育休復帰の体験談

2022年3月28日

ワーキングママ

第1章 育休はいつまでにする?0歳児クラスにするのか、1歳児クラスを狙うのか

私が育休から復帰した時の流れについての体験談をご紹介します。
この章では、育休から復帰するにあたり、期間をいつまでにするか、0歳児クラスでの入園と1歳児クラスでの入園どちらを狙うのかをどのように決めていったのかを記載します。

1,育休を取得できる期間とは

育休(育児休業)は、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(通称:育児介護休業法)で定められています。

原則として、育休を取得できる期間は子が1歳に到達するまでの期間、つまり子どもの1歳の誕生日の前日までです。

しかし、保育所等への入所ができなかった場合などの職場に復帰できない事情がある場合は1歳6ヶ月に達するまで育休を延長する事ができます。

さらに、平成29年10月以降は、1歳6ヶ月以降も保育所等に入所できない場合には2歳に達する日まで育休延長をすることが可能になりました。
また、勤務先の就業規則によっては、独自に追加の育休期間が設けられている場合もあります。

公務員や大手企業等では3年間の育休取得が可能な場合も多いです。

2,私の勤務先の育休期間

私の勤務先は、法定通りの育休期間が定められています。

そのため、保育所等に入ることができたタイミングで2歳までの間に復帰をする事となっていました。

職場の雰囲気や、本人の働きたい意思によっては、とにかく最短での復帰(月齢に関係なく0歳児クラスに入れる)をすることが当たり前である場合もあるようなので、そのあたりは事前に下調べをしておく必要がありました。

私の勤務先、特に私の所属している部署は当時女性:男性が25:3ほどで、うち子どもがいて短時間勤務している先輩ママが6名ほどいました。

そのため、基本的には働くママに理解があるという認識でした(そもそも、中途入社時にはっきりと、子どもを持ちたいと面接で伝え、人事からも育休取得や時短勤務をしやすい職場とは聞いていました)。

そこで、先輩ママに、育休の期間について聞いてみると、
「0歳で復帰する必要なんてないない、なんなら2人続けて産んじゃったっていいくらいだよ!」
と言われ、思った以上に柔軟だと感じました。

3,自分のキャリアプランと復職タイミングを考える

まず前提として、私の職種は経理職です。
経理の最大の繁忙期は、3月に決算を迎えた後の4〜6月で、この決算処理を何度もこなしていく事で、経験を積んでスキルを向上することができます。

ところが、私は今の勤務先に12月に入社して約9ヶ月で妊娠が判明し、出産予定日が5月であったため、入社後約1年3ヶ月となる3月のタイミングで産休に入る予定となっていました。

ちなみにこのタイミングとなってしまったのは、本来入社後2回目の決算を終えたあたりで産休を取得する事を目指して妊活をするつもりでしたが、計算を誤ってスタートしてしまった上に、想定より早く授かってしまったという贅沢な誤算でした。

5月生まれの場合、育休延長して1歳児クラスを狙えば、ほぼ2年間の育休を取得することが可能になります。

2年も休めるのはとても魅力的だったのですが、入社後数ヶ月の手探り状態で行った一度きりの決算処理だけで、2年もブランクが開いてしまう事になるのはとても不安でした。

また、繁忙期が4月〜6月とはいえ、最も忙しいのは最初の1週間であるため、1歳児クラスの4月に入園させて、慣らし保育を終えてから復職をすると、結局は中途半端にしか決算処理に関われない事になります。

となると、復職したタイミングでは入社4年目の中堅なのに(おまけに年齢はもっと行っていて)、新入社員程度の知識と経験しかない、さらにブランクもある、というのはとても心許なく感じました。

4,自治体独自の制度を発見

自分の復職後のキャリアのことを考えると、2年も休むのは心配だと思い、0歳児クラスに入園させる方に気持ちが傾き始めました。

そこで、人事担当との面談の時に、0歳の4月に復帰を考えてます、と伝えたところ、
「保育園激戦区なんですか?そうでもなければ、0歳で復帰する人なんてほとんどいないから、気を遣わずに2年休んでくれていいですよ。」
と言われました。

