SICK 病気・病状の説明子どもがよくかかる病気
お子様がかかりやすい病気について
その症状や対策についてご紹介いたします。
「ロタウイルス」について
「ロタウイルス」の症状の特徴
「ロタウイルス」は、下痢(白色水様便)、吐き気、嘔吐、発熱(38.5度以上)、腹痛を主症状とするウイルス性胃腸炎です。0~6歳の乳幼児がかかりやすく、頻回の下痢・嘔吐、高熱のために脱水になる危険が高いのが特徴です。とくに、二歳以下の子どもは重度の脱水に陥りやすく、腎不全や脳症などの重篤な合併症を発症することもあります。ロタウイルスは一生のうちに何度も感染しますが、感染回数を重ねるごとに症状は軽くなり、大人の場合は発症者と接しても半数程度が感染するもののほとんど症状は現れないとされています。
〈特徴的な症状〉
- 下痢(白色水様便)
- 吐き気
- 嘔吐
- 発熱(38.5度以上)
- 腹痛
「ロタウイルス」の感染経路・かかりやすい季節
「ロタウイルス」は、糞口感染が主な感染経路です。糞口感染とは、感染者の便の中に含まれたウイルスや細菌が付着したものに他の人が触れてしまうことによって感染するものです。とくに、「ロタウイルス」はおむつのを着用した乳幼児が発症しやすいため、下痢の処理の際に手指や床、タオルなどに付着したウイルスが感染の原因になることがあります。
このため、乳幼児が集団生活する保育園などで大流行するケースも少なくありません。
また、「ロタウイルス」は年のよって流行時期が異なることもありますが、例年では1~4月頃に流行します。
「ロタウイルス」の予防方法
「ロタウイルス」の感染を予防するには、ウイルスを排除し、体内に取り込まないことが大切です。周囲で「ロタウイルス」が流行している時期は、マスクの着用・手洗い・消毒などの基本的な感染対策を徹底し、おむつ交換のときには使い捨ての手袋をするようにしましょう。「ロタウイルス」はアルコール消毒に無効であるため、下痢や吐物などが付着した部位は次亜塩素酸で消毒するのもポイントです。
また、任意接種ではありますが「ロタウイルス」にはワクチンが存在し、重症化を予防する効果が期待できますので積極的な接種が推奨されています。ただし、接種可能な月齢が限られていますので、まずはかかりつけの小児科で相談しましょう。
〈予防のために行いたいこと〉
- マスクの着用
- 手洗い
- 消毒
- おむつ交換のときには使い捨ての手袋着用
- 次亜塩素酸で消毒
「ロタウイルス」の治療方法
「ロタウイルス」に対する、根本的な治療方法はなく、高熱に対する解熱剤などの対処療法を行いながら、症状が改善していくのを待つしかありません。
しかし、「ロタウイルス」は乳幼児を中心に脱水になりやすいため、点滴治療や入院が必要になるケースも多々あります。
〈治療の際は〉
- 高熱に対する解熱剤などの対処療法
◆記事監修 医師(内科医) 成田亜希子 先生 2011年に医師免許取得後、臨床研修を経て一般内科医として勤務。公衆衛生や感染症を中心として、介護行政、母子保健、精神福祉など幅広い分野に詳しい。 日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会に所属。二児の母でもある。 |
- 風邪
- インフルエンザ
- ノロウィルス
- ロタウィルス
- 水ぼうそう
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- おたふくかぜ
- はしか
- 急性中耳炎
- 突発性発疹
- アデノウィルス
- 咽頭結膜炎(プール熱)
- 流行性角結膜炎
- ヘルパンギーナ
- 手足口病 など