きょうだいの年齢差、どうする?理想の年の差は?

2022年4月19日

子育て

第一章 きょうだいの年齢差は何歳がベスト?

我が子にきょうだいを作ってあげたい。こう考えるパパ・ママも多いはず。自分にきょうだいがいて、その良さを知っている場合、尚更ですよね。
子どもは天からの授かりものといえど、一昔前とは違い、共働きで家計を支える、働く女性も多い現代。子どもを何歳差で産むかによって仕事への影響も変わってくるため、最初から年齢差を考えたうえで、子どもを産む方もいらっしゃると思います。育休中に2人目を計画的に作って、仕事復帰せずに続けて2人目の育休を取ったりする方もいれば、一度職場復帰して、1,2年働いてからまた2人目の育休に入る方も。運よく思い通りの年齢差で産むことができた方もいれば、予期せぬ年齢差になってしまうこともあるでしょう。
結局のところ、きょうだいの年齢差は、小さい方が良いのか、大きい方が良いのか。一緒に見ていきましょう。

年の差は小さい方が良い?

年が近いと、子育てが一気に終わる、と言いますよね。小さいころは、2人の幼い子供を一緒に育てるということで、ママの体力がかなり必要になってきますが、トータルでみたら、手がかかる期間が短くて済むので、良いかもしれませんね。
1人目のときは手探り状態だった育児も、年が近い2人目の場合、1人目のやり方をまだママ自身が覚えていて、「ああ、こうだったな」と多少の余裕を持って、子どもと接することができるのではないでしょうか。
生活リズムがほぼ同じで良いことも年の近いきょうだいならではですよね。同じタイミングでお昼寝してくれると、親としてはその間に家事を済ませたり、ほっと一息つけたりできるので、本当にうれしく、ガッツポーズをしたくなります。3,4歳離れてくると、上の子はお昼寝をしない子が増えてきますので、下の子を起こさないように気を遣いながら遊ぶ必要があったりします。
また、年が近いきょうだいの場合、子ども同士で遊んでくれる場面も多いと言えます。おもちゃも共有できるものが多いことも良いですね。
自治体によっては、保育園などの兄弟割引があるところも存在するので、年が近いとそういった優遇が受けることができたりします。

年の差は大きい方が良い?

年の差きょうだいというと、6、7歳ほど年が離れているきょうだいを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。年の差を開ける理由としては、やはり一人目の子を育てることに精一杯で余裕がない、ということが挙げあられます。特に幼児期は、人間としての基礎の部分、心とからだを育てる大切な時期ということもあり、しっかりと手をかけてあげたいと思うパパ・ママも多いかと思います。上の子は一人っ子時代が長くなるので、両親や祖父母からの愛情をたっぷり注いでもらうことになり、自分も下の子に優しく接することができるのかもしれません。
また、年の差が大きいと、上の子については、ほぼ自分のことは自分でできるようになっており、手がかからない状態まで成長していますよね。そうなると、子育ての戦力としても協力を仰ぐことができるのが利点でしょう。下の子がかわいくて仕方がない、お世話してあげたいと思うお兄ちゃん、お姉ちゃんも多いので、パパ以外に子育てをてつだってくれるヘルパーが一人増えたと思うと、ママも気分的にラクです。ワーママが多い現代、働きながら子どもを育てるということはかなり大変なので、上の子が下の子のお世話を短時間でもしてくれると、ママも大助かりですよね。1人目の育休復帰後から長い期間を経て、2人目の育休に入ることになるので、連続でとるよりは、ママ本人の精神的負担が少ないということも言えるかもしれません。
年が離れていると、きょうだい喧嘩をする回数もぐっと減りますので、喧嘩の仲裁といった余計な労力がいらないと言ってよいでしょう。

年齢差は気にしない

そもそも、子どもが欲しくてもなかなかできない場合もありますよね。そうなると、いつお腹に赤ちゃんが来てくれても良い、と考えるのが自然でしょう。子どもは授かりものなので、年齢差は気にしない、という方も。
女性の社会進出に伴い、結婚年齢や出産年齢は年々上昇しており、35歳以上ではじめて子どもを産む、高齢出産も増えてきています。高齢出産は昔より身近なものとなっていますが、きょうだいが欲しいと考えている場合、年齢差を考えている余裕などなく、できるだけ早く2人目を、と考える方も多いように思います。
2歳差だから良い、6歳差だから悪い、ということではありませんよね。子どもを育てていると、人間は本当にそれぞれ個性を持っているということを思い知らされます。個性の大切さは、大人に近づくにつれてだんだんと見失われがちな気がします。子どもが生まれ持つ、それぞれの個性を伸ばしつつ、大切にしながら、きょうだい育児を楽しめたらとても良いですよね。

きょうだいを望まない人もいる、その理由は?

