ママ友同伴の家遊び

2021年10月20日

子育て

第1章「マナーの違い」

子供が小さいうちは、外に連れ出すと荷物や気遣いが多くて大変です。2、3歳頃まではオムツ交換があるし、家が一番落ち着いて遊べる場所でした。
そんな楽なはずの家遊びが、ときにはモヤモヤを生み出すことも。
子供が小学校に入る前までは、まだ子供だけで友達の家に遊びに行けないので、ママ同伴の場合がほとんど。もちろん、気が合うママ同士の場合なら楽しいひと時を過ごせますが、中にはそうならない場合もあります。

マナーの違いその1「オムツ替え」

これは児童館で知り合った、近所に住むR君とR君ママの話しです。
ある日、遊びのお誘いを受けて待ち合わせの公園へ行くと「今日はやっぱり家で遊びたいな」とR君ママに言われました。特に考えもせず承諾すると、次は場所の話題へ。すると「うち、今日はダメなの」というR君ママ。
家で遊びたい、だけど自分の家はダメ。それはつまり私の家で遊びたいということですよね。
少しモヤモヤしたものの、特に断る理由もなかったので我が家で遊ぶことにしました。

同じおもちゃを取り合いながらもなんとか仲良く遊んでいた子供たち。ママ同士もまだ知り合って日が浅かったこともあり、楽しくこれまでの生い立ちなどを話していました。
すると何やら香ばしい?匂いが。どうやらR君にオムツ替えのタイミングがやってきた模様。R君ママはその場でオムツを脱がし、替え始めました。
そこでまたモヤモヤが。
オムツ替えシートを使っていないのです。
私は自宅でも、親や友達の家でもオムツ替えシートを使っていたので、自分が神経質なのかもと思いつつ、見ていてハラハラしました。小の方ならまだしも、大の方だったので。
そんな不安が的中し、替えている途中で暴れ出したR君。見ると床には黄色いものが付いていました。
子供のしたことなのでしょうがいないとは理解しつつも、それを防ぐ気遣いをしないママに対して小さな疑問がわきました。
そんなにまだ親しいわけでもない人の家で、なぜオムツ替えシートを使わないのだろう。
そしてそのオムツのゴミを「ゴミ箱どこかな」と、持ち帰らずに探して捨てる度胸。
他のママが子連れで来たときは、私の方から「オムツここに捨てていって」とオムツ用ゴミ箱を差し出すのですが、そう聞く前から探して捨てているのです。
私はママ友の家に行くときはオムツ、オムツ替えシート、オムツを持ち帰る袋、予備下着など持参。そして使用済みオムツは持ち帰っていました。
それぞれ考え方や距離間に違いがあることは百も承知ですが、マナーの違いについて考えさせられる出来事でした。

マナーの違いその2「おやつタイム」

さらにその後もお菓子を食べ(おやつも飲み物もこぼし放置)、そのベタベタになった手を拭かずにテレビ画面をバンバン、窓ガラスをバンバン。テレビも窓も、もちろん指紋と食べかすがべったりです。R君ママは注意もせず無反応。
子供だから食べ散らかすのはしょうがない。けれど、それを片づけたり手をウェットティッシュで拭いたりするのは、それまでの経験からなんとなく暗黙のルールというか、ママなら皆、自然に身に付けるマナーだと思っていたのが大間違いでした。
汚れたところは拭けばいいだけ!と気分を入れ替えたつもりでも、帰った後の片付けを思うとどっと疲労感がやってきました。

これだけならまあいいか、忘れよう、で終わるところですが、その数日後、今度は私たち親子がそのR君宅へお邪魔することになったのですが、そこで違和感が。
R君ママは自分の家ではお菓子を食べたらちゃんと手を拭き、食べこぼしも注意してすぐ片付けるのです。
普通、逆じゃないか!?自分の家なら汚してもしょうがないけれど、人様のお宅は汚したら謝って片付けよう、じゃないの!?
自分の家を汚したくないからよその家を遊び場にしているのかも…。そういう雰囲気が会話からも感じ取られました。
私は心が狭すぎるのだろうか…となんだか悶々とした気分が拭えず、その後その親子に誘われたときは、うちに来たがってもなるべく外で遊ぶように話をもっていきました。
社交的なママで近所に友達も多く、幼稚園の情報もくれるので有難い面もあり、家遊び以外なら問題なしと、軽く考えていたと思います。

