寝ない赤ちゃんの寝かしつけ方

2021年12月8日

子育て

第一章 赤ちゃんが寝ない理由と対処法

育児に奮闘する中で、最も大変なのが「寝かしつけ」ではないでしょうか。

寝かしつけをしても赤ちゃんが泣いてしまい、全く寝てくれないという経験をしたママはたくさんいます。

寝かしつけで赤ちゃんが寝てくれないだけでも困りますが、それに加えて泣いて暴れてしまうとママも困りますし大きなストレスになりますよね。

実際に私も、我が子の寝かしつけでとても苦労したのを覚えています。
産まれる前は「赤ちゃんはずっと寝ている」と聞いていたのに、いざ育児が始まると、全く寝ない我が子に驚きが隠せませんでした(笑)

寝かしつけをして家事もしなくてはいけないのに、一向に泣いて寝ない我が子にイライラしてしまったこともあります。

授乳もしたしオムツも変えた、室内環境も完璧なはずなのに全く寝てくれず、寝かしつけに3時間程かかってしまったこともありました(笑)

では、なぜ赤ちゃんは寝かしつけの際に泣いてしまうのでしょうか。
赤ちゃんは泣くことで意思表示をしていて、泣いていることには意味があります。

その時の私はとにかく泣き止ますことに必死で、赤ちゃんがなぜ泣いているのかしっかりと確認する余裕がありませんでした。

しかし、今は赤ちゃんがなぜ泣いているのかを追究したことで、赤ちゃんの泣いている原因を理解することができるようになりました。

なぜ泣いているのか、赤ちゃんとしっかり向き合うことで原因ははっきりと見えてくるのです。

そこで、この章では赤ちゃんが泣いて寝てくれない考えられる原因6つと原因別の対処法をご紹介いたします。

(1) お腹が空いているorお腹が苦しい

赤ちゃんはお腹が空いていたり、お腹がいっぱいで苦しくて泣いている可能性があります。
月齢が低い赤ちゃんは母乳やミルクを一度にたくさん飲むことができません。胃が小さいということも理由の一つですが、おっぱいを吸う力が弱く、ママの母乳も軌道に乗り始める前ということもあり、上手に飲めないのです。
その為、一度にたくさん飲めないことからお腹が空いてしまい泣いて眠れないのです。成長するにつれて一度に飲める量が増えていき授乳の間隔もまとまってくるのですが、それまでは赤ちゃんが泣いていたら空腹になっていないか様子を確認しましょう。

授乳を終えたばかりでお腹がいっぱいなはずなのに泣いて眠れない場合は、お腹が苦しくて眠れない可能性が高いです。
授乳が終わった際にゲップはしっかり出ましたか?ゲップが出ていない場合はしっかりと背中をさすってゲップを出してあげましょう。その為、お腹の張りを確認してあげて下さい。

(2) 脳が刺激されて眠れない

赤ちゃんは音や光にとても敏感です。携帯の光やテレビの音に反応して脳を刺激されて眠れていない可能性があります。その為赤ちゃんを寝かしつける際は、部屋を暗くしてなるべく音を立てないようにしましょう。
仕事から帰ってきて携帯をいじりたくなる気持ちはわかりますが、赤ちゃんの良質な睡眠を邪魔してしまいます。

(3) オムツが不快に感じる

オムツが濡れていてパンパンの状態だと赤ちゃんは不快に感じてしまいます。寝かしつけをする前にオムツが濡れていないか確認するようにしましょう。

(4) 遊び足りない

日中に遊び足りず体力が有り余っている場合は、まだ眠たくなく遊びたい可能性があります。赤ちゃんにぐっすりと夜に寝てもらうためにも午前中に遊ぶ時間をつくり遊んであげましょう。

(5) 室温が寒いor暑い

赤ちゃんはまだ自分で体温調節をすることができません。部屋が暑すぎたり寒すぎると大人でも寝心地がわるいですよね。赤ちゃんは大人よりも体温が高く、暑がりの傾向があります。エアコンを使用する場合、夏場は25℃から27℃、冬場は20℃から22℃が適温と感じるでしょう。夏や冬は赤ちゃんの様子を確認しながらエアコンの温度を調節してあげましょう。

