男性が育休を取得することとその難しさ

2021年11月11日

子育てパパ

妊娠、出産から育休申請まで

イクメンという言葉が世の中に浸透して久しくなりました。出産や育児は女性だけが関わるものという認識が変わり、男性も積極的に育児に関わることが世間的に認められてきた証なのではないか、と思います。
しかしながら、男性の育児休暇となると話は別です。実際に私は男性ながら育児休暇を取らせていただいた経験がありますが、そこに至るまでの紆余曲折や葛藤があり、まだまだ男性の育児休暇取得は高い壁だと認識せざるを得ませんでした。
ここからは私の体験談を元に、妻が妊娠した頃から育児休暇申請までの経緯をお話させていただきたいと思います。

妻から妊娠を告げられたのは、当時5歳の娘(現在中学生、妻の連れ子でした)と3人で公園に行き、ブランコで遊んでいたときでした。
『今月、生理こないんだけど。妊娠したかも』
私はびっくりして、すぐに素直には喜びを表すことが出来ず、複雑な気分になったことを覚えています。妊娠したことを聞いて嬉しいような気持ちとは裏腹に、『出来てしまった…』という現実をすぐには受け止められず、これから父になるというプレッシャーと不安がない交ぜになった気分でした。
しばらくして、妻は産婦人科に行きました。結果はやはり妊娠ということでした。このときは素直に、『おめでとう!良かったね』と言うことができました。

その後、週に一回ほどのペースで産婦人科に定期検診に行きました。私が休みの日には、私も付き添っていくこともありました。
順調に出産に近付いている、と思っていた矢先、医師からこう告げられました。『まだ、心音が確認できないね。このまま心音が確認できないと、流産の可能性もありますから』
そう言われて、私は頭が真っ白になりました。
『早く心音が確認できますように』と毎日祈っていたことを思い出します。妻もきっと同じ気持ちだったことでしょう。
妊娠5週が過ぎた頃、妻から『心音が 確認できたよ!』と報告を受けたとき、本当に嬉しくて、涙が出ました。そして、お祝いにケーキを買って食べたのでした。

しかしながら、ほっとしたのは束の間でした。妊娠5ヶ月頃、今度はエコー検査で、『赤ちゃんの首にむくみがある』と言われたのです。この首のむくみというのは、先天性異常の胎児にみられやすい兆候だということでした。
妻の通っている病院では、詳しい検査は出来ないということで、私達が住んでいるI市から新幹線で一時間かけてM市の医大病院で検査することになりました。医大病院では羊水検査をするか、精度の高い超音波エコー検査をするかの選択を迫られました。羊水検査とは出生前診断の一種で、妊娠子宮に長い注射針に似た針を刺して羊水を吸引することによって得られた羊水中の物質や羊水中の胎児細胞をもとに、染色体や遺伝子異常の有無を調べる検査です。しかしながら、染色体や遺伝子異常の有無はわかりますが、子宮に針を刺すことで感染するリスクもあるとのことでした。超音波エコー検査は針を刺すことはしないため、感染のリスクはありませんが、染色体や遺伝子異常の有無はある程度まではわかりますが、羊水検査よりも正確な検査ではないということです。
羊水検査をすれば先天性異常かどうかハッキリするが、健康な胎児に感染させてしまうかもしれない、超音波エコー検査では誤差があるため、検査で異常なしと診断されても、出産した時にまれに先天性異常児が
産まれることがある…。その説明を聞いて妻は泣き出してしまいました。もし、先天性異常児だったとしたら、私には育てる自信がない、堕胎してしまいたい…。
ほんと男って無力ですね。私には妻にかける言葉さえ見つからず、ただ肩を抱くしかありませんでした。こんな命の選択を妻一人に押し付けているような気持ちになり、自分を責めてしまいたくなりました。
その日は一旦帰り、後日返事をさせていただくことにしました。
家に帰って2人で話し合い、羊水検査はリスクがあるので、超音波エコー検査をすることにしました。しかし、妻はとてもナーバスになっていました。『超音波エコー検査をして大丈夫だって言われたとしても、実際出産の時に先天性異常児が産まれることもあるんでしょ?もし、そうなったら、私、育てられる自信なんてないから、その子殺すかもしれないよ』とまで言っていましたから…。『もし、先天性異常児が産まれたとしても、精一杯僕もサポートするから!お願いだから、産んで。』と言ってなんとかなだめました。今思えば、これがいわゆる『マタニティーブルー』だったのかもしれません。

