2022年3月26日
子育て
ワンオペとは、ワンオペレーションの略であり、主にコンビニエンスストアや飲食店などで使われていた言葉であり、深夜の人手不足の時間帯に一人の従業員がすべての業務をこなす状況のことを意味する和製英語で、ワンオペ育児とは、ほとんど全ての家事や育児を一人で担う育児スタイルのことを言います。
多くの家庭ではパパが仕事に行っている為、主にママがワンオペ育児を行うのが一般的であり、パパが家事や育児に時間をかけられないことを頭では理解できていてもワンオペ状態が続いてしまうことでママへ心身ともに大きな負担がかかり不満を抱えてしまうのが多くのママの悩みとなっています。
ママとパパが家事や育児にかけている時間は下記の通りになります。
【家事にかけている時間】
ママ 平日280分(4時間40分) 休日300分(5時間)
パパ 平日37分 休日66分
驚くほどパパの家事時間パパの家事にかけている時間は少なく、ママにかなりの負担がかかっていることがわかります。
パパが仕事に行っている間はママが家事をするのは仕方がないことであり、平日に差が出てしまうことは仕方がないことですが、休日における差も顕著に表れています。
【育児にかけている時間】
ママ 平日530分(8時間50分) 休日680分(11時間20分)
パパ 平日90分(1時間30分) 休日320分(5時間20分)
時間的にはママの時間には満たないですが、休日にはパパも育児に積極的に参加していることは分かります。
しかし、家事と育児を合計すると平日も休日もママの負担が大きく、平日にパパに仕事があることを考慮したとしてもママが休日に寝る時間を除いてほとんど休めていないこともワンオペ育児を辛いと感じてしまう原因と言えます。
仕事には休憩時間やご飯の時間がしっかりと組み込まれていて勤務時間にも縛りがありますが、赤ちゃんのお世話は24時間体制です。
育児の大部分をママが一人で担うことになると寝る時間をまとめてとることも出来ず、気も休まりません。
トイレにゆっくりと行けないことや食事も思うように取れないこともあり、体力的にも精神的にも追い詰められているママは多く、かなりのストレスを抱えています。
実際に子どもの年齢に関わらず、肉体的にも精神的にも負担を感じているママは多く、育児中のママに自分の時間というものはありません。
育児に追われ、自分の為に使える時間がないために身体や心の疲れもケア出来ない状態となっているのです。
ママの身体が疲れる一因は慢性的な睡眠不足と言われています。
赤ちゃんの時期は夜泣きや夜中の授乳、おむつ替えなどママ一人で対応していると睡眠不足となり身体の疲れがたまる一方です。
夜中にママ一人で赤ちゃんの対応をしている時にパパがいびきをかいてぐっすると眠っている姿を見ると、仕事で疲れていると分かっていてもイラついてしまい、そんな自分にも嫌気がさしてしまいます。
育児中のママは慢性的に睡眠不足であり疲れが取れず、眠れたとしても赤ちゃんが泣いたら対応しなければいけないという気持ちで深い睡眠状態にはならないのです。
ママがワンオペ育児を行っている場合に辛いとされている状況は主に2つあります。
① 熱が出ても休むことができない
ママが体調を崩しても休むことができないのがワンオペ育児の辛いところです。
ママが高熱でも腹痛でも子どもは待ってくれず、パパが単身赴任で不在の場合やシングルマザーの家庭では辛くてもママの代役はいません。
夫婦一緒に暮らしていてもパパの帰りが遅かったり、パパが寝入ってしまうと大変な状況になっていても気づかないことも大いにあります。
ワンオペ育児中のママは、自身の体調が悪くても自身の身体を駆使して子どものお世話をしなければいけないのです。
② 精神的に辛い孤独感
ワンオペ育児は身体の疲れだけでなく、精神的にも辛く感じます。
ママが一人で育児を担い、周りに相談できる人もいないと孤立状態となり、孤立感を感じてしまいます。
子育ての孤独感は育児ノイローゼや子どもへの虐待に繋がりかねないと考えられ、孤独感は専業主婦も共働きでも関係ありません。
専業主婦だからワンオペ育児でも当たり前ということではなく、子どもを作ろうと決めた時から夫婦で家事育児に積極的に取り組まなければいけないのです。
専業主婦も共働きでも、それぞれにワンオペ育児の辛さがあり違いもあります。