「2人目の壁」という言葉を聞いたことがありますか?様々な理由から、第2子以降の出産をためらうことを「2人目の壁」というそうです。子ども1人を育てている夫婦の中には「2人目の壁」を感じている方たちが少なからずいます。私の周囲にも、一人っ子と決めている知り合いがちらほら。
・「1人にかかる教育費が高く、経済的に余裕がない」という経済的な問題
・「高齢出産であったために、体力のいる子育てに自信が持てない」などといった自身の年齢の問題
・「何度も仕事に穴をあけることが嫌、マミートラックに乗りたくない」といった仕事の問    題
などが理由です。
夫婦で納得した上での一人っ子であれば、外野がとやかくいうことは全くないのですが、心の奥底ではきょうだいを作ってあげたいのに、経済的、年齢、仕事の問題など様々な理由であきらめざるを得ない状況にあるとなったら、どうにかならないものかと考えてしまいます。子どもが既にいる方にとって、子どものいない人生など考えられないのではないでしょうか。私もその一人です。確かに、子どもがいると大変なことが多いです。でも、その大変なことの何倍、何十倍も多くの楽しいことや幸せを感じることがありますよね。自分の理想とする数の子どもを産み、育てることができる社会にもっと日本が近づいてくれることを祈るばかりです。

2人目不妊問題

「絶対〇歳差が良い!」と意気込んでタイミングを狙っていても、狙いすぎてうまく妊娠できなかったりすることもあります。また、「もうすでに1人かわいい子どもがいるから、2人目は、自然のなりゆきに任せよう!」として、いつまでたってもタイミングにならない、なんてこともあったりします。「1人目が思った通りのタイミングで自然妊娠できたから、2人目も余裕!」と甘く見ていると、なかなか妊娠しない場合も。
1人目の妊娠・出産を経験後、2人目を望んでも妊娠しないことを「2人目不妊」と呼ぶそうですが、1人目が自然妊娠だった場合も、パパやママの加齢などが原因で不妊となることもあります。女性の場合、年を取ると、卵子も同じように年を取るためにどうしても質が悪くなってしまったりするので妊娠率が低下します。また、流産する確率も上がったり、婦人科系の病気になったりする確率も上がります。
2人目となると、仕事や上の子の育児をしながらの妊活となるので、ストレスを感じる場合も多くなりがちですよね。2人目が欲しいのにできない、わたし不妊かも?と少しでも悩むことがあれば、できるだけ早めに病院を受診してみると良いかもしれません。

第二章 わが家の場合 3歳差兄弟を育ててみて思うこと

3歳差育児って実際どうなの?

私は現在、4歳の長男と1歳の次男の子育てをしています。2人とも誕生月が同じなので、ぴったり3歳差です。今回は、これまで3歳差兄弟を育ててきた私が感じた、3歳差のメリット・デメリットについて、お伝えしたいと思います。
3歳差育児をされているママ、年齢差をどうしようか悩んでいるママ、これから下の子が3歳差で生まれてくるママにとって何かしらのヒントになれば幸いです。

3歳差で良かったこと

① 上の子と意思疎通ができる
下の子が生まれたときに一番助かったことが、上の子と意思疎通ができる、ということです。
3、4歳ともなると、言葉もわかるので、こちらの言っていることを理解してくれるようになります。「今、赤ちゃんのおむつを変えてるから、ちょっとだけ待っててね」と言ったとき、ちゃんと待つことができます。我慢ができる、我慢ができないの差は、かなり大きいと思います。下の子が生まれるまでに、意思疎通ができるくらいまで上の子が育つと、だいぶ楽になりますよ。