大げさですが、私達にとって運命の宣告のような検査の日、私は同僚にお願いして勤務を代わっていただき、妻の通院に付き添いました。妻は私に気を遣ってか、落ち込んだ様子もなく、いつものような雰囲気でした。
病院では、胎児のことを丁寧に詳しく調べてくれたようです。首のむくみ、骨の発育具合や体重と身長などなど。超音波エコーで分かる全てを検査してくれたようでした。『まず、首のむくみに関しては3センチ程度で、先天性異常であれば5、6センチはむくみがあることが多い。先天性異常児である可能性はかなり低いでしょう。その他、骨の発育などたくさんの項目を調べましたが、全て正常です。』
医師からそう告げられた時、本当にほっとして、嬉しくて泣きそうでした。妻もとても喜んで、笑顔でほっとした表情でした。
あまりに嬉しくて、帰りにお祝いがてら、焼き肉を二人で食べました(笑)その日の焼き肉は格別で、忘れられないものとなりました。

妻のお腹は日を増すごとにみるみる大きくなってきました。赤ちゃんが順調に育ってきて、『お腹蹴った』というので、私もお腹に耳を当てて、聞かせてもらったりしました。ただ、やはりお腹が大きくなるにつれて心配なのは、お腹をぶつけたりしないか、転んだりしないか、です。私はいつも心配して転ばないよう、妻と手を繋いだりしていましたが、一回だけ、転んだことがありました。その日は私の母の三回忌で、妻は履き慣れない靴を履いていたため、つまずいてしまったのです。その時は本当にヒヤリとしましたが、大事に至らなかったので、ホッと胸を撫で下ろしました。
また妻は深夜に足がつって『痛たた、痛い痛い!』と急に起きることが多くなりました。妊婦の足がつるのは、大きくなったお腹を支えるために足に負担がかかったり、(大きくなった子宮に圧迫されて)下半身の血流が悪くなったりすることが主な原因と言われています。そんな時私はいつも、妻の足首を持って、爪先をあげるようにしてふくらはぎを伸ばすようにしました。そうするとすぐに痛みはおさまりました。
つわりも酷く、食べたものを吐いてしまうこともありました。夏の暑い季節だったので、娘にも手伝ってもらいながら素麺を茹で、畑で取れたトマトを切って食べてもらいました。私としては妊婦である妻にもっと栄養のある物を食べて欲しかったのですが、なにぶんつわりが酷く、食べ物を受け付けないので。素麺でも、吐かずに食べてくれたらいいな、といった気持ちでした。

娘は気持ちが不安定なようでした。ただでさえ再婚して私と一緒に暮らし初めてまだ2年ぐらいでしたから。それに加えてママの妊娠です。甘えたいのになかなか甘えることができません。気持ちが不安定にならない方がおかしいのです。そのためか、毎晩のようにおねしょをしていました。
ある日、妻がおねしょパンツを履くように娘に言いました。しかし娘は泣きながら嫌がり、こう言いました。『結婚なんか、して欲しくなかったんだ!ママが結婚するっていうから、仕方なく着いてきたんだ!』
私は、何もいうことが出来ませんでした。
忘れられない一言ですが、今となっては娘とは良好な関係を築いていると思います。

そんなことを乗り越えながら、順調に出産へと向かっていったある日、突然妻は私の目を見て言ったのです。
『ねぇ、パパ、お願いがあるんだけど…。育休を取って欲しいの』

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実際に育休を取ったら

妻の状態も赤ちゃんの状態も安定してきて、私もあとは無事に産まれるのを待つだけだな、と思っていた頃、妻は私の手を握り、しっかりと目を見てこう言いました。
『ねぇ、パパ。お願いがあるんだけど。育休を取って欲しいの。』