マナーの違いその3「おもちゃ」

そして可能な限り避け続けても再びやってきた、ママ同伴の家遊びでのこと。
息子がお気に入りの、音が鳴るロボットのようなおもちゃで遊んでいたら、R君がそれで遊びたいと駄々をこね始めました。
私は息子に「いつでも遊べるから、今はR君に貸してあげて」と言って、R君に渡しました。するとR君はなんと、そのおもちゃを床に叩きつけ始めたのです。床は傷がつき、おもちゃは部品が飛び出て一部の機能が壊れてしまいました。
するとR君ママは、あっけにとられた私と息子に「ごめんねー」と一言。
R君はにやにやしながら「あー、壊れちゃった」と一言。悪びれていないどころか笑みを浮かべたその表情に恐怖すら覚えました。
シリーズで集めていたお気に入りのおもちゃだったので、息子は泣くのをこらえ、その場はじっと我慢していましたが、R君親子が帰ってから涙を流して一言。
「もうR君と遊びたくない」
「ママも(心の声)」
「我慢して許してあげて偉かったね(実際の声)」
せめて今回のことが反面教師になればと、息子には「他人のものを傷つけてはいけないよ、もし傷つけた場合はしっかり謝ろう。それから大切なおもちゃは友達が来たときはしまっておこう」と諭しました。言っている私も何だか理不尽だな…と思ったけれど、それが小さな息子に理解できる精一杯の言葉でした。
どういう対応を取られたら許せたのか、と後になって考えてみましたが、未然に防ぐ行為をするかしないかだったのでは、と思います。
もしおもちゃを床に叩きつけてすぐに止めてくれたら…と思わずにはいられません。
私もよその子でも取り上げる勇気を持つべきだったのかもしれません。

結局そのR君親子は他の家でも色々問題を起こし、相手が対抗してくるタイプの場合は揉め事に発展していました。そして「人間関係って難しいね」とぼやいていました。
さらに「変わった人がいるから怖い」とも。周りの人から見たら自分もその変わった人かもしれない、という視点はない様子。
自分の行動を振り返って反省しないところ、問題が起きるのは他人のせいのような言い方に引っ掛かり、なんとも付き合いづらさを感じました。

私はこのおもちゃの件をきっかけに(他にも色々ありましたが)、R君親子と個人的に遊ぶのを避け、他の親子もいるときだけグループで遊ぶようにしたところ、だいぶ気楽に過ごせるようになりました。
対処法としては、完全に避ける(逃げる)、我慢するなど他にもあると思いますが、個人的に密な付き合いにならないようにグループで遊ぶ、というのは角が立たない対処法かもしれません。
ママ同伴の家遊びで皆が気持ちよく過ごすためには、相手への気遣いを忘れないことが一番のマナーではないでしょうか。

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第2章「価値観の違い」

同じ悩みや喜びを共感できるママ友は、ある程度子供が大きくなるまでとても身近で心強い存在です。ときには身内より頼りになることも。
そんなママ友だからこそ、仲良く付き合っていきたい、できればママ友の枠を超えて、そのまま子供が大きくなっても付き合える友達になっていけたら最高ですね。
そこで重要なのが価値観。
あまりに大きい価値観の違いは、仲良くなるどころか短い付き合いでも苦痛になることがあります。
ママ友同伴の家遊びは、そんな価値観の相性が現れやすい場でもあります。

価値観の違いその1「体調不良のときの対応」

冬が近づくと気になるのが風邪やインフルエンザ、ノロウイルスの流行。さらに小さい子供たちの間ではやるRSウイルスや溶連菌など、体調を崩すことが多くなる季節は体調管理に敏感になります。
大抵のママは体調を崩したら家遊びは直前でもキャンセルするのですが、中には明らかに体調が悪い子供を連れだすママも。