② 上の子が戦力になってくれる
下の子がかわいくて仕方ない様子の上の子。いつも下の子の名前を読んで、絵本を読んであげたり(字は読んでいません。雰囲気だけ。)、下の子のおもちゃで一緒に遊んであげたりしてくれます。うんちが出たら、何も言わなくても、おむつとおしりふきを取りに行き、私に「ママ、うんちでてるよ!」と、教えてくれます。また、最近は、洗濯物をたたむことが楽しいようで、たたみ方はさておき、家族全員分の洗濯物をたたんでくれるので、とても助かっています。もはや、上の子は、我が家にとってなくてはならない戦力です。夫が単身赴任で家に居なかった時期があったのですが、上の子と協力して、なんとか乗り切ることができました。

③ 制服代が安く済む
中学校や高校に入ると必要になってくる制服。3歳差の同性きょうだいの場合、上の子が卒業したタイミングで、下の子が入学するので、制服の状態にもよるかもしれませんが、下の子にまわすこともできますよね。制服以外にも、バッグや小物類も使いまわしできそうなものは、新たに買う必要がないので、経済的です。ていねいにあつかってくれることを願うばかりです。
小さいうちも、すぐぼろぼろになる靴や穴の開くズボンは抜きにしても、上着や帽子などの季節の小物類は、同性のきょうだいの場合、下の子がお下がりとして使えます。異性のきょうだいでも今はユニセックスのものも多いので、節約重視の方はこういったものを選ぶのが吉ですね。

④ 上の子がほとんど自分のことは自分でできる
3歳だと、大抵のことは自分でできるようになります。1歳半から2歳ごろ、自分でやりたい!という願望が強くなる時期が来るので、どれだけ失敗しても、そのときに思いっきりやらせてあげることが、早く自分でできるようになるコツだと私は思っています。少しずつできることが増えていくと、自信になって、どんどんやる気もアップ!上の子が自立してくれると、下の子に手をかけられるので、ママ本人が楽になりますよ。

3歳差で大変だったこと

① 妊娠中の上の子の相手
当たり前ですが、私が妊娠中でも上の子は通常運転です。とにかく動きたい、走りたい、飛び回りたい上の子から、頻繁に「ママ~あそぼ~」コール。つわりがひどくない日は、大きなお腹で公園に付き添ったり、家の中でかくれんぼやおいかけっこをしていました。家のソファの上でしんどくてちょっと横になっていると、はじめのころは上に乗っかってきたこともありました。
また、下の子が生まれる前に、なんとか上の子のトイトレを完了させておかなければ!という使命感にかられていたので、大きなお腹でトイトレに付き添っていました。手前に取っ手の付いた補助便座を使用していたのですが、取っ手が邪魔でひとりで便座に座れない…失敗したな、と思いました。大きなお腹で14キロ近い上の子を抱っこして座らせなければならなかったのです。自分が妊婦でなければどうってことないことも、妊婦にはかなりしんどかったです。

② 寝かしつけ
慣れるまで時間がかかり、精神的にもつらかったのが、二人同時の寝かしつけでした。下の子が新生児だったころは、夜泣きの度に上の子も起きてしまい、兄弟揃って夜中に大泣き。私はもうどうにでもなれと放心状態になることもしばしば。3人で寝不足の日々がしばらく続きました。2,3か月もすると、下の子が泣いてもいつの間にか上の子も起きなくなり、危機は脱しました。我が家の場合は、夫が単身赴任で家を留守にすることも多かったので、別々のタイミングで寝かしつけをすることがなかなかできませんでしたが、夫がいたら、時間差で寝かしつけたり、寝室を分けたりして、もっと柔軟な対応ができたのかな、とも思いました。

③ 上の子の赤ちゃん返り
下の子が生まれる前までは、ママもパパもひとり占めしていた上の子。下の子が生まれてから、急にハイハイをし出したり、赤ちゃん言葉をつかってみたり、「これって赤ちゃん返り?」というような行動を今思えばいくつかしていました。そこまでひどくはなかったですが、下の子を抱っこしていると、かまってほしかったのか、「ぼくもだっこして~」と言って抱きついてくることがよくありました。首も座っていない下の子と上の子を同時に抱っこすることはできないので、「ごめんね、ちょっとだけ待ってくれる?次は〇〇君(長男)の番ね~」と伝えていました。3歳だと言葉が分かるので、ひどい癇癪を起こすこともなく、乗り切ることができました。