そこで、専業主婦と共働きの場合のワンオペ育児の辛さをご紹介いたします。
【専業主婦の場合】
専業主婦の場合のワンオペは辛いと言いづらい風潮があります。
働いていないということがママにとっては落ち度に感じてしまい、育児しかしていないとう気持ちから育児が大変という愚痴も言いづらい状況となっているのです。
しかし、専業主婦だからこそのワンオペ育児の辛さがあります。
・孤立した育児
・育児と家事をこなして当然という風潮
・自分の時間がない
・経済的な不安
・再就職の不安
専業主婦は、育児が仕事であり、家事と育児をして当然とみられがちです。
専業主婦だと仕事をしていない分周りからはどうしても楽に見られがちです。
パパや友人だけにとどまらず、人によっては過去にママを経験して子育ての大変さを実感したはずの義母や実母にまで「専業主婦だから育児が辛いという考えは甘えている」と言われることもあります。
専業主婦であっても共働きであっても育児が大変なことに変わりはなく、専業主婦だからといって決して育児が楽なわけがなく、大変な度合いは同じです。
また、時間と心にも余裕があるように見える専業主婦であうが、実際は家事育児に追われ自分の時間もなく、時には大人と話すこともなく1日が終わることもあります。
仕事で外に出ているパパからは「楽そう」「気を遣わなくて羨ましい」などと思われますが、誰とも話さず、自分の時間も思うように取れない状況が楽で、楽しいわけがありません。
ワンオペ育児が辛いと周囲に言うと「甘えている」「不器用」などと言われ、そのような目でみられた経験も多くのママが経験済みのことでしょう。
しかし専業主婦の方が共働きのママよりも育児に負担を感じている人が多く、パパの帰りが遅く周囲に頼れる環境がない専業主婦は孤立しやすいと考えられます。
ワンオペ育児の辛い状況を相談する友人がいない場合はパパに相談すればいいのでは?と思われがちですが、24時間付きっきりの状態になったことがないパパに相談したところで辛さを理解してもらえず、相談する前よりも辛い気持ちになってしまう可能性もあります。
また、仕事で疲れて帰ってきたのにママの育児の不満などを聞きたくないというパパも多く存在し、1日中話す相手がいなかったママにとって不満の吐きどころもない状況が何日も続くのです。
24時間365日育児はノンストップで続きます。
家事は10分もあれば洗濯物干しが終わるなどと目測も付けやすいですが、子どもは予測不可能です。
育児のスキマ時間に家事を進めていたらいつの間にか1日が終わっていたということもざらにあり、予定を立てても予定通りには進まない毎日の中で、自分の時間を確保するというのは至難の業です。
ワンオペ育児ではなかなか息抜きしにくい状況が続き、ストレスもたまりやすく、家事育児でやることが多すぎて自分の時間が取れないのです。
また、専業主婦は自身が働いていないことから経済的な不安や将来の就職にも不安を抱えている人が多く存在します。
一昔前までは男性だけの収入で家計を担うことができていましたが今は難しく、経済の先行きが不透明な時期です。
子どもが大きくなり手が離れたタイミングで働きたいと思っても、その時期に再就職することができるのかという不安もあります。
就職先が見つかるか、仕事と家事の両立は出来るのかなど専業主婦ならではの不安もたくさんあるのです。
【共働きの場合】
共働きママのワンオペ育児も専業主婦とは違う辛さがあります。
パパや職場、両親など関わる人が増える分周囲の理解が得られないと孤立感が高まってしまうのも共働きの際のワンオペ育児の特徴です。
露も働きだからこそのワンオペ育児の辛さは
・パパ(パートナー)との役割分担
・会社の理解が得られない
・キャリア形成
・仕事と育児の時間配分
共働きであっても、日本では女性の育児への負担は大きいものです。
育休をとる男性や、子どもの看病のために休みをとるパパもいますが、多くはなく、会社側の理解を得ることが難しい状況が続いています。
保育園や幼稚園への送りはパパが担当していても、保育園からの急な呼び出しや父母会への参加、保育園や幼稚園のお迎えは特に決めたわけでなくてもママの仕事となっている家庭も多いと思います。
さらに職場でもワンオペ育児中だからといって配慮してくれる会社もほとんどありません。
また、仕事と育児を両立する中でキャリアへの不安も出てきます。
