2021年11月1日
子育て
「年子」と言うと「大変そう」、「可哀想」と言われた経験があることを耳にすることがります。私は年子について「可哀想」というイメージがあることは、実際に年子を妊娠したときに初めて知りました。いま年子を妊娠中の方や、周りに心無い言葉をかけられて気にしてしまった経験がある方に向けて、実際に私が年子育児を経験して思うことについてお話していきます。
「年子」とはそもそもどういった兄弟のことを言うのでしょうか。なんとなく年が近い兄弟のこととは分かっていても年子の定義について曖昧だったりしますよね。年子というのは必ずしも1学年差のことを言うわけではないのです。
年子を妊娠する場合、早くても11か月差の兄弟、遅いと1歳11か月差の兄弟と幅広いのです。上の子が早生まれ(1~3月産まれ)の場合は年子でも学年は2学年差となります。他にも上の子が4~6月生まれで下の子が翌年の3月までに生れれば年子でも同学年となるケースもあります。
我が家の場合、長男は2015年4月生まれ(現在年長)、次男は2016年12月生まれ(現在年中)と1歳8か月差で1学年差の年子ですが長男があと1か月早く生まれていた場合は、2学年差の年子になっていたということになります。
私は長男が1歳を迎えた頃に、次男を妊娠しました。もともと子どもは2人欲しいと考えていたため、「それがたまたまこのタイミングだった」ただそれだけで「年子」ということに何も感じなかったのが正直な感想です。友人に年子を育てているママがおり、「本当に大変…」という話は良く聞いていたので、「数年間は大変になるかな」という気持ちはありましたが、「年子だから可哀想かな」とまでは思ったことはありませんでした。何歳差だとしても1人の子どもを育てるのと、2人育てるのでは大変になるのは当たり前だという認識でした。
年子の妊娠が分かったときに、「年子ってどんな風に育つのだろう」と疑問に思いネットで検索することがありました。すると、「年子は可哀想」「まだ赤ちゃんなのに好きでお兄ちゃんになるわけじゃない」「上の子が妊娠中にかまってもらえなくなるのが可哀想」という投稿や記事をたくさん目にして正直びっくりしたのを覚えています。それと同時に、その「年子は可哀想」というイメージに苦しんでいるママたちの心の声に触れるきっかけにもなりました。なぜ2歳以上離れていれば何も言われることがなく、年子だと可哀想なのでしょうか?とても疑問でした。何歳差でも子ども自身がお兄ちゃんやお姉ちゃんになりたいと望んでそうなっている場合は少ないのではないかと…。私がネット上で目にした年子に対してのネガティブな意見は、
・下の子を妊娠中、上の子のお世話ができない
・上の子を甘えさせてあげられない
・「大変そう、私には無理」
このようにママが赤ちゃんにつきっきりになってしまい、上の子がかまってもらえなくなるといったニュアンスの意見や、ママ自身が大変そうで余裕が無くなりそうといった意見が多くありました。
年子の場合は、下の子を妊娠中のときに上の子がまだ赤ちゃんという状況になります。妊娠中のお母さんは悪阻で体調が優れなかったり、疲れやすかったり、安静にしていなければならない場合があったりと、何かと普段どおりに過ごすことが難しくなることが多いです。その点で年子を妊娠すると不安に感じる方も多いと思います。
私の場合は長男が早産児だったこともあり、今回の出産のときも前回同様、管理入院が必要なことを予め医師から告げられていたのです。確かにその時は「妊娠後期には入院しなきゃならないのか…上の子はママが居なくても大丈夫かな?」といった不安の気持ちがなかったといえば嘘になります。
しかし、基本的には家で普段どおりに遊んだり、天気が良ければ一緒にお散歩したりしながら過ごしていたので、妊婦だったことで上の子のお世話が疎かになっているとまでは感じたことがありません。それどころか、上の子がまだ赤ちゃんでお昼寝が必要だったので、午前中は一緒に公園に行き、午後は子供と一緒にお昼寝する事が出来て私自身の身体を休ませる時間が確保できたことがすごく有り難かったです。2歳差以降のお昼寝なしの子を抱えての妊娠よりも、年子だからこそのメリットだと感じました。
