2022年3月14日
育児参加
父親の育児参加の必要性は日本でも徐々に認識されているもののまだまだ課題は多く、ママたちからの不満の声も日常的に聞こえてきます。
調査やアンケートよると、ほとんどの子どもを持つ男性が自分も子育てに参加するべきだと考えているようですが、その内、育児休業を取得している率も低く、日本の父親が実際に子育てに関わる時間は全体として他の外国と比べても圧倒的に少ないというのが現状。
希望しているのに実現できないのは何故なのか?そこで気になるのは、母親を対象とした育児支援や制度は公的なものから民間の企業や団体によるものまで様々なものを見かけますが、父親の育児参加に対する子育て支援や取り組みはあるのかな?ということ。特に男性は自らこういった情報を調べて動く人は少ないので、この記事から情報を提供できればと思い調べてみることにしました。
するとまず最初に辿り着いたのが「Fathering Japan(ファザーリング・ジャパン)」というNPO法人でした。
こちらの団体は男性の育児参加を支援、応援する目的の事業を、子どもの年齢や環境に応じてセミナー、ワークショップ、フォーラム、スクールといった様々な形でプロジェクトを運営しているとのこと。
例えば、
・これからパパになる準備として心構えや働き方、夫婦や子どもとの向き合い方を学ぶ「プレパパ・プロジェクト」
・男性の育児休業の取得に関する「さんきゅーパパ・プロジェクト」
・妻の産後うつを予防&サポートする為の知識を学ぶ「ペンギンパパ・プロジェクト」
・多様な男性のライフスタイルを発信する「主夫の友」
・仕事をしていても家族や友人と一緒に食事を楽しむことができる世の中を創る「トモショクプロジェクト」
・思春期の子どもを持つ父親に向けた「Stand by Me プロジェクト」
等。
ユニークなプロジェクト名や簡単な概要を見ただけで、妻としては「是非夫に参加してもらいたい!」と思うようなものばかり。
こちらのファザーリング・ジャパンの代表は、内閣府の男女共同参画推進連携会議の委員や厚生労働省のイクメンプロジェクト推進チームの座長も務めており、日本における「父親の育児参加」の政策を促進する先頭に立つ、中心的な役割を担っています。
企業の意識改革や地域、社会に対する環境づくりといった活動も積極的に行われる他、父親同士のコミュニティの形成、啓発、父子家庭支援、中高年男性や児童の自立支援といった事まで。
妻とのコミュニケーション、子どもとの遊びや関わり方、働き方等が分からない、不安といった気持ち抱えている男性は是非参加してみると良いかも知れません。
また、母親としてもこのような学習をした父親なら安心して子どもを任せることが出来ますよね。
開催されているプロジェクトや活動の詳細は下記にリンクしたページでご確認下さい。
そういえば、ママ友ならぬ”パパ友”という言葉も最近はあるようで、ごく稀ではありますが公園などで数組のパパと子どもたちのグループが一緒に遊んでいる光景を見て感動したことがあります。
しかし私が思うに、このような活動に参加したりコミュニティが作れるパパというのは、そもそもコミュニケーション能力が高く社交的な一部の男性のみ、といったイメージです。また、そういう男性は妻や子との関わりも取れますし、そもそも家事や育児参加に積極的だからこそこういったイベントや講座に参加するのでは?と思ってしまいます。
育児参加に関して本当に教育が必要なのは、こういったものに絶対に参加しない(うちの夫のような)人とコミュニケーションを取ることが苦手で避けるタイプなのではないかと思うのです。
先述した通り、男性は自分からこのような子育て関連のイベントに参加する人は少ないと思います。そういう人が参加するには、半ば強制参加を求められる状況で実施しないと難しいということ。
我が家は私がいくら言っても効果はありませんし、冊子やサイトを勧めても読みません。土日や祝日はパパが子どもを連れてきている家庭の多い地域の子育て支援の施設へも行ってはくれません。
とにかく生活の中で育児関連の学びに取り組むことや検索すること、他の保護者やスタッフと関わったり、どうしたら良いのか分からない場所に行くこと、利用することは避けるのです。
保育園や学校、学童クラブとの関わりはママに丸投げの家庭は少なくありませんよね。
こういった父親が育児参加を楽しいと感じるには、やはり楽しみとなるきっかけを強引に作らないと自らは動かないでしょう。
また、共働きの家庭であれば特に、育児に関しても協働する必要があること、そして女性だけが子を産み、育てるのではなく、父親が子や家族、社会に与える影響を理解してもらう必要があります。
実は多数派の”育児参加に声をあげない男性”に目を向けて支援や環境の整備、制度を考え、様々な性格や考え方のあらゆる男女が子育てを楽しみながら参加できる未来を目指していくよう、私も一人の母親として考えていきたいと思います。