そう言われると、また気持ちが傾き始めました。

5月生まれで0歳児クラスに入ると、0歳11ヶ月での入園になるので、ほぼ1歳なわけだし、早く入園させ過ぎて可哀想というほどでもありません。

ですが、前職で先輩ママが1年の育休をとって復職した際に、
「なんで育休って1歳の誕生日の前日までなんだろう。はじめての誕生日くらい、こどもと1日一緒にすごしたかったのに。」
と言っていたのが私の中で強く印象に残っていました。

また、せっかく1年とれるはずの育休を1ヶ月も繰り上げるのは勿体ない、という思いも残っていました。

そんな風に思い悩んでいる時に、自治体の保育園関連の事をインターネットでみていると、気になる制度を発見しました。

それは「保育所予約事業」というもので、特定の保育所に限り、0歳児クラスの4月入園とは別に「予約枠」があり、4月出産予定日の子から先着順に予約をすることで、保護者の持っている点数に関係なく1歳の誕生月からの入園が確約される、という内容でした。

つまり、0歳児クラスの入園ではあるものの、4月でなく5月に入園できる上に、面倒な書類選考や面接なく、妊娠中に入園が決まるという制度です。

とても魅力的な制度に感じたのですが、詳細な情報はインターネットで調べてもほとんど出て来ず、実際に私が申し込み可能なのかはよくわかりませんでした。

そこで、役所に出向いてこの制度も含め入園事情を聞きに行くことにしました。

5,役所に入園についての実態を聞く

後日、有休をとって役所の児童課に相談をしに行きました。

事前にインターネット等で出てきた情報より、以下の2つの園が自分の中の有力候補でした。

A園:家から1番近い公立保育園で、ネットの口コミでは園庭が広くのびのびとした方針となっている

B園:予約事業対象で唯一歩いて通える範囲の認定こども園で、ネットの口コミでは園長が優しく、幼児クラスでは英語やスイミングの授業がある

その他の近隣園はネット上での口コミは見つかりませんでした。

質問した項目は主に以下の点です。
・私の住んでいるエリアの保育園の混み具合はどのような感じなのか
・0歳児クラスと1歳児クラスで入りやすさに違いがあるのか
・予約事業の手順と、5月生まれの場合申し込めるのかどうか

対応してくださった若い女性職員はとても丁寧に答えてくれました。

相談してわかった事は、以下の通りでした。

・私の住んでいるエリアはさほど保育園激戦区ではない
・0歳児入園なら第6希望まで書けばどこかに入園できるが、A園は0歳児の定員が少なく、B園は人気のある園のためどちらも難しい
・1歳児入園の場合も同様にどこかには入れそうだが、A園は点数的に微妙(その年の申込状況次第)、B園は難しい
・予約事業は、B園の場合例年6月生まれぐらいで埋まるので、出産予定日が5月ならば、申込日(予定日の8週間前)すぐに申し込めば入れる可能性が高い

そこで、私は以下の通りで進めることに決めました。

①予約事業で間に合えば妊娠中にB園への入園を決める

②1歳の誕生日の時点(0歳児)ではA園だけを書いて提出し(恐らく落ちるので)、1年育休を延長し、1歳4月に運良くA園に入ることを狙う
→だめならその他の園

ただ、予約に申込むと、基本的に辞退はできないので、育休中に園見学をしてじっくり選ぶことはできません。

そのため、本当にB園に決めてしまっていいのか急いで結論付ける必要がありました。

6、希望園を見学する

あまりモヤモヤしていても時間が勿体ないと思ったので、次のお休みが取れたタイミングでB園を見学しに行きました。

妊娠中の中途半端なタイミングで見学する人は珍しかったようで驚かれましたが、快く受け入れて貰えました。

口コミどおり、爽やかな笑顔の園長先生が迎えてくれました。

私のイメージする保育園は、昔ながらの建物に、手書きの連絡帳などのイメージでしたが、綺麗に塗られた外壁とオートロック・自動ドアの出入口、電子での連絡帳管理や人感センサーを活用した赤ちゃんの健康管理など、先進的なシステムを取り入れている事に驚きを感じました。