私は妊婦という状況でも、子どものために出来る限りのことをすればそれで良いかなと考えていました。それはきっと何歳差だったとしても同じで「ここまで頑張らなくては母親として失格」といった考え方をしてしまうと、精神的にも辛くなってきてしまうと思っていたから。子どもが笑っていてくれていればいいという自分なりの考えを持っておくと、楽になるのではないでしょうか。パパやおじいちゃんおばあちゃんなど周りと協力しながら妊娠中も上の子と楽しく過ごしていきたいですね。
年子を出産するとママが赤ちゃんのお世話で忙しくなり上の子が寂しい思いをするのではないかと考える方も多いはず。実際に私が年子を妊娠したときに心配したのは、妊娠中の生活よりも「産後、長男と次男のお世話の両立がどのくらい大変なのか」といった点でした。赤ちゃんのお世話がどのくらい大変なのかは、1人目を育てた経験がある方ならなんとなく想像がつきますよね。最初の1か月は外出できないため、上の子に我慢をさせてしまうことになります。でもこれは何歳差でも同じことですし、家族と協力できるようにしておくことで解決できます。家に居ても授乳とオムツ替え、寝かしつけを繰り返す生活になることから、上の子がママに甘えたいときに甘えられないかもしれません。
その改善策として私の場合は、実際に下の子が生まれてからは定期的に「長男がママを独り占めできる時間」と「長男がパパと思いっきり遊べる時間」を作ることを決めていました。そのためにパパが赤ちゃんのお世話をしっかり出来るように事前に話し合うことも必要になりますが、上の子にとって「特別な時間」を作ってあげることは実践して良かったと感じています。そうやって工夫しながらバランスを取っていくことができれば「可哀想」なんて言われても気にならないくらい、上の子の笑顔を見ることができますよね。
私は下の子を妊娠中にコンビニのおばちゃんに「お腹おっきいけど年子になるの?こんなに小さいのに、もうお兄ちゃん?まだママに甘えたいのに大変だねぇ」と言われたことがあります。率直な意見として「あなたに関係ない」これに尽きますよね。我が子はまだ赤ちゃん。「年子になるの、嫌だなぁ」なんて言いませんし、そう思うかどうかは現時点ではまだわかりません。実際に年子を育てた経験のない人が言う「可哀想」は聞き流すのがいいですね。
私は「お兄ちゃんちゃんだからお兄ちゃんらしく」などと長男に言うつもりもなかったので、世間の目はここまでも「年子だと上の子が可哀想」といった認識であることにかなり驚きでした。結局は子どもたちのために親が関わり方を工夫すればいいと思うのです。
他人に言われる「年子が可哀想」という意見に対して、気にする必要はないにしても実際に自分の体調や身体の負担、体力面で不安を感じる方も多いと思います。実際に年子出産にリスクはあるのでしょうか。妊娠や出産は母体への負担が大きく、1人目の出産で身体にかかっていた負担を回復させるには1年ほどかかると言われています。年子での妊娠となれば、完全に身体が回復する前に妊娠することでの身体への負担は大きくなると医師に言われました。その分周りの協力が必要になることもあるため、年子になる場合は家事や上の子のお世話に協力してもらえる人手の確保をしておけると安心ですね。年子の出産前に家族と話し合っておくと良いでしょう。
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次男が誕生した頃の長男は1歳8か月。私の妊娠中、長男は赤ちゃんの存在をそこまで理解できていなかった様子だったため、初対面が楽しみでもあり心配でもありました。次男の出産時はおじいちゃんおばあちゃんの家で長男をみてもらっており、周りの協力あって無事に次男を出産することが出来ました。
初めて兄弟が対面したときは「かわいいねぇ」と言いながら赤ちゃんをなでてくれたのを覚えています。ベビーベッドで眠る次男を物珍しそうに眺めており、「あかちゃん?あかちゃん?」と気になる存在として受け入れてくれました。長男は小さいながらに弟を自分よりも小さい存在と認識したようで、おもちゃやぬいぐるみを「どうぞ!」と次男の寝ている横に置いてくれたり、自然とお兄ちゃんとして接してくれている様子に感動しました。嫉妬や戸惑いというよりも、興味津々で弟を迎え入れてくれたのです。