私は咄嗟に『え!そんなの、無理だよ。』と言いました。当時、私は施設の看護師をしていました。職場での看護師の人数は少ないほうでしたし、夜勤ももちろんあります。特に夜勤は勤務の代替えがなかなか難しいですし、休めば少ない人数で回しているだけに迷惑がかかります。それに、男性の育児休暇取得は、権利として認められていることはもちろん知っていましたが、私のような田舎の施設の看護師が取れるようなものではなく、都会の大企業に勤めているような方や、公務員の方が取れるものだと思っていましたから。ゆめゆめ自分が育児休暇を取るだなんて、思ってもみませんでしたし、大げさかもしれませんが、命を預かるような職業である看護師という仕事では育児休暇なんて到底取れる訳がないだろう、と思っていました。でも妻は引き下がりません。妻の言い分はこうでした。『うちは面倒みてくれるじいちゃんばあちゃんがいないし、娘はまだ小学校に入ったばかり。私のお母さんも、持病があるからあてに出来ない。だから育児休暇取ってくれないと、娘の面倒みる人がいない』
確かに、妻の言い分は頷けるものでした。私の父はすでに他界しており、母も心筋梗塞を起こしてしまい、突然死んでしまったのが2年ほど前でした。だから母の三回忌法要に妻もお腹が大きかったのですが、参列してもらたのでした。でもまさか、母の三回忌で身重の妻がつまずくなんて。余談ですが(笑
また、妻のお母さんは、小さい頃蒸発していなくなくなってしまい、幼少期寂しい思いをしたとのことでした。そのような事情も知っていましたから、私は『育児休暇取得は無理だ』と強く言えなくなってきました。『無理だ』の裏側にはもう一つ、恐れていることがありました。男のクセに育児休暇を取るなんて職場に言ったら、周りからどう思われるだろう?『あの人、男のクセに育児休暇取るんだってよ!』と陰口を叩かれ、職場に居づらくなるんじゃないか?そういった思いが、育児休暇取得を躊躇する要因でもありました。そして、男性が育児休暇を取ったという前例が私の職場では無かったことも要因の一つでした。
そういったことも含め、妻に育児休暇取得は難しい、と伝えましたが、妻は引き下がりません。『だって、どうすんのよ!私が一番大変だし、娘の面倒だってみなきゃいけないのに、どうして育児休暇取ってくれないの!育児休暇取ってくれないんなら、あたし産まないから!』
私は大変困りました。私もどうしていいか、わからなかったというのが本音です。妻が抱える事情はわかるけれど、現状は男性が育児休暇を取っている事案は少ない…。果たして、私のような条件で取っていいんだろうか…。悩みに悩んだ挙げ句、私は労働相談の窓口へ電話をしてみました。現状で男性が育児休暇を取っている事案はどれぐらいあるのか、実際に育児休暇を取る場合には具体的にどうすれば良いのか、を知りたかったからです。
『もしもし、男性の育児休暇取得についていろいろとお伺いしたくてお電話したのですが…。』
『そうなんですね。わかりました。男性の育児休暇となりますと、今年度(平成26年度)ではお住まいの地域では2・30パーセントとまだまだ少ないのが現状です。』
『そうですよね…。もし、取るとなった場合、どういった手続きが必要ですか?』
『基本的には職場との話し合いで、仕事の現状などを考慮して何日間取れるか決める感じですかね。取るとなれば、かなり覚悟が必要になるかもしれませんが、貴方が率先して育児休暇を取れば、前例となりますから。貴方以降の方が育児休暇を取りやすくなる。そのためにも頑張ってくださいね。』

私が前例になる…。今までかなり後ろ向きだった気持ちが、励まされたような気持ちになりました。『よし!私が育児休暇を取って、前例になってやるぞ!』
私は決意を固めました。