ママ友同伴で2組の親子が我が家へ遊びに来てくれたときのことです。
我が子も含め、3人の子供が集まり家で遊んでいると、そのうちの一人がすぐに咳き込み始めました。なんだか顔も赤くほてっている様子。まだコロナ流行前だったので、もちろんマスクもしていません。
その子のママに「大丈夫かな、つらそうじゃない?」と様子を尋ねてみると「昨日の夜まで熱あったから」とのこと。
私ともう一人のママはそれを聞いて驚き、不穏な間ができました。
そんな間を感じてか、そのママは「でも今朝下がったから大丈夫だと思う」と言いました。
何度くらいの熱があったのか聞いたところ「38・5度。子供ってすぐ高熱出すからねー」
「…」
私ともう一人のママは唖然としました。
そのくらいの熱が出たら大事をとって、翌日下がったとしても様子見で外出は控える、というのが私の考え方なので、価値観が合わないかもしれない…と思いました。
しかも咳や鼻水が出ているし、顔も赤いのだから、ただの風邪であったとしてもまだ症状は治まっていないのです。他の人にうつしたら申し訳ないとは思わないのだろうか…と悶々としました。
小さいので咳をしても口に手を当てたりはしないし、みんなでおやつを食べたりもします。
不安なまま帰ってとも言えず、2,3時間遊んで過ごしました。
その翌日の夕方。案の定、我が子は体調を崩しました。咳から始まり熱を出し病院へ。検査をしたらインフルエンザではなかったので風邪だろうと診断を受け、家に帰ると今度は私が発熱。そして夫も仕事から帰宅後発熱。
そのまま冬休みに入り、年末の旅行はキャンセルになりました。
年明けにもう一人のママ友と会い、その話をすると「うちもあの後、熱出したよー」とのこと。
普段悪口を全然言わないママですが、そのときばかりはご立腹でした。

価値観の違いその2「持ち寄りの手土産」

ママ友同伴の家遊びの場合、気になるのが手土産のお菓子や飲み物ではないでしょうか。
近所でよく行き来する間柄ならば、手土産はお互いなしにしようと決める場合もありますが、そうでない場合は持っていくことがほとんど。
近所でもハロウィンやクリスマスなどイベントのときのパーティーでは、持ち寄りで誰かの家に集まることがあります。

これは息子が幼稚園のときの、クリスマスパーティーでの出来事です。
近所の家でクリスマスパーティーに呼んでいただくことになりました。その家のママは優しく穏やかで、嫌なことがあっても断れないタイプ。
料理が苦手と聞いていたので、せめて少しでも負担を軽くしたいと思い、料理やお菓子は持ち寄ろうと提案。
当日3組の親子がそれぞれ料理やお菓子、飲み物などを持ち寄り集まりました。
家へお邪魔すると、部屋はクリスマスの飾りつけがされ、パーティーらしいメニューの料理も用意してあり、親子共々一気にテンションが上がります。
持ち寄った料理やお菓子を並べるとさらに華やかな食卓に。
皆で座ってワイワイ楽しくおしゃべりしていたところ、そんないい雰囲気を壊す一言が飛んできました。
「うち、こういう料理あんまり食べないわ」
食卓に並んでいたのは、ごく普通のパーティーメニューです。
ピザとか生ハムとか、どこの家のパーティーでも似たようなメニューだったので、私や家を提供してくれたママはキョトン。
話しを聞くと、そのママの家では身体に良くないもの(添加物?)をなるべく避けるようにしているようです。
それは自分の家のルールなので、それを今ここで披露する必要はないし、用意してもらった料理にケチをつけるなんて。しかも料理が苦手なママが頑張って用意してくれたのに。黙ってその料理を食べずに他の料理を食べればいいのに。とモヤモヤが膨らみます。
しかもその文句を言ったママの子供は、美味しそうに誰よりもたくさん食べているのです。
用意してくれた家のママがちょっとへこんでいる様子を見て、私は黙っていられず「そう?うちは食べるけど。美味しいね!用意大変だったでしょう、ありがとう!」と言いました。
するとその文句を言ったママは、二言三言ブツブツ文句をつぶやいたものの、さすがにそれ以上は言うのはあきらめた模様。
仲がいいからこそ、本音で文句も言えるのかもしれませんが、私には失礼な人に見えてしまいました。

その後再び楽しい雰囲気が戻り(ここがママたちのすごいところ!)、ワイワイしているとあっという間に帰る時間になりました。
食器を下げ、おもちゃを片づけ、帰るときになってまたあのママが不穏な動きを…
「この食べなかったお菓子や飲み物、持って帰るね」と言って持ってきた袋に戻し始めたのです。しかも封が開いたものまで…
自分で持ってきた手土産を持ち帰る人を、私はそのとき初めて見ました。しかも受け取った家の方から「もったいないから持ち帰って」と言われたわけでもないのに。
料理に文句を言い、手土産を持ち帰る。この人とは価値観が合わないと、そのときはっきり感じました。