きっと大変だろうと予想していること

3歳差きょうだいのいる先輩ママたちの卒業・入学シーズンはスケジュール管理が大変だとよく聞きますよね。また、中学受験と高校受験、高校受験と大学受験が重なる年の金銭的な負担も、3歳差が嫌がられる大きな理由かもしれません。今考えても恐ろしいですが、小さいうちが貯め時だと思い、今のうちからお金を貯めておこうと思っています。3歳差の場合、タイミングが重なるだけで、結局子ども用のお金は必要ですし。特に受験を控えた子どもたちは学習塾や予備校に通う子がほとんどかと思います。そうすると、金銭面以外にも、送迎など親の負担も増えますし、ひとりひとりに寄り添って精神面のサポートもしてあげあたいと思うのですが、二人同時となるとどちらかがおろそかになってしまったりしそう…そうならないように夫婦でも協力し合って乗り越えていきたいですね。

正直なところ…3歳差で良かった!

私自身が2歳下の妹がいるので、我が子も2歳差が良いな、と思っていたこともありました。我が家は共働きのため、上の子が1歳のとき保育園に入れたこともあり、仕事復帰後すぐにまた産休に入ることに少々ためらいがありました。なので、復帰後約1年間働いたあと、2度目の産休に入り、3歳差の下の子を産みました。実の妹が2歳差育児をしていて、大変さを目の当たりにしており、若干ビビっていたりもしました…。
ただ、正直なところ、2歳差ではなく、3歳差で運よく授かることができ、本当に良かったなと思っています。やはり、上の子が言葉を理解できて、意思疎通ができるということが大きいかと思います。これからもっと成長するにつれて、3歳差で大変だと思うこともあるかもしれませんが、親として、できる限りの対応をすべく、今から少しずつ準備をしていきたいと改めて思いました。

第三章 友人Aの場合 2歳差兄妹を育ててみて思うこと

2歳差育児って実際どうなの?

私の周りには、2歳差の子どもをもつ友人が多いです。上の子が1歳になって若干の余裕がでてきたころ、2人目を考えはじめたんだとか。何かと良いと聞く、2歳差きょうだい。親にとって、2歳差のきょうだいを育てることは、実際のところはどうなのか。
私の友人Aは、6歳の兄と4歳の妹を育てています。結婚して専業主婦となり、ほどなくして上の子が生まれました。下の子が幼稚園に入園したタイミングでパートの仕事をはじめて、今は共働きで頑張っています。友人Aから見た、2歳差育児のメリット・デメリットを紹介いたします。

2歳差で良かったこと

① 幼稚園に通う時期がかぶる
親の送り迎えが必要な幼稚園だったりすると、送迎だけでも大変です。行事などもあるので、きょうだいが通う時期が少しでもかぶっている方が、親の負担は少なくて済みますよね。
友人Aの下の子も、上の子が既に通っているということで幼稚園に対しての不安も随分和らぎ、安心して幼稚園生活をスタートできたと言います。お兄ちゃんが先輩面して、いろいろと教えてあげている姿を見て微笑ましかったそうです。
同じ中学や高校に進学する場合でも、上の子からアドバイスをもらえるので、下の子からしたら嬉しいことも多いのかもしれませんね。

② 入学・卒業の時期がかぶらない
学校の入学式や卒業式がかぶらないので、親は気分的にもスケジュール的にも余裕を持って行事を迎えることができます。節目のときにはそれなりにお金もかかりますが、きょうだいでそれぞれ時期がずれているので、一気にお金が減るということも少なくて済みますね。

③ 年が離れすぎていない分、一緒に遊べる
多少のきょうだい喧嘩はつきものですが、2歳差だと子ども同士が一緒に遊んでくれるので、ママが相手をしなくても済むことが多いです。好みのおもちゃがそれほど変わらないことが大きいですね。
友人Aの場合は、上は男の子、下は女の子で性別が違いますが、下の子が上の子の遊びをまねたりするうちに、好みも似通ってきて仲良く一緒に遊べているそうです。

④ 最初は大変だが、一気にラクになる
下の子が生まれてから2歳くらいになるまでしばらくは、ママの負担がかなり大きいですが、自分でしっかりと歩けるようになって、ご飯も自分で食べれるようになり、上の子と一緒に遊べるようになると、子育ての負担が一気に軽くなるそうです。また、下の子は、上の子の動きに合わせたり、言葉を間近で聞いている分、成長スピードが早く感じるとのことです。やはり身近に年齢の近いお手本があったら、刺激になってとても良さそうですね。

