行ってもいい?」と私にも夫にも何度も聞いてきます。
当時、実家の父がケガをしてバタバタしていた時だったので、その当時は時間的な余裕はありませんでした。しかし、娘の熱意に負けてなんとかかんとか調整をつけて体験入会期間ギリギリになんとか申し込むことができました。

数か月ぶりのお教室。体験入会なのでお客様扱いで手厚く面倒を見てもらった娘は、たった1回の1時間だけの体験入会でしたがもうスポーツクラブのとりこになっていました。

「お母さん、いつから通える?来週?来月?」
娘の中ではもう新しいスポーツクラブに通うことは確定していて、あとはいつから通えるのか、という問題だけだと思っていたようです。

以前のお教室は市民教室だったので月謝はとても安く、それと比べると月謝が2倍くらいに跳ね上がってしまうのですが、「もう娘の気持ちを止める理由はどこにもないな」と悟り、その日のうちに入会の申し込みをしました。

お教室閉鎖から約8か月。
娘は新しい扉を開き、ようやく先へと進むことになりました。

新しい教室で難しい課題に取り組む8歳の娘

 約8か月ぶりの水泳教室と体操教室。
新しく入会したスポーツクラブで初日に習熟度チェックをしてもらったのですが、長くお休みをしていたこともあり、水泳はバタフライの練習をしていたはずが自由形から、体操教室は初心者のグループからの再開となってしまいました。

「前は出来たのにな~」と少しがっかりした様子の娘。
しかし、「お休みしていたのが長かったから身体が忘れちゃったのかもね?また練習すればすぐに出来るようになるよ!」と声をかけると、娘なりに納得したようで、「うん。そうだね。またがんばる!」と笑ってくれました。

前の教室と比べると水泳は少しレベルが高いくらいかな?という印象でしたが、体操教室は格段の違い。以前のクラスでもマットや跳び箱はやっていましたが、新しいスポーツクラブでは上手な子になると跳び箱の上でバク転や側転の練習をしている子もいます。
前の教室では見たことがないような技に圧倒されつつも、目に見えるカッコイイ技に憧れてまた新たな目標が自分の中に出来た様子でした。

ベビーシッター派遣のハニークローバーは、北海道から沖縄まで、あらゆる地域にお伺いをさせていただいております。東京都の待機児童ベビーシッターもお受けしております。

2つの壁を乗り越えた先に

コロナによってお教室が休止になり、数か月のお休みを経て新しいお教室でのチャレンジを始めた娘。
年齢も上がり、環境も変わり、少しずつ成長していく娘:いーちゃん。いよいよ大きな壁を超える時!
娘の習い事のお話もいよいよ最終章となります。

3年かかってついに鉄棒の壁を超える

コロナにより子供たちの生活環境もいろいろと変化しました。
小学校では、授業中に声を出して本を読む、みんな歌う、机をつけてグループで活動をする、などは出来なくなり、行事ごとも無くなって学校へ行く楽しみがものすごく少なくなっていました。

そんな中、スポーツクラブに通えるようになった娘は「いーちゃんにはスポーツクラブがあって良かった」と時々口にするようになりました。
学校で思うように動けない中、それなりに規制はあっても想いきり身体を動かせるスポーツクラブは娘にとってすぐに生活の一部となっていたようです。

スポーツクラブでの練習を続けながら、娘は公園へ自主練にも行くようになりました。
一番苦手な鉄棒を克服するために、誰に頼まれたわけでもなく公園で自主練をしている娘。
再び通えるようになったお教室への熱い思いを娘の行動一つ一つから感じ取れるようになっていったのです。

新しい教室にもすぐに溶け込み、お友達もできて仲間と共に切磋琢磨しながら懸命に練習を続け、入会後3度目の試験の日についに娘が「じゃーん!」といって鉄棒合格のお知らせを持って帰ってきました。
お休みの期間をはさみ約3年。出来なくても諦めずに壁と戦い続けついに娘は壁を超えることが出来たのです。

このまま逆上がり出来ないんじゃないのかな?と親の方が諦めていたところがあったのに、娘は腐ることなく挑み続け、ようやくその壁を自分の力で越えてゆきました。

次々にやってくる新しい壁へのチャレンジ

約3年かかって逆上がりの壁を乗り越えた娘は、ますますスポーツクラブでの練習にのめりこんでいきます。
逆上がりも普通の逆上がりをクリアしたと思ったら、次は空中逆上がりという地面に足をつけないで回るという技の練習が始まりました。
もちろんすぐには出来ないので練習をしては失敗し、また練習をしては失敗しを何度も何度も繰り返しています。
「前よりちょっと足が上に上がった」「今日は鉄棒に足がついた」
ほんの少しずつですが、逆上がりから逃げていたように見えた娘はしっかりと出来ないものと戦える人になっていたのです。