だけど思い返してみると、他の家に遊びに行ったときは、そのママは手土産を持ち帰っていなかったのです。
どうも、大人しいママの家のときだけ持ち帰っている様子。
普段から人によって態度が違うことは薄々気づいていましたが、まさかここまで失礼だとは思っていなかったのでちょっと引いてしまいました。

実はこのママ、先の体調が悪い子供を連れてきたママと同一人物。
もはや私の中では歩み寄ることが難しい、苦手な相手。それでも共通の友達がいるので、悪口は言わないよう気を付けながら適度な距離を維持しつつ、深入りはしないことで平和を保っています。
価値観の合う、合わないは、いうまでもなく付き合っていく上で重要です。
それが分かるにはある程度の付き合いが必要。最初から分かる場合はほとんどありません。
ママ友同伴の家遊びは、お互いの価値観が分かるいい機会になります。このママとの出会いで私は、仲良くなっても最低限の気配りは持っていたいと改めて実感しました。

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第3章「経済感覚の違い」

価値観が人それぞれ違うように、経済感覚もまた人それぞれ違うのが当たり前。ときには様子を見ながら相手に合わせることがあります。ただしそれが毎回だと負担に感じることも。
お金があるから大盤振る舞いするわけではないし、収入が少ないから節約しているとは限らないので、経済感覚を見極めるのは難しいかもしれません。
公園遊びなど、お金が一切かからず短時間で遊ぶ場合は特に気になりませんが、ママ友同伴の家遊びなど、お昼や手土産がからんでくると気になるところです。
遊ぶ機会が増えていけば経済感覚が次第に分かってきますが、そこで合わないと分かったときに、どうやって折り合いをつけていこうか気をもみ、負担に感じてしまうこともあると思います。
外での買い物やランチでは経済感覚が出やすいですが、ママ友同伴の家遊びでも違いを感じることがありました。

経済感覚の違いその1「生活費の節約」

家に息子の友達がママ友同伴で遊びに来たときのことです。
来てすぐおもむろにスマートフォンを取り出したママ友が「Wi-Fi借りていいかな」と言いました。
そのママの家ではWi-Fi環境がないらしく、さらに携帯の契約プランも節約していてネットも通話も使い放題ではないので不便なのだそうです。
我が家にWi-Fiがあることをなぜか知っている(ルーターが目に入ったのか)ことにも少し驚きましたが、それを使いたいとはどういうことなのか、ふと考えました。
家に遊びに来たのではなく、今日はWi-Fiを借りに来たのだろうか…
子供たちが遊んでいる間はママ同士、いつもの様におしゃべりして過ごすものだと思っていたので疑問が湧いてきました。
それに貸してあげたい気持ちはあるけれど、セキュリティも心配です。悪いことをする人でなくても、簡単に貸していいものなのか迷うところ。
結局は「パスワードとか色々夫が管理しているから私にはよく分からなくて、お役に立てず申し訳ない」とお断りしました。
そういえば一緒に出かけてWi-Fiが入っている建物に行ったときも、しきりにスマートフォンをいじっていたな…と思い出しました。
その他にも食費、電気代、トイレを流す回数まで、細かく節約していることは聞いていたので、今回の言動もなんとなく納得。
ネット料金を節約したい気持ちは分かるけれど、他人の家で借りてまで利用したいならそこはケチるとこではない、と思うのは私の経済感覚なのでしょう。
そのママにはそのママの経済感覚があるので、そこは余計なことを言うべきではないと思い、それ以上その話題には触れませんでした。

不思議なのが、そんなに生活を切り詰めてまで、家族旅行をしようとするところ。
確かに家族旅行はしたいし、そのためにへそくりを貯める話しはよく聞きますが、そんなに節約して毎日ストレス貯めてまでして行くなんて、と思ってしまいました。余計なお世話ですが。
子供も親の目的に付き合わされいつも我慢しているようで、毎回会う度に何かを要求(お菓子もっと食べたい、ジュースが飲みたい、これが欲しい)しています。いつも苛々している様子なのも気になります。
もう少し踏み込んで話してみたいとも思うのですが、なかなかそうもいかないところがママ友の難しいところかもしれません。