次の日、意を決して私は師長さんにこう切り出しました。
『師長さん、お願いがあるのですが。妻が妊娠してるのはご存知かと思いますが、それで、そのう…私が育児休暇を取らせていただけませんでしょうか!』
私達が抱える事情も説明し、『お願いします』と頭を下げました。
『そうなのね。わかった。こちらとしては、職員からそう言う申し出があったら断れないのよ。考えておきます。期間はどれぐらい?』
妻からは『3ヶ月取って欲しい』と言われていましたが、3ヶ月なんて無理だろう、と思っていた私は『1ヶ月取らせていただきたいです』と言いました。3ヶ月ではなく1ヶ月なら、もしかしたら取れるかもしれない、と淡い期待をしたのです。しかし、師長さんの答えは渋いものでした。
『1ヶ月ね…。うーん。シフトも厳しいからね…。産まれる前より、出産直後の方が大変だから、出産後一週間ぐらいでなんとかならない?』
答えに迷いましたが、仕事の現状が厳しいことも良くわかっていましたので、仕方なしに了解しました。3ヶ月から一週間になったことを伝えたら、妻からはかなりブーイングでしたが。
さて、師長さんにのみ話したはずの育児休暇申請でしたが、噂は火のように広まり、ほとんどの職員から『育休取るの?』と聞かれました。物珍しさや興味本意で聞いてくる方がほとんどのように感じましたが、中には励まして下さる方もいました。『育休取るんだって?いいじゃんいいじゃん、取れる権利あるんだから、どんどん取ればいいんだ』
しかし、もちろんこのような好意的な方だけではありません。
『育休取るんですか?ほんとに?男なのに育休なんか取ったら、針のムシロですよね!』
このひと言は未だに忘れられません。しかもこの方は女性で、3人子どもがいて、つい最近まで育休を取って復帰してきた方でした。
『針のムシロ』という言葉が頭の中でぐるぐる周り、私は本当に不快な思いをしました。後々知ったことですが、こういったひと言は『パタニティハラスメント』に当たる可能性があります。パタニティハラスメントとは育児のために休暇や時短勤務を希望する男性社員に対する嫌がらせ行為のことで、妊娠した女性社員に対する嫌がらせ行為をさすマタニティ・ハラスメントに対し、父性を意味する英語パタニティpaternityとハラスメントを組みあわせた和製英語だそうです。
そういう雰囲気を察して下さったのでしょうか。当時の施設長先生(医師)が、『男性の育児休暇に関して』と題して施設内での勉強会を全職員を集めて開いて下さったのです。これには本当に感謝しました。育児休暇取得を後押しして下さった先生、この場をお借りして改めて御礼申し上げます。

一週間はあっという間でしたが、私にとって忘れられない一週間となりました。やはり、出産当日は一番印象深い日です。その日は、前日までの大雨が嘘のように晴れ上がり、娘の誕生を祝福してくれているかのようでした。3000グラムに到達せず、低体重児でしたが、帝王切開で無事に産まれました。手術のため、立ち会いはしませんでしたが、産まれたばかりの赤ちゃんを見て、安心したと同時に無事に産まれてきたことの感謝で胸が一杯でした。そして、娘の誕生は理解ある職場の協力のおかげなんだ、と思いました。

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男性が育休を取ることの難しさと育休取得を通して感じたこと