育児時間を確保する働き方を選んだことでキャリアが断絶してしまうママも多く存在し、渋々キャリア形成を諦めざるを得ない状況となってしまうのです。
仕事と育児のバランスは、子どもが親の手を離れる年齢になるまで共働きママの悩みの種となるのです。
ワンオペ育児という言葉は、飲食店などで従業員が一人で業務を遂行するワンオペという言葉からきていて、世の中のママたちが家庭内労働は家事や育児と合わさることから「ワンオペ育児」という言葉が生まれました。
多くのママがこの言葉に共感したのですが、ワンオペ育児という言葉が広がった理由は「男性の労働時間」が原因とされています。
「日本人は働きすぎ」というのは海外では有名な話であり、日本では労働時間が増加したことで帰宅時間が遅くなり、結果パパは家事や育児に向き合う時間がほとんど取れなくなったという現状があります。
パパの帰宅時間が遅くなることでママの家事や育児の大半を担う家庭が増えているのが実情であり、パパが単身赴任の場合はママの意見は関係なしにワンオペ育児にならざるを得ないのです。
また、もう一つの理由は女性の晩婚化や晩産化です。
学校を卒業して社会に出てある程度のキャリアを積んでから結婚や出産をする女性は、地域やママ友同士のつながりが希薄な状態からの母親スタートとなることがほとんどです。
一昔前までは祖父母や近所の人が乳幼児を抱えている親をサポートしてくれるコミュニティがありましたが、近年では核家族化が大半を占め、地域社会とのつながりが薄れてしまっているため、ママは孤立感を感じやすくなっています。
共働き家族も増え、自身の仕事をこなしながら家事や育児のほとんどを担うママは数多く、また、専業主婦でパパの遅い帰宅を待つママも多いため「ワンオペ育児」という言葉が広まっていったのでしょう。
ワンオペ育児は「育児ノイローゼ」を引き起こしやすく、誰でもなりえるものです。
ワンオペ育児が当たり前な世の中になりつつある今、誰もが育児ノイローゼになる可能性があり、他人事ではなくなってきています。
そこで、ワンオペ育児によって起こり得る、育児ノイローゼの症状を詳しくご紹介いたします。
育児ノイローゼとは、育児によって不安定な気持ちになり、イライラや無気力などの精神的な不調が起こることを言います。
育児での不安やストレスが原因でノイローゼ状態になったとしても本人には自覚がない場合もあり、気づかないうちに育児ノイローゼが長期化してしまい悪化してしまう可能性もあります。
育児ノイローゼには8つの特徴があります。
① イライラする
子どもの寝つきが悪い、着替えに時間がかかる、おもちゃを片付けず散らかしっぱなしなど、子育て中のママはストレスがいっぱいです。
ただでさえストレスが溜まりやすいにも関わらず、ワンオペ育児となるとかなりのストレスが溜まります。
育児ノイローゼになると普段はあまり気にならないことにもイライラしてしまい、小さなことにも怒鳴ってしまう程イライラする気持ちが抑えられなくなります。
② 悲観的になる
子どもが思ったより早く寝てくれて自分の時間が確保できたり、自由に外に出かけられる時間が出来たとしても、いつもだるさを感じて、憂鬱な気分から抜け出すことが出来ません。
子どもの夜泣きが永遠に続くような気がして自分自身を責めてしまったり、自分が母親失格のように感じてしまいます。
③ 無気力になる
頭がぼーっとしてしまい、何もかもが億劫になってしまいます。
ご飯を食べた後の食器が流し台に溜まっていたり、子どもが食べ残したお皿を片付けずに1日中テーブルに置きっぱなしにしたりと、キッチンやリビングが散らかっていても片付ける気力が湧いてきません。
④ 無関心になる
好きな芸能人やスイーツ、趣味など今まで好きだったものや取り組んでいたことに対して興味を失います。
⑤ 引きこもりになる
外出する気力がわかなくなり、家に引きこもるようになります。
共働きであれば引きこもりになることはありませんが、専業主婦の場合は自分と子どもだけの世界に閉じこもってしまい社交性が低下していきます。
外部との接触が減ることで症状が悪化してしまい、「生きていることが辛い」と思い込んでしまう程気持ちが落ち込んでしまう人もいます。
⑥ 子どもを可愛いと思えない
疲労が溜まったことで、子育てに関しても無気力になります。
可愛いはずの我が子に対してお世話をしたいと思えなくなり、子どもを愛せない自分に対して「子育てをする資格がない」と感じてしまいます。