経済感覚の違いその2「ランチ会費」

ママ友同伴の家遊びでは、ときどきランチを一緒に食べることもあります。
作ったお弁当や買ったお弁当を持参、遊ぶ家の人が作る、などグループによってパターンは様々。
息子が幼稚園の頃、たまに集まる親子グループがありました。そのグループは、お昼はそのとき遊ぶ家のママが用意し、その代わり他のママはお菓子や飲み物、手土産を持って行く、という感じの集まりでした。
ところがあるとき、年長のママの家で、会費としてひと家族2000円徴収されました。
ママと子二人で参加の家もあれば、兄弟を何人も連れてくる家もあります。
その招待してくれた年長ママの家は家族全員参加。それでも参加費は一律ひと家族2000円。料理は焼きそばやおにぎりなど、普通の家庭料理です。
ちなみに他の家に集まる場合は、払ったとしても300円~500円。
我が家に集まるときは、簡単な料理ばかりだったし高い材料も使っていないので、お金をいただいたことはありませんでした。そもそも手土産(スーパーのお菓子から高価な菓子折りまで様々)をいただいているのに、その上お金までいただくのは申し訳ないと思っていました。
もし集めるなら、どの家のときでも同額を徴収することにしたらいいのに、と思いましたが、一番若年の私が言える雰囲気ではありません。
会費を徴収されたときは他のママもちょっと戸惑っている様子で、皆静かになりました。
会費自体は悪くないけど、家によって払ったり払わなかったり、金額が大きく違っていたりというのはなんだかもやもやします。
その年長ママの家に遊びに行くときだけ、会費プラス手土産で3000円の出費。誘われる度になんだかもやもや。そして誘い自体を断りづらい。
他の家では手土産のみ渡し、お昼はそれぞれ持参の場合が多く、作ってくれる場合でも私のようにお金を受け取らない人がほとんどだったので、段々その年長のママとの付き合いを負担に感じるようになりました。
負担に感じた理由は会費だけではなく、高級食器(子供が割らないか冷や冷やする)や上品な会話から感じた経済感覚の違いがあったと思います。
さらに子供同士の気が合わないことも分かってきました。
そんな上品な家庭に育っているはずなのに、その年長ママの子は、他の子に手や足を出してケガをさせたり、意見が通らないと泣き出したりするので、息子も次第に遊ぶのをためらうようになりました。
そんなある日、息子に微熱があったので遊びに行くのを断ると、次の日幼稚園で「どうせ本当は来たくなかっただけだろ」と言われたそうです。
そうではないことを伝えて、行けなかったことを謝ったら許してくれた、と言っていましたが、それを機に足が遠のくようになっていきました。

経済感覚の違いが発端になり、様々な価値観の違いが発覚し、人づきあいについて親子共々考える良い機会になりました。
その年長のママは決して意地悪ではなく、親切な面もあり嫌いになったわけではないので、家遊び以外で会うことは全然苦ではありません。会えば今でも普通に話します。

必ずしも経済感覚の違いが付き合いに響くとは限りませんが、お互いの歩み寄りや思いやりは必要だと思います。
その気遣いができるかどうかが、経済感覚の違いを乗り越えて友情を築けるかどうかのポイントではないでしょうか。
無理をしないで付き合うことができたら、もちろんそれが一番いいに決まっているけれど、あくまで遊びの主役は子供たち。親の価値観の違いに子供を巻き込むのはなんだか切ないので、基本的に付き合いは子供に合わせます。
ありがたいことに、子供同士の相性がいい場合は親同士も合うことが多い気がします。
経済感覚が合う相手とは、他の価値観も合う場合が多く、幼稚園を卒園した今でも子供抜きで仲良く付き合っています。

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第4章「教育方針の違い」

普段何気ない日常の中で、子供たちが色々な経験を積み重ねて少しずつ成長していくのを感じます。そんな成長を見守るのが親にとっては嬉しいものです。
子供の喧嘩もそのひとつ。我慢することや謝ること、相手の気持ちを考えることなど喧嘩から学べることは意外と多くあるので、面倒ばかりではありません。
そのため普段は喧嘩くらいでそんなにピリピリしませんが、ケガに発展しそうな危険な喧嘩の場合は親が間に入ります。
そういう当たり前の日常の中で、ふとしたときに親同士が教育方針の違いに気がつき、はっとさせられることがあります。
ママ友同伴の家遊びを通して実感した教育方針の違いは、些細なことがきっかけでした。

