2022年3月29日
自治体サービス
品川区にお住まいで妊娠された方は、安心して妊娠期そして出産・子育てができると言っていいだろう。きっとどこかのタイミングで、自治体に助けられたと感じる瞬間が訪れると思う。実際私が経験したことや見聞きしたことで、ぜひともおすすめしたい自治体の支援を紹介したい。
まず、自身に妊娠が分かると病院やクリニックから「母子手帳をもらってきてください」と言われる。そこで自治体へ足を運ぶことになるだろう。人によっては婚姻届や転入届を出した時以来の訪問、なんてこともあるかもしれない。それだけなかなか区役所や地域センターへ足を運ぶことは少ないと思われる。妊娠届が受理されると早速母子手帳がもらえる。この母子手帳のデザインは自治体によって違うので、どんなデザインかなと少しワクワクする。
母子手帳だけではなく、たくさんの書類をもらうが、その中に助産師さんとの面談がある。区役所で直接妊娠届を提出すると、その場ですぐに面談ができることもあるそうだ。母子手帳をもらった流れで面談も出来れば、別の日に再度訪問することが無いので便利かもしれない。
ここでの助産師さんとの面談はとても有意義な時間である。面談というと堅苦しい印象があるかもしれないが全くそんなことは無く、妊娠期においての身体の不調や、気持ちの変化、旦那さんはどれだけ協力出来るか、周囲に手助けをしてくれる方がいるか等、その時に不安なこと悩んでいることを、たくさんの出産を見てきただろう先輩に相談する気持ちで話しをすることができる。同じ女性なので旦那さんに話しても共感されにくい話も、「そうだよね、分かるよ。その時はこうしてみるといいよ」と的確なアドバイスももらえる。初産婦さんは初めての妊娠、これから迎える出産についてアドバイスを聞けるし、経産婦さんは妊娠期や出産についてだけでなく、一人目の子の接し方や気持ちのケアについても聞くことが出来る。その時その時で同じ妊娠期でも違う悩みや不安があるもので、話を聞いてもらい時に経験談をふまえたアドバイスを頂ける時間が貴重で、面談後ほっとした気持ちになれたのを忘れない。
これだけではなく、面談後に品川区から妊娠のお祝いとしてカタログギフトをもらえる。これがまた豪華なのである。内容としては、ベビー服の5点セット、人気商品として見かける木製の知育玩具、また一人目の子と2~3歳離れていたとしても一緒に遊べそうな玩具。写真映えしそうな可愛らしいベビージム、離乳食期に活躍しそうなブレンダーや食器、その他家電など、こんなものもあるの!?とびっくりする内容である。またこれが年々アップデートしているようで、私自身、長男の時に見たカタログと次男の時に見たカタログは内容が違っていた。しっかり見直しされ、その年代で人気な物などが揃えられているのである。「心ばかりの品ですが・・」ではなくちゃんとした「お祝い品」と感じることができた。自宅に戻ってからしばらくは、カタログをパラパラめくってどれにしようかな~と悩んだものである。ベビー用品に関してはSNSやインターネットでも評価が高い物が載っているし、ベビージムやお昼寝用のマットなどは、自分で買うには悩むけど、もらえるなら欲しいと言った心境になる。二人目三人目ともなれば、一人目の時には買わなかった物、玩具などは一人目の子も一緒に使えそうな物などを選ぶことができる。カタログギフトってこんなにワクワクさせてくれるのか、と驚きが隠せなかった。それぐらい嬉しいお祝いを頂けるのも品川区民の特権である。
そして妊娠期に無料で行ける歯科検診の利用は強くおすすめする。妊娠期はどんどんおなかも大きくなり、動くのがつらくなってくる。つわりもあれば自身の歯科検診など後回しになるのも分からないでもない。しかし、赤ちゃんが産まれれば昼夜関係なくお世話に追われ、よっぽど歯に不調が出なければ歯医者さんへ行こうかなという気になれないかもしれない。いざ行ける頃には歯がボロボロなんてことを避けるためにも、行けるときに、しかも無料で行けるなら利用する方がお得である。対応してくれる医療機関は一覧になっていて、地区ごとに明記されているので自宅から近い歯科医院を見つけることもできると思う。おなかが大きくてしんどい、つわりが少しあって口の中に器具が入るのがいやだなと思うかもしれないが、体調と相談しながら頑張って行ってもらいたい。