ひどくなると子どもへのネグレクトに繋がり、子育てをする気力を完全に失ってしまいます。
⑦ 眠れなくなる
ワンオペ育児でパパにも周囲の人にも頼れないことで、子どもにかかりきりになり、自身の睡眠などのサイクルが崩れ、慢性的な睡眠不足になります。
身体は疲れているのに眠れなくなり、神経が高ぶってしまい寝付きにくくなることで不眠症の症状が現れるようになります。
⑧ 食欲がない・過食になる
食べることが好きであったにもかかわらず食べることに意欲がなくなってしまったり、必要以上に食べ過ぎてしまうなどの症状が現れます。
ストレスから食のコントロールができなくなり、ひどいと過食症や拒食症になる可能性もあります。
育児ノイローゼは子どもが2歳から3歳頃のイヤイヤ期に発症しやすく、その後長引いてしまう可能性もあります。
ワンオペ育児と子どもの癇癪が合わさることでストレスを感じるようになり、誰にも頼ることが出来ず、育児ノイローゼが深刻化していくのです。
育児ノイローゼになる可能性はワンオペ育児でももちろんですが、子どもが保育園や幼稚園、学校などに行く年齢になると集団行動でのストレスが生まれ、他のママや他の子どもと比べて自分の育児に自身をなくしてしまい発症するケースもあります。
育児ノイローゼを引き起こす原因の一つは妊娠や出産による女性ホルモンの急激な変化とも言われていますが、ワンオペ育児で誰にも頼ることができない状況が育児ノイローゼを発症させる大きな要因とされています。
昼夜関係なく疲れ切った身体で育児をしているママは、出産によって体力も低下し、日々の育児によって体力が消耗した身体は女性ホルモンのバランスが崩れやすくなっています。
その為、女性が強いストレスを感じやすいというのは珍しいことではなく、ママをサポートする体制が必要なのです。
ワンオペ育児は育児ノイローゼの他にもさまざまな肉体的・身体的な辛さがあります。
ワンオペ育児によって起こる肉体的な辛さを4つご紹介します。
① 慢性的な疲労
② 睡眠不足
③ 腱鞘炎
④ ぎっくり腰、ぎっくり背中、手足のしびれなど
ママは24時間体制で子育てを行っているため、24時間体制で危険察知アラートが発動していて、ブラック企業並みの働きようです。
そのため、身体と心のスイッチをオフにする暇もなく肉体的にも精神的にもかなりのダメージを受けているのです。
次に、ワンオペ育児によって起こる精神的な辛さを4つご紹介します。
① 未知なるものの怖さ
初めての出産や育児の場合、どの様に子育てしたらいいのか分からず、この世に生まれた命を一人で背負っているかのような責任を感じる。
② 夫への嫉妬
育児や家事に関わらないのに子どもを持つことが出来たことに疑問に感じる。
また、キャリアに支障が無く、ママは復帰前のポジションに戻ることは難しく、正社員からパートに切り替えるパターンが多いのが現状です。
会社に行って仕事をする、自由な通勤時間があり、美味しいランチを食べて、仕事をしてお金を貰えることに対して羨ましく感じるママは多く、子育てから解放される時間がパパにはあってママにはないことが嫉妬に繋がるのです。
他にも自己犠牲が無く、独身で子なし時代と変わらない生活を続けていて、人生の主役が自分のままでいられていることもママがパパに嫉妬してしまう一つの要因です。
③ 夫への絶望
産後の身体の不調を理解してもらえなかったり、家事や育児が女性の仕事と思われていることでパパに対して絶望感を抱いてしまいます。
また、助けて欲しいのにその気持ちを伝えられないことや、育児の大変さを理解してもらえないことから、パパに伝えることをやめてしまうという悪循環が生まれてしまうのです。
④ 他人と比べて戸惑う・自信がなくなる
一昔前の母親たちの時代は専業主婦が多く、育児や家事を担当するのが当たり前の世の中でした。
そのため、実母は出来たのに自分はこなすことが出来ないもどかしさを感じたり、他人は上手くやっているのに自分は上手く出来ていない状況に、子育てに対して自信が無くなってしまうのです。
このようにワンオペ育児によって起こる症状はたくさんあり、肉体的にも精神的にも疲労を抱え、中には重症化し、長期化してしまうケースもあるのです。
ワンオペ育児の状況は人それぞれ違います。