2歳差で大変だったこと

① 妊娠中にも上の子に手がかかる
2歳差の場合、ママの妊娠期間中に、上の子が1歳代から2歳になったばかりなので、まだまだ手がかかります。個人差があるといえど、食べムラがあったり、スプーンをうまく使えずテーブルの上や床がぐちゃぐちゃになったり、ご飯を食べさせるだけでも一苦労。おむつを替えるのも足をバタバタさせてなかなか変えさせてくれず一苦労。外へ行きたいと主張する割には急に抱っこをせがんできたりするので、お腹の大きい時期にお散歩をするのも一苦労。まだまだ上の子も小さい手のかかる子どもなので、何をするにもママの体力を奪われます。つわりがひどくても、特にワンオペだと休む暇がありません。上の子がお昼寝中は自分も一緒に寝るなど、からだを労わりながら乗り切るしかありません。

② 下の子を出産する時期と、上の子のイヤイヤ期が重なる
2歳前後からはじまるイヤイヤ期は、第一次反抗期とも呼ばれたりしますが、子どもが自立への第一歩を踏み出し、自ら成長している時期でもあります。しかし、親にとっても子どもにとっても大変苦しい時期と言えるでしょう。私も経験済みですが、ところかまわず、何をしても「イヤ!」と泣き叫ばれ、地面に寝転ばれたりしたら、親もどうしたら良いかわからなくなりますよね。初めての育児ならなおさら、どうしてあげるのが正解なのか分からず、自分を責めたり。でも下の子がいるから四六時中かまってあげることもできない…
友人Aは、下の子が生まれてからというもの、自分も新生児のお世話が大変で、イヤイヤ期で全く言うことを聞かない長男をかわいいと思えないときもあったと言います。旦那さんの仕事が激務のため、平日の育児の協力はなかなか得られなかったのですが、幸いにも自分の実家が車で30分の距離にあったため、来れる時は母親に自宅に来てもらっていたそうです。2人育児に慣れるまでは、週3日ほどは子ども2人を連れて実家に行き、晩ご飯とお風呂を両親や祖父母に手伝ってもらいながら、何とかやってこれたと言います。周囲に協力を仰ぎ、自分ひとりで抱え込まないことが一番大切ですね。友人のように実家が近い方ばかりではないかと思います。子どもが小さいうちはママの負担が大きくなりがちなので、地域のファミリーサポートセンターに問い合わせてみたり、家事代行サービスなどを頼んだりして、サポート環境を整えることが重要だと感じました。

③ 上の子に我慢させることが多くなってしまう
6歳にもなると、ほとんどの場合、相手の気持ちを考えて我慢もできるようになるそうです。下の子と喧嘩になったときも、親が仲裁すれば、それを受け入れ、折れてくれることが多いと言います。例えば、下の子がどうしても上の子のおもちゃで遊びたいと言い出したとします。親は上の子に「ちょっと貸してあげてくれる?」などと言って、泣きじゃくる下の子を落ち着かせようとしてしまいがち。上の子は、自分のおもちゃでこれから遊びたかったかもしれないのに、確認せずにそういったことを親が言ってしまうと上の子はただ我慢するだけになってしまいます。たった2歳しか変わらないのに、我慢ばかりでは可哀そうですよね。上の子の気持ちを考えながら、対応していきたいところですね。

④ 幼稚園の制服やバッグなど、上の子のお下がりが使えない
同じ幼稚園に同時期に通えることはメリットもありますが、2歳差の場合、上の子が年長のとき下の子が年少となるので、制服や小物はひとりにつき、ひとつ必ず買う必要が出てきます。あまり使わないようなものだと、使いまわしできたら良いなと親としては思ってしまいますが、まわせないので出費になります。

正直なところ…2歳差育児は思っていたよりキツかった!