(6) 昼夜のリズムができていない

赤ちゃんにしっかり夜に寝てもらうためには昼夜の区別をはっきりつけてあげましょう。朝は決まった時間に起こし朝日を浴びさせ、可能であれば午前中に外に散歩に出かけましょう。そして、午後はお昼寝をして、お風呂に入るという流れをルーティーン化することで赤ちゃんも昼夜の区別がつくようになります。

赤ちゃんが泣いてしまう原因はさまざまで、その原因をしっかりと追究することで、赤ちゃんが何を望んでいるのかを把握することができます。

ここまでは、寝かしつけで赤ちゃんが泣いてしまう原因とその対処法をお話ししました。
しかし、寝かしつけの対応策は万全でも、何をしても泣き続けてしまうということもありますよね。
それは「夜泣き」や「黄昏泣き」の可能性もあります。

皆さんは「夜泣き」や「黄昏泣き」という言葉を聞いたことがありますか?
夜泣きや、黄昏泣きは寝かしつけに奮闘するママを悩ます問題でもあります。

「夜泣き」
寝る前はご機嫌だったにもかかわらず、夜中になると急に泣き出してしまい、あやしても泣き止んでくれない症状のことをいいます。

夜泣きは生後3から生後1年半前後に起こりやすいと言われています。これはあくまでも目安であり、赤ちゃんの成長具合や個性によっても異なります。2歳を過ぎても夜泣きを繰り返す子もいれば、全く夜泣きがない赤ちゃんもいます。

「夜泣きの原因」
夜泣きのはっきりとした原因は不明ですが、お腹が空いていたり、暑い、寒いなど環境や体調面で不快に感じていたり、眠りが浅いことが理由と言われています。
また、夜泣きは脳や身体の成長過程の一つでもあると言われています。

① 不快感

赤ちゃんは少しでも不快に感じると泣いて意思表示をします。お腹が空いている、オムツが濡れている、室内が寒い、暑いなど、何かしらに対して不快に感じているのです。

② 日中の刺激が強すぎた

赤ちゃんは生後6か月頃から人の顔を認識し始め、脳の発達が著しい時期です。日中にたくさんの人に出会い、さまざまな体験をしたことで刺激が強すぎた反動で夜泣きに繋がってしまう可能性があります。

③ 卒乳やスキンシップの減少

働くママの中には赤ちゃんがまとまって寝てくれるようになる生後6か月頃から1歳頃に卒乳や断乳を始めるママが多いと思います。
卒乳をしたことで赤ちゃんは寂しくなり、夜泣きに繋がってしまっている可能性があります。また、添い乳をして寝ていた赤ちゃんは特に寂しさを感じ、夜泣きに繋がりやすいと言われています。

「夜泣きの対処法」

① 早起きをさせる

赤ちゃんに早起きさせることで、夜は比較的早い時間に眠くなります。昼夜の区別をつけてあげるためにも、朝は出来る限り決まった時間に起こすようにしましょう。朝を認識させるために起きたらまずはカーテンを開けて朝日を浴びさせてあげることも大切です。

② 日中に活動させる

日中は出来る限り遊ばせてあげましょう。理想としては午前中に遊んであげることです。体を動かすと疲れて夜にぐっすりと寝てくれるようになります。お昼寝をする際も時間を決めて長時間お昼寝をすることは避けましょう。
また、夕方に夕寝をしてしまうと、夜に寝付きにくくなってしまう原因になります。

③ 寝るまでのルーティーンを作る

寝る2時間前には入浴を終わらせて、寝かしつけをする体制を作りましょう。寝る前はリラックスできる音楽を流したり、絵本を読んだりと寝る前の入眠儀式を習慣化することで赤ちゃんは「今から眠る」ということを認識します。

「黄金泣き」

たそがれ泣きは別名「コリック」や「夕暮れ泣き」とも言われており、夕方頃に赤ちゃんが泣いてぐずってしまうことを言います。黄昏泣きは原因がはっきりとわからず、ママやパパを困らせる要因の一つです。
特徴としては一度泣き始めたら3時間以上泣き続けることもあり、週に4回ほど起こることもあります。夕方から夜の寝かしつけの時間まで泣いてしまうこともあるのです。

