SICK 病気・病状の説明子どもがよくかかる病気
お子様がかかりやすい病気について
その症状や対策についてご紹介いたします。
「ノロウイルス」について
「ノロウイルス」の症状の特徴
「ノロウイルス」は、吐き気・嘔吐・下痢を主症状とするウイルス性胃腸炎です。症状の現れ方には個人差がありますが、微熱(37.5度前後)、腹痛、全身倦怠感、筋肉痛などを伴うこともあります。
数ある胃腸炎の中では軽症のケースが多いですが、乳幼児は頻回な嘔吐・下痢によって脱水になりやすいため、十分な水分が摂取できない場合は注意が必要です。
〈特徴的な症状〉
- 吐き気
- 嘔吐
- 下痢
- 微熱(37.5度前後)
- 腹痛
- 全身倦怠感
- 筋肉痛
「ノロウイルス」の感染経路・かかりやすい季節
「ノロウイルス」の感染経路は、主に経口感染です。感染者の便や吐物と共に排泄されたウイルスに他の人が触れてしまうことで感染が拡がります。また、「ノロウイルス」は食中毒の原因にもなりやすく、ウイルスが付着した食べ物やウイルスが寄生するカキなどの二枚貝を口にすることで感染することもあります。
一年を通してかかる可能性はありますが、11月から4月頃にかけて流行しやすいのが特徴です。
「ノロウイルス」の予防方法
流行時期にはマスクの着用・手洗い・手指消毒などの基本的な感染症対策を徹底することが大切です。また、家族内に発症者がいる場合には下痢や吐物の扱いには十分に注意しましょう。「ノロウイルス」はごく少量のウイルスのみで感染してしまうため、下痢や吐物から舞い上がったウイルスに触れたり、吸い込んだりしただけで感染してしまうことがあります。便座の消毒や吐物の処理を行う時はマスクと手袋を着用しましょう。また、注意したいのは消毒液の種類です。「ノロウイルス」は一般的な消毒用アルコールが効きませんのでハイターなどの次亜塩素酸を薄めたもので消毒を行う必要があります。
そして、カキなどの生食は控え、十分に火を通してから食べるようにしましょう。ウイルスは加熱すると死滅しますが、料理器具などに付着して別の食材にうつってしまうこともありますので、乳幼児いる家庭ではノロウイルスに感染する可能性のある食材は避けた方が無難と言えます。
〈予防のために行いたいこと〉
- マスクの着用
- 手洗い
- 手指消毒
- ハイターなどの次亜塩素酸を薄めたもので消毒
- 感染の可能性のある食材を避ける
「ノロウイルス」の治療方法
「ノロウイルス」に対する特別な治療はありません。脱水状態になった場合は点滴治療が必要なこともありますが基本的には十分な水分を摂って症状が治まるのを待つことになります。下痢止めや吐き気止めはウイルスの排出を遅らせて回復に時間がかかったり、症状が悪化することもありますので自己判断での市販薬服用はやめましょう。
〈治療の際は〉
- 十分な水分を摂って症状が治まるのを待つ
- 脱水症状が見られる場合は点滴治療が必要になることも
- 自己診断での市販薬服用は避ける
◆記事監修 医師(内科医) 成田亜希子 先生 2011年に医師免許取得後、臨床研修を経て一般内科医として勤務。公衆衛生や感染症を中心として、介護行政、母子保健、精神福祉など幅広い分野に詳しい。 日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会に所属。二児の母でもある。 |
- 風邪
- インフルエンザ
- ノロウィルス
- ロタウィルス
- 水ぼうそう
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- おたふくかぜ
- はしか
- 急性中耳炎
- 突発性発疹
- アデノウィルス
- 咽頭結膜炎(プール熱)
- 流行性角結膜炎
- ヘルパンギーナ
- 手足口病 など