また、幼児クラスの風景は、幼稚園卒の私としては馴染みのあるような、勉強も遊びも楽しく行っている雰囲気が見て取れました。

お腹の子が楽しく通っている様子がありありと頭の中に浮かんできたので、ここに通わせたい!と思い、他の園の見学は行きませんでした。

7,入園時期の確定

予約申込をすると決めてからは、とにかく予定日8週間前までに枠が埋まらない事を祈りました。

申込日にまた休みを取って役所へ行き、なんとか無事に申込ができたのですぐに夫に喜びの連絡を送りました。

申込完了した事で余程の事がない限り1歳誕生日(0歳児クラス)の入園が確定しましたので、上司に復帰時期の報告をしました。

この時点では、まだ1歳の誕生日を子どもと過ごせない予定でしたので、そこだけは残念に思いましたが、面倒な保活がこれで終わりになったのでホッとしました。

8,コロナによる入園延期

入園が決まっていたので、産後はのんびり過ごしていたのですが、入園を間近に控えた2020年の春、世間はコロナウイルスのことで大騒ぎになりました。

当園は閉園になる事はありませんでしたが、4月に入園した子達は、入園式を終えた後すぐ登園自粛が要請されました。

私は5月に入園予定だったのですが、緊急事態宣言中は登園を自粛し、緊急事態宣言が解除された段階で来て欲しいと要請されました。

とても不安に思いましたが、この期間は育休がそのまま延長となり、保育料も自粛期間分返還される事となったため安心しました。

この時の緊急事態宣言は5月末で解除されたので、入園は6月、育休復帰も6月からとなりました。

結果的に、私が希望した通り約1年の育休を取って、1歳の誕生日は子どもとのんびり過ごす事ができました。

9,まとめ

育休をいつまでするかについて、子どもの生まれる時期で休める期間が変わりますし、子どもと長く過ごす事を優先するか、キャリアを優先するのかどうかも判断の基準になります。

今回私の場合、自治体に特別な枠があった事と、コロナ禍の影響で1歳1ヶ月までの期間となりました。

当然、必ずしも思うような時期に復職できるとは限りませんが、私の自治体のように、あまり知られていない便利な制度がある場合もありますので、早いうちから情報収集をしておく、情報が見つからない場合は素直に役所に相談するのが良いと思います。

第二章 復帰に向けたスケジュール

この章では育休から復帰に向けたスケジュールについて、私の体験談をご紹介していきます。

1,一般的な育休復帰に向けたスケジュール(認可園に入園を前提)

(1)0歳児クラス4月に入園して復帰する場合
0歳児クラスで復帰することを目指す場合、育休の期間は1年以内となりますので、生まれる月によってはかなりタイトなスケジュールになります。

・出産(又は妊娠中)〜夏頃
保育園の情報収集スタート。
ある程度希望の園を絞り込んだら、随時保育園見学を申し込み、見学をします。

・10月頃
4月入園の申し込み受付が一斉に行われます。
申し込みと同時に面接となっている場合もあります。

・1〜2月頃
保育園の当落通知が届きます。
場合によっては二次募集が行われる事もあります。

・3月頃
入園説明会等が行われます。
それをもとに、入園に向けて必要な物品等を揃えます。

・4月
入園、慣らし保育
職場復帰

(2)1歳の誕生月または1歳児クラス4月に入園して復帰する場合
早生まれの場合などは、そもそも0歳児クラスの4月には申し込みができない場合が多いです。
5〜7月くらいの生まれの場合は、そのエリアの保育園倍率や、ママが早く仕事に戻りたいかどうかなどをもとに、0歳児4月では入園させずに、1歳児クラス4月に入園させる場合も多いようです。

・出産〜1歳の誕生日の数ヶ月前くらい
保育園の情報収集、の保育園見学をします。
0歳児入園よりも時間的余裕があることや、赤ちゃんがある程度大きくなっているので入園してからの生活イメージがしやすくなります。
ママ友がたくさんできていれば、生の情報収集もよりしやすくなります。

・1歳の誕生日より前(時期は自治体による)
1歳の誕生月での入園申し込みをします。
元々育休期間が2年以上の職場では申し込みの必要ない場合もありますが、申し込みをしないと1歳の誕生日以降育児休業給付金が受け取れなくなるため注意が必要です。
詳細は職場の人事に相談すると良いでしょう。

●途中入園できた場合
各園の示すスケジュールに従います。

●途中入園できなかった場合
翌4月の入園に向けて準備をします。
(1) の秋以降と同様のスケジュールになります。

2,私の場合の育休復帰に向けたスケジュール

(1)私の保活スケジュール
第一章でご紹介しました通り、私の場合、保活を妊娠中(育休に入る前)にスタートし、育休に入る直前に入園先が確定しました。

具体的には
・1月(妊娠7ヶ月頃)
保育園に関する情報収集を開始しました。
私の住んでいるところは地元でもなく、特に地域活動などもしていないため、近所に知り合いママは1人もいません。
そのため、情報源は母子手帳と一緒に貰った自治体のビラやインターネットだけでしたので、なかなか思ったように欲しい情報は得られませんでした。

