保育士によるQ&A 癇癪を起こす子どもに関して

2021年10月8日

子育て

3年程保育園に勤めていました。3歳の子どもを持っており、実際に自分が感じた悩みや実際に園児と触れ合ってみてやってよかった対応やアドバイスを紹介していければなと思います。(宮下)

Q 最近癇癪が多く、大人もイライラします。いつまで続くのでしょうか

A 癇癪が見られる時期は1歳~4歳で個人差が激しくハッキリいつまで、と明言はできませんが多くの子どもは自分の感情を話せるようになってくるとなくなってくるように感じます。なにがきっかけでスイッチが入るのかわかりませんよね。大変だと思います。大人が怒るとさらに激しくなることもあるので、気持ち的に優しい声掛けができない時は誰かに預けたり、少し子どもと離れる事をおすすめします。また、子どもがスッキリするまで泣かせたり感情を出させてあげるのも良いかと思います。子どもも、大人と同じように泣くとスッキリする事があるようです。泣き終えた時にはケロっとしていて急に別の話をし始めたり・・なんて私の息子はよくありました。周りの目が気になる公園やお店の中ではなかなかできませんが、お家の中などではこんな事をしてみてもよいかと思います。必ず終わりは来るので思いつめすぎずにいきましょう。

Q1歳半を超えてから少しでも嫌な事があると泣き叫んだり怒ったり癇癪を起こすようになりました。どう対処したら良いですか?

A 1歳半という月齢は自分で歩くのも慣れ、以前よりさらに自我が芽生えてくる時期です。ですが、まだ言葉も2語文ほどしか話せず自分の感情を上手に言葉に出来ません。

なので泣いたり怒ったりする事で自分の感情を表しています。1歳半の子どもは「〇〇だからだめ」など、できない理由などを伝えてもまだ理解しきれないかと思います。なので別の事に気を引かせてはどうでしょうか。スーパーでお菓子がほしい!でもお家にはまだお菓子があって今日は買う日ではない時。「あ、見て見て!あれなんだろう?」と大げさに言う。そして子どもの目線が別のとこへ移ったら「あれ、見に行ってみようか」と自然に子どもを誘導してみる。実際にうちの子どもは効果的で、子どもはなんでも興味があるようでお菓子コーナーからお魚コーナーへ連れていき、「なんのお魚だろう?」と話しを変えるとお菓子の事は忘れている様子でした。別の事に気を引かせる時には大げさに言うのがポイントで、演技をしているつもりで言ってみてください。

Q1歳過ぎから起こっていた癇癪が、2歳を過ぎてもなおりません。

A 1年近くも向き合ってあげて、とてもえらいと思います。2歳だと言葉もだいぶ話せるようになり、身の回りのこともだんだんと自分でできるようになってくると思うのでもう少し、と思って頑張ってみて下さい。

なにがきっかけで泣き始めてしまうのかは未だに分からないかと思いますが、癇癪を起こさないように対策をする事も良いかと思います。まずは子どもの要望をしっかりと聞いてあげてください。「〇〇したい」と子どもが言った時、「だめ!」「いや」など否定的な言葉は使わず、「いいよ」と言ってあげる。必ずしも「いいよ」と言えないのはもちろん分かります。そんな時は条件をつけてみてください。例えばもう帰る時間なのに公園でまだ遊んでいたい!と子どもが言ったとします。その時は「いいよ、じゃああと10分ね」と最初に肯定をしてあげて、そのあとに「〇〇ね」と話します。私の経験上、なにかをしてほしい時に「今はむり」等否定的な言葉を最初に使うとだいたいの子どもは「なんで!」と怒り始めます。なので「いいよ」と言ってあげてください。その一言で子どもはそのあとの大人の言葉に耳を傾けてくれる事があります。その10分がもったいない!と言う時は予定より早めに帰る事を伝え、仮に帰りたくない!と言った時も対応できるようにしてあげてください。また一人でお着換えをする!と朝の忙しい時間に子どもが言ったとします。そんな時は「いいよ。でも長い針が10のところに来たらママも手伝っていいかな?」と視覚で理解できるような声掛けをするのも効果的です。時間の感覚を理解する事は難しいですが、長い針が10や1、に来るという事は理解できます。数字がまだわからない子どもの場合は、時計にシールを貼ってあげる。「このシールのとこに、この針がきたらね」などと伝えると分かりやすいかもしれません。

まとめ

癇癪に関しては保育園に勤めている間、色んな保護者から質問や相談がありました。

実際、私の息子も癇癪をよく起こす機会が2歳頃~3歳にかけてありました。イヤイヤ期と重なり、なにかある度「いや」と。そのイヤイヤを言っているうちに本人もなにをしたいのかわからなくなり「ギャー!」と大きな声で泣き叫ぶこともありました。正直、外でやられると周りの目を気にして優しく声を掛けるけど、子どもも落ち着く事はなく。そのうちイライラしてきて余裕なくなりますよね。その抑えている気持ちにもイライラしてきて無言で腕をひっぱって公園から帰ったり・・。周りから見たら本当に嫌な親だったと思います。ですがあの時はあぁする事しかできない程、余裕がありませんでした。癇癪が収まり、今は言葉と言葉で気持ちを伝えられるようになって思う事があります。周りの目はあんまり気にしなくてよいという事。「子どもがかわいそう」とかその場だけしか見てない他人に言われたって気にする事ありません。公園にいるママさんが見ている。その視線が嫌!・・わかります。でももしかしたら、「あーうちの子もあんな感じだったなー大変だなー」と思っているかもしれません。周りの目を気にしない、それだけで心が軽くなり、ほんの少しの余裕ができますよ。

私が働いていた保育園で、落ち着いたと思ったのにまた始まった‥家だとイラついて子どもに優しくできない。子どもを迎えに来るのも嫌。そんな事思う自分も嫌と、とても悩まれている方がいました。

やはり思うのは、子どもの話を聞いてあげる事。話を聞く事を継続して行っているとママやパパは話を聞いてくれるんだ、と理解するようになります。子どもは日々成長していて、昨日は使っていなかった言葉を突然使うようになったりすることもあります。話を聞いてあげる環境が当たり前になると子どももゆっくりと言葉で気持ちを伝えてくれるようになります。そうするとだんだんと癇癪は落ち着いてくるかと思います。

可愛い子どもを嫌、面倒と思うのも嫌ですよね。でも人間だから仕方ないのです。大人だって、親だって我慢の限界があります。そんな時は上にも書いたように、そっと離れてみてください。もちろん、子どもの安全を考慮して。少しでも1人になれば落ち着けると思いますよ。

誰かに預けてリフレッシュできるならば思う存分にしてください。気持ちの切り替えができるときっと次に子どもに会った時、可愛さが溢れると思います!

ここまで対応の仕方や癇癪をさせない工夫のお話をしてきました。

最後になりますが、やはりお母さん・お父さんが心の余裕をもって子どもに接してあげるのが一番効果があると思います。時には大人も休んで、可愛いお子さんにたくさん接してあげてくださいね!

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