2022年2月16日
育児参加
父親が育児参加をすることで子どもに良い影響を与えることを「お父さん効果(The Father Effect)」と呼ぶそうです。
今の時代、ここ日本でも父親の育児参加が叫ばれるようになり、実際に子どもと積極的に関わる男性も少しずつ増えてきたように感じますが、やはりまだまだ「育児は母親がするもの」という風潮が根強く残っているように感じます。
「お父さん効果」の研究はアメリカやイギリスなど海外で多くされているようで、その一部をご紹介しますと、
<海外の研究により分かった「お父さん効果」の一覧>
・IQが高くなる
・大人になった時に社会的地位が高くなる
・言語能力の発達が早い
・非行に走りにくい
・学業成績が優秀になる
・人間関係が良好になる
・挑戦心や達成意欲が高くなる
・自己肯定感が高くなる
・幸せな家庭を築くことができる
・癇癪をおこしにくい
・人見知りしにくい
・我慢強い
といった結果があったそうです。
子どものうちだけではなく、成長して大人になってから表れる影響もたくさんあるようですね。
確かに本やドラマ等を見ていても、非行に走ったり何か問題行動を起こしてしまう子どもの家庭には、子どもに無関心であったり、育児ではなく厳しい干渉のみ行う父親が描かれていることが多く、お父さんと子どもの関係が良くない傾向にあるように感じます。
(厳しいかどうかは置いておいて、年収の高い父親ほど、子どもの教育に関連する関わりが大きいという調査情報があります。)
また、母親だけが子育てをしていると、話す言葉や内容、遊び、行く場所、関わる人や物etc…どうしても偏ってしまいますが、そこにもう1人父親が加わることで、母親とは違う部分で『見るもの、聞くもの、触れるもの』の幅が広がり世界も広がります。
また、父親からの愛情も感じることで子どもが感じる幸福度は上がるでしょうし、これらの「お父さん効果」は頷けますよね。
子どもが男の子の場合は遊ぶ内容も乗り物や戦隊モノ、スポーツ等、母親よりは父親の方が思い切り楽しんで一緒に遊べる内容が多いですし、年齢が上がるにつれ、男同士だから話せること、分かり合えることも増えてくるでしょう。そんな時に小さな頃から子育てに積極的だった父親であれば子どもとの信頼関係が築けていますから、子どもも素直に話すことが出来るのだと思います。
勤務時間の関係でどうしても在宅時間が少ないお父さんでも、休日や家にいる時間は子どもと過ごすことを優先することで子どもにたくさんの良い影響があるんだ、ということを頭に入れておいて下さいね。
父親の育児参加で良い影響があるのは何も子どもだけではありません。それは父親自身にも、そして母親にもそれぞれ良い影響があると思っています。
我が家の場合は3歳の男の子がいるのですが、2歳半頃まで夫は育児にほぼノータッチでした。
子どものお世話はもちろん、遊び相手も必要な外部とのやりとりもすべて母親である私が行っていた環境であった為、当然息子は何をやるにもママでなくはダメな状態に。
私は私で精神的にも肉体的にもクタクタな毎日で不安しかなく、「結婚する相手間違えた…。」とずっと思ってきました。
しかし息子がお喋りをするようになると段々と父親の存在も気にし始めたようで話しかけるようになり、さすがにたどたどしい日本語が可愛くて夫も息子と過ごす時間が少しずつ増えてきたんです。
そんな中で私が夫に表れた変化を感じたのは、
・挨拶をするようになった
・休日は家事をたまに手伝うようになった
・子どもの興味や感心、成長について考えるようになった
ということです。
挨拶は本当に情けないことですが・・・夫はこれまで仕事以外の家族や他人に対してほとんど挨拶が出来ない人だったんです。私が何度注意しても直らなかったので本当にイヤでした。挨拶は人間関係で最も重要なことだと考える私は、息子は絶対にそんな風にしたくない!と、朝は「おはよう」、ダメなことをした時は「ごめんなさい」、してもらった時には「ありがとう」を言うように教え、そして息子が挨拶できるようになると、父親としてさすがに自分も少しずつ言うようになったのです!
また、息子におもちゃの片付けを教えなくてはならないという理由から、自分でも一緒に片付けや掃除をするようになったり、今息子が何に興味があってどんなことが好きなのか、何ができるようになったのかに目を向けて成長を喜んだり、何をすれば息子が楽しいか?といった方法を考えるようになったのは妻として喜ばしい変化でした。
きっとこれらはようやく”父親としての自覚”を持ち始めたことによる変化なのだと思います。
そして子どもの遊び相手や家事を少しでも手伝ってもらえることは、母親の私にとっても負担が減り、もちろん良い影響になっています。
とはいえ我が家の場合が私が一般的な”父親の役割”のような部分も担っている為、まだ息子にとって「大きな父親像」のようなものが出来ている可能性は低いですが、今後もう少し夫にも頼りがいとなるようなものを身に着けてもらって、息子にとって「すごいお父さん」になってもらえたらなぁという気持ちです。