・2月(妊娠8ヶ月頃)
インターネットだけでは情報収集できないと判断し、役所に保育園の情報を相談しにいきました。
あまりダイレクトに「どこの保育園が人気なのか」ということは何となく聞きづらかったのですが、私の第一希望、第二希望の園はなんとなく人気があるような印象をうけました。

そして、第一章に記載した「予約事業」の事が詳細にわかったので、具体的にこれから自分が何をするべきなのかという事がわかりました。

・3月(妊娠8〜9ヶ月)
★保育園見学
第一希望の保育園の見学に行きました。
またしてもインターネットで保育園見学の作法を検索して、とりあえずアポなしはダメで、まずは比較的先生の手の空く時間帯に電話しないといけないという事がわかりました。
そこで、保育園のホームページから1日のスケジュールを確認し、お昼寝中と思われる時間帯に電話をしてアポを取る事にしました。
張り切って電話したにも関わらず一度目は誰も電話に出ず、2度目は担当者不在と言われ、小心者なので心が折れそうになりましたが、無事に折り返しの電話でアポを取る事ができました。
ただ、ある程度こちらの希望の時間で融通がきくかとか、土曜日の午前に見学させて貰えないかな、と思っていましたが、きっちり平日の中途半端な時間を指定されたので、やはり1日有休を取らないといけませんでした。
今思えば、ただでさえ人手が必要な保育園で、3月なんて卒園や進級の準備でバタバタなはずです…。
相手のことを思えば、イベント事が少なそうな時期(2月とか)に見学に行くべきだったと後になって反省しました。

保育園見学のイメージは、適当な部屋で子どもを遊ばせて、先生と質疑応答するイメージがあったのですが、そもそも子どもがまだいないのであまり何をするのかわかりませんでした。
実際行ってみると、ちょうど子ども達がお散歩や園庭遊びでほとんど出ていたこともあり、殆ど全部の施設を回って見せて貰う事ができました。
年々成長しながら過ごしていくイメージが掴みやすかったです。

見学にいったら第1希望の園をとても気に入り、先述した「予約事業」の申し込みをする事にしました。

★保育園申込と決定
「予約事業」は出産予定日から逆算して規定の週数(8週前)に到達した順番に申し込むことができたので、私の場合は3月に申込となりました。
無事に先着順に間に合う事ができましたので、必要な書類を提出して入園が決定となりました。

実際に入園するタイミングは、私の場合出産予定月の1年後の5月で申し込んでいましたが、仮に予定日より早く4月に生まれた場合は自動的に4月入園になる制度でした。
そのため、上司へは「4月か5月かわからないけどとりあえず1年後には復帰できます」と伝えて産休に入りました。

(2) 出産してからのスケジュール
無事に5月に出産をし、慣れない育児に奮闘しました。

育児に段々慣れてきた頃に、第2希望だった近所の保育園で月に一度の赤ちゃん広場というものが開催されている事を知り、毎月足を運ぶ事にしました。
そちらの園は、結局見学には行っていなかったのですが、先生達も優しそうで、園庭が広くて良い印象でした。
他のママ達は1歳にこの園に入園させたいと言っている人が多く、熱心に先生に質問をしていました。
私は心の中で『うちはもう保育園決まってるんだ♪』と若干優越感に浸りながらも、この園の良さをあまり知ると、やっぱりこっちにすれば良かった…という気持ちにならないかと内心ヒヤヒヤしました(贅沢な悩みですが)。
そのため、赤ちゃん広場の終了後、毎回園内をぐるりと見学させて貰えるのですが、そちらには参加しないようにしました。
秋頃になってくると、赤ちゃん広場や支援センターのママ達は保活のことでざわつき始めました。
私は、最初のうちは何にもやらなくていいし楽だと思っていたのですが、あまりにも何もない事に不安を覚え始めました。
保育園の当落連絡も終わり、他の人達は入園説明会の案内が来ている様子なのに、私のところにはなんの案内も来なかったのです。