黄昏泣きは早くて生後2週間ごろから始まることもありますが、一般的には生後3か月から4か月頃に始まり、生後5か月から6か月頃に収まることが多いです。
こちらも夜泣きと同様、個人差があり全く症状が出ない赤ちゃんも居ます。

「黄昏泣きの原因」

多くの赤ちゃんが黄昏泣きを経験すると言われていますが、その原因ははっきりとわかっていません。夕方の食事の準備などで忙しい時間帯に泣かれてはママも困ってしまいますよね。なぜ赤ちゃんの黄昏泣きは夕方に起こるのでしょうか。考えられる要因として下記があげられます。

① お腹の不快感

お腹にガスが溜まっている、食べ過ぎて苦しい、お腹が空いているなどといったお腹の不快感で黄昏泣きが起こりやすいとされています。

② 気持ちの切り替えが上手くできない

赤ちゃんは泣くことでしか意思表示することができず、さまざまな感情を吐き出したり、切り替えたりする方法を知りません。そのため、泣くことで気持ちを落ち着かせていると考えられます。

「黄昏泣きの対処法」

① リラックスできる音楽を聞かせる

泣いている赤ちゃんは不安に感じていることがあるかもしれません。そこで赤ちゃんが普段聞いている音楽を流したり、ゆったりとした音楽を聞かせてあげることで赤ちゃんが落ち着いてくれる可能性があります。また、赤ちゃんはママのお腹の中にいた時の音を聞かせてあげることで落ち着く傾向があります。ビニール袋のカシャカシャという音やテレビの砂嵐の音などはお腹の中にいた時の音と似ていると言われているため、効果的です。

② 散歩に行く

気分転換に散歩に行くこともおすすめです。さまざまな景色を見ることで落ち着いてくれることがあります。その際もママは優しく声をかけてあげることで、赤ちゃんはよりリラックスできるでしょう。

③ おくるみに包む

抱っこをしても泣き止まない場合はおくるみを活用してみて下さい。赤ちゃんはママのお腹の中にいた時のように丸まることで落ち着くことが多いとされています。その為おくるみで赤ちゃんを包んであげることで、お腹の中にいた時の状態を思い出して、眠りだすと言われています。

④ お風呂に入れる

お風呂に入ることで、気持ちもさっぱりし温まることで気分転換に繋がります。お風呂に恐怖心を抱いていない赤ちゃんの場合は、黄昏泣きが始まる時間帯の前にお風呂に入れるようにしましょう。

第二章 正しい赤ちゃんの寝かしつけ方とは

赤ちゃんの寝かしつけ方はママやパパを悩ませる問題ですよね。

寝かしつけがうまくいかないと、自分の時間がなくなってしまったり、睡眠時間が減ってしまったりと、イライラしてしまいます。

実際に私も、寝かしつけがうまくいかず抱っこの仕方を変えてみたり、ミルクをあげてみたりと試行錯誤の毎日でした。

寝かしつけがうまくいかず、夜が来ることがとても億劫に感じてしまったこともあり、赤ちゃんと一緒に泣きながら寝かしつけをしていたこともありました(笑)

しかし今となっては寝かしつけのコツを掴むことができ、赤ちゃんもしっかりと寝てくれるようになって私自身も心に余裕ができました。

ママはパパのご飯を作ったり茶碗を洗ったり、赤ちゃんの寝かしつけが終わった後もやらなくてはいけないことが山積みです。

仕事をしているママならさらに大変ですよね。

赤ちゃんは月齢によって正しい寝かしつけ方は違いますが、共通していることがあります。

(1) 赤ちゃんの部屋を暗くする

赤ちゃんを寝かしつける際は部屋を暗くしましょう。灯がついていると赤ちゃんの脳が休まらず、眠りを妨げてしまいます。

(2) 部屋の温度は快適にする

部屋の温度は、暑すぎず寒すぎない快適な温度に調整しましょう。その際は必ず空調の風が赤ちゃんに当たらないように注意して下さい。また、赤ちゃんの体温は大人に比べて高めであり、自分で体温調整をすることができません。着させすぎたりしないように、室温にあった服装を心がけましょう。

(3) テレビや携帯の音量に気を付ける

テレビや携帯の音は赤ちゃんの脳を刺激します。寝かしつけの際は音量をなるべく小さくするか消してあげることをおすすめします。そうすることで赤ちゃんは落ち着くことができ、寝かしつけがスムーズになります。