パパが居ても仕事で帰りが遅かったり、休日にも関わらず育児や家事を全くしてくれなかったりと状況はさまざまですが、ワンオペ育児になる状況はたくさんあります。
子どもは一人で生きていくことは出来ず、必ずお世話が必要です。
パパの帰りが遅くなると、昼間はもちろん、必然的に夜もママが子どものお風呂から寝かしつけまでを行い、ほぼ1日中育児や家事を行うこととなります。
子どもをお風呂に入れたら自身は裸にタオルを巻いている状態で、子どもを第一優先に保湿や着替えを行い、子どもを寝かしつけた後に自身の髪を乾かしたりと怒涛の毎日です。
パパが早く帰ってきた日は、子どもの話をしようとしても仕事で疲れたオーラを出され、育児の大変さを話す機会もなくなり、唯一の大人と話す時間もなくなってしまうのです。
育児ノイローゼになりかけていても、パパからは「二人目欲しいよね」などと全く育児の大変さをわかっていない発言をされて夫婦関係に亀裂が入ったという話もすくなくありません。
ワンオペ育児はパパやママ、必ずどちらかに負担が偏っているもので、想像を絶する程過酷な物です。
ワンオペ育児で苦しんだ経験は多くのママたちが経験していると思いますが、育児には必ず終わりが来ます。
そこで、ワンオペ育児を少しでも楽に過ごせるように、ワンオペ育児の乗り越え方を詳しくご紹介いたします。
① 家事を簡略化する
育児以外にもしなければいけないのが家事です。
しかし、育児に時間や労力をかける代わりに家事は時間をかけずに手短に行いたいですよね。
最近では便利な家電やサービスがたくさんあるので、全部自分でやろうと思わずに、使える物は使うことをおすすめします。
●掃除
掃除は頑張って毎日行う必要はありません。
掃除機をかけるのは週末だけにして、他は目をつむってしまって大丈夫です。
子どもは落ちている物を口に入れてしまう習性があるので、ゴミが気になる場合は子どもと遊んでいるついでに粘着カーペットクリーナーをしましょう。
また、お掃除ロボットに任せるのもおすすめします。
お掃除ロボットは価格が少し高めですが、掃除機をかける時間と労力を考えれば損ではなく、掃除機をかける時間を子どもとの時間に費やしたり、自身の自由時間にすることも出来ます。
●料理
朝・昼・晩と3食ご飯を作るのはとても労力が必要で大変です。
そこで、たまには家族で外食をしたり、子どもとの散歩ついでにスーパーでお惣菜を買って済ますことをおすすめします。
子どもが小さく外食が思うようにできない場合は、宅配を利用して、家に居ながらレストランやカフェのメニューをゆっくり堪能しましょう。
美味しいものを食べるだけで気分は変わり、献立を考える手間も省くことができるので、忙しいママにはおすすめです。
また、何か作りたいけれど何を作っていいか分からないという場合は、携帯のアプリを活用しましょう。
食材を使い回して1週間分の献立を提案してくれるアプリや、栄養バランスがしっかりと考えられた献立など、アプリを活用することで食材の買いだめや買い物リストも管理することが出来ます。
そして、パパの帰りが早い時は、パパに帰る途中に何か買ってきてもらうように提案してみましょう。
パパが何か買ってきてくれるだけでもママの負担は軽減され、その間に他の用事を済ますことも出来ます。
●洗濯
洗濯も毎日しなければならず、面倒くさい家事の一つです。
夫婦二人であれば洗濯ものの量も少なく、2日に1回のペースでも大丈夫ですが、子どもがいて家族が増えればそうはいきません。
洗濯は洗濯機のスイッチを押すだけでなく、終わったら洗濯物を干して、乾いたら畳んでしまうなどとやることが多くなります。
そこで、乾燥機能までついている全自動洗濯機であればスイッチを押して完了であり、かなりの時短になります。
一人一人のカゴを用意しておけば洗濯が終わったらカゴに放り込めば良く、すぐ着る物であれば畳む必要もありません。
全自動洗濯機のお値段は少々高めではありますが、洗濯にかかる時間と労力を考えればお安い買い物と言えます。
② 家族内で相談する
ワンオペ育児は一人で抱え込みやすく、一人でやりきろうとすればするほどしんどさが倍増します。
そのため、一番身近にいるパパに相談しましょう。
辛いということを分かってもらい、少しでも協力してもらえるように話すことで、パパにも育児の大変さが伝わり、協力してくれるようになります。
パパが仕事から帰ってくると、疲れたオーラを出されて話しづらいという意見もよく耳にしますが、そこでめげずに根気よく話し続けることが大切です。