逆上がりが出来たからと言ってお教室がゴールになるわけではありません。
水泳教室は以前出来ていたはずの平泳ぎで苦戦し、ビート板をもって足の形作りからやり直し。跳び箱も飛べていたはずの6段が飛べなくなり、4段からやり直し。出来ていたことからやり直す部分も多数出てきました。

それでも以前の教室でクリアできなかった側転が出来るようになったり、倒立後転が出来たりと、新しく出来ることも増えていき、着実に自分の中で「出来る」という手ごたえを感じることも増えてきたようです。

練習をすることで自分が上手くなれる、クリアできる、という実感があることで、娘の中で「壁と向き合うことは辛いことではなく楽しいこと」になりつつあったようでした。

悔しい!も大切な経験

 長年の課題だった逆上がりをクリアした娘は練習にも力が入り、跳び箱やマットはぐんぐんと成長していきます。水泳もクリアは出来なくてもフォームがきれいになり、あと一歩でクリアできるところまで成長しました。

以前の教室に通っていた頃の娘だったら「今日はテストだから行きたくないな~」と言っていたこともありました。しかし、新しいところに通うようになってからは「来週テストだから今日の練習頑張ってくる」とまで言えるようになったのです。

ある日の体操教室の帰り、迎えに行くと階段をとぼとぼと歩いている娘がいました。
私の顔を見た途端、急ぎ足で駆け寄ってきて「今日、テストダメだったよ。跳び箱8段出来なかった」と泣きながらしゃがみ込むのです。
「練習では飛べてたの?」と聞くと、なんと「ううん。一回も飛べたことないけど。」という始末。
練習で飛べなくても今まで出来ていなくてもテストに受からないものは悔しい、という気持ちになっていたです。

「だってお母さんが『出来なくても挑戦だよ』って言ってくれたからがんばったけどダメだったよ・・・」
3年生になっていた娘の身長と大して変わらない8段の跳び箱。
そんな高いものにも怖がらずにチャレンジする娘をとてもかっこいいと思ってしまいました。

「出来なかった時に悔しくて泣くことは良い事だから。次にできるようにがんばろう!」と娘に声をかけ、ぎゅっと抱きしめると娘は更に泣いてしまいましたが、「逆上がり出来るようになったんだから絶対大丈夫だよ!」と言うと、笑って「うん。」と元気に答えてくれたのです。

6年間の習い事で感じた娘の成長

 3歳半から通い始めた水泳。
5歳過ぎから通始めた体操。
途中のお休みをはさみましたが、水泳を始めた時からまもなく6年が経とうとしています。

初めは水に入って遊んでいただけの娘は平泳ぎをキレイなフォームで泳げるようになりました。
逆立ちも逆上がりも出来なかった娘は倒立も逆上がりも6段の跳び箱での前転もできるようになりました。

跳び箱はどんどん高くなる。
マットや体操の技の難度は上がる。
泳げればいい、ではなくフォームも細かくチェックされる。
ひとつひとつ丁寧に指導をしてくれる分、何度も壁にぶつかります。
それでも娘は腐ることなく壁と向き合い、休みたがることなく新しい挑戦を続けていきます。

娘は本当に強くなりました。
親に決められたのではなく、自分でやりたい!と言い出して始めた習いごとです。
始める前に「すぐには辞められないよ」と言っていたのがウソのように水泳と体操にのめりこんでいます。
親としては他にも英語やお習字などやらせたいものがあったのですが、ここまで本人が楽しんで出来ることを選べたことを幸せだと思っています。

出来なことに挑戦すること。
出来る喜びを感じること。
何度もチャレンジする難しさと向き合う事。
習い事を通して娘が学んだことは娘をとても成長させてくれました。

子どもの気持ちと大人の思惑をすり合わせるのは難しいところです。
新しいスポーツクラブに入会させるのは金銭的な問題でかなり悩みましたが、娘の気持ちを尊重してあげて本当に良かったです。
これから思春期に入っていく娘。
習い事もいまは「ずっと続けたい」と言っていますが、いつまで続けることになるのか全く分かりません。
それでも娘が次に行く決心をするまでは応援を続けたいと思っています。

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