SICK 病気・病状の説明子どもがよくかかる病気
お子様がかかりやすい病気について
その症状や対策についてご紹介いたします。
「風邪」について
「風邪」の症状の特徴
「風邪」とは、喉の痛み、咳、鼻水、微熱(38.0度以下)などの上気道炎症状を呈する感染症全般のことを指します。症状は比較的軽く、2~3日すれば自然と良くなることもありますが、免疫力や抵抗力が弱い子どもがかかると中耳炎や肺炎などの重篤な合併症を発症するケースもあります。
〈特徴的な症状〉
- 喉の痛み
- 咳
- 鼻水
- 微熱(38.0度以下)
「風邪」の感染経路・かかりやすい季節
「風邪」の原因となる病原体は多々ありますが、約半数はライノウイルス原因です。いずれも飛沫感染・接触感染によって感染します。飛沫感染とは、ウイルスや細菌が含まれた発症者のくしゃみや咳のしぶきを近くにいる人が吸い込んでしまうことで感染するものです。
一方、接触感染とは発症者の唾液や便などと共に排泄されたウイルスや細菌が付着したものに触れてしまうことによって感染するものです。
最も多いライノウイルス感染による「風邪」は春と秋に流行しやすいのが特徴ですが、「風邪」は一年を通してかかる可能性があるため季節を問わず注意すべき感染症の一つです。
「風邪」の予防方法
「風邪」を予防するには、細菌やウイルスなどの病原体を排除し、体内に取り込まないことが大切です。そのためには、「風邪」が流行しやすい時期はマスクを着用し、手洗いと手指消毒を徹底するようにしましょう。
また、発症者が家族内にいる場合は家庭内でもマスクの着用・手洗い・手指消毒はもちろんのこと、電気スイッチやドアノブ、おもちゃなどウイルスや細菌が付着している可能性が高い部位はアルコールでこまめに消毒するのもポイントです。
さらに、日ごろから規則正しい生活を心がけ、乾燥した時期は適度に加湿して喉の状態をよくするなど、「風邪」に打ち勝つ体力作りも必要となります。
〈予防のために行いたいこと〉
- マスクの着用
- 手洗い
- 手指消毒
- 細菌が付着した部位をアルコール消毒
- 適度な加湿
「風邪」の治療方法
残念ながら「風邪」の特効薬はなく、治療は喉の痛みや発熱などの症状に対する対処療法が主体となります。
多くは対処療法のみで回復しますが、乳幼児などでは十分な水分を摂取できずに脱水症になったり、肺炎などの合併症を併発することもあり、入院治療が必要になることがあります。「風邪」だからと軽く考えず、重症化する前にできるだけ早く病院を受診して治療を行うことが大切です。
〈治療の際は〉
- 喉も痛みや発熱に対する対処療法
- 重症化する前に早めの病院受診を
◆記事監修 医師(内科医) 成田亜希子 先生 2011年に医師免許取得後、臨床研修を経て一般内科医として勤務。公衆衛生や感染症を中心として、介護行政、母子保健、精神福祉など幅広い分野に詳しい。 日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会に所属。二児の母でもある。 |
- 風邪
- インフルエンザ
- ノロウィルス
- ロタウィルス
- 水ぼうそう
- 風疹
- おたふくかぜ
- はしか
- 急性中耳炎
- 突発性発疹
- アデノウィルス
- 咽頭結膜炎(プール熱)
- 流行性角結膜炎
- ヘルパンギーナ
- 手足口病 など