人には話さなければ伝わらないことがたくさんあります。
話すことをやめてしまうと、夫婦間での意思疎通も途絶え、コミュニケーション不足となり家族関係も悪化してしまいます。
パパに離すことが億劫と感じても、今日はどんな日だったか、どんなことがあって何が大変だったかなど、夫婦で些細なことでも共有するようにしましょう。
平日の仕事終わりに離すことが難しい場合は、休日の時間がある時でも問題ありません。
また、パパが単身赴任等で家におらず全く頼ることが出来ない場合は、実家の両親や義理の実家に相談するようにしましょう。
③ 仲間を見つける
ワンオペ育児をしている人は意外とたくさんいます。
ワンオペ育児の大変さは経験してみなくてはわかりづらく、なかなか共感してもらえません。
そこで、同じ境遇の人たちがいれば一緒に共感してくれたり、便利な情報を交換できたりとかなり気持ちが楽になります。
家にこもってばかりでは、育児ノイローゼになりやすく、話し相手もいない状態でストレスも溜まりやすくなります。
同じ境遇の人やママ友を探すには、児童館に行ったり習い事に行ったりと、友達作りのチャンスがある場所に積極的に出かけることをおすすめします。
児童館や支援センターは自治体によって開園時間が異なりますので、事前に確認してから行く様にしましょう。
④ 考え方を変える
ワンオペ育児がしんどくなる人の特徴は完璧主義な人です。
「母親だから完璧にしなくちゃ」「他の人は出来ているのだから自分もしなくちゃ」などと思うとなかなかできない自分に嫌気がさしてしまいます。
母親だからといって完璧にしなければいけないなんてことはなく、誰でも完璧に出来る人などいません。
そんな時は「まぁいっか」「出来なくても大丈夫」などと気楽に考えるようにしましょう。
育児も家事も完璧にこなそうと頑張れば頑張るほど自分を苦しめ、追い詰めてしまっています。
ワンオペ育児を上手に乗り越えるには、育児も家事も頑張ろうと抱え込まないことが重要なのです。
⑤ パパを育成する
パパが育児や家事に非協力的でママがワンオペ育児になってしまっている場合は、パパを育成することが重要です。
「パパにやらせると二度手間だし時間がかかる」「言ったとおりにやってくれない」などとパパがやるとどうしてもイライラしてしまったり、やらせたくない気持ちになります。
しかし、それは子育ても一緒でパパも家事や育児をするのが初めてなので上手くできなくて当然です。
そのままではママが一生やり続けなければいけなくなり、一向に状況は良くなりません。
まずは、時間をかけてでもしっかりとやり方を教えて見守ってあげて下さい。
言わなくてもわかるだろう、なんとなくわかるだろうと思っていることでも、できない場合が多く、パパも一生懸命です。
最初は丁寧に教えて、出来た時は大げさに褒めてあげて下さい。
誰しも褒められたらやる気が出るのは一緒であり、子どもも同じです。
子どもと同じようにパパも褒めて育てることで、育児に協力的なパパを育成することが出来るのです。
子どもが生まれ、家事や仕事に育児が加わることで怒涛の日々が始まります。
特にそれらを一人でこなさなくてはいけない場合には猫の手を借りたいほど忙しく、疲労も蓄積され続けます。
ほんのひと時でも誰かの手を借りることが出来たら、ワンオペ育児も多少は楽になり、負担を減らすことが出来ます。
そこで、ワンオペ育児で起こる状況と、ワンオペ育児に役立つ支援サービスを詳しくご紹介いたします。
【ワンオペ育児で起こる大変な場面】
① 朝の支度
●夜間の授乳や夜泣き対応で睡眠不足でのスタート
平日の朝は時間に追われてせわしなく、これがワンオペ育児となるとなおさらです。
夜泣きの対応などで十分な睡眠がとれない時期は疲れが取れない状態で朝が始まるので、体力的にも精神的にも辛いものです。
●朝ご飯を食べさせる
また、家族や自分のご飯を準備して一人で食べることの出来ない子どもには食事の補助も必要です。
まだ授乳中の赤ちゃんの場合はミルクの準備や授乳時間の確保もしなければならず、中にはなかなか思うように食べてくれない子どももいるでしょう。
仕事や用事など、出かける時間のタイムリミットがある中での朝の対応はとても大変でせわしいものです。
●子どもの様子を見ながら家事を行う
そして、朝の時間にある程度の家事を済まして置く人も多くいます。