自分が子どもを持つまでは、そこまで子どもが好きではなかったという友人A。でも実際に1人目を産んでみると、子どもがかわいくて仕方がないと言っていました。そんな彼女でも慣れない2人育児をはじめた頃は、精神的にも自分がイライラすることも多く、暴飲暴食気味にもなったと言います。やはり、2歳差育児で、一番きつかったのは、2人目の出産直後だったとのことで、新生児のお世話は2回目とはいえ、上の子より夜泣きも多く、また、イヤイヤ期の子どもを相手にするのは初めての経験だったので、かなりきつかったという記憶があるそうです。時間が経つにつれて、二人育児にも慣れ、適度に手を抜くということを覚えてからは、育児がラクになったとのことです。また、上の子の赤ちゃん返りがひどくなかったことも今考えてみれば本当に良かったと感じているそうです。実の両親や旦那さんにはできる限り上の子のケアをしてあげてほしいとお願いしていたとのこと。ただ、自分自身が上の子に対して、もっとゆっくりとした気持ちで接することができていたら、さらに良かった、とも言っています。
母親として、ひとりひとりの子どもにもっと時間をかけたいのであれば、年の離れたきょうだいを選択する方が良さそうですね。

最終章 友人Bの場合  年子姉妹を育ててみて思うこと

年子育児って実際どうなの?

3歳差の兄弟を育てている私からしたら、年子の子どもを育てるなんて考えるだけで辛い、というのが正直なところです。自分のからだへの負担も心配になりますし、ワンオペで小さい子どもの命2人を守らなければならないことに不安を覚えます。
マイナスなイメージの方が多い気がする年子育児ですが、実際のところどうなのか。
私の友人Bは、今年5歳と4歳になる年子の姉妹を育てています。長女の育休をもともとマックス3年間とる予定でしたが、長女を出産後、比較的早く、次女の妊娠が発覚しました。学年としては、ギリギリ1学年差になります。早産になれば同学年になる可能性もあったので、安堵していたのを覚えています。友人Bが年子姉妹を育ててみて感じたメリット・デメリットを紹介したいと思います。

年子育児で良かったこと

① 妊娠中は、比較的ゆっくり過ごすことができる
妊娠中は、上の子も1歳前なので、行動範囲も狭く、そこまで活発に走ったり動いたりはしないことから、落ち着いて過ごすことができたそうです。抱っこが難しい場合でも、座ったままぎゅっと抱きしめてあげたりすると落ち着くので、大きな問題はなかったと言います。妊娠中、外出する時の上の子の相手はもっぱらパパが担当しており、そのおかげか、上の子はパパ大好きっ子だそうです。

② 仕事を休む期間が短くて済む
年子で子どもを産む場合、2人の育休を連続してとることになるので、一度長期で抜けるだけで済みます。子育ても仕事のキャリアも諦められない、と考えるママにはメリットといえます。年が離れていると、上の子の育休をとって復帰、またしばらく働いて、下の子の育休をとって復帰となると、休暇ばかり取っているイメージが付くことは避けられませんし、理解のない職場だとマミートラックに乗ってしまう可能性もあります。無理に社会復帰を急ぐ必要はないかと思いますが、考え方は人それぞれ。トータルの子育て期間が短い年子は、社会復帰が早いと言えます。

③ 妊娠や出産、子育ての記憶がまだ残っている
上の子の妊娠や出産から時間が経っていないので、知識や記憶が残っていることもメリットだといえます。年が離れたきょうだいの場合、妊娠や出産に関するママの記憶も曖昧なので、また勉強しなおしたり、適当になったりしますよね。上の子を育てているときに分かった子育てのコツなども、ママだけでなく、パパの記憶にも残っていることで、随分子育てがラクに感じるかと思います。知識や経験があるだけで、パパにも安心して赤ちゃんを任せられますよね。

④ 大変な時期が短い
子育てで一番大変で手のかかる時期は、乳幼児期だと思いますが、年子の場合、それが一気に終わります。最初は何をするにもかなりママの体力を奪われますが、大変な時期を卒業したとたん、ぐっと育児がラクになるそうです。

⑤ 服を共有できる
1歳違いの場合、ほぼサイズ感も同じようになってくるので、服の共有ができます。また、おむつなども上の子がサイズアウトしたものが残っていても、すぐ下の子に使えるので普段使わない収納スペースで保管しておくということがあまりありません。

年子育児で大変だったこと

① 母体への負担が大きい
子どもを産んだ体へのダメージを完全に回復させるには約1年必要だと言われていますが、年子の場合、上の子のお産のダメージが残った状態で、下の子を妊娠することになるので、母体への負担が大きいことは確かです。

