SICK 病気・病状の説明子どもがよくかかる病気
お子様がかかりやすい病気について
その症状や対策についてご紹介いたします。
「手足口病」について
「手足口病」の症状の特徴
「手足口病」はその名の通り、口の中や手のひら、足の裏などに小さな水疱を形成するウイルス感染症です。水疱は肘やお尻にも生じることがありますが、ピリピリとした痛みを伴い、口の中のものは飲食物の刺激などで敗れて潰瘍になることも少なくありません。また、発熱が見られることもありますが多くは38度以下の微熱に止まります。
乳児では口の中の痛みのために十分な哺乳ができず脱水症状に陥ることもありますが、基本的には予後は良く、3~7日程度で自然に回復します。
〈特徴的な症状〉
- 口の中や手のひら、足の裏などに小さな水疱
- ピリピリとした痛み
- 口38度以下の微熱
「手足口病」の感染経路・かかりやすい季節
「手足口病」の感染経路は、飛沫感染と接触感染です。飛沫感染とは、ウイルスが含まれた感染者の咳やくしゃみのしぶきを比較にいる人が鼻や口に吸いこんでしまうことで感染するもので、接触感染とは感染者の唾液や鼻水、便などに含まれるウイルスが付着したものを他の人が触れることで感染するものです。症状がなくなってからも、便の中には2~4週間はウイルスの排出が続くので注意が必要しましょう。
また、「手足口病」は一年を通して感染する危険がありますが、7~8月の暑い時期と10~12月の秋から冬にかけて流行する傾向があります。
「手足口病」の予防方法
「手足口病」を予防するには、流行時期や周囲に感染者がいる場合にはマスクの着用や手洗い、手指消毒など一般的な感染対策を行うことが大切です。とくに家庭内に感染者がいる場合には室内でもマスクを着用し、食器の使いまわしやタオル・寝具などの共用は避けましょう。また、おもちゃなどウイルスが付着している可能性が高いものはこまめに消毒する必要がありますが、消毒液は一般的なアルコールではなく次亜塩素酸を用いるのがポイントです。
〈予防のために行いたいこと〉
- マスクの着用
- 手洗い
- 手指消毒
- 次亜塩素酸での消毒
「手足口病」の治療方法
「手足口病」に対する抗ウイルス薬は残念ながら存在しないため、治療は発熱に対する解熱剤や水疱の痛みに対する鎮痛剤の使用などによる対処療法が主体となります。しかし、「手足口病」は治療の必要がないケースがほとんどですが、乳児などが脱水症状になった場合には点滴治療が必要になることもあります。
〈治療の際は〉
- 発熱に対する解熱剤や水疱の痛みに対する鎮痛剤の使用などによる対処療法
◆記事監修 医師(内科医) 成田亜希子 先生 2011年に医師免許取得後、臨床研修を経て一般内科医として勤務。公衆衛生や感染症を中心として、介護行政、母子保健、精神福祉など幅広い分野に詳しい。 日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会に所属。二児の母でもある。 |
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- 手足口病 など