食べ終えた食器を片付け、洗濯をし、掃除機をかけるなどやらなければいけない家事がたくさんあり、これを一人でこなすとなると子どもから目を離すことも出来ません。
子どもの様子に気を配りながら家事をこなすには、家事のスピードも重要となります。
●自分と子どもの身支度をする
自分自身の身支度をしながら子どもの身支度を行います。
保育園の持ち物を準備したり、連絡ノートを記入したりとさまざまな準備を終え、やっとの思いで家を出発したとしても子どもはお構いなしです。
なかなか思うように身支度が進まなかったり、家を出るのを嫌がったりすることもあり、子どもの身支度を手伝い、なんとか上手に声掛けをして家を出る頃には一仕事終えたような疲労感です。
② 帰宅後
●集中して料理が出来ない
一人で子どもをみながら夕飯の準備を行うのは至難の業です。
子どもから目を離すわけにもいかず、キッチンに立って夕飯の準備をしていると子どもがキッチンまで来るので、なかなか集中して料理をすることが出来ません。
泣いてママやパパを呼んだり、「こっち来て」「これ見て」などとキッチンに立っていることを嫌がってしまったり、思うように夕飯の準備が進まないことにイライラしてしまいストレスに感じてしまうでしょう。
●夕飯を食べさせる
ようやく夕飯の準備が出来て食卓についたとしても、ママはゆっくり食べることが出来ません。
まだ一人で食べることが出来ない子どもに食べさせてあげたり、少しずつ自分で食べられるようになった子どもの補助など、やらなければいけないことはたくさんあります。
また、イヤイヤ期の子どもの場合は、食べるのを嫌がり食事がなかなか進まないこともよくあります。
食事中も誤嚥しないように子どもの様子をしっかりと確認する必要があり、目を離せません。
●食卓を片付ける
子どもが夕飯を食べ終えた後の食卓は机や椅子、床などに食べこぼしが散乱して汚れています。
食卓は清潔に保ちたい場所なので、きれいに掃除を行う必要があります。
子どもの様子を見ながら食卓を綺麗にし、ようやく夕飯の時間が終わるのです。
③ お風呂
●お風呂に入る前の準備
まだ立つことが出来ない、小さな赤ちゃんとのワンオペ育児の場合、お風呂場は事前に準備することがたくさんあります。
ママやパパ自身が身体や頭を洗っている間に子どもが待っている場所の用意や、お風呂から上がった後のバスタオル、おむつや着替え、保湿剤などの準備も欠かせません。
赤ちゃんは身体が冷えやすいため、お風呂から出たら出来るだけ早く着替えを済ませる必要があり、脱衣所が冷えやすい場合は電気ストーブなどで事前に温めておく必要があります。
●子どもを見ながらお風呂に入る
お風呂は危険がたくさん潜んでいるため、子どもを見ながらお風呂に入る必要があります。
そのため、ママやパパがゆっくり湯船に浸かっている時間はなく、子どもの身体を洗い、子どもの様子を見ながら急いで自身のお風呂を済ませなくてはならないのです。
お風呂を嫌がる子どもも多く、泣いたり騒いだりする子どもの対応をしながらのお風呂はより大変です。
●着替え
ようやくお風呂から出ても、子どもに着替えさせるのも一苦労です。
まだ歩くことの出来ない赤ちゃんならいいのですが、意思がはっきりしてくる1歳以上の子どもは、おむつを履いたりパジャマに着替えることを嫌がる子もいます。
ママやパパの自分の着替えは二の次であり、子どもに風邪をひかせないようにと子ども優先に保湿や着替えを行うのでお手入れに時間をかけたいママは我慢が必要です。
④ 寝かしつけ
●なかなか寝ない子どもを寝かしつける
寝かしつけは育児の中でも特に大変なことの一つであり、ワンオペ育児となるとなおさらです。
抱っこでしか寝ない子どもであれば寝るまで抱っこし続けなければいけませんし、ようやく寝てくれたと思っても、ベッドに置いた瞬間目を覚ますということもあります。
「おもちゃで遊びたい」と言ってなかなか寝室に行かない子どももいれば、ベッドの上でもなかなか眠りにつかない子どももいます。
仕事をしているママはもちろん、専業主婦の場合でも疲れはピークに達していて、疲れがピークに達している時の寝かしつけは大変です。
●夜中の対応
無事寝かしつけが終わっても、夜中に授乳が必要な子どもや夜泣きがある場合は夜中に起きて対応しなければいけません。