下の子を出産したら長男が「ママが弟ばっかりで僕には構ってくれない…」となるのかなと思い心配していたのですが、上の子もまだ小さかったこともあり、周りからよく聞く「赤ちゃん返り」のようなものが無かったことにも驚きました。小児科の先生にこれを話すと、年子だと上の子が気づいた頃には下の子が生まれていたという感覚なこともあるそうで、赤ちゃん返りがないパターンもあるそう。我が家の場合は本当に2人一緒に成長したというイメージです。赤ちゃんが泣いていると「ママ、泣いてる!」と教えてくれたり、オムツを次男のベッドに持っていってくれたりと、小さいながらに積極的に弟に関わろうとしてくれていたのです。なので私が下の子のお世話で忙しいというよりは、長男と一緒に次男に関わったという方が正しいかもしれません。そして次男が寝ている時は長男と2人の時間を楽しみ、私なりに長男の気持ちを汲み取りながら過ごすことができたと感じています。
これは嘘みたいな本当の話なのです。2人目を出産するまでは1人が2人になる不安を抱えていましたが、自分自身の精神的な負担は2人目を産んでから楽になったと感じて驚きました。もちろん物理的には、2人の子どものお世話を同時にこなさなければならない大変さはありましたが、明らかに前よりも穏やかになれている自分に気づいたのです。
下の子が泣き止まなかったり手がかかることがあっても、自然と長男の存在が癒やしとなり笑わせてくれることが多く、当時を振り返ると2人目の子育ては、長男に救われたと感じることが本当に多かったと感じています。年子だからこそ、「上の子もまだ小さいのだから…」と思っていたのですが、弟が生まれたことで兄の意識の変化にも気づくことが出来ました。
長男だけを必死に育てていた頃と比べて、2人目は手の抜き方を知っていることもあり、「完璧な育児」を目指さなくなりました。物理的にやることが多いということもありますが、長男だけに目をかけていると存分に目をかけてあげられる環境だからこそ、小さなことで叱ってしまうことや私自身が一生懸命になり過ぎてしまうことが多かったです。弟が生まれてからは、ある程度長男には自由になんでもやらせてあげることが出来るようになり、私自身もキャパが広がったように感じます。そして私が楽になっただけではなく、長男にも今まで以上に優しく接することが出来るようになったと思います。
弟が生まれてから、長男が弟のお世話をしたいと言ってくれることが多く、オムツを一緒に替えたり一緒にお風呂に入って身体を洗ってあげたりと楽しみながらお世話をしてくれることが増えていきました。そんなとき私が「弟可愛い?」と聞くと、「早く一緒に遊びたい!」と兄弟で遊べる日を心待ちにしている様子で、弟が生後6か月を過ぎた頃からだんだんと一緒に遊んでいるような様子を目にする機会が増えました。1歳差なので興味があるものもなんとなく同じで、ブロックを高く積み上げて2人でケラケラ笑っていたり、車を走らせて遊んでいたりと大きくなるにつれて兄弟の時間が増えていきました。兄だからといって、おもちゃを弟に譲ってあげることなどは当然難しく、ちろん小さいながらにお互いの感情をぶつけて喧嘩することも増えましたがそれも年子育児の醍醐味だと感じています。
長男が幼稚園の2歳児クラスに入った際も、「弟も連れていきたい」と言ったり、幼稚園で制作したものは「弟にも見せたい」と言ってくれたり…。気づいたときには長男の頭の中には常に弟の存在があったのだなと。それは小さい頃から、長男が6歳になった今でも変わっていません。どんなに喧嘩をしても「嫌い」という言葉は出ないですし、一緒に成長してきた大切な存在として捉えてくれていると私は思います。
兄への憧れからか、「自分も兄のように出来る!」といった自信がすごくなんでもチャレンジする弟。歳が近い分小さい頃は特に、いい意味で兄を兄と思っていないところがありました。生後6か月で滑り台をハイハイで登ってみたり、親としてはヒヤヒヤする場面も多かったのですが、弟の「兄とおなじようにやってみたい」という気持ちを行動から感じ取ることが本当に多かったです。