(4) 入眠儀式を習慣化する

寝かしつけの前のルーティーンを習慣化しましょう。
授乳をして、お風呂に入り、絵本を読むなどと寝かしつけ前の行動を習慣化することで赤ちゃんに今から眠ると言うことを認識させることができます。

上記4つの内容ははどの月齢の赤ちゃんも、寝かしつけの際にとても大切にしたいポイントです。

そこで、この章では赤ちゃんの寝かしつけ方に困っているママのために、上記のポイントも含めて、正しい寝かしつけの方法を月齢別にご紹介していきたいと思います。

「新生児」

新生児は、まだ昼夜の区別がついておらず、寝たり起きたりを繰り返していて、睡眠時間も細切れです。

新生児期は活動時間が長くても40分程と言われていて、40分活動したらまた寝てを繰り返しています。
夜中も2時間から3時間程寝ては起きてを繰り返し、そのたびにオムツを替えたり授乳を行っているママも多いです。

新生児期の睡眠時間は一般的に1日15時間から20時間寝ると言われていて、ほとんどを寝て過ごしています。このうちの半分は「レム睡眠」であり、産まれて間もない間はレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しています。3歳頃までに睡眠時間が12時間程となり、大人とほぼ同じ周期でレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返すようになります。

新生児の寝かしつけ方は、ポイントは3つあります。

(1) 授乳後はゲップをさせる

産まれたばかりの赤ちゃんは上手にゲップをすることができません。また寝ない原因の一つにお腹が苦しくて眠れないということも多いです。授乳後にゲップをさせることでお腹の張を防いだり、吐き戻しを抑える効果があります。

(2) 19時以降は部屋を暗くする

仕事をして帰ってくる時間が遅いと難しいこともあると思いますが、19時以降はできるだけ部屋を暗くしてあげましょう。そして、その際はテレビの音も出さないように注意して下さい。部屋を暗くすることで赤ちゃんに夜ということを認識させることができます。

(3) 朝はカーテンを開けて日光を浴びさせる

新生児期は昼夜の区別がついていないので、決まった時間に眠ることはありません。
その為、朝はカーテンを開けて日光を浴びさせて、夜はカーテンを閉めて暗くしてあげることが大切なのです。

(4) おくるみを活用する

新生児期は「モロー反射」という体がびくっとなる現象が起こります。
寝ている間にモロー反射で起きてしまうことが多いので、それを防ぐためには布やタオルで赤ちゃんを包んであげることで寝てくれるようになります。
おくるみを使用する場合は、身体を強く締め付け過ぎないように注意しましょう。

また、赤ちゃんはお腹にいた時の音を聞くと安心して眠れると言われています。お腹にいた時の音と似ている物は、袋のガサガサという音です。
袋の音は胎内にいた時の音に大変似ていると言われていて、寝ぐずりをしていても楽に寝かしつけができるでしょう。

「生後2、3、4、5か月の赤ちゃん」

新生児から生後2か月頃までは1日の睡眠時間は16時間から20時間程ですが、生後3か月以降は昼夜の区別がつき始め、15時間程眠ると言われています。

また、活動時間も1時間から1時間半と新生児の倍以上になり、夜中の授乳回数も減ってくるでしょう。新生児期には夜中に何度も頻繁に起きていたのが、生後3か月頃から3時間から4時間程まとまって寝てくれるようになります。
しかし成長には個人差があるので、一般的には夜中に1回程起きると言われていますが、夜中に全く起きない赤ちゃんも居ますし、何度も起きてしまう赤ちゃんもいます。

生後2か月から生後5か月の赤ちゃんの寝かしつけのポイントは3つあります。

(1) 日中はしっかりと活動する

夜に眠る時間が遅くなってしまい朝になっても起きてくれない場合でも、7時頃までには起こすようにしましょう。起こす際は、頭や手足を優しくさすってあげることが大切です。
授乳と着替えを済ませたら、散歩にでかけ、日中はリビングでゆったり過ごしたり、散歩に行くなどして明るいところで過ごしましょう。