しっかり寝てくれても布団をかけて寝ているか、ベッドから落ちないかなど寝ている最中にも気に賭けなければいけないことが多く、常にアンテナを張っている状態です。
月齢が小さい場合はママやパパも朝まで気にせず眠るということは難しく、常に睡眠不足の状態となります。
ワンオペ育児によって起こる大変な状況はたくさんあり、肉体的にも精神的にもダメージが大きいものです。
周りに頼れる人がいない場合は、少しでも頼れる時があれば甘えたいですよね。
そこで、ワンオペ育児中に利用したい支援サービスをご紹介いたします。
① 子育て支援センター・サークル・児童館
近くに支援センターやサークル、児童館がある場合はぜひ一度利用してみて下さい。
同じ月齢のママやパパ、保育士さんなど家族以外の誰かと話す機会はとても重要でいいリフレッシュに繋がります。
また、視点が変わったり、悩みを聞いてもらえたり、自身のストレス発散にもなります。
子どもも広々とした広場や家にはないおもちゃで遊ぶことが出来、知り合いが増えることで地域のイベントや幼稚園などの有益な情報が手に入る可能性もあります。
また、窓口で育児支援サービスについて聞いてみるのもおすすめです。
役所ではわからない民間での便利なサービスなどの情報がある可能性があるので、一度足を運んで有益な情報を手に入れましょう。
② 一時預かり(一時保育)サービス
病院や美容院、仕事が長引いてどうしても早く帰れない場合、実家やパートナーに子どもを預けることが出来たら問題ありませんが、なかなかそうはいかないのがワンオペ育児です。
そんな時に利用したいのが、一時預かりサービスです。
一時保育所、保育園や幼稚園、支援センターなどで30分から1時間程預かってもらうことが出来、デパートやショッピングセンターなどでも一時保育サービスを導入しているところも多く存在します。
また、最近では美容院や歯医者などでも一時保育を導入しているところも増え、ワンオペ育児でも問題なく過ごせる環境作りが進んでいます。
しかし、どのサービスも登録したらすぐに預けられるわけでは無く、事前に書類を書いたり説明会へ行くなどといったことが必要となります。
地域によっては定員オーバーで預かり登録自体が出来ない場合もあるので、事前に確認するようにして下さい。
この他にもベビーシッターや産褥シッターというものもあり、手ごろな価格でサービスを利用することも出来るので、一度検索してみましょう。
③ ネットスーパー
子どもが小さい時は買い物に行くのも一苦労です。
買い物に行くことがママやパパのストレスになる場合は、ネットスーパーや生協などの宅配サービスを利用してみましょう。
ネット専門店だけでなく、馴染みのあるスーパーも宅配サービスを行っていることが多く、買い物もしやすくなっています。
ネットで注文するだけで家まで配達してくれて、注文前に品物を確認すれば買い忘れを防ぐことも出来、金額もしっかりと把握することが出来ます。
重たいお米や日用品などもネットスーパーで買うことが出来るので、重たいものを運ぶ必要もありません。
④ ファミリーサポート・家事代行
家事をする時間が無いのであればしなくてもいいと言われても、なるべく綺麗な部屋で過ごしたいですよね。
また、汚れた部屋で生活していると自然と気分も落ち込んでいきます。
そこで、週に数回家事代行サービスを利用して、掃除や洗濯などをしてもらうだけでもかなり負担は軽減されます。
最近では、買い物や作り置きをしてくれるサービスもあり、家事のほとんどを任せることができます。
しかし、家事代行は少々高値のため、金額が気になる場合は自治体で行っているファミリーサポート(ファミサポ)を利用することをおすすめします。
ファミサポは、自治体によって内容が異なりますので、事前にWebサイトで確認しましょう。
ワンオペ育児で苦しんでいる人は数多く、疲労で体調不良になってしまったり、育児ノイローゼになってうつ病になってしまった人は少なくありません。
しかし、ママやパパが体調を崩してしまっては意味が無く、そうなる前に便利なサービスを利用して、無理なく楽しく育児をしていくことが重要なのです。
サービスが高価であったり、支援施設が近くにないなどといった悩みが出た場合は、それぞれの家庭事情に合わせた支援サービスを探し利用していきましょう。
自分一人で抱え込まず、地域の手を借りることでほんの少しだけでも育児疲れを軽減させることが出来ます。