2022年1月7日
子育て
出産後の約6~8週間を産褥期(さんじょくき)といい母体が出産前の状態に戻ろうとする期間を指します。
この時期母親の体は心身ともに不安定な状態であり、育児や夜間の授乳などで睡眠不足から過度なストレスにさらされます。
こうした不安定な状態の産後をサポートする事業が母親を強力にバックアップしてくれるのです。
今回は産後サポート事業について解説していきます。
かつて日本では結婚して嫁いだ家に義父母がいて大勢の家族の中で育児をするのが当たり前の時代がありました。
その頃は育児経験のある義母がいて何かと育児をサポートできたのですが、核家族化が進み近くに頼れる親戚や親もいないのが現状です。
初めての出産は孤独であり家事と育児で心身ともに疲れ果てた母親が少なくありません。
こうした母親には育児ノイローゼやネグレクトに陥らないためにも産後サポートが必要なのです。
自治体や民間企業は育児や家事に悩んでいる母親に代わり産後ケアに積極的にかかわって健やかに子どもが成長し、母親のストレスが解消されるようにサポートしています。
産後ケアは母親にとって必要な精神的ケアといってもいいでしょう。
産後サポート事業にはいくつか種類があり、ここでは主な4つのサポート事業にスポットを当てて解説していきます。
産後ケアは医療機関でも行いますが24時間対応の産後ケアセンターがあります。
産後ケアセンターは産後の母親が体を休めたり、育児について指導を受けたりできる施設で産院を併設している所もあります。
運営は自治体や民間が行い専門の医師が常駐することで赤ちゃんと安心してケアが受けられるのです。
日帰り・宿泊もできて自治体なら低料金でご利用できます。
施設によっては母親のボディケア・ヨガ・料理教室・お子さんの写真撮影会などさまざまな催しがあり束の間のリラクゼーションを味わえます。
産後のママの家事・育児をサポートするなら育児経験のあるベビーシッターも産後サポートには欠かかせません。
産褥期(さんじょくき)は体を休める大切な時期であり母子の身の回りのお世話・家事のお手伝いをしてくれます。
主なサービスとして新生児のケア(沐浴・おむつ替え・授乳)、家事は買物・食事の準備・洗濯・掃除などがあります。
また、上のお子さんの保育園・幼稚園・習い事への送迎や一緒に遊ぶことなどにも対応しているため安心です。
提供するサービスはベビーシッター会社によって異なるため確認しましょう。
ある調査によると出産後家事に復帰するのは1ヶ月以内が圧倒的に多いそうです。
これでは産後の母親は体を休めることがなかなかできません。そこで利用したいのが家事代行サービスです。
産後の母親の家事に対する悩みには下記のようなものがあげられます。
● 両親が遠くにいるため頼れない
● 夫は仕事で帰りが遅い
● とにかくしばらくは家事をしたくない
産褥期(さんじょくき)の母親は産後鬱やマタニティブルーと呼ばれるくらい精神的に不安定な方が少なくありません。
そこで共働きの母親・シングルマザーの方におすすめなのが家事代行です。
利用方法ですが定期利用とスポット利用があり、定期利用の方がいくぶん安くなっています。
会社によって会員登録要不要があり、スポットの方は1時間~2時間単位で超過したら別途請求となるようです。
料金は自治体(シルバー人材センター・ファミリーサポートセンターなど)と民間企業が運営する場合で異なり、自治体の方がおおむね安いといえるでしょう。
サービスは掃除・洗濯・食事の準備・草むしり・子育て支援・送迎とさまざまです。
新生児訪問は自治体が主体となって提供するサービスで助産婦が自宅に訪問してお子さんの身長・体重を測定したり母親を診察したりします。
東京都目黒区の新生児訪問を例に解説します。
目黒区では区内在住の出産後1年以内の母親とお子さんが対象です。
出産後の身体的な不調や回復の遅れがある
授乳が困難である
出産後の心理的な不調があり身近に相談できる者がいない
育児について、保健指導(育児指導)の必要がある
家族等からの十分な育児、家事等の支援が受けられない