現在は兄が幼稚園の年長、弟が年中ですがお互いのお友達とも学年関係なく毎日遊んでおり、幼稚園でも兄弟で遊んでいることが多いです。家を出る際に弟が兄に「今日もお外で一緒にあそぼうね!」と話している姿を良くみかけており、なんだかんだ弟はどこか兄を頼りにしているような気がしています。ここまで兄弟が近い存在で居られるのは年子ならではかもしれません。
年子の場合、どちらかが許したり譲ったりすることが最初のうちは本当に難しく、だんだんと喧嘩が激しくなりました。我が家の場合は弟が兄を見て育っている分負けん気が強いので「お兄ちゃんだから兄ばかりを叱る」というよりは2人ともまだ小さいので双子のように育てたといった感じ。お互いが会話できるようになると更に喧嘩はすごくなりましたが、家にいながらも毎日お友達と遊んでいるような感じで、大きくなった今でも「2人にしか分からない子供だけの世界観があるんだなぁ」と日々みていて感じます。同時に1歳差なのに、たまに見せる長男の弟を可愛がる姿をみて嬉しくなったり、弟が兄に慕っている様子をみて微笑ましいと感じる瞬間も多いです。親から見ると「双子のように育ててきた」という感覚ですが、どこか兄弟間では兄として自然と弟の面倒を見たり、弟として兄を頼りにし、慕っている様子もあります。
現在はお互いの出来ること出来ない事を認め合い、補い合っている様子を見て年子の良さをより感じています。兄は勉強が得意で弟は運動が得意なのですが、出来ないことわからないことはお互いに聞いたり、教え合いながら頑張る姿をみていて歳が近いっていいなぁと感じる瞬間が年々増えているのです。
最初にお話したように「上の子にかまってあげられなくなる」という世間のイメージですが、兄弟が小さい頃は、上の子を気にかけて上げる必要があると思います。しかし現在の我が家のように年中、年長くらいになってくると「ママかまって!」という事もだんだん減っており「兄弟で遊ぶ」ということがどんどん増えているような感じ。歳が近い分、何をしていても同じように楽しめて、同じような感覚で居られることが心地よいのかなと側でみていて感じています。
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今まで一人っ子として周囲が自分だけに注目してくれていた環境から一変、赤ちゃんが生まれることで周りが下の子に注目するようになりますよね。そんな時の上の子の心中は、「みんなが急に自分を見てくれなくなった」と感じること。このときに大好きなママやパパが上の子そっちのけで赤ちゃんのお世話に集中してしまうと、上の子が「寂しい」「もっとかまってほしい」と感じるようになると思います。
下の子が生まれる前から「赤ちゃんが産まれるけど、変わらずあなたのことも気にかけているよ」と伝えておくこともとても大切です。そして、赤ちゃんが生まれてから私が意識していたことは、「弟のお世話をする際に長男にかならず声をかける」ということ。例えば、「今から赤ちゃんのオムツを替えるね」、「赤ちゃんお腹が空いたみたいだからミルクをあげるね」と必ず兄に声をかけます。自分だけ置いていかれてるような感覚を与えないために、まずは何をするにも兄に先に伝えることを徹底したのです。
すると、「僕もお手伝いしたい」と言ってくれたり、赤ちゃんに興味を示してくれるようになりました。逆に赤ちゃんが泣いていると「ママ、赤ちゃん泣いてるよ。おなか空いたのかな?」と兄の方から赤ちゃんを気にかけてくれるようになりました。どんなに赤ちゃんのお世話で忙しくても兄のことも「家族の一員として大切にしている」ということを言葉や行動で伝えてあげる意味でも、これはやってよかったと感じています。「ママが僕にありがとうって言ってくれるのが嬉しい」と長男に言われたときに、言葉にして伝える大切さに改めて気付かされました。
