2022年1月6日
子育て
「楽しく育児をしたいけれど、二人育児が辛すぎる」と感じた経験はないでしょうか。育児に加えて家事もこなすのはかなり大変です。2人目の出産の喜びもつかの間、苦労の多い二人育児に、やっていけるのか不安になったという方もいるでしょう。負担の積み重ねはネガティブな思考にとらわれる原因にもなります。
今回は二人育児がなぜ大変なのかを考え、乗り切るための方法を紹介します。終わりのない育児の悩みに不安を抱えている方は参考にしてみてください。
きっと心が軽くなり、二人育児が楽しくなります。
両親や兄弟の手を借りても大変な二人育児。ママやパパのワンオペ育児ならなおさらです。しかし、実際に二人育児の何がどのように大変なのでしょうか。
二人育児の大変さが具体的にわかれば、大変さを解消するための糸口になります。
例えば上の子が2歳、二人目が0歳だったとしましょう。
上の子はお昼寝と夜間の睡眠だけで済みます。しかし、0歳は違います。産後間もない赤ちゃんには、2時間おきの母乳やミルクが必要です。
年齢の違う二人の子どもは生活リズムがバラバラなため、寝かしつけが大変。ワンオペ育児をしているママやパパの負担は計り知れません。
やっと上の子を寝かしつけたと思っても、赤ちゃんの夜泣きで目を覚ましてしまう場合もあり、心身共に疲れ果ててしまいます。
2人の子どもを見ながらベビーバスや着替えを準備して、遊びに夢中でお風呂に入ってくれない上の子を上手に誘導してお風呂に入るのはとても大変です。
ママやパパは髪や体を洗う時間があまりありませんし、ゆっくりとお風呂に浸かるなんて夢のまた夢のように感じます。
寒い季節には風邪をひかないように、脱衣場や浴室を先に暖房で温めるといった手間も加わるでしょう。
さらに目を離した隙に子どもが溺れないか、転んで頭を打たないか、など気を張り続けなければいけません。
二人目が生まれた時に心配なのが、上の子の赤ちゃん返りやイヤイヤ期です。
上の子に比べて、産まれたばかりの二人目に手がかかるのは当然です。
しかし二人目にばかり手をかけて優先していると、上の子は「ママは赤ちゃんの相手ばかりしている」「どうにかしてママの目を自分に向けさせたい」という思いが募ってしまいます。
赤ちゃん返りやイヤイヤ期の子どもは、ある意味赤ちゃんのお世話よりも大変です。抱っこをねだって泣いたり、あれこれワガママを言ってみたりと、二人育児の負担が2倍どころか何倍にも増えてしまいます。
授乳で慢性的な寝不足の中で頑張った掃除も、後ろを振り向くと上の子がおもちゃを散らかしているのを見つけた瞬間、疲れがどっと押し寄せるでしょう。
毎日満足に寝られないことに加えて二人育児と家事を繰り返す日々は、時間や体力の他、精神的なゆとりさえ奪われるような感覚に陥りかねません。
ママやパパの体調に関係なく、休まず押し寄せる育児と家事は、二人育児の辛いところです。
二人育児の大変さを解消する方法を紹介します。対策を実践するのは大変ですが、成功すればママやパパの負担が大幅減。
二人育児を楽しむためにも、ぜひ試してみてください。
平成30年に内閣府が発表した「ワンオペ育児の現状」によると、共働き家庭において夫の育児時間は平均49分に対して、妻は平均3時間45分という結果でした。
育児や家事に協力的なパパがいる一方で、ママのワンオペ育児が主流なのも事実です。しかし、二人育児はママだけが抱えるには大きすぎる負担です。
そこでパパを上手に動かして負担を減らしましょう。仕事をしているしていないに関わらず、親である立場はママもパパも一緒。できることはやってもらいましょう。帰宅途中に買い物を頼んだり、子ども達を寝かしつけている間に洗濯を頼んだりするだけでも、ママの負担は減ります。
ただし、買い物を頼む時は具体的にオーダーしましょう。例えばオムツなら「〇〇という名前で女の子用の紙オムツ。〇サイズを〇個」というふうに頼みます。ちょっと面倒かもしれませんが、そうすることで、違うものを買ってきてしまうことを防ぎ、余計なイライラを生まなくてすみます。
電話で言うだけでは忘れてしまう可能性もあるため、メールやLINEなどを使って文字で残してあげるのもポイントです。
ご飯の前にテレビを消す、寝る前に絵本の読み聞かせをするなど、毎日の行動を習慣づけましょう。
子どもは言葉が拙く、言い聞かせるよりも行動で示したほうが早く伝わります。最初は大変ですが、繰り返すうちに子どもがルーティンを覚えて「〇〇をしたら次は△△」とわかるようになります。