たった一週間ばかりの育児休暇でしたが、その間私は何をしていたかといいますと、まずはまだ入院していて身動きの取れない妻に変わり、出生証明書を役場に提出したり、買い物など主に外周りのことをしていました。小さく産まれた赤ちゃんでしたので、産まれてすぐに保育器に入りましたから、病院と役場との往復でした。妻も帝王切開の手術後で何日か入院していたので、実際に赤ちゃんと妻が家に帰ってくるまでには数日間を要しました。病院では妻がおっぱいをあげたり、ミルクを飲ませたりして、『今日はたくさんミルク飲んで、体重も昨日より増えたよ』とか嬉しそうに話してくれたので、私も嬉しくなってきました。
果たして、何にもしゃべらない赤ちゃんに対して、私はどんな反応をすればいいのか、なんてくだらない疑問を抱いていたのですが、そんな心配は全くの杞憂に終わりました。とにかく、無条件に可愛いのです!ちょっと手足が動いたりしただけでも、『あ、今、手動かしたよ!ちょっと握ってくれた!』とか。『あ、今、ちょっと笑った!』とか。本当に親バカでしたね。今でもそうですが(笑
そして、だんだんに、赤ちゃんの1日のパターンがわかってくるようになります。赤ちゃんはだいたい寝ていますが、泣くことがあります。赤ちゃんが泣く時は、オシッコなりウンチをしてオムツが汚れたか、お腹が空いてミルクが飲みたくなったか、のどちらかがほとんどです。だから、さっきミルクを飲んだばかりで泣いてるから、オムツを替えてほしいのかな、なんて予想がつきます。オムツを替えている最中に、勢いよくオシッコをされて、自分の服をビシャビシャに汚されたことも何度もありますが、それだって笑って許せるほど、愛おしいのです。
私が一番緊張したのは赤ちゃんをお風呂に入れることでした。看護学生の時に赤ちゃんを沐浴させたねる実習もあったのですが、実際に自分の娘を入れる時にはやはり緊張しましたね。『実習の時にやったことあるんでしょ!下手くそ!』と、妻に何度怒られたことか。それでも妻が手伝ってくれたので、回数をこなすうちになんとか出来るようになってきました。たった一週間とはいえ、そんな産まれたばかりの赤ちゃんの世話を妻と協力しながら出来たことは、本当に貴重な時間だったと思います。赤ちゃんの世話は大変だ、という感じは全くなく、むしろ世話をすることに喜びすら感じていましたから。

一週間が過ぎて、職場復帰のその日、私は『針のムシロ』を覚悟していました。けれど、そのような雰囲気は特にはなく、むしろ皆が好意的だったように思います。それはもちろん、施設長先生が勉強会を開いて下さったおかげです。育休取得にあたり、ここまでして下さるケースは本当にまれで、私はかなり恵まれていたんだと思います。
一つだけ、こうすれば良かった、と思ったことがあります。実は産休・育休期間中に企業から給料は支払われません。給料の5~7割に相当する手当金や給付金を、健康保険や雇用保険から受け取ることができます。ですから、育児休暇の期間によっては
、一週間程度の短い期間であれば、有給の方が給料面では高いということです。出産や育児は何かと出費がかかりますから、その辺も考慮して、育児休暇にするか、有給にするかを考えてから取った方が良かったな…と後悔しました。
ここまで、私が育休を取得した体験談を書いてきましたが、私以外にも男性で育児休暇取得をした知人の事例を紹介させて頂きます。私の知人は都会に住んでいて、IT関連の仕事で当時は課長をしていたそうです。知人には双子の赤ちゃんが産まれました。知人もその妻も、両親が離れたところで暮らしており、初めての出産と子育て、さらには双子ということもあって、1年間の育児休暇を申請しました。ところが、上司からはこう言われたそうです。
『仕事もまだ終わってないのに、1年間も育児休暇取るのかよ!』
その上司とはかなり揉めたそうですが、なんとか育児休暇を取ることが出来たとのことでした。

育児休暇中に、知人の家にお邪魔したことがあります。やはり双子の育児は大変そうでしたが、片方はオムツを替えて、もう片方にはミルクを飲ませて、と知人とその妻が上手く連携しながら子育てをしている姿が伺えました。
『少しだけ外に出て、久しぶりにお酒でも飲もう!』と、奥さんの了解を得て一緒に知人と居酒屋に行きました。お互い、育児休暇を取った者同士、育児についていろんな話をしましたが、知人がこう話したことはとても印象深く、今でもハッキリと覚えています。
『なんとなくね、妻がメインになって育児してるような感覚があるから。自分がサブで、『してあげてる』みたいな感じだと、一緒に育児してるのに、なんか申し訳ないよね。』
私はその言葉を聞いて、ハッとしました。私もどこか育児は妻がメイン、というような感覚は少なからずありましたから。その根底にはやはり、『育児は女性がするもの』といった昔ながらの認識があったのだと思います。たった一週間育児休暇を取っただけで、まるで自分が育児をちゃんとやっているというような横柄な感じがあったかもしれません。自分と妻の間に産まれた『我が子』です。決して妻に育児を押し付けるのではなく、『してあげる』のではなくて自分も率先して、妻と協力しながら育児を行う。それが男性が育児休暇を取得する本来の意味ではないか、と思いました。