教育方針の違いその1「わがままの対応」

ママ友同伴の家遊びで、男の子の親子3組が我が家へ集まったときのこと。
その日集まった子供たちは普段それほど遊んでいるわけではなく、親同士が仲良くなり集まった子供たちです。
2人とも初めて来たおうちに興味津々。そのうち1人の子が家の中を探検して周り、色々息子に訪ねていました。「このおもちゃは何?」「この写真は何歳のとき?」など可愛い会話にママたちもニコニコ。
するともう一人の子が突然怒り出し、床に出したおもちゃを投げ始め、今にも泣き出しそうな顔をしています。それでその子が面白く思っていないことに気づいたママたちは、3人で遊べるおもちゃを並べて、みんなで一緒に遊ぶように誘う作戦に出ました。
大人でも3人で集まるとその中の2人が盛り上がり、もう1人がポツンとなってしまうこともありますよね。大人の場合は気を遣い、みんなが入れる話題に移って和むことが多いですが、子供の場合はまだそこまで気を回すのは難しいものです。
もっと早くそのことに気づいてあげれば良かったと思い、怒った子の好きな電車のおもちゃを出しましたが、もうおもちゃくらいで機嫌が直る様子ではありません。
そしてついにその子はすごい剣幕で息子を蹴飛ばしました。
慌てて止めに入ったママたちは、それぞれ自分の息子たちに注意。
私は息子に「〇〇くんはさみしくて嫌な気分になったかもしれない。3人で仲良くできなかったあなたにも良くないところがあったと思うよ」と言いました。
するとその蹴った子のママが「暴力ふるったら友達いなくなるよ。誰も遊んでくれなくなるね。さみしー。あんたは意地悪で嫌な子だね」と注意する声が聞こえました。
それを聞いてまず、他人を傷つけてはいけない理由が違うと思いました。友達がいなくなるからやってはいけない、というところが引っ掛かります。暴力は、自分が不利になるからやってはいけないのではないはずです。
そして、その後の「意地悪で嫌な子」という、追い込むような言葉も気になります。なぜやってしまったのか、なぜいけないのかが分からないままになってしまうな、と思いました。
普段そのママは子供をとても可愛がっていたので、その言葉は本意ではなく、その場を取り繕うために咄嗟に出たのかもしれません。
ただ喧嘩の前にママ同士で話していて気になったことがありました。
お金に余裕がないときでも子供がねだったおもちゃはすぐに買い与えていること、習い事はやりたいと言ったものをかたっぱしから習わせ、やめたいと言い出したらきかないのですぐにやめさせてしまうこと。ずいぶんとわがまま放題だな…と正直思いました。
家にはやめた習い事の道具がたくさんあるそうです。
どうしたらいいのかママも分からないと言うので、入会金や道具が数か月で無駄になっていることを教え、次からはよく考えてから始めるよう話してみてもいいかもね、と言ってみました。親の経済状況やお金の使い方を知ることも将来の勉強になると。
自分が一番じゃないときや、思い通りにならないときに怒る傾向をつけてしまった原因のひとつには、そんな普段の対応があるような気がします。
もちろんなんでもダメダメ言うのも良くないですが。
わがままを教えるのも教育のうちかな、と思った出来事でした。

教育方針の違いその2「教育としつけのバランス」

子供が小さいうちは、ママ友同伴の家遊びがお昼をまたぐこともあります。
そういうときは大体、午前中から集まり、お昼を一緒に食べて夕方くらいまで遊ぶ流れになっています。
幼稚園のお友達の家に、お昼持参で遊びに行ったときのこと。
その日はうちも含め、男の子2人、女の子2人の4組の親子が集まっていました。
午前中元気いっぱい楽しく遊び、お昼になると子供たちは座卓のテーブル、ママたちはダイニングテーブルでそれぞれ持参したお弁当を食べ始めました。
ママたちは自分の子供がちゃんと食べているか、こぼしたりしていないか、ちらちら様子を見ながら食べています。
すると一人の男の子が「おいしくない」といって口をもぐもぐしたまま立ち上がりました。手にはフォークにささった唐揚げを持っています。
そしてそのまま部屋の中をぐるぐる走り回りました。
フォークが誰かに刺さったら危ないし、食事中に立って歩き回るのも注意したいところ。
それでもそのママの反応は冷ややかで「いつものことだから。言ってもきかないから」とママたちに向かって言い放ちました。他のママたちは失笑しながら「まあしょうがないよね、子供ってじっとできないよね」とフォロー。
その後また遊び時間を過ごし、今度は3時のおやつタイムが始まりました。
ママたちが持ち寄った色々なお菓子がテーブルに並び、子供たちは大喜び。
するとまたさきほどの男の子がスナック菓子を手にいっぱいつかんで歩き出しました。
嫌な予感がしましたが、そのママはまたやめさせない様子。
思った通り、その男の子は持っていたお菓子をはずみで床にぶちまけました。
さすがに先ほどフォローしていたママたちもシーン…
するとその男の子のママが一言。「子供だからしょうがないよね」
その言葉に軽く衝撃を受けました。
それは汚された家の持ち主が言うセリフではないのでしょうか。
汚した方が自分から言うセリフではないですよね。しょうがないから許せってこと?と疑問を持ちました。
なぜ素直に謝ることができないのか。親が謝らないのだから、もちろん男の子も謝りません。
その対応によって、それまで語っていた立派な教育論(教育へのこだわり)が薄っぺらで嘘くさいものに思えてきました。
教育の前にしつけを何とかしたらどうか。せっかくのママ友同伴家遊び。自宅以外の過ごし方を教えるチャンスではないでしょうか。
悶々としたまま(家の持ち主のママはもっとそうかもしれません)夕方帰り、帰宅後息子に聞いてみると「幼稚園でもいつもあんな感じだよ」とのことでした。