② 外出時の荷物が多くなる
幼い子ども1人がいるだけで荷物は多くなりますが、年子2人なので、服などは共有できるかもしれませんが、結局は荷物も2倍となります。まだ幼い年子とのワンオペでの外出など相当な覚悟がないとできないそう。予防接種など必ず行かなければならない外出もあり、友人Bは、「病院に連れていくだけで毎回相当疲れた」とのことです。

③ 出産後、2人のお世話が大変すぎる
2人同時に泣かれたときなどは、まだどちらも小さいし、一刻も早く抱っこしてあげたいと思いながらも、片方はまだ首も座っていないし、二人同時の抱っこは無理。上の子に対して我慢をさせてしまったことも多かったと言います。ご飯に関しても、下の子には離乳食を食べさせつつ、上の子もまだ一人では最後まで上手に食べられない時期だっただけにフォローが必要だったりと、大変だったそうです。2人育児がうまくいかないことで、自分がイライラして、まだ小さい上の子に対して怒ってしまい、後で自己嫌悪に陥ったこともあったとか。自分の思い通りにならないのが育児で、ワンオペの時間が長くなればなるほど、ママにとって余裕がなくなるため、たまには旦那さんに子どもを預けて出掛けるなり、気を休める時間が大切だと感じました。

④ 経済的な負担が一気にのしかかる
おむつやミルクなどの育児用品については、ほぼ同時期に2人分必要になってくるので出費がかさみます。入園、入学についても2年連続となるので、費用面の負担が一気にきます。年が離れていれば使いまわしが可能な学用品なども、年子の場合は上の子が使っているときに下の子も入学するので、使いまわしはほぼできないと言ってよいでしょう。

⑤ 仕事復帰した時の疲労感が半端ない
友人Bは、仕事に復帰するため、上の子を保育園の2歳児クラス、下の子を1歳児クラスに同時に入園させました。保活激戦区では、きょうだいで保育園が別々になってしまうところもあったりしますよね。友人Bが済む地域は、激戦区という訳ではないので、運よく同じ保育園に同じタイミングで入れたものの、自分自身が久しぶりの仕事に悪戦苦闘。時短勤務でしたが、仕事をするだけで疲労困憊の毎日だったそう。旦那さんは、晩ご飯のあとのお風呂の時間までには何とか仕事にキリをつけて帰ってきてくれることが多かったそうで、自分が家に帰って急いで晩御飯の準備をし、子どもたちに食べさせる。慣れない保育園で頑張って過ごしているので、下の子はご飯を作っている最中に眠ってしまうこともあったりで、なかなか思うように進まなかったと言います。子どもが一人で仕事に復帰する場合でも、家に帰って大人一人でお世話をするのは大変なのに、慣れないワーママ生活がはじまって、いきなり子ども2人に対応する必要があるので、全く余裕がなかったと言います。

正直なところ…想像以上に大変!だけどチームワークで何とかなる。

友人Bの旦那さんは仕事が忙しいながらも、自他ともに認めるイクメン。休日、私が自宅へお邪魔した際にも、上の子を肩車しながら掃除機をかけている姿を見たことがあります。「年子を育てる場合、パパが育児にも家事にも協力的でないと、体力的にも精神的にも、絶対にやっていけない」と友人Bは力説します。旦那さん自身も、「イクメンにならざるを得ない状況だったためにイクメンへと成長することができたのかもしれない」と笑いながらと語ってくれました。年子でも夫婦のチームワークさえ良ければ、大変だけど何とかなるそうです。家事でも育児でも相手がやってくれることが当たり前だと思わずに、お互いに感謝の気持ちを伝えるようにしているとのこと。また、美味しいものをお取り寄せしたり、かなり自分たちを甘やかしていた、とも言っていました。子どもが小さいうちは、育児が大変な分、息抜きをする時間や頑張ったご褒美を忘れてはいけないということですね。

きょうだいの理想の年齢差について

ワーママ、専業主婦、ワンオペ育児、20代夫婦、30代夫婦など、家庭環境は様々。子どもの年齢差についても、理想はそれぞれですが、どの年齢差でもメリット・デメリットは必ずあります。そして、どの年齢差でも、夫婦で家事も育児も協力し合うことができれば、子どもはそれを見ているので、ちゃんと育ちます。夫婦でしっかりと話し合って、お互いが納得できるようにしたいですね。

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