本当に入園できるのか?と不安になりました。
考えてみたら予約申し込みをした後の流れを役所からも園からも何も聞いていませんでした。

(3) 入園準備
入園まで2ヶ月を切った3月、私は痺れを切らして保育園に電話してみました。
おそるおそる電話しましたが、名前を言うとすぐに反応して貰えたので、ちゃんと入園予定で把握して貰えていると感じて安心しました。
そこで今後のスケジュールを確認すると、入園の1ヶ月前ぐらいに役所から書類が届くので、受け取り次第入園説明を予約してください、と言われました。
私は勝手に4月入園の人と一緒に説明会を受けてのんびり入園グッズを用意するつもりでいたので、思ったよりタイトなスケジュールである事に衝撃を受けました。
でも考えてもみたら途中入園扱いになる以上はスケジュールは慌ただしくなるという事なんですね。

4月に無事書類が届いたため、すぐに入園説明会のアポをとりました。
同じく5月に入園するもう1人と一緒に、担任となる先生から説明を受けました。
準備するものは思ったほど多くありませんでしたが、入園までに食べさせないといけないものが多くあったため大変だと感じました。
また、うちの子は抱っこで揺らさないと寝ないし布団に置けないと伝えたところ、お昼寝の練習してくださいと言われてとても焦りました。

帰宅後は、食品リストをもとに毎日一品ずつ新しい食材を与えて、何とか入園に間に合わせました。
用意するものはタオルや衣類に名前をつけるくらいでしたので、特に時間はかかりませんでした。
お昼寝は出来ないものはできないと諦め、入園してから謝ろう、と決意しました。

(4) 育休中の職場との関わりと復職への準備
育休中は、もしかして会社から仕事の事で連絡あったりするかなという心配がありましたが、特に業務の事で何か連絡がくることはありませんでした。

出産を終えた後に上司と人事へ報告のメールを送り(電話するか悩んだのですが、あまりにボロボロで話す元気がなかったため)、それ以外は人事と定期的に書類のやり取りをする程度でした。

私は今の会社に入社してからあまり長くなかったので、あえて赤ちゃんを見に来て貰う程仲の良い人はいませんでしたが、普段ランチをしていたメンバーと、1度昼休みに子供を連れてランチに出かけたり、一部の方が定期的に職場の様子を連絡してくれたりしたので、まだ自分も職場の一員だと感じながら過ごす事ができました。

また、復帰2ヶ月前の3月に部署のランチ懇親会に招待してもらい、同日に復職に向けた上司、人事との面談を行いました。
復帰後の部署異動等はない事が説明され安心しましたが、入園説明がまだだったため具体的な復帰スケジュールは別途連絡する事になりました。

その後、コロナ禍1年目の緊急事態宣言中だった事もあり、入園説明の時点で登園自粛を要請されてしまい、会社へ相談する事にしました。
ちょうど4月に職場の組織再編があり、上司が変わってしまい不安に思いましたが、特に問題なく自粛期間中は育休延長を認めて貰う事ができました。

緊急事態宣言は5月末で解除になる事が決定され、入園は6月1日からとなりました。
1週間程度の慣らし保育がありましたので、6月第2週の月曜日から復職する事に決まりました。

育休中は、子どもがあまりにも昼寝してくれないため、朝はかなりゆっくり寝て過ごしていたので、5月に入ってからはなるべく仕事再開時と同じスケジュールで過ごせるように徐々に生活リズムをシフトしていきました。

1ヶ月程度かけて身体の準備をしていたことで、復帰後疲れ果ててしまうような事もなかったので良かったです。

3.まとめ

育休から復職に向けたスケジュールについて、私の体験談をご紹介しました。

スケジュールの決め方は、やはり保活をどうするか、どうなるかに左右されるところが大きいです。
保育園の情報収集はできれば妊娠中から徐々に行うのがおすすめです。
そして、入園タイミングが決まるのも、入園に向けて何が必要かわかるのも大体入園の1ヶ月前くらいなので、入園準備品にこだわりたい人は、ある程度事前にリサーチしておくのも良いと思います。