(2)お昼寝の時間を調整する

生後2か月頃から昼夜の区別ができ始めるため、お昼寝の時間も調整してあげましょう。
生後3か月から4か月頃になるとお昼寝のタイミングが決まってくる赤ちゃんも居ます。一般的にお昼寝の時間は3回から4回で、合計4時間から5時間程が理想的とされています。
お昼寝をしすぎると夜に寝てくれないのではないかと心配になるママも居ますが、実はお昼寝は長くても短くても夜の寝かしつけに影響するのです。
日中にお昼寝をしてくれず夕方に夕寝をしてしまった場合は、長くても30分程で起こしてあげるようにして下さい。30分程度であれば夕方に寝てしまっても影響も少ないと言われています。

(3)寝かしつけのルーティーンを習慣化する

昼夜の区別ができ始める頃から寝かしつけまでの流れを習慣化することが重要です。
お風呂に入り、授乳をし、決まった音楽を流すなど、日常生活の流れを決めます。これを習慣化することで、赤ちゃんは流れを理解し、寝る時間ということを認識するのです。
お仕事をしているママやパパは帰りの時間によっては寝かしつけの時間が遅くなってしまう可能性が高いと思いますが、出来る限り赤ちゃんの寝かしつけを優先するようにしましょう。
また、寝かしつけの際は「ねんねしようね」などと声をかけることで眠りを理解していきます。

「生後6、7、8、9か月の赤ちゃん」

生後6か月の赤ちゃんは動きが活発になってくる時期で、まとまって寝てくれることが増えるのでママも楽に感じてきます。
生後6か月から9か月の赤ちゃんの寝かしつけ方のポイントは3つあります。

(1) 日中は活発に活動する

この時期は、生後2か月から5か月の時と同様に日中に活動するようにしましょう。この時期の赤ちゃんは、ずりばいからハイハイ、つかまり立ちと自ら移動することができてとても活動的になります。その為、昼間にたくさん動くことで夜にまとまって寝てくれるようになります。また、生後5、6か月頃には首もすわってくると思うので、赤ちゃんができる習い事に参加してみるのもおすすめです。ベビースイミングやベビーヨガなど、ママと赤ちゃんが一緒に楽しめる習い事はたくさんあるので、ぜひ参加してみて下さい。ママもリフレッシュできるいい機会になります。

(2) 夜中の授乳は控える

生後6か月になると、夜中の授乳が減り、全く必要がなくなる赤ちゃんもいます。しかしこの時期によく目を覚ましたり、夜泣きがひどい場合には、断乳するのもおすすめです。夜中の授乳がなくなることで赤ちゃんがぐっすりと朝まで眠ってくれることもあるので、夜中に何度も起きてしまう場合は試してみましょう。

(3) 背中やお腹をトントンする

赤ちゃんはママやパパに優しくトントンされることが大好きで落ち着きます。その為寝かしつけの際は添い寝や抱っこをしながらお腹のあたりをトントンしてあげて下さい。呼吸に合わせて一定のリズムですることで、寝かしつけが楽になります。

「生後10か月以降の赤ちゃん」

10か月頃になるとつかまり立ちや、歩けるようになったりと目まぐるしく成長します。動きが活発になると昼夜のリズムも大人と同じくらいになります。お昼寝をしなくなる赤ちゃんも増えてきますが、しっかりとお昼寝をさせることで寝かしつけが楽になります。

生後10か月以降の赤ちゃんの寝かしつけ方のポイントは2つあります。

(1) お昼寝を調整する

この時期になると夜に起きる回数がかなり減ります。そしてそれと同時にお昼寝も一回で済む赤ちゃんもいます。1度に2時間から3時間程お昼寝をして、夜はまとめて8時間程寝てくれる赤ちゃんもいるので、ママも睡眠不足が解消されますね。
しかし、あくまでも一般的な場合であり、個人差があるので目安にしましょう。
日中に活発になりお昼寝をしない場合は夜の寝かしつけに支障が出る可能性があります。その為、30分でもいいのでお昼寝をさせてあげるようにしましょう。

(2) お気に入りのぬいぐるみやタオルを活用する

この時期の赤ちゃんは、お気に入りの絵柄が付いたタオルやぬいぐるみと一緒に添い寝をしたりすることで、寝かしつけがとても楽になります。

実際に我が子も、この時期はお気に入りのぬいぐるみがあり、それを抱きしめて寝ていました。
お気に入りのぬいぐるみと一緒に寝ることで安心感があるようで、寝かしつけにかかる時間がとても減ったのを覚えています。