教育方針は家庭によって重きを置く場所が違います。
しつけも教育のうちという家庭があれば、そうでない家庭もあります。
勉強(読み書き)や体操、音楽で目立った成果を上げることを目標にしている家庭もありますが、それ以外は目をつぶるというのはどうなのでしょう。
むしろ小さいときは日常生活や人との関わり方を教えるのも教育ではないかと思います。
それでその子にまだ余力があれば、勉強でも体操でも教えてあげればいい。
この日の何気ない出来事を通じ、教育方針の違いについてそんなことを思いました。

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最終章「時間の感覚の違い」

ママ友とは育児という共通の話題があるので、色々共感できることがあり、一緒にいると話が尽きないものです。また、小児科や幼稚園の情報を交換するなど、役に立つ会話も多々あります。
そんなママ友と長くゆっくり話せるのが、ママ友同伴の家遊び。
楽しい時間はあっという間ですよね。
とはいえ、あまりに長い時間過ごすのは気疲れすることも。
知り合って間もないママ友と、長年の友人とでは気の遣い方が違います。
もちろんそれぞれに良いところがありますが、お互いに知らないことが多いママ友は、どこまで話を踏み込んでいいか分かりません。年齢ひとつ聞くだけでも勇気がいるものです。
ママ友と一口にいっても人それぞれまったく違う価値観を持っています。
一緒に過ごす時間もそう。時間の感覚の違いで付き合う頻度も変わってくるかもしれません。

時間の感覚の違いその1「待ち合わせ時間」

ママ友同伴の家遊びの場合、どこかで待ち合わせではなく、直接家に集合します。
遊びに来てもらう方のママは、多少なりとも部屋の片づけをして、子供に「お友達楽しみだね」なんて話しながら、飲み物やお菓子を用意して待ったりしますよね。
遊びに行く方のママは、その時間までに子供の支度や持ち物を用意して、時間に間に合うように家を出る、という感じだと思います。
そうやってお互いに待ち合わせた時間に向かって用意をしているはずですが、そこはやはり小さな子供連れなので、出かける直前にアクシデントが起きることもあります。
ぐずりだしたりお茶をこぼしたり、トラブルがあり遅刻することはしょうがないと思います。
それでも遅刻があまりに頻繁だと、振り回されてしまうことも…
例えば午前中遊ぶ約束をして10時に待ち合わせの場合、解散は12時ころなので、遊べる時間は2時間。それが少しの遅刻なら構いませんが、30分、40分となると、遊ぶ時間がかなり短く、子供が昼を過ぎてもまだ遊びたい!となってしまい、解散するのに苦労します。
また、遊びに来てもらうときはテレビを見たりして時間をつぶせますが、遊びに行く方だった場合、家を出てしまった後で「もうちょっと待って!」と連絡が来ても、時間をつぶすのも一苦労。
時間にルーズな人というのは別にママ友だけではないので、ある程度慣れてくれば「この人はきっと時間通りに来ないからのんびり用意しよう」と最初から期待せずに待つこともできますが、子供にそれを説明するのは難しいものです。時計が分かる年齢になれば、時間を確認しながら楽しみに待っているので、遅刻はがっかりしてしまいテンションがやや下がった状態で会うこともあります。
大人でもあまりに何度も振り回されると、テンションを維持するのが難しいものです。
もしも感覚のずれが時間だけなら、まだ自分を「まあまあ」となだめることもできますが、他にもルーズなところがあったりすると、次の約束をすることにためらいを感じます。
「時間にはルーズだけど、すごくいい人!」や「時間にはルーズだけど、一緒にいると面白い!」など、何か時間の感覚の違いを乗り越えるプラスアルファがあれば、また遊びたいと思うし、遅刻を受け入れた上で付き合っていくこともできると思います。
ですがもし「時間にルーズで、しかもお金にもルーズ」など、マイナス面のプラスアルファがあると、残念ながら付き合いを徐々に引いていくこともあります。