そんなこんなで無事に出産、母子共に元気に退院となれば育児が本格スタートする。その時におすすめする自治体の支援をご紹介したい。
まず、助産師さんによる「すくすく赤ちゃん訪問」という支援がある。これは何かと言うと、助産師さんが自宅へ訪問してくださり、赤ちゃんの発育状況や産後のママの体調や気持ちの変化などを聞いてくれるのである。出産をすると赤ちゃんの検診は定期的にある。0歳の内は検診だけではなく予防接種も多いので、小児科へ通う回数は想像しているよりはるかに多いだろう。検診や予防接種の時は流れ作業のような時もあるので、ゆっくりと相談、ましてや自身の気持ちや身体の不調についての相談はしにくいことがある。そんな時に話を聞いてくれアドバイスをもらえるのだから有難い。またこの支援は1ヶ月健診後から4ヶ月検診の間にお願いすることになっている。この時期は育児にがむしゃらに向き合っている頃。今までの自分の生活リズムがグッと変わり、その変化に一生懸命対応しようとしている頃なので、その時に相談できる機会があることは助かるし、自宅に来ていただけるなんて最高だ。まだ首が据わっていない赤ちゃんを連れていかなくていいのである。自宅への訪問だったら部屋着でもいいくらいだ。もし母乳で赤ちゃんを育てているのであれば、赤ちゃんがどれだけ母乳を飲めているか、大きくなっているかは気になるところである。1ヶ月検診で体重の増えが少ないと言われたりしたら尚更気にしてしまうだろう。すくすく赤ちゃん訪問では、赤ちゃんの体重、首の据わりや声かけに反応があるか、足の関節が外れていることはないかなど発育の様子を見てくださるので、心配なことなどあればいくらでも聞くことが出来る。私は次男の時にお世話になった助産師さんがとても好きになり、その後の保健センターでの検診時に偶然お会いした時も、名前を覚えていてくださりとても嬉しかったことを覚えている。
また育児をしていると、少し自分の時間が欲しくなるのも事実だ。それはまったく悪いことではないと思う。ママだって一人の人間である。赤ちゃんは可愛いし、育児も家事も一生懸命やるだろう。でも一人の時間が欲しくないと言ったら嘘になる。一人の時間があったら出来ること、病院へ行く、おつかいへ行く、リフレッシュにヨガをする、はたまた何もしないで自宅で過ごす。人それぞれ何かしらはあると思う。そんな時に利用できるのが「オアシスルーム」という場所だ。1時間500円で赤ちゃんを預かってくれるのである。対象は、品川区在住の保育園に通っていない生後4ヶ月から就学前の子ども。年度内の回数制限はあるが、自分の都合によって少しの間でも預かってもらえるのは嬉しいサポートだ。そういった時間を設けることで、また育児を頑張ろうと思えるのも事実である。また、同居する家族以外の人と触れ合うことでの子どもの成長も期待できる。例えば言葉の発達や、身体の発達など、普段とは違う環境が良い方向に刺激され成長を感じるかもしれない。子どもを預けて自分が楽をするなんて印象はまったく持たない方がいい。これから先も続く子育て、時に息抜きをしながら楽しむ方が親子にとって良いと思う。
これ以外にも友人が利用していた「産後ドゥーラ」もおすすめをする。これは産後6ヶ月の赤ちゃんがいる方対象で、赤ちゃんのお世話や家事などをやってくれるサポートだ。なんと品川区から1時間あたりの補助が出るので、結構大きな金額を区が負担してくれるのである。赤ちゃんは食べなくても食事の準備はしなくてはいけないし、赤ちゃんがいるからこそ掃除は入念にやりたい。でも夜中に何度も起きては母乳やミルクをあげ、寝不足でそこまで頑張れない時もある。そんな時に家事をやってくれる方がいたらどれだけ助かるか。しかも自治体の補助有りだなんて、ありがとう品川区!といった気持ちになるだろう。
妊娠期や乳児期は様々な変化に対応していくことで必死になることもあるだろう。でも、品川区はたくさんの支援やサポートが充実しているので、活用し自分への活力にしていけるといいと思う。もし品川区在住で妊娠が発覚した方がいたら、大船に乗った気持ちで自治体のサポートを受けながら、育児を楽しんでもらいたいと心から思う。