職場との関わりについては、誰かとたまに連絡をとって職場の状況を知っておくと、復職した際スムーズに溶け込む事ができると感じました。

第3章 職場への復帰に向けて準備しようと思った事、実際した事

これまでは主に私の育休の期間やスケジュールをご紹介しました。
この章では、職場への復帰に向けた育休中の過ごし方について、私の体験談をご紹介していきます。

1、 職場への復帰に向けて育休中に準備すべき事とは

育休中は、赤ちゃんにしっかり向き合って、赤ちゃんのお世話をして過ごすための期間です。そのため、基本的には仕事の事を考えて過ごす必要はありませんし、実際に育児で手一杯であれば仕事の事を考えている余裕などない場合が多いでしょう。
しかしながら、1年ないし2年、まして3年の育休をとった場合、そのブランクが足枷となって復帰してから辛い思いをしてしまったり、体力的にもたなくなってしまう場合もあります。

そこで、育休の終わりが近づいてきたら、仕事に慣らす為の準備をしたり、人によってはもっと早い段階でなんらかの仕事に繋がる準備をしている方もいます。

具体的には以下のような例が挙げられます。

・自分の業務に関してのスキルアップをする…上位の資格取得など
・これまでの業務に近い作業をする…PC操作や製作物など
・業務に関連する時事問題を追う…法改正やニュースなど
・働いている時と同様のライフスタイルで過ごす

実際に、私の夫の同僚は、育休中に資格(夫が何年も受験しているが落ち続けている)に合格し、復帰後に職場で活躍しているという話を聞きました。

2、 私が職場への復帰に向けて準備しようと思った事

私は、職場では入社歴は短いものの、年齢的にはベテラン寄りであるので、育休を取った事によるブランクで仕事について行けないようになる事は特に避けたいと考えていました。
また、いてもいなくても変わらない人材ではなく、休んでいた事を感じさせないような仕事をし、復帰してくれてよかったと周りの人に思ってもらえる状態で復帰したいと考えていました。

そのため、育休中でも業界の流れに置いていかれないよう、法改正や業界動向はしっかりチェックすることや、上位の資格の勉強をしたり、今まで足りなかったスキルの向上を測っておきたいと思いました。

私の仕事は経理で、簿記2級の資格をもっています。部署内では、ほとんどの人が同じように簿記2級を持っているのですが、その他にも簿記1級や税理士、公認会計士、社会保険労務士の資格を持っている人もいます。
そして、これらの上位資格に合格した場合、ささやかながら会社から報奨金も貰えます。
私は、『1年あれば何らかの資格が取得できるのでは?しかも、育休中で収入が下がっているところに、報奨金が貰えたらとても嬉しい!』と考えました。
これらの上位資格のうち、税理士や公認会計士はスクールにも通わず取得する事はまず難しいので、簿記1級か社会保険労務士の勉強をしようと考えました。妊娠中のややマタニティハイになっている状況の中で、簿記1級と社会保険労務士の参考書や問題集を購入し、本棚にずらっと並べて意気揚々としていました。

さらに、経理の仕事では業務上当然PC作業を行うのですが、前の職場では比較的アナログ重視であったためPCスキルが特に求められず、また業務の改善をする事も認められなかった(でしゃばるとお局に潰される)ため、エクセルやワードなどの最低限の知識しかありませんでした。PCやソフトウェア関係は専門の部署の人がいたので、困ったら全部丸投げにしていました。
しかし、今の職場では、複雑な数式であったり、マクロやアクセスを使用したファイルを当たり前に使用しています。さらに、少しでも業務効率を改善するために、各種機能を駆使して検討する事を各社員が求められています。
私はそれまでエクセル数式をあまり知らないことや、マクロを使えない事で上司や先輩から特に咎められたりした事はありませんでしたが、ある程度の数式は使える事が当たり前の職場ではありますし、マクロやアクセスが使えると一目置かれるような印象もありましたので、育休で時間のあるうちに、PCスキルを大幅アップしよう!と考えていました。

3、 職場への復帰に向けて実際準備したこと

(1)産前休暇中の過ごし方
産休に入るまでは、なかなか引き継ぎが終わらず、直前まで残業もしていましたので、あまりのんびりする時間がなく過ごしていました。

実際産休に入ってみると、自由に使える時間がかなりあったのですが、既にお腹がかなり大きかったこともあり、ついのんびりとごろごろしてしまったり、何かするとしてもベビーグッズを買いに行ったり、ハンドメイドのスタイやおもちゃを作ったりして過ごしていました。

せっかく妊娠中にたくさんの参考書を買っていたし時間もたっぷりあったのですが、とにかく仕事から解放された非日常感でやる気が起きていませんでした。

出産前が唯一自分の時間が取れる時だという話を聞いてはいたのですが、たまたま私の周りの友人は赤ちゃんがよく寝るから、昼寝の時間は暇だと言っている人が多く、それならお昼寝の時間を勉強タイムにすればいいのだな、と考えていました。