お気に入りのタオルやぬいぐるみがあることで、寝かしつけでママがそばを離れても安心してそのまま眠ってくれます。しかし、眠っている間に顔にかぶさってしまう可能性もあるので、深い眠りについたら外しておくと安心です。

月齢別に正しい赤ちゃんの寝かしつけ方をご紹介しました。
どの時期の赤ちゃんにも共通している寝かしつけに重要なことは、習慣と眠れる環境を作るということです。

第三章 間違った寝かしつけ方と注意点

赤ちゃんの寝かしつけの定番と言えば「抱っこ」や「添い乳」を思い浮かべますよね。

これらの方法で寝かしつけをしているママは多いですよね。

しかし、寝る環境も整え、さまざまな寝かしつけ方を試してみても「全く寝てくれない」「夜中に頻繁に起きてしまう」といったことはありませんか?

実際に私も、抱っこで寝かしつけをしていた際に全く寝てくれずに3時間も抱っこし続けた経験があります(笑)

寝かしつけをしているのに全然寝てくれない場合は、その寝かしつけ方に問題があるのかもしれません。

そこで、この章ではママがやりがちな間違った寝かしつけ方や注意点、寝かしつけが遅くなることで赤ちゃんに起こる悪影響を詳しくご紹介いたします。

まず、ママやパパがやりがちな、実は間違っている寝かしつけ方は7つあります。

(1) 寝ている赤ちゃんが泣いたらすぐに抱っこする

寝ている時に赤ちゃんが泣いたらすぐに抱っこをしてしまうママは多いのではないでしょうか。
実は赤ちゃんが寝ている時に急に泣いてしまうのは「寝言泣き」の可能性が高いのです。
寝言泣きとは、その名の通り赤ちゃんが寝ぼけて泣いていることを言います。赤ちゃんがいきなり泣いた際はすぐに抱っこをするのではなく2、3分様子を見ましょう。そうは言っても、赤ちゃんが泣いていたらママも心配になりますよね。しかし、寝言泣きの場合は、急に泣き出しても放っておくとそのまま再度寝てくれることがほとんどなのです。

私も我が子が泣いた際はすぐに抱っこをしていて、そのまま赤ちゃんが目を覚ましてしまい何時間も抱っこをしていたことがありました。
しかし、寝言泣きという存在を知り、数分放置していると赤ちゃんは勝手に寝ていってくれたのです。
ママは気になってしまうと思いますが、赤ちゃんがいきなり「あー」「うー」と泣き出しても抱っこをせず、やさしくお腹や背中をトントンしてあげましょう。

また、夜の就寝時だけではなく、昼間も同様です。
赤ちゃんが一人でリビングにいる際に泣いてもすぐに抱っこをするのではなく、顔が見えない所から「ママはここにいるよ」「大丈夫だよ」と声であやしてあげましょう。
そうすることで、ママやパパが見えなくても近くにいるんだということを少しずつ理解してくれるようになります。

(2) 赤ちゃんを疲れさせてから寝かしつける

赤ちゃんを疲れさせることで良く寝てくれると考えるママは多いですが、これも間違いです。実は赤ちゃんは疲れすぎるとスムーズに眠りにつくことができないのです。赤ちゃんは月齢ごとに起きていられる「活動時間」が決まっていて、それを過ぎてしまうと不機嫌になり睡眠トラブルに繋がります。

(3) お昼寝の際に明るい部屋で寝かせる

夜の寝かしつけは暗い部屋で寝かしつけていても、お昼寝の際はどうしていますか?
お昼寝の時間は明るい部屋で寝かしている家庭が多いのですが、実はお昼寝の時間も夜と同様に暗い部屋で寝ることをおすすめします。

新生児期から生後2か月頃までは生活音のある明るい部屋でお昼寝をさせてあげましょう。
しかし、生後3か月頃からは昼夜の区別がつくようになり、体内時計を整えるためにも昼間も真っ暗な部屋でお昼寝をする方が、夜の寝かしつけに効果的なのです。
寝ぐずりがひどい場合や昼寝を全然してくれない赤ちゃんには、ぜひお昼寝は真っ暗な部屋で寝かせてあげてみて下さい。そうすることで、すんなりと寝てくれる可能性が上がります。