その他特に支援が必要と認められた場合
利用料金は1,000円(住民税非課税世帯は半額、生活保護世帯は無料)とお手軽に利用できます。
産後サポートは援助が必要なサービスだけを上手に利用すれば家事や育児の軽減につながり、母親も安心して体調の回復につとめられます。
一番利用頻度が高い3種類のサービスについて解説します。
育児サポートでは赤ちゃんの全般的なお世話から外出時のサポート、上のお子さんのサポートも行います。
家事サポートでは時短料理や常備食のアドバイス・食事や日用品の買い出し・家事代行などがあります。
提供されるサービスも自治体や会社によって異なるため、どのような家事のサポートをして欲しいのかまとめておくと良いでしょう。
母親のボディケアでは十分な睡眠のアドバイス・産褥期の骨盤体操・体のケアなど気になる産後のボディケアに関する情報提供も行います。
女性だけの空間で赤ちゃんと一緒にエクササイズして汗をかいてリフレッシュすることもできます。
産後サポートは自治体や民間企業が行っていてサービス内容・料金体系も異なります。
自分が期待するサービスをどれくらいの料金で提供してもらえるかよく見極めることが大切です。
それでは産後サポートを選ぶ基準についていくつかポイントをまとめておきましょう。
まず自分が何をサポートしてもらいたいか書き出しましょう。
提供できるサービスがない場合もあるため細かく書き出して各社と比較検討することをおすすめします。
特に家事は幅広いため全てお任せするのか、例えば食事と掃除だけにするのか明確にしておくと料金が把握しやすくなります。
次に担当者と出産前から顔合わせしておくと安心です。
ヘルパーを頼むなら専任の人がいてくれる方が良いので確認しておきましょう。
毎回違う人が毎回自宅を出入りするのは産後間もない方は新たなストレスになりかねないからです。
産後ケアを行う自治体や民間企業を比べてみると民間企業の方がいくぶん高い料金設定になっています。
ただし、自治体が行うサービスよりも細かくサポート体制が整っているため自分がサポートして欲しいものが見つかりやすいのがメリットです。
例えば産後ケアセンターの場合、民間企業は1泊2日で約30,000円~60,000円、日帰りだと15,000円~20,000円が一般的です。
自治体の場合は1日ショートステイで、母子の利用で6,000円くらいと格安になっています。
もちろん地域や自治体によってもサービス・金額に差がありますからご利用の際は確認しましょう。
産後ケアセンターのメリットは24時間利用ができることため体調が悪い時など積極的に利用すると良いでしょう。
また自治体によっては産後ケア事業に補助金が利用できるのでホームページで確認するか直接問い合わせしてみるのがおすすめです。
産後間もない母親と赤ちゃんをサポートする産後サポートでは自分に必要なサービスを上手に使いこなすことが大切です。
体調が悪いときは思い切って1日お世話になるのも良いでしょう。
あるいは買物と食事の準備だけを定期で依頼するだけでもずいぶん負担を軽くできるのでおすすめです。
ハニークローバーでは24時間365日、産後サポートがアプリからでもご利用いただけます。
シッターを指名しない場合は固定単価、指名する場合はシッターと価格交渉もできます。
また病中のお子さまも対応できるため安心して利用できるのです。
産後サポート事業について解説していきました。
出産は2人目だから楽ということはなく、かなりの体力を使うため元に戻るまでには時間を要します。
その間も育児・家事は待ってくれません。気持ちと体がついていかずイライラしてしまうことがあります。
そういうときには産後ケア事業を利用してみてはいかがでしょうか。
定期利用でなくてもスポット的に利用するだけで気持ちが楽になり回復に専念できます。
自分で抱え込まないで苦しい辛いときこそ産後ケアの専門家にサポートを依頼して負担を少しでも減らしましょう。
母親が笑顔でいることが家族とお子さまにとって一番の幸せです。