出来るだけ上の子に我慢をさせないように、上の子優先での行動を心がけました。次男が生後1か月を迎えて、外出できるようになってからはほぼ毎日朝から子育て支援センターや児童館に通いました。子育て支援センターにはスタッフの方が常にいることで、小さい赤ちゃん連れでも安心感があり、赤ちゃんが寝てしまってもベビーベッドで寝かせてあげることが出来ます。体を動かしたい長男に出来るだけ我慢をさせることなく、自由に遊ばせてあげることが出来る場として子育て支援センターは最適の場所だったのです。スタッフの方が下の子を見てくれている間にたくさん長男と遊んであげることも出来、まだ幼稚園に行っていない息子にも同年代の近所のお友達を作ってあげることができたりと、良いことだらけでした。
同時に私自身も家で2人の子どものお世話をするよりずっと穏やかな気持ちで居ることが出来て、子どもたちと同年代のママ友が自然とできたこともすごく良かったです。歳の近い子どもを2人家で見ていて息詰まることももちろんあるので、こういった場で同じような悩みを抱えるママとの交流が出来ることはとてもありがたいですよね。他にも市で開催している子育てイベントなどに積極的に参加することで、上の子を退屈させないよう心がけて来ました。
そして、何かするときにもまずは長男の意見を出来るだけ優先し、尊重してあげるようにすることで「ママはいつも自分の意見に耳を傾けてくれる」と思ってもらえるようにすることも大切にしています。「これとこれどっちがいいかな?」「こことここならどっちに行きたい?」など長男に対して選択肢を与えてあげると良いかなと思います。
年子育児で大変なことは、ママが忙しく手一杯になってしまうことではないでしょうか。まだ小さい子どもたちのお世話は楽しい事ばかりではなく、休む暇なく多忙な毎日です。年子の妊娠が分かったときから、ある程度自分が困ったときに助けてくれる人を探しておけると安心ですよね。両親が近くにいればおじいちゃんおばあちゃんでもいいですし、保育園などの預かりをやっているところが近隣になるか、探しておくといいでしょう。また、近所のママ友が居れば助け合うのもいいですね。
私の場合は、両親も多忙だったため子どもを預けることは出来ませんでしたが、子育て支援センターで仲良くなったママ友と助け合いながら育児をこなすこともありました。例えば、下の子が急に体調を壊して病院に行くことになったときに、上の子を少しの時間預かってもらったり。下の子のために兄を付き添いで連れて行くことで自分自身の大変さもありますが、兄自身も楽しくないのでグズります。これを理解して助けてくれるママ友の存在は本当に大きかったです。
どんなに長男優先を心がけていても、長男だけに時間を作ってあげることはなかなか難しい現実ですよね。でもきっとたまにはママやパパを独り占めできる特別な時間も欲しいはず。そう思ってパパと相談し、ママと二人でお出かけする日やパパと思いっきり遊べる日を定期的に作っていました。そのためにはパパが赤ちゃんのお世話が出来るようにしなくてはならないですが、夫婦で相談してパパやママを独り占めできる特別な時間を作ってあげると、長男はすごく喜んでくれましたよ。
お出かけしていても「弟なにしてるかなー?」と時折長男の口から弟の話が出たりして、そんな発言も嬉しく感じていました。長男と久しぶりに二人の時間を作ることで子どもの成長に改めて気付かされることもあり、とても有意義な時間になりました。
年子を妊娠したときに最初に決めていたのは「お兄ちゃんだから」と思いすぎないようにしようということ。たった1歳差でお兄ちゃんとしてのプレッシャーを与えたくないというのもありましたが、まだ「お兄ちゃんになった」という自覚もない中で親がお兄ちゃんとして扱ってしまうのはよくないかなと考えていました。「お兄ちゃんだから弟に優しくして」と言うこともないですし、弟に対してそこまで気を使う必要もないと思っています。先程もお伝えしたとおり、ほぼ双子のように育ってきた兄弟なので、あまり「兄、弟」という立場は本人たちは気にしていないのです。
しかし、大きくなってきてからは自然と「僕はお兄ちゃんだから弟に優しくするね」「小さい子には優しくしたほうがかっこいいよね」と言うようになってきました。それはきっと幼稚園に通いだして、弟以外にも自分より小さい子と関わるようになったからだと思います。最初は0歳と1歳の兄弟。「お兄ちゃん」なんて意識する必要はないかもしれないですね。