(4) オムツ交換を頻繁に行う

夜中におむつを替えると、それが刺激になり赤ちゃんを起こしてしまう可能性があります。うんちが出ていたり、漏れそうなくらいたっぷりとおしっこが出ていたりしなければ、毎回オムツを替える必要はありません。頻繁に替えなければ漏れてしまう場合はサイズが合っていない可能性もあるので、一つ大きめのサイズに変えてみましょう。

(5) 泣いたら毎回母乳やミルクをあげる

泣くたびにお腹が空いたと思い、母乳やミルクをあげていませんか?赤ちゃんが泣いている理由のなかには本当にお腹が空いて泣いていることもあります。しかし1時間ごとに泣いていたり、1歳近くになっても2、3時間おきに起きているという場合は本当にお腹が空いているのでしょうか。赤ちゃんは寝ている際も何度か目を覚ますことがあります。その際に何度も授乳をしてしまうと、授乳なしでは眠れなくなってしまうのです。その為、時間の間隔や赤ちゃんの様子を見て、本当にお腹が空いているのかを確認してあげましょう。

(6) 声をかけながら授乳する

授乳中はつい「かわいいね」「上手に飲めてるね」などと声をかけたくなってしまいますよね。しかし夜の寝かしつけの際は我慢しましょう。うとうと眠りにつきそうな状態の赤ちゃんに話しかけてしまうことで起こしてしまっている可能性があります。

(7) 赤ちゃんが完全に寝てから布団に降ろす

赤ちゃんを抱っこで寝かしつけている際に深い眠りについてから布団に降ろしてないですか?これを繰り返していると赤ちゃんは自分の寝る場所は抱っこだという認識になってしまうのです。
抱っこで寝かしつけをしているママはたくさんいますが、抱っこで寝かしつけをしていると夜泣きの原因になるとも言われています。
ママやパパに抱っこをされいることが最後の記憶として残っている赤ちゃんは、夜中にふと目を覚ました時に「なんで抱っこされてないんだろう」とパニックになって泣いてしまいます。そしてママが再度抱っこをするという悪循環が産まれてしまうのです。

寝かしつけをする時は、まずはベビーベッドや布団に置いて「ここがあなたの寝る場所」ということを教えてあげることが大切なのです。
その際に泣いてしまっても構わないので、必ずウトウトしている最中に布団に降ろすようにしましょう。

赤ちゃんにスムーズに寝てもらおうと思いついやっていたことが裏目に出てしまうことは誰にだってあります。
さまざまな寝かしつけ方を試してみることでママもパパもコツを掴んでいくのです。

さて、赤ちゃんの間違った寝かしつけ方を理解しましたが、寝かしつけが上手くいかず赤ちゃんが全く寝てくれないとどのような影響があるのでしょうか。

実は赤ちゃんが睡眠不足だと将来肥満体質になったり、成長ホルモンや脳などに悪影響が出やすいと言われています。

赤ちゃんの睡眠は深い眠りと浅い眠りが小刻みに現れ、睡眠全体で浅い眠りの割合が大きいことが特徴と言えます。
とはいえ、成長とともに浅い眠りは少しずつ減少し、深い眠りの割合が増えていきます。0歳から1歳では睡眠全体の50%を占め、2歳頃では70から75%を深い眠りが占めるようになります。個人差はありますが、3、4歳頃には睡眠リズムがきちんと整う子が増えていくと言われています。

浅い眠りの間には、その日に経験したことや得た情報などを整理、記憶するといった脳のメンテナンスをしています。その為、睡眠全体の約50%が浅い眠りの0歳から1歳の赤ちゃん機は障害で最も脳が発達する時期と言えるのです。
一方、深い眠りの際は身体の発育に欠かせない成長ホルモンがたくさん分泌されます。分泌のピークは22時から2時なので、その時間帯はしっかり眠れるようにサポートしてあげましょう。

赤ちゃんにとって睡眠はとても重要であり、睡眠時間が短いことで免疫力の低下や発育に影響がでてしまうのです。
赤ちゃんが病気にならないように、常に身体の変化に気を配り、良質な睡眠がとれるようにしてあげましょう。

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