時間の感覚の違いその2「遊ぶ時間の長さ」

仲良しの友達と大人だけで遊ぶ場合、ランチや買い物をしてぶらぶら過ごすと結構長い時間一緒にいることがあります。気兼ねなく過ごせて楽しいのでストレス解消にもなります。
それが子供を連れていると、四六時中子供に気を配るので逆にストレスがたまることも。
まして家遊びなどの限られた空間で長時間だと、親も子も疲れてきたりもします。

ママ友同伴の家遊びで、午前中集合し一緒にお昼を食べて夕方解散、という1日コースの場合、正直結構疲れることもありました。
知り合って間もない、まだわりと気を遣うママ友の家で何組も集まった場合、仲良く遊べているか、おもちゃを投げたりしないか、トイレはまだか、ごはんや飲み物をこぼしていないかなど、気を配りながらママたちとおしゃべりをしているので、どうしても気疲れしてしまいます。
子供同士も疲れてきて喧嘩をすることも。
親子共々かなり仲良しで少人数(2組など)の場合は気疲れもあまりなく楽しめるのですが、幼稚園でときどき会う程度の関係ではそこまでリラックスできません。
それでも子供が楽しく過ごせるなら、と思ってちょっと頑張って参加するのですが、やはり疲れるものは疲れます。楽しい気持ちもあるのですが。
ママ同士は年齢も様々で10歳以上差があることもよくあります。10歳上も下もいました。
そんな年齢差の、初対面に近い人たちで、長い場合だと10時集合~17時近くまでいることも。これは親友レベルではないでしょうか。
そういう長く遊びたいママばかりではなく、午前だけや、3時~5時まで、1時~夕方の習い事の時間まで、など短い時間の遊びを好むママも多く、私はそっちの方が楽でした。
せっかく気が合う仲間ができたのに長く過ごすと疲れるなんて、もったいないしわがままかもしれませんが、私は自分が短時間派なのだと思います。
短時間派は、解散がしやすいことも馴染みやすい点。
自分から解散が言えたり、そもそも解散時間が決まっていたり、解散となったらさっと帰れる(これが意外と難しい)ところが自分に合っていたようです。
そんな風に時間の感覚が合うことも、ママ友同伴の家遊びでは大事ではないでしょうか。

<まとめ>

ママ友同伴の家遊びでは、互いに様々な感覚の違いを発見することになります。
そういう違いはときにストレスになり、付き合いづらさを感じることもありました。
その反面、違いが良い気づきや刺激になり、子育てのヒントになることもあり、すべてが悪いことばかりではありませんでした。

価値観が合うママと出会えたら、それはもう最高にラッキーです。
ママ友という言葉が世間で良く思われていないようですが「子供を通じてできた友達」と思えば自然だし、気が楽になるかもしれません。
それにママ友同伴の家遊びがあるのは子供が小さいうちだけ。
小学校に入れば子供同士で約束して勝手に遊びだすので、ママの出番は減ってくるものです。子供は自分で気が合う友達を選べますし、それはママも同じ。
どちらにとっても自由になる日がやって来ます。

本当に気が合うママ友とは、子供が小学校へ上がっても会い、子供抜きでランチしたり買い物へ行ったり、普通の友達と変わりません。
子供同士も気が合う場合は、今でもママ友同伴の家遊びをしています。子供に気を配ることもだいぶ減って、ママ同士もかなり本気で楽しめます。
そのころには付き合いもだいぶ長くなり、互いのこともよく知っているのでとても気楽です。
そんなママ友との楽しい時間は、子供が小さいころにママ友同伴の家遊びを頑張ったママへのご褒美かもしれません。

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