(2)産後の過ごし方
無事に出産し、5日間の入院生活を終えて、赤ちゃんとの生活が始まりました。
私は里帰りをしませんでしたので、産褥期の1ヶ月間はとにかく夫頼みだったのですが、夫の仕事がこの時期帰りがやたら遅く(日付けが変わるくらい)、ほとんど会話するタイミングもありませんでした。
ただ、産褥期に動くのはいけないという事は理解してくれていたようで、帰ってきてから夜中に私の食事を用意してくれたりしていました。とてもありがたかったのですが、忙しい夫にそこまでやらせている自分もダメなんじゃないか、とストレスに感じる事もありました。
あと一歩で産後うつになるのでは?というところで助産師との面談や、友人の訪問があり、何とかボロボロになりながらも産褥期を乗り越えました。

生後2〜3ヶ月頃になると、子どもがまとめて眠るようになったり生活リズムが整ってくるという情報を見ていたので、少しは自分の時間を持てるようになるかと期待していました。
しかし、我が子は殆ど昼寝をしないし起きている間は殆ど泣いているような、いわゆる手のかかる子でした。
そのため、一日中抱っこをしているか、添い乳しながらなんとか布団の上に一緒に寝転がって過ごしていました。
自分の時間を作るなど、夢のまた夢でした。

生後半年を過ぎてくると、子どもはお昼寝をしないのは相変わらずの事だったのですが、ベビージムやぬいぐるみなどを使った1人遊びが少しずつできるようになってきました。
そこで私は少しだけ自分の時間が取れるようになりました。数十分程度なので、当初私がやりたいと思っていた勉強などはそこから始めても到底できそうもありませんでした。
ただ、何か実りのある事に時間を使いたいと思い、クラウドソーシングサイトに登録してみる事にしました。隙間時間で、ビジネス的なやりとりや、PCを使用した作業のリハビリができるのではないかと考えたからです。また、育児休業給付金の金額も減額になる時期でしたので、少しだけお小遣い稼ぎができれば一石二鳥だと考えました。

最初のうちは数十円の細かなタスクを処理するだけでしたが、初心者可能なライティング作業をいくつか契約し、作業をこなしていきました。
1日数十分程度の限られた時間の中で作業する事はなかなか大変でしたが、たった数百円でも対価を得て仕事をできた事に達成感を感じました。

育児は基本的に見返りがないので、(当然子どもの成長する姿は可愛いし嬉しいのですが)自分のした事を誰かに認められていると感じました。
長く休んでいると、少なからずこのまま働きたくないな、という思いも出てきていましたが、この些細な副業をした事によって、仕事に復帰する事をとても前向きに捉えられるようになっていました。

育休からの復帰が近づいてくると、いよいよ具体的に仕事の事を思い出そうかとも考え始めましたが、部署異動はないと言われていたものの、実際何の業務を担当するかは伝えられていなかったので、オンライン上の社内掲示板を確認して会社の近況を知っておく程度に留めておきました。

4,実際に復帰してみて

結果的に、殆ど仕事に関する準備などできないまま復帰の時を迎え、やや不安に思いながらも会社に行きました。
しかし、上司との面談で、私の担当する事になった業務は事前に予想していた内容と全く異なっており、私が休み中に何の準備ができていないとしても特に影響はありませんでした。
また、復帰してからは家事と育児と仕事で多忙を極めますが、本当に必要な知識ならその時にしっかり時間を捻出して調べることはできているので、無理をして育休中に頑張らなくても良かったと感じています。

5.まとめ

第3章では私が育休から職場への復帰に向けて準備しようとした事と、実際にした事の体験談をご紹介しました。

育児というのは思い描いていたように上手くいくものではなく、妊娠中に準備していたけれど時間がなかったり、モチベーションが下がってしまったりして思うようには進みませんでした。
一方で、リハビリ程度に行った副業は、仕事へのモチベーションを高めるためにやってよかったと思っています。

休み中に、勉強をしたりする時間や余裕があればラッキーですが、必ずしもそんな準備をする必要はないので、赤ちゃんとの時間をゆっくり過ごしながら、自分の働いている姿をイメージするだけでも十分な準備になると思います。

 

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