毎日のルーティンを表にして、壁や冷蔵庫に貼っておくのもおすすめです。ママが1日のスケジュールを考える手間がなくなります。
さらに赤ちゃんの授乳時間をメモしておけば、ひと休みするタイミングを掴みやすく、リラックスタイムを手に入れるのも可能です。
ワンオペ育児解消のために保育園を利用できればいいですが、なかなか難しいのが実情です。厚生労働省の調査によると、平成31年4月1日時点では16,772人の待機児童がいます。
そこで活躍するのが「幼児教育・保育の無償化制度」です。対象となる子どもの年齢と、無償の範囲は以下の通りです。
0~2歳児(住民税非課税世帯に限る):月額42,000円まで無償
3~5歳児:月額37,000円まで無償
保育所や認定こども園などを利用できておらず、国が定めた基準を満たしたベビーシッターサービスを利用する際に対象となります。
ベビーシッターは2020年9月に報道された事件も記憶に新しいですが、事件によってむしろ安全性が高まっています。
人材のチェックや育成方法が変更され、より安心して利用できる工夫がされています。ベビーシッターを検討している方には、気軽に電話相談してみるのがおすすめです。
二人育児は本当に大変です。しかし無理なく乗り切るためのコツもあります。辛い、キツいとふさぎ込まず、コツを活かしてみてください。
大丈夫。きっと自然な笑顔で育児できるようになりますよ。
赤ちゃん返りで、度々ごねてしまう上の子のいいところを見つけるのがポイントです。
例えば床に落ちているゴミを拾ったのなら、すぐに「ありがとう」を言いましょう。続いて「ゴミ箱に捨ててくれるなんて、すごく偉いね」と言えば、上の子は褒められて嬉しい気持ちでいっぱいになります。
褒めるほどではないと思わず、小さなことでも褒めてあげましょう。
次からは床に落ちているゴミを積極的に拾って、ゴミ箱に入れてくれるかもしれません。いいところを見つけて褒めるのは、自主性を育て、同時に上の子が抱えた不満のケアにつながります。
「年齢や発達に差がある2人を比べるのはよくない」とわかっていても、ワンオペ育児で余裕がなければ、つい比べてしまうもの。
そこで役立つのが写真です。上の子と下の子を比べるのではなく、昨年と今年の子どもを比べましょう。
上の子よりもオムツトレーニングが進まない下の子も、昨年はオムツトレーニングができるレベルではなかったのではないでしょうか。
つまり、下の子はオムツトレーニングができるくらい成長したということです。横で比べず、縦で比べるようにすることで、2人を比べてしまうシーンは自然と減っていくというわけです。
責任感が強いママは、周囲に頼らず頑張りすぎる場合があるため注意が必要です。我慢し過ぎで、もう心が限界という状態になる前に、子育ての先輩たちの意見や体験談を聞いたりするのも良いと思います。「こんな想いを抱えているのは私だけではないんだ」「多くの人が同じ悩みを感じるものなんだ」とわかると、ホッとするものです。すべて自分1人でやらなければいけないと思わず、時には実家に2人の子どもを預けたり、ベビーシッターの手を借りたりして、羽を伸ばす機会を得ましょう。
ママが育児疲れで入院したら育児どころではなくなる、と考えれば罪悪感も薄れます。周りの人やプロの力を借りて、自分の時間を過ごすのが大切です。
「下の子をおんぶできるようになったら、家事がしやすくなって落ち着きを感じる」「上の子が小学校に入学したら負担が激減して少し楽になった」など、二人育児の落ち着きを感じるタイミングは人によって様々。
しかし子どもが成長するにつれ、ママの負担が減っていくのは確かです。今は大変でも、時が過ぎるのは早いもの。子どもが手を離れる日まで、後悔のないように育児を楽しみましょう。
今回お伝えした中でも大切なポイントは以下の3つです。
・二人育児をママやパパどちらか1人だけで抱え込むワンオペ育児は避ける
・上の子の精神的フォローで上手に協力してもらう
・両親やプロの手を借りて羽を伸ばす機会を設ける
中でも誰かの手を借りて羽を伸ばすのは少し気が引けるかもしれません。
しかし、子どもに辛くあたってしまうより、優しい笑顔を向けられるほうがいいのではないでしょうか。両親やベビーシッターの力を借りて、優しい笑顔のママパパでいてあげましょう。
二人育児の負担は大きいですが、ちょっとした工夫やフォローがあれば軽減できます。抱え込みすぎず、時には手抜きをして、のびのびと二人育児を楽しみましょう。
ハニークローバーは育児や保育に特化した専門集団です。育児に対して不安や悩みを抱えているママやパパは、ぜひお気軽にご相談ください。