逆に、今では褒めるときには「さすがお兄ちゃん」というフレーズを使うとやる気に満ち溢れた表情を浮かべることもあります。叱るときに使いがちな「お兄ちゃんだから」は、褒めるときに意識して使うようにすると子どもが受け入れやすくなるのです。
子どもが大きくなってきて上の子が兄として意識し始めたときは、上の子を立てるような振る舞い方をするのもいいでしょう。長男が弟に対して優しくしてくれたときに、間接的に弟に対して「優しくしてくれる良いお兄ちゃんだね」と伝えたときに、「僕かっこいいでしょ?優しいでしょ?」と言うようになり、段々と兄弟喧嘩も減ってきているのが現状です。褒められると嬉しいのもあると思いますが、大きくなってくるとどこか兄として認められたい気持ちもあるのかなと思います。上の子に対してのフォローの仕方一つで急に成長が見られることもあり、年が近いのにこんなに良いお兄ちゃんしてくれるんだなぁと、子どもの成長とともに感じることが出来るのです。子どもの年齢に応じて長男に対してのフォローの仕方を変えていけると良いと思います。
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長男が2歳になった頃、幼稚園の2歳児クラスに通うことになり週に2回2時間ほど幼稚園に行くことになりました。この時期はお互いの自我がぶつかり合いちょうど兄弟喧嘩が増えてきた頃で、少し兄弟で別々の時間を過ごすことで「お互いが邪魔されず自由に遊べるかな?」と思っていました。当時1歳の次男は、いつも横に居た兄がたった2時間離れるだけでこの世の終わりかと思われるほど「にいにーにいにー」と大泣きだったのです。想像もしていなかった光景に衝撃を受けましたが、それだけ兄の存在が大きかったことを知り、嬉しくもありました。この頃から弟は「早く幼稚園にいきたい」といった気持ちが大きくなり、兄への憧れも次第に大きくなっていきました。幼稚園に兄を送ると「いく!いく!」と門の前で大暴れ。私にとっては兄が幼稚園に行く時間が近づくと弟が暴れることが予想できるようになり、兄弟が離れている間の2時間が逆に大変に感じていたほどです。それくらい親が思っている以上に、一緒に過ごしてきた時間が長いだけ兄弟の存在が大きくなってきているのかなと感じた瞬間だったのです。
兄が居ない間に弟と買い物に行くと、「これ、にいにの!」といって兄がいつも買っているお菓子を必ず一緒に選んで渡してくれました。性格的なこともあるかもしれませんが、兄が帰ってくるのを楽しみにしているあまり、ごっこあそびをしていても「にいにが〜」と兄の話題が絶えず、離れていても常に頭の片隅に兄の存在があることは本当に嬉しかったのを覚えています。
一方兄の方ですが、幼稚園から帰ってくると弟にプレゼントと、幼稚園で弟にお手紙を書いたり、折り紙で紙飛行機を作ってくれていたり、園庭のどんぐりを拾って帰ってきてくれることがありました。弟が兄を想うように弟のことを考えてくれている兄が居るということ感激でした。まだ2人とも言葉が未熟なこともあり、やりとりが上手く行かず喧嘩になる日々だったので、ここまでお互いの事を考えていることに私自身が気づけていなかったのです。
兄に憧れていた弟がついに幼稚園に通い始めることになりました。年中の兄は、バスに乗るときも弟の手を引き隣に座ってくれていました。周りの年少さんはママと離れることで不安定になってしまう子も多い中、次男は兄と一緒に通えることが嬉しくて早起きして園服を着て、まだかまだかと園バスが来るのを待つ毎日。年子で、小さい頃はまるで双子のように育ててきた兄弟でしたが、やはり兄への憧れは今でも年々大きくなってきています。最初の方は弟がクラスでも楽しめているか心配だったようで、兄が何度もクラスに様子を見に来ているとこのとでした。