1年間の育児休暇を終えて、職場復帰をした時に知人は後輩にこう言われたそうです。『1年間、なにしてたんですか?』
1年間も育児休暇を取る必要があったの?遊んでたの?というようなニュアンスに感じられて、知人は少し不快だったとのことでした。そのようなこともあってか、知人は転職をしたそうです。

知人から、育児休暇を通して感じたことなどを聞けたので、この場で紹介させて頂きます。

育休を取って、というか子育てを経験してわかったのは
「子供に合わせて行動することの大変さ」「仕事より育児の方が大変」という事かなあ。
子供の意味不明な言動に対応するのってなかなかうまく対応できないし、
自分の大事な時間が取られているストレスもあるし、
大人が思うようにならないことが多くてイライラもするし
可愛いんだけど、ずっと一緒にいて向き合ってると本当大変だよね。

そして、妻から散々怒られてやっと気がついたのは、
妻と自分とでは育児に対する意識が全然違ってたことかなあ。

積極的に育児をやっていたつもりではいたんだけど
妻的には全然足りていなかったようで
「自分が都合の良い時に育児してるだけ」
とか
「他人事だよね」
とか言われた。

「超、自分、育児してる!」みたいな自己満足感みたいなのだけはすごくあって、
だから、育児が楽しいとも思えていたんだろうけど、
自分を犠牲にしてまでは、育児していなかったと思う。

自分が眠かったり、疲れていたり、自分の事をやりたかったり
そんな時に、どうしても、妻に任せっきりになってしまってたかなあ。
子供第一優先で行動はできていなかったと思う。

寝かしつけの時にも、自分が一番最初に寝てしまっていたり、
子供が泣いていても起きれなかったり、
そんな中でも、妻は子供を第一で対応していたんだと思う。

メインは妻で、自分はサブみたいな感覚が
初めから自分の中にプリセットされてしまっていて、
それって、男性に当たり前のように染み付いてしまっている感覚なんだとも思っているんだけど(自分だけかな?)
その感覚が妻との距離感を作ってた(る)と思ってます。
まして、うちは共働きだし、、、

育休は本当に取って良かった。
男の人が育児にあまり時間をかけられないこの社会で、
しかも、0歳〜1歳のとても貴重な時間を子供と一緒に過ごせただけでも
本当に恵まれていて、他の人にはできない体験をしたと思っています。

育休を勧めてくれた妻には感謝しているし、頭も上がりません。


男性の育児休暇取得に関しては、取り巻く環境や職場の理解などでケースバイケースです。令和2年度のデータでは女性:81.6%(令和元年度 83.0%)に対し男性:12.65%(令和元年度 7.48%)と、私が育休取得をした平成26年よりは多くなってきてはいますが、やはりまだまだ低いと言わざるを得ません。女性同様に育児休暇を取りやすい環境が整えば、男性も育児に関わることが出来ますし、少子化対策にも繋がると思います。今後も男性育児休暇取得率があがれば、産みやすい育てやすい明るい未来になるのでは、と思います。なによりも『育児に男性も女性も関係ない!』と胸を張って言える世の中であれば、社会全体で子どもを育てていくという共通認識が生まれやすいのではないでしょうか?

以上、私が育児休暇を取った体験談をもとに、感じたことや考えたことなどをお伝えさせて頂きました。私の体験談が少しでも読者の皆様のお役にたちましたら光栄です。
最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました。

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