幼稚園でも兄の友達の中に混ぜてもらって年上のお兄さんたちと遊ぶのが日課になっていた息子。入園して間もなく、「〇〇くんの弟だよね?」と兄の友達や先生からたくさん声をかけてもらえたようで毎日ニコニコで楽しかったお話をしてくれていました。こういう経験ができるのは歳が近く、同じタイミングで幼稚園に通える兄弟の特権ですよね。私自身3つ下の妹がいますが、幼稚園はかぶらなかった為、このような経験はなかったこともあり、羨ましく思います。身近に信頼できる存在が居てくれる安心感があるのかもしれません。兄は弟のお友達には「〇〇くんのお兄ちゃん」という見方をされることもあり、2人揃って幼稚園に通いだしてからどんどんしっかりしていくのが私から見ても分かりました。「小さい子にはやさしくしてあげないとね!」と言うようになったり、先生からも「泣いている小さい子に声をかけて先生のところに連れて来てくれたりしています」と言ってもらえたり…。兄弟で幼稚園に通いだしてから今まで見ることが出来なかった子どもたちの一面を見られる良いきっかけにもなっていました。
年子の良かったことについてたくさんお話しましたが、メリット、デメリットはそれぞれあると思っています。たとえば、「歳が近いことで一緒に遊べる、楽しい」ことの反対に「物の取り合いになる、喧嘩が頻繁」などがあると思っていますが、それをデメリットと捉えないことを心がけています。親としては喧嘩が頻繁だと大変ですし、子どもたちも「歳が離れていればここまで喧嘩にならないのに」と思うことがあるかもしれません。歳が近いから故に、喧嘩がヒートアップしすぎて怪我に繋がってしまう事もあるかもしれません。「一人っ子だったらもっとたくさんお菓子食べられるよね?」と子どもに言われたこともありました。でも、喧嘩ができる相手が常にそばにいるメリットもあると思いませんか?分け合うことの大切さを普段から学べるきっかけになると私は思うのです。「たとえ一人っ子でもきっと食べられる量のお菓子は今と同じだし、一人で食べるよりも2人の方が楽しくない?」と息子たちに話したこともあります。
喧嘩が出来ない環境がデメリットだということではなく、今ある環境で「年子で良かったこと」を探しながら毎日過ごすことを心がけるのです。親が「年子で良かったな」と思える子育てをすることで、子どもにもそう思ってもらえると私は信じているということなのです。
もうすぐ7歳になる長男、最近「〇〇くんのお家に赤ちゃん産まれたんだって」「〇〇くんは一人っ子なんだって」とお友達の兄弟について話してくれることがありました。大きいお兄ちゃんがいる子のお家に行けば、知らなかった遊びを教えてもらえたり、一緒に遊んでもらえたのが楽しかった話などしてくれることもあります。赤ちゃんが居るお家に行けば、「赤ちゃん可愛かったなぁ」と言うことも。色々なお友達と遊ぶことでその兄弟と関わることが出来るのもいいですよね。
「あなたは年子で良かったと思う?弟と歳が近いのはどう思う?」と聞いてみると、「毎日一緒に遊べるから楽しい」と一番最初に返ってきました。これは普段私から見ていても納得です。現在は年長と年中で一緒に幼稚園に通い、帰ってきてからお友達の家に行ったり遊ぶ時もずっと一緒です。好きな遊びも、好きなテレビも同じなので今はだんだんと喧嘩が減ってきており仲良く遊べることが多いです。これが当たり前なだけではなく、本人の口から「楽しい」と聞けたことはすごく嬉しく思いました。
私の結論は「年子だから」「一人っ子だから」と、どのような兄弟構成であっても結局色々言ってくる人は居るということです。上の子が構ってもらえなくなるから年子は可哀想というのであれば、ずっと構ってもらえる一人っ子が良いのでしょうか。結局ネット上では「一人っ子だと寂しくて可哀想」という声もあったりとどのような環境でも同じだと思います。年子ならその子どもたちが、「年子で良かった」と思ってくれるような育児を親が工夫していけばいいですし、一人っ子でもそれは同じです。それぞれにメリットデメリットがあるのもみんな同じなので、何も気にすることはないのかなというのが私が思うことです。子どもたちが大きくなっても「年子で良かった」と言ってくれるようにこの先も親として子どもたちの成長に